43 / 155
指月の願い 理玖の事情
しおりを挟む
月御門万葉。おそらく当代において、最も大精霊の力を色濃く引き継いで生まれた存在。大地と契約した大精霊と意思疎通を図れる可能性のある、ある意味で全人類の希望。
そして俺は契約により、皇族全てとは言わずとも、最低限力ある者は守らなければならない。これは人に希望を残したいという、ある大精霊の願いでもある。
探していた目的の人物は指月の妹、か。それだけ霊力が強いなら、もう少し歳上かと思っていた。
「どういう意味だ? 未来を授ける?」
「ああ。実は我が妹には死期が近づいている」
「……詳しく聞こうか」
おいおい、手掛かりが見つかったと思えば、もう死にそうなのか!? 指月は万葉の事情について説明をする。予知夢、そして幻獣の大侵攻と自分の死。
「妖……」
「それらしきモノとは君の弟、偕くんが一度戦っている」
「偕が?」
「ああ。賀上家の長男、それに葉桐家の清香くんと一緒にね」
ここでその三人の名が出てくるか。懐かしくはあるが、生きている事が知れただけで十分。今は万葉の事情が先だな。
「何をしても変わらなかった未来、妖によってもたらされる自分の死、か」
「ああ。彼女は10才の時からずっと自分の死を見続けている。変わらない未来のために、誰かを危険な目に合わせる事にも強い抵抗を感じている。本当に優しい子なんだよ。万葉は自分の死期が近いという事にも気付いている。私は皇族として、そして兄として様々な手を打ってきた。だが今日まで何も変わらなかった。私自身毎日絶望していた。だがそこに現れたのが理玖殿、君だ。君の力なら万葉を死の運命から救えるのではないか……?」
指月の訴えには気持ちがこもっている。本当に妹を大切にしているのだろう。
それにしても妖、か。脳裏に浮かぶのは怪物に姿を変えられたベック、それにサリア。その原因であるパスカエル。
あの日の事を思い出し、左目が熱を帯びながら強く疼きだす。話に出てくる妖というのが何かは分からないが、パスカエルに繋がる可能性もゼロではない、か……?
考え事で無言になった俺をどう見たのか、指月は深く頭を下げた。
「頼む……! もしこの願い聞きとげてくれるなら、今すぐ君の皇国籍を戻す様に働きかけよう! 一生困らないだけの金も用意する! 他に希望があればそれも叶えよう! もう時が無い、万葉のため私は私にできる事全てしたいんだ!」
皇族が罪人に頭を下げる、か。おそらくこれまでの問答は、俺が本当にその力を持つかどうかの探りの意味もあったんだろう。
そしてどこかで確信を得た。俺に妹の死の運命に介入できる力があると。もしかしたらこういう直感力も、初代皇王の血筋たる皇族の力なのかもしれない。それに万葉の安全の確保は俺の都合とも合致する。
「……いくつか条件がある」
俺の言葉に指月はバッと顔を上げる。
「皇国籍は戻さなくていい。別に困っていないしな。だが金はもらう。お前は金で妹の警護役を雇うんだ。俺も陸立家の生まれだからといって無条件に皇族を助けるんじゃない。金で雇われたからその分働く。俺たちの関係はあくまで金で繋がっているだけ、対等の間柄だ」
ここははっきりさせておかなくてはいけない。あくまで俺たちは互いに対等。片や罪人認定し、片や国を捨てた身。今さら皇族への忠誠心で動く気はないし、周囲からそう思われたくもない。金で雇い、金で雇われた。仕事上の付き合い。間に互いの家柄や事情など入らない。
「支払いは成果を出した時でいい。額もそっちで決めてくれ。それからもう一つ。俺自身が万葉を救いたいと思ったなら、だ」
「それは……」
「慈善事業でもなんでもないんだ。いくら報酬を貰えても、気に入らない奴のために張る命はない。俺が実際に会って、救いたいと思ったなら。その時は大人しく金で雇われてやるさ」
万葉の安全は確保したいが、必ず万葉でなければならないという訳でもない。皇族最後の生き残りでもなければ、気に入らないのにわざわざ助けようとも思わない。これも譲れない条件だ。
「……分かった。それでいい。いや、頼む。私に君を雇わせてくれ」
「ああ。だがその判断は俺が万葉に会ってからだ。今はどこにいる?」
「丁度春の例大祭の主管として生天目領に行っているね。六日程前に皇都を出たから、あと四、五日もあれば皇都に帰ってくるだろう」
生天目領か。皇都からなら近いが、ここからなら少し距離があるな。
「皇都の外に出すとは、随分余裕だな。命の危険が迫っているんだろ? 襲撃者からすれば絶好の機会じゃないか」
「事情があるのさ。もちろん私は大反対だったとも。これは父上の決定なのさ、私では覆しようがない」
指月は暗い顔で苦い表情を作る。皇族にも当然何かしらの事情はある、か。
「もちろん人事には手を突っ込んだけどね。護衛には腕利きの近衛に術士も付けた。理玖殿はこのまま私と皇都に来て欲しい。葉桐一派に見つかるとややこしいから、しばらく皇都内で身を隠せる場所を提供する。折を見てそこに万葉を連れて行こう」
「……いや。場所が分かれば十分だ。今から生天目領に行く」
「今からかい?」
「ああ。何も妹としっかり問答しようっていう訳じゃないしな」
俺は立ち上がると荷物をまとめ始める。といっても荷物は少ない。
「しかしもう日も沈んでいるが……」
「合間合間で休息を挟みながら向かうさ。この仕事、請けるかどうかはまた連絡する。心配するな、例えお断りだったとしても連絡はいれる」
指月の目の前でこの街で購入した釣り具を消して見せる。俺はある程度の手荷物であれば、静寂の間に作成した陣地内の物とやり取りができる。その様を見て、指月の目は僅かに見開く。
「……あくまで興味本位だが。もし。近衛頭たる天倉朱繕と戦いになれば。君は彼女に勝てるかい?」
その質問にはいろんな意味が込められていたのだろう。俺の実力を測りたい、心強い返答をもらって安心したい、妹を任せたいと思えるか確かめたい。そんな気持ちが伝わってくる。
……雇い主になるかもしれない男だ、多少強気に答えるか。
「さっきの女だな。親父の相手をする手間と変わらんだろ」
■
理玖が去った部屋に朱繕は急いで戻って来た。
「ああ、朱繕。ご苦労だったね」
「指月様! あの罪人は!?」
「彼ならもうこの街を発ったよ」
「え!?」
自分がいながらみすみす罪人を逃がしてしまった。その事実に朱繕は唇を噛む。
「それで。錬陽殿の容態はどうだった?」
「はっ! ……それが」
「重症、かい?」
「……はい。おそらく当面目は覚まさないかと。急ぎ皇都で治療を行うべきかと思います」
「それほどか……」
理玖は葉桐一派でも無双の武人を重症に追い込んだ。この事実を以て、いよいよ指月は確信を深める。
「一体何と戦ったのか……。多くの血を失い、身体には細かい穴が複数空いておりました。また軽度ながら腕と足には凍傷の痕も見られます」
「……それは確かに、何と戦ったのか分からないね」
「はっ。あの罪人めは盗んだはずの神徹刀を持っておりませんでした。また錬陽殿の身体に刀傷も無く」
「つまり理玖殿がどうやって戦ったのかは分からない、か」
「はい。あの男からは霊力の気配も感じませんでした。もし本当に真正面から錬陽殿に挑み、あの様な傷を付けたのだとすれば。それは妖術の類によるものとしか思えませぬ。……指月様、奴が件の妖なのでは?」
東大陸に戻ってきた理玖が、葉桐一派を降したのはこれで三人目。霊力を持たない者にできる事ではない。朱繕がそう考えるのは当然の事と言えた。
「いや、それはないよ」
「……どうしてです?」
「直感さ」
少なくとも理玖は自分の訴えを真摯に聞き、その上で対等な関係を要求してきた。そういう風は装っていたが、自分の願いを聞き届ける形で落ち着くように話をまとめた様にも思える。
そして相手は言葉の通じぬ狂犬の類でもなかった。これでもし理玖が妖だったのなら、自分は絶望の果てに自決するだろう。
「今は急ぎ錬陽殿を皇都へ運ぶ手はずを整えよう。理玖殿の事は一旦横に置いておいてくれ」
「……は」
もちろん朱繕は納得した訳ではない。だが錬陽の容態を優先させなければならないのも事実であった。
そして俺は契約により、皇族全てとは言わずとも、最低限力ある者は守らなければならない。これは人に希望を残したいという、ある大精霊の願いでもある。
探していた目的の人物は指月の妹、か。それだけ霊力が強いなら、もう少し歳上かと思っていた。
「どういう意味だ? 未来を授ける?」
「ああ。実は我が妹には死期が近づいている」
「……詳しく聞こうか」
おいおい、手掛かりが見つかったと思えば、もう死にそうなのか!? 指月は万葉の事情について説明をする。予知夢、そして幻獣の大侵攻と自分の死。
「妖……」
「それらしきモノとは君の弟、偕くんが一度戦っている」
「偕が?」
「ああ。賀上家の長男、それに葉桐家の清香くんと一緒にね」
ここでその三人の名が出てくるか。懐かしくはあるが、生きている事が知れただけで十分。今は万葉の事情が先だな。
「何をしても変わらなかった未来、妖によってもたらされる自分の死、か」
「ああ。彼女は10才の時からずっと自分の死を見続けている。変わらない未来のために、誰かを危険な目に合わせる事にも強い抵抗を感じている。本当に優しい子なんだよ。万葉は自分の死期が近いという事にも気付いている。私は皇族として、そして兄として様々な手を打ってきた。だが今日まで何も変わらなかった。私自身毎日絶望していた。だがそこに現れたのが理玖殿、君だ。君の力なら万葉を死の運命から救えるのではないか……?」
指月の訴えには気持ちがこもっている。本当に妹を大切にしているのだろう。
それにしても妖、か。脳裏に浮かぶのは怪物に姿を変えられたベック、それにサリア。その原因であるパスカエル。
あの日の事を思い出し、左目が熱を帯びながら強く疼きだす。話に出てくる妖というのが何かは分からないが、パスカエルに繋がる可能性もゼロではない、か……?
考え事で無言になった俺をどう見たのか、指月は深く頭を下げた。
「頼む……! もしこの願い聞きとげてくれるなら、今すぐ君の皇国籍を戻す様に働きかけよう! 一生困らないだけの金も用意する! 他に希望があればそれも叶えよう! もう時が無い、万葉のため私は私にできる事全てしたいんだ!」
皇族が罪人に頭を下げる、か。おそらくこれまでの問答は、俺が本当にその力を持つかどうかの探りの意味もあったんだろう。
そしてどこかで確信を得た。俺に妹の死の運命に介入できる力があると。もしかしたらこういう直感力も、初代皇王の血筋たる皇族の力なのかもしれない。それに万葉の安全の確保は俺の都合とも合致する。
「……いくつか条件がある」
俺の言葉に指月はバッと顔を上げる。
「皇国籍は戻さなくていい。別に困っていないしな。だが金はもらう。お前は金で妹の警護役を雇うんだ。俺も陸立家の生まれだからといって無条件に皇族を助けるんじゃない。金で雇われたからその分働く。俺たちの関係はあくまで金で繋がっているだけ、対等の間柄だ」
ここははっきりさせておかなくてはいけない。あくまで俺たちは互いに対等。片や罪人認定し、片や国を捨てた身。今さら皇族への忠誠心で動く気はないし、周囲からそう思われたくもない。金で雇い、金で雇われた。仕事上の付き合い。間に互いの家柄や事情など入らない。
「支払いは成果を出した時でいい。額もそっちで決めてくれ。それからもう一つ。俺自身が万葉を救いたいと思ったなら、だ」
「それは……」
「慈善事業でもなんでもないんだ。いくら報酬を貰えても、気に入らない奴のために張る命はない。俺が実際に会って、救いたいと思ったなら。その時は大人しく金で雇われてやるさ」
万葉の安全は確保したいが、必ず万葉でなければならないという訳でもない。皇族最後の生き残りでもなければ、気に入らないのにわざわざ助けようとも思わない。これも譲れない条件だ。
「……分かった。それでいい。いや、頼む。私に君を雇わせてくれ」
「ああ。だがその判断は俺が万葉に会ってからだ。今はどこにいる?」
「丁度春の例大祭の主管として生天目領に行っているね。六日程前に皇都を出たから、あと四、五日もあれば皇都に帰ってくるだろう」
生天目領か。皇都からなら近いが、ここからなら少し距離があるな。
「皇都の外に出すとは、随分余裕だな。命の危険が迫っているんだろ? 襲撃者からすれば絶好の機会じゃないか」
「事情があるのさ。もちろん私は大反対だったとも。これは父上の決定なのさ、私では覆しようがない」
指月は暗い顔で苦い表情を作る。皇族にも当然何かしらの事情はある、か。
「もちろん人事には手を突っ込んだけどね。護衛には腕利きの近衛に術士も付けた。理玖殿はこのまま私と皇都に来て欲しい。葉桐一派に見つかるとややこしいから、しばらく皇都内で身を隠せる場所を提供する。折を見てそこに万葉を連れて行こう」
「……いや。場所が分かれば十分だ。今から生天目領に行く」
「今からかい?」
「ああ。何も妹としっかり問答しようっていう訳じゃないしな」
俺は立ち上がると荷物をまとめ始める。といっても荷物は少ない。
「しかしもう日も沈んでいるが……」
「合間合間で休息を挟みながら向かうさ。この仕事、請けるかどうかはまた連絡する。心配するな、例えお断りだったとしても連絡はいれる」
指月の目の前でこの街で購入した釣り具を消して見せる。俺はある程度の手荷物であれば、静寂の間に作成した陣地内の物とやり取りができる。その様を見て、指月の目は僅かに見開く。
「……あくまで興味本位だが。もし。近衛頭たる天倉朱繕と戦いになれば。君は彼女に勝てるかい?」
その質問にはいろんな意味が込められていたのだろう。俺の実力を測りたい、心強い返答をもらって安心したい、妹を任せたいと思えるか確かめたい。そんな気持ちが伝わってくる。
……雇い主になるかもしれない男だ、多少強気に答えるか。
「さっきの女だな。親父の相手をする手間と変わらんだろ」
■
理玖が去った部屋に朱繕は急いで戻って来た。
「ああ、朱繕。ご苦労だったね」
「指月様! あの罪人は!?」
「彼ならもうこの街を発ったよ」
「え!?」
自分がいながらみすみす罪人を逃がしてしまった。その事実に朱繕は唇を噛む。
「それで。錬陽殿の容態はどうだった?」
「はっ! ……それが」
「重症、かい?」
「……はい。おそらく当面目は覚まさないかと。急ぎ皇都で治療を行うべきかと思います」
「それほどか……」
理玖は葉桐一派でも無双の武人を重症に追い込んだ。この事実を以て、いよいよ指月は確信を深める。
「一体何と戦ったのか……。多くの血を失い、身体には細かい穴が複数空いておりました。また軽度ながら腕と足には凍傷の痕も見られます」
「……それは確かに、何と戦ったのか分からないね」
「はっ。あの罪人めは盗んだはずの神徹刀を持っておりませんでした。また錬陽殿の身体に刀傷も無く」
「つまり理玖殿がどうやって戦ったのかは分からない、か」
「はい。あの男からは霊力の気配も感じませんでした。もし本当に真正面から錬陽殿に挑み、あの様な傷を付けたのだとすれば。それは妖術の類によるものとしか思えませぬ。……指月様、奴が件の妖なのでは?」
東大陸に戻ってきた理玖が、葉桐一派を降したのはこれで三人目。霊力を持たない者にできる事ではない。朱繕がそう考えるのは当然の事と言えた。
「いや、それはないよ」
「……どうしてです?」
「直感さ」
少なくとも理玖は自分の訴えを真摯に聞き、その上で対等な関係を要求してきた。そういう風は装っていたが、自分の願いを聞き届ける形で落ち着くように話をまとめた様にも思える。
そして相手は言葉の通じぬ狂犬の類でもなかった。これでもし理玖が妖だったのなら、自分は絶望の果てに自決するだろう。
「今は急ぎ錬陽殿を皇都へ運ぶ手はずを整えよう。理玖殿の事は一旦横に置いておいてくれ」
「……は」
もちろん朱繕は納得した訳ではない。だが錬陽の容態を優先させなければならないのも事実であった。
0
お気に入りに追加
70
あなたにおすすめの小説
拝啓、私を追い出した皆様 いかがお過ごしですか?私はとても幸せです。
香木あかり
恋愛
拝啓、懐かしのお父様、お母様、妹のアニー
私を追い出してから、一年が経ちましたね。いかがお過ごしでしょうか。私は元気です。
治癒の能力を持つローザは、家業に全く役に立たないという理由で家族に疎まれていた。妹アニーの占いで、ローザを追い出せば家業が上手くいくという結果が出たため、家族に家から追い出されてしまう。
隣国で暮らし始めたローザは、実家の商売敵であるフランツの病気を治癒し、それがきっかけで結婚する。フランツに溺愛されながら幸せに暮らすローザは、実家にある手紙を送るのだった。
※複数サイトにて掲載中です
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【完結】捨てられ正妃は思い出す。
なか
恋愛
「お前に食指が動くことはない、後はしみったれた余生でも過ごしてくれ」
そんな言葉を最後に婚約者のランドルフ・ファルムンド王子はデイジー・ルドウィンを捨ててしまう。
人生の全てをかけて愛してくれていた彼女をあっさりと。
正妃教育のため幼き頃より人生を捧げて生きていた彼女に味方はおらず、学園ではいじめられ、再び愛した男性にも「遊びだった」と同じように捨てられてしまう。
人生に楽しみも、生きる気力も失った彼女は自分の意志で…自死を選んだ。
再び意識を取り戻すと見知った光景と聞き覚えのある言葉の数々。
デイジーは確信をした、これは二度目の人生なのだと。
確信したと同時に再びあの酷い日々を過ごす事になる事に絶望した、そんなデイジーを変えたのは他でもなく、前世での彼女自身の願いであった。
––次の人生は後悔もない、幸福な日々を––
他でもない、自分自身の願いを叶えるために彼女は二度目の人生を立ち上がる。
前のような弱気な生き方を捨てて、怒りに滾って奮い立つ彼女はこのくそったれな人生を生きていく事を決めた。
彼女に起きた心境の変化、それによって起こる小さな波紋はやがて波となり…この王国でさえ変える大きな波となる。
抽選結果は大魔王だったので、剣と魔法と平和と欲に溢れた異世界で、のんびりとスローライフしたいと思います。
蒼樹 煉
ファンタジー
抽選で、大魔王として転生したので、取り敢えず、まったりと魔物生成しながら、一応、大魔王なので、広々とした領土で、スローライフっぽいものを目指していきたいと思います。
※誹謗中傷による「感想」は、お断りです。見付け次第、削除します。
小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
※駄文+誤字脱字+その他諸々でグダグダですが、宜しくお願いします。
ローゼンクランツ王国再興記 〜前王朝の最高傑作が僕の内に宿る事を知る者は誰もいない〜
神崎水花
ファンタジー
暗澹たる世に一筋の光明たるが如く現れた1人の青年。
ローゼリア伯フランツの嫡子アレクス。
本を読むのが大好きな優しい男の子でした。
ある不幸な出来事で悲しい結末を迎えますが、女神シュマリナ様の奇跡により彼の中に眠るもう1人のアレク『シア』が目覚めます。
前世も今世も裏切りにより両親を討たれ、自身の命も含め全てを失ってしまう彼達ですが、その辛く悲しい生い立ちが人が生きる世の惨たらしさを、救いの無い世を変えてやるんだと決意し、起たせることに繋がります。
暗澹たる世を打ち払い暗黒の中世に終止符を打ち、人の有り様に変革を遂げさせる『小さくも大きな一歩』を成し遂げた偉大なる王への道を、真っすぐに駆け上る青年と、彼に付き従い時代を綺羅星の如く駆け抜けた英雄達の生き様をご覧ください。
神崎水花です。
デビュー作を手に取って下さりありがとうございます。
ほんの少しでも面白い、続きが読みたい、または挿絵頑張ってるねと思って頂けましたら
作品のお気に入り登録や♥のご評価頂けますと嬉しいです。
皆様が思うよりも大きな『励み』になっています。どうか応援よろしくお願いいたします。
*本作品に使用されるテキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。
*本作品に使用される挿絵ですが、作者が1枚1枚AIを用い生成と繰り返し調整しています。
ただ服装や装備品の再現性が難しく統一できていません。
服装、装備品に関しては参考程度に見てください。よろしくお願いします。
S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る
神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】
元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。
ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、
理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。
今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。
様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。
カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。
ハーレム要素多め。
※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。
よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz
他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。
たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。
物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz
今後とも応援よろしくお願い致します。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる