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北の地へ 帝国の地に集う者たち
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俺はライルズさんと共に、帝都北のエルセマー領に来ていた。同行人は前回と同じく、ライルズさんの他には娘のアリア、そして護衛のグードとビルだ。
二人とも今は正式に、ライルズ商会の一員として就職したとの事だった。
「またヴェルトさんと一緒できるなんて、アリア嬉しいですぅ!」
「ああ。よろしく頼むよ」
黒狼会は今や、帝都でもかなり規模の大きな商会となった。
だが規模が大きくなると、相応に人手と金が必要になってくるというもの。そこで取引先の商会を増やす目的で、ライルズさんの好意に甘える事にしたのだ。
「黒狼会の名は帝都圏内に届いていますからね。酒類を扱う私の友人も、一度ヴェルトさんと会ってみたいと話していたのです」
エルセマー領は酒が主な特産品らしい。何でも酒用に品種改良が進んだ穀物が多く生産されているとの事だ。
他にも酒の香り付けのための木の実や、果物なんかも人気の特産品だと話していた。
「酒類の取引経路が増えるのはありがたいですね。うちは夜の店関連の商いも多いので。ラインナップが増やせるのならそれに越した事はありません」
「毎年一番良い出来のものは、領主が他の貴族や皇族に送っていますが。二等品……いや、三等品でも十分質は良いですよ」
黒狼会のボスという立場上、俺はいろいろ酒を飲む機会が多い。関連の店に入れば酒を振る舞われるし、地域の会合に顔を出しても酒は出てくる。
群狼武風にいた時はそれほど飲んでいなかった事を考えると、今は確実に酒量が増えているだろう。
「丁度今の時期は年に一度の祭りもあります。一通り楽しんだ頃には、商談も上手く収まっているでしょう」
「はは、それは良いですね。しかしそれなら、酒好きのガードンも連れてくればよかったですよ」
そういやじいさんとアックスもそこそこ酒好きだったな。アックスが聞いたら羨ましがるだろう。
「土産用の酒を用意する様に、言っておきましょう。……しかしこの短期間で、黒狼会がここまで大きくなるとは思っていませんでした。今や黒狼会と関係のある商会と聞くと、変につっかかってくる者もおりません。これもヴェルトさんの手腕ですかな」
「私一人ではありませんよ。それにライルズさんを含め、いろいろ人にも恵まれました。……ここだけの話、黒狼会運営実務のほとんどはダグドに放り投げているのですよ」
「はは。それはやりがいがありそうだ」
ま、ミュリアからある程度話は聞いているだろうけど。
今にして思うと、ダグドは本当に良い拾いものだったな。水迅断で消えた野心を黒狼会で燃やしている感じがする。
「しかしそれだけ規模が大きくなると、今後の運営方針にもいくらか慎重になられるでしょうな。例えばですが……将来はやはり、ヴェルトさんのお子さんが後を引き継ぐのですか?」
言われて少し口ごもる。黒狼会の後継なんて、これまで一切考えた事が無かった。
多くの商会は血族が継いでるし、慣例に習うならそうなのだろうが。俺に子供……ねぇ。
「まったく考えていませんでしたね。しかし現状、俺以外に黒狼会を回せる奴がいるとも思えません。何人か後継者候補を育て、俺が引退する頃にそいつらに小さく分けた黒狼会を好きにさせる……というのも悪くないかもしれませんね」
あくまで仮の話だが。まぁ引退なんてまだまだ先の話だ。俺たちは現状、帝都を出て他の地で暮らすつもりはない。
このまま帝都を拠点にし続けることを考えると、まだまだ先は長いだろう。
じいさんは……なんか最近若返ってたし、寿命が近いのか遠いのかよく分からん。下手したらガードンが先に寿命で亡くなりそうだ。
「ほう……後継者候補ですか。ヴェルトさん。もし不都合がなければ、うちのアリアはいかがでしょう?」
「え?」
「私!? あ、でも黒狼会の後継者候補なんて、確かに興味あるかも! ね、ヴェルトさん! どうかな!?」
……これはライルズさんの作戦通り、かな。おそらくこの話を始めた時点で、アリアをどうにか送り込めないか探っていたのだろう。
「ライルズさんの商会はどうされるのです?」
「私にはもう一人、息子がおりますから。アリア、ミュリアの兄になります。うちは後継の心配がないのですよ」
「なるほど……」
「親の私が言うのもなんですが、アリアは中々頭の回転も速い。きっとヴェルトさんの役に立てると思います。実は元々他の商会に修行に行かせようと考えていたのですが、良い先が見つかっていなかったのです」
アリアが意外と抜け目ないのは、前回の旅で何となく感じ取っていた。だからこそ秘密の多い黒狼会としては、少し距離を置きたいとも思うのだが。
しかし既にミュリアも長くいる以上、今さらかもしれない。
「後継者候補というのは、あくまで今思いつきで言ったまでです。そこまで具体的に練っている訳ではありませんよ」
「そうですか。ですがアリアを修行に出そうと考えていたのは本当です。検討いただけると嬉しいのですが」
「ええ。検討はしてみましょう」
「ほんと!? やったぁ!」
これもライルズさんの想定通り……かな。後継者候補なんて言葉は、今急に出て来たものだって事はライルズさんも分かっていたはずだ。
しかしあえてこの主語の大きい単語を使った。そして最終的に後継者候補ではなく、単に娘の修行先として出させて欲しいと話をまとめた。
この流れだとライルズさんの希望通り、首を縦に振りやすい。しかも俺は今から、ライルズさんに知り合いの商人を紹介してもらうのだ。
さすがに商人としての経験は、俺なんかより優れたものを積んできているな。
とはいえ俺はなんちゃって商人だし、汗をかく時は商談ではなく暴力を振るう時だ。そもそもライルズさんと同じ土俵にすら立っていない。
しかしそこまでして娘を黒狼会に入れさせようとする狙いはなんだ……? 既にミュリアもいるというのに。
まぁライルズさんは別に敵ではない。直接その真意を聞けばいいか。そう思い、口を開きかけた時だった。ビルの声が届く。
「領都が見えてきた! もうすぐ到着だ!」
声につられて俺も視線を移す。その先にはこじんまりとした街が見えていた。
■
「黒狼会のアックスか……」
「うむ! 中々の手合いであったわ! お前も同じく黒狼会のガードンと戦い、退いたのであろう?」
「はん……本気を出す訳にはいかなかっただけの事だ。あそこで本気を出せば、間違いなく騒ぎになっていた」
ガリグレッドの用意した屋敷の一室で、グナトスとガディは互いに情報を交換していた。
特にガディはゼルダンシア帝国に来たばかりなので、先に入り込んでいるグナトスの情報は貴重だ。
「結社エル=ダブラス以外に、何らかの形で今に神秘の力を伝える集団か……! 興味深いではないか! 総裁も聞けば喜ばれるだろう!」
「さて。だがこれで幹部連中は全員、何か特殊能力を持っている可能性が高くなったな」
「情報は集めておるのか?」
「まだ途中だ。まぁその内集まんだろ」
二人とも結社関連以外の者と戦い、後退したのは初めての事だった。しかも相手の能力の全容も掴めない。
リアデインを破ったヴェルトやフィン、ガードンの情報は既に結社内で共有されつつあった。
「んな事より、他の連中はどうしてんだ?」
「うむ! 戦闘部隊はいくつかここにやってくるぞ! 閃罰者と七殺星も来る予定だ! 赤い眼のアデライアと、エル=グラツィアの欠片を回収するためにな!」
「欠片は近々、ヴィンチェスターから回収する予定だ。アデライアの方はリアデインがしくじった以上、また誰かが作戦練って動くだろ。障害があるとすれば……」
「黒狼会だな! やはり先に潰すか!」
いちいち叫ぶ様に話すガディを、グナトスはいい加減うっとおしく感じ初めていた。
「やるならやるで、幹部連中の能力を把握してからだな。お前もアックスの能力が何なのか、分からなかったんだろ?」
「うむ! まさか我が火閃が通じぬとは思わなんだ!」
「……戦闘部隊まで来るのはなんでだ? 冥狼に貸し出すつもりか?」
「詳しい事は聞いておらぬ! だがどうやら、ガリグレッドめが使うつもりらしいぞ!」
「ふん……」
グナトスは僅かに目を細めて思考を深める。
いよいよ最後の封印となった帝国の地で、行動に移すつもりなのか。そうおぼろげに考えていた。
「もしかしたら……想像以上に面白ぇ事が起こるかもナァ?」
二人とも今は正式に、ライルズ商会の一員として就職したとの事だった。
「またヴェルトさんと一緒できるなんて、アリア嬉しいですぅ!」
「ああ。よろしく頼むよ」
黒狼会は今や、帝都でもかなり規模の大きな商会となった。
だが規模が大きくなると、相応に人手と金が必要になってくるというもの。そこで取引先の商会を増やす目的で、ライルズさんの好意に甘える事にしたのだ。
「黒狼会の名は帝都圏内に届いていますからね。酒類を扱う私の友人も、一度ヴェルトさんと会ってみたいと話していたのです」
エルセマー領は酒が主な特産品らしい。何でも酒用に品種改良が進んだ穀物が多く生産されているとの事だ。
他にも酒の香り付けのための木の実や、果物なんかも人気の特産品だと話していた。
「酒類の取引経路が増えるのはありがたいですね。うちは夜の店関連の商いも多いので。ラインナップが増やせるのならそれに越した事はありません」
「毎年一番良い出来のものは、領主が他の貴族や皇族に送っていますが。二等品……いや、三等品でも十分質は良いですよ」
黒狼会のボスという立場上、俺はいろいろ酒を飲む機会が多い。関連の店に入れば酒を振る舞われるし、地域の会合に顔を出しても酒は出てくる。
群狼武風にいた時はそれほど飲んでいなかった事を考えると、今は確実に酒量が増えているだろう。
「丁度今の時期は年に一度の祭りもあります。一通り楽しんだ頃には、商談も上手く収まっているでしょう」
「はは、それは良いですね。しかしそれなら、酒好きのガードンも連れてくればよかったですよ」
そういやじいさんとアックスもそこそこ酒好きだったな。アックスが聞いたら羨ましがるだろう。
「土産用の酒を用意する様に、言っておきましょう。……しかしこの短期間で、黒狼会がここまで大きくなるとは思っていませんでした。今や黒狼会と関係のある商会と聞くと、変につっかかってくる者もおりません。これもヴェルトさんの手腕ですかな」
「私一人ではありませんよ。それにライルズさんを含め、いろいろ人にも恵まれました。……ここだけの話、黒狼会運営実務のほとんどはダグドに放り投げているのですよ」
「はは。それはやりがいがありそうだ」
ま、ミュリアからある程度話は聞いているだろうけど。
今にして思うと、ダグドは本当に良い拾いものだったな。水迅断で消えた野心を黒狼会で燃やしている感じがする。
「しかしそれだけ規模が大きくなると、今後の運営方針にもいくらか慎重になられるでしょうな。例えばですが……将来はやはり、ヴェルトさんのお子さんが後を引き継ぐのですか?」
言われて少し口ごもる。黒狼会の後継なんて、これまで一切考えた事が無かった。
多くの商会は血族が継いでるし、慣例に習うならそうなのだろうが。俺に子供……ねぇ。
「まったく考えていませんでしたね。しかし現状、俺以外に黒狼会を回せる奴がいるとも思えません。何人か後継者候補を育て、俺が引退する頃にそいつらに小さく分けた黒狼会を好きにさせる……というのも悪くないかもしれませんね」
あくまで仮の話だが。まぁ引退なんてまだまだ先の話だ。俺たちは現状、帝都を出て他の地で暮らすつもりはない。
このまま帝都を拠点にし続けることを考えると、まだまだ先は長いだろう。
じいさんは……なんか最近若返ってたし、寿命が近いのか遠いのかよく分からん。下手したらガードンが先に寿命で亡くなりそうだ。
「ほう……後継者候補ですか。ヴェルトさん。もし不都合がなければ、うちのアリアはいかがでしょう?」
「え?」
「私!? あ、でも黒狼会の後継者候補なんて、確かに興味あるかも! ね、ヴェルトさん! どうかな!?」
……これはライルズさんの作戦通り、かな。おそらくこの話を始めた時点で、アリアをどうにか送り込めないか探っていたのだろう。
「ライルズさんの商会はどうされるのです?」
「私にはもう一人、息子がおりますから。アリア、ミュリアの兄になります。うちは後継の心配がないのですよ」
「なるほど……」
「親の私が言うのもなんですが、アリアは中々頭の回転も速い。きっとヴェルトさんの役に立てると思います。実は元々他の商会に修行に行かせようと考えていたのですが、良い先が見つかっていなかったのです」
アリアが意外と抜け目ないのは、前回の旅で何となく感じ取っていた。だからこそ秘密の多い黒狼会としては、少し距離を置きたいとも思うのだが。
しかし既にミュリアも長くいる以上、今さらかもしれない。
「後継者候補というのは、あくまで今思いつきで言ったまでです。そこまで具体的に練っている訳ではありませんよ」
「そうですか。ですがアリアを修行に出そうと考えていたのは本当です。検討いただけると嬉しいのですが」
「ええ。検討はしてみましょう」
「ほんと!? やったぁ!」
これもライルズさんの想定通り……かな。後継者候補なんて言葉は、今急に出て来たものだって事はライルズさんも分かっていたはずだ。
しかしあえてこの主語の大きい単語を使った。そして最終的に後継者候補ではなく、単に娘の修行先として出させて欲しいと話をまとめた。
この流れだとライルズさんの希望通り、首を縦に振りやすい。しかも俺は今から、ライルズさんに知り合いの商人を紹介してもらうのだ。
さすがに商人としての経験は、俺なんかより優れたものを積んできているな。
とはいえ俺はなんちゃって商人だし、汗をかく時は商談ではなく暴力を振るう時だ。そもそもライルズさんと同じ土俵にすら立っていない。
しかしそこまでして娘を黒狼会に入れさせようとする狙いはなんだ……? 既にミュリアもいるというのに。
まぁライルズさんは別に敵ではない。直接その真意を聞けばいいか。そう思い、口を開きかけた時だった。ビルの声が届く。
「領都が見えてきた! もうすぐ到着だ!」
声につられて俺も視線を移す。その先にはこじんまりとした街が見えていた。
■
「黒狼会のアックスか……」
「うむ! 中々の手合いであったわ! お前も同じく黒狼会のガードンと戦い、退いたのであろう?」
「はん……本気を出す訳にはいかなかっただけの事だ。あそこで本気を出せば、間違いなく騒ぎになっていた」
ガリグレッドの用意した屋敷の一室で、グナトスとガディは互いに情報を交換していた。
特にガディはゼルダンシア帝国に来たばかりなので、先に入り込んでいるグナトスの情報は貴重だ。
「結社エル=ダブラス以外に、何らかの形で今に神秘の力を伝える集団か……! 興味深いではないか! 総裁も聞けば喜ばれるだろう!」
「さて。だがこれで幹部連中は全員、何か特殊能力を持っている可能性が高くなったな」
「情報は集めておるのか?」
「まだ途中だ。まぁその内集まんだろ」
二人とも結社関連以外の者と戦い、後退したのは初めての事だった。しかも相手の能力の全容も掴めない。
リアデインを破ったヴェルトやフィン、ガードンの情報は既に結社内で共有されつつあった。
「んな事より、他の連中はどうしてんだ?」
「うむ! 戦闘部隊はいくつかここにやってくるぞ! 閃罰者と七殺星も来る予定だ! 赤い眼のアデライアと、エル=グラツィアの欠片を回収するためにな!」
「欠片は近々、ヴィンチェスターから回収する予定だ。アデライアの方はリアデインがしくじった以上、また誰かが作戦練って動くだろ。障害があるとすれば……」
「黒狼会だな! やはり先に潰すか!」
いちいち叫ぶ様に話すガディを、グナトスはいい加減うっとおしく感じ初めていた。
「やるならやるで、幹部連中の能力を把握してからだな。お前もアックスの能力が何なのか、分からなかったんだろ?」
「うむ! まさか我が火閃が通じぬとは思わなんだ!」
「……戦闘部隊まで来るのはなんでだ? 冥狼に貸し出すつもりか?」
「詳しい事は聞いておらぬ! だがどうやら、ガリグレッドめが使うつもりらしいぞ!」
「ふん……」
グナトスは僅かに目を細めて思考を深める。
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