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出版記念🎁番外編

04 国王と宰相のはなし

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「ユーリアに婚約を申し込んだのか?」
「……あ、ああ。じ、自分みたいな堅い人間と婚約なんて……気を悪くするだろうかと思ったんだが。どうしても……彼女がいいんだ」

 王立魔法学園の中でも、舞踏会を行うホールへと続く廊下にはあまり学生はいない。
 青い絨毯の敷かれた広い廊下の天井には、この国の歴史を描いた絵が掲げてある。中庭の見える大きな窓に面したベンチに座って、隣で顔色を悪くしている親友――シリウス・レーフクヴィストにちらりと目をやった。

 束ねられた銀色の長い髪はきらきらと輝いているというのに、いつものように眉間に深い皺を刻んで、ぎゅっと拳を握りしめているシリウスを見ながら、気づかれないように俺はため息をついた。

(気を悪くするだろうか……だってさ。本気で思ってるんだから、すごいよ)

 シリウスは公爵家の嫡男だ。そのせいか学園で学び始めるずっと前から、時期国王である俺の学友としてそばにいた。
 彼の冗談の通じない真面目すぎる性格は、幼いころからなにも変わらない。すぐに胃痛を訴える弱い内臓も、年々深くなっていく眉間の皺も、ずっと隣で見てきた。ギリギリと噛みしめている奥歯は、そのうちきっと粉挽の石臼のように平らになってしまうだろう。

 そう思いながらそっとその頬に指を這わせると、ビクッとシリウスが震えた。俺は目を細めて、優しい声色でつぶやいた。

「心配しなくても、大丈夫だよ」
「…………ギル、でも……公爵家からの申し出なんて、断れなくて困っているかもしれない」

 距離感の近さは、幼いころからの刷り込みの賜物だ。
 いろんな計算をしながら、いろんなことに手を打って生きている俺とは違う。シリウスの愚直なまでの誠実さは、誰の心にだって響く。
 優しく頬に指を滑らせながら、口には出せない想いと一緒に、親指の腹でシリウスの薄い唇をふにっと押した。

(もっと嫌な女が相手だったら……よかったのに)

 シリウスが婚約を申し込んだ伯爵家の令嬢であるユーリアは、――変な女だ。
 女性らしいたおやかな面もあり、それでいて芯のある強い心も持っている。俺相手でも、シリウス相手でも、はっきりと意見を伝えてくる胆力には恐れ入る。裏表のないその姿を知れば、誰もが彼女に好意を抱くけど、彼女の瞳が追っているのはいつだって――

「シリウス。ユーリアはお前のことが好きだから、断らないよ」

 気づいていないのは本人ばかり。
 伯爵家に書簡を送ったらしい親友は、今朝からずっとひどい顔色で「だめだ」という言葉を繰り返しているのだ。その上、シリウスにはさらに気になることがあるってことも、俺は知っている。
 訊かれるたびに同じ言葉で否定してきたことだけど、真面目なシリウスはいまだにその考えに囚われている。

「でも、お、お前だって、ユーリアのこと……その、好きなんじゃないのか」

 そんなことはない。そう何回も伝えてきた。
 俺は美しいものが好きだから、シリウスのこともユーリアのことも好きだし、二人セットで娶っていいのなら喜んでそうしたいところだけれども。俺には幼いころから決まっている相手がいるし、子どもができないなどの問題がない限り、他の姫も考えていない。
 俺は生まれたときから王になるべく育てられた優秀な王子だ。

(――面倒ごとの火種は作らない。遊び相手は、毎回違うほうが楽しいし)

 ああ、なんて優秀なんだろう。こうやって要領よく生きていけばいいのだ。誰も傷つけずに、俺は人生を謳歌する。隣あった手を重ねながら、思う。

(本当に好きな人のことは――結婚なんかしなくたって、ずっと隣に侍らすことができる……)

 それが、国王である俺に許されてる最上の幸せだと思う。
 男でも女でも、いろんな相手の体に想いの丈をぶつけながら、ずっと頭の中で穢し続けてる。誰に向けて性欲を感じていたとしても、口にしなければ気づかれない。遊び相手に困ることのない顔にも、立場にも、感謝してる。
 昼間はこの美しい男のこと――慈しんで、甘やかして。少しだけ距離の近い――親友でいたいだけ。

 人気のない廊下の奥、校舎へとつながっている大きな扉がひらかれ、ドスドスと音まで聞こえてきそうな足取りで一人の令嬢が歩いてくるのが見えたのはそのときだった。サッと重ねていた手を離し、なにも気がついていないシリウスに伝える。

「噂をすれば、シリウスのお姫さまが来たよ」
「ヒッ……ど、どうしよう。おい、なんか怒ってないか? 胃が……もう胃がだめだ……」
「さすがに婚約申し込んだ相手に……悲鳴あげるのはまずいんじゃないか」

 相変わらずのシリウスの様子に苦笑してしまう。
 普段は強気でいるくせに、どうしてこんなにも神経質なんだか。だけど、近づいてくるユーリアの顔は、本当にオーガみたいだった。
 俺には理由が手に取るようにわかるけど、でも別にそこまで怒らなくたっていいとも思う。
 もはや走り出したユーリアが大声で叫んだ。

「シリウス! どうして手紙なんか送ってくるのよ!」
「あ、おい……」

 言い方がまずすぎる。
 思わず制止の言葉をかけたが、その次の瞬間には、ががーんと頭に大岩でも落ちてきたみたいな顔をしたシリウスの顔から、本当に色がなくなった。きっと昨日から寝ていなかったのだろう。そのまま白目を剥いたシリウスが、隣に座っていた俺の膝に崩れ落ちた。

「おい、ユーリア。言い方がまずいだろそれは……うわ、泡吹いてるぞ」
「へ? ……や、やだ! なんでよ! ちょ、ちょっとシリウス!」

 慌てて俺の隣に座ったユーリアが、ペチペチと俺の膝の上にあるシリウスの頭を叩きながら言う。

「手紙なんかじゃなくて、お父様に直接挨拶しに来たらよかったじゃないの……って」
「そんなこと、シリウスにできるわけないだろ。お前が断れなくて困ってるんじゃないかって心配してたぞ」
「うそ……!?」

 てっきり私の気持ちなんてバレてると思ってたのに、と顔を赤くするユーリアを見ながら、本当にかわいい女だと思う。猪突猛進で早とちりなところはあるけど、きっとユーリアと結婚したらシリウスの人生は楽しいものになるだろう。
 二人の幸せを思うと、自然と笑みがこぼれた。
 小さく息が洩れてしまったのか、真っ赤な顔のままシリウスの心配をしていたユーリアが、俺のほうを見て言った。

「――――いいの?」
「んー? 俺もユーリアに婚約を申し込まないのかってこと?」

 くすくすと笑いながらそう言った俺を見て、ユーリアは心底嫌そうな顔になった。それから、シリウスの口から出た泡をハンカチで拭う作業に戻りながら、忌々しそうにユーリアがつぶやいた。

「そういう風にはぐらかしてるから、なーんにも気がつかないのよ。この人は」

 自分だってなーんにも気がつかれてなかったじゃないか、と思いながら苦笑する。ユーリアの、伏せられた長いまつ毛が向いている先は、俺といつも一緒。変な話だけど、同志みたいなものなのだ。だから――

「ユーリアのこと好きなのは、ほんとだよ」
「…………」

 俺がもしもユーリアと婚約したら、シリウスはきっともう俺の近くには寄らないだろう。
 すべてを奪って生涯憎まれることにも少し憧れたけど、俺はずっとシリウスの隣にいるほうを選んだ。同じ苦しい思いをするのなら、俺がしたほうが何百倍もよかった。

 俺は感情を表面に出さないように躾けられてる、優秀な王子だから。

 俺に口説かれたい女はあふれてるというのに、ユーリアはどうやら腹を立てたみたいだった。ユーリアといい、シリウスといい、俺のことを平気で怒ってくるから笑ってしまう。俺はこの二人に怒られるのが、好きなのだ。
 だから少しだけ、本音を伝えておくことにした。

「気がついてほしいと思ったことはないよ」
「気がつかないのはこの人くらいよ!」
「あはは、本人気がついてないんだから、それでいいだろ」

 どれだけ甘やかしても、手を重ねても、唇を指で押しても、こうして膝の上に頭を乗せていたとしても、シリウスは気がつかない。俺が、得しているだけだし、それを見て嫌そうな顔をするユーリアも好きだ。
 にこにこと笑っていると、ユーリアは死んだ魚のような目になった。
 でも、たとえ俺の気持ちを知っていたとしても、ユーリアは自分の心にまっすぐだ。
 なにが相手の信念を侮辱することなのかを、きちんとわかっている。紫色の綺麗な瞳がキッと俺のことを睨んだ。そして、言われた。

「私は、幸せになるからね」

 これ以上不機嫌なことはないというほど、ブスッとした表情で言われて、俺は目を瞬かせた。口をとがらせたまま、子どもみたいにぷいっと横を向く姿は、普段女神のようだと言われている人物だとは到底思えない。
 ふっとまた笑みがこぼれるのを感じながら、それでも、俺は思う。

「美しいね、ユーリアは」
「そんなこと、知ってるわよ」

 苛ついた口調でそう言われたので「そういうところが好き」と伝えたら、もう口も聞いてくれなかった。ユーリアの無言の圧力を受けて、シリウスを横抱きにして医務室まで運ぶ。ベッドにシリウスを横たえると、ユーリアがベッドのそばに置かれた小さな椅子に座った。
 そして、シリウスの手に自分の手を重ね、心配そうに顔を覗くのを見て、俺はそっとその場をあとにした。医務室の治癒術師に声をかけて、一言だけユーリアに伝えた。

「シリウスのこと、幸せにしてやってよ」

 ユーリアはなにも言わなかった。
 きっとそうするつもりなんだろうし、自分も幸せになるつもりだろうから。俺ができる限りの邪魔をしてくることもきっと、折り込み済みであるはずだった。
 俺は二人のことが好きなのだ。
 だから――"いいの?"の答えを心の中で思う。

(いいんだよ、ユーリア。俺には幸せにしてあげられないから。ありがとう……)


     ◇ ◇ ◇


「おめでとう」

 数日後、伝えたいことがあると言うシリウスに、わざわざ学園の二階にある広いバルコニーまで連れて来られた。授業はもう終わり、学園に残っている生徒もまばらだ。王城よりは低いが高台に学園が建っているため、二階の広いバルコニーからは目の前に広がる王都を見渡すことができる。昼食時は大体ベンチが埋まっている。白い柱をいくつか抜け、バルコニーの柵のところまで連れて行かれた。

 こんなところまでわざわざ呼び出さなくても、さらっと教室で報告してくれたらいいのにと思いながらも、先にそんな言葉が口からあふれた。
 いつもみたいに笑っているはずだけど、珍しく、少しだけ自信がなかった。
 夕日に照らされたシリウスの顔を見ながら、ずっとこうして眺めていたいなと思う。

「あ、ああ。ユーリアと婚約することができた。学園を卒業したらすぐにケッ結婚を……するつもりだ」

 強ばった表情のまま硬い口調で話すシリウスを見て、俺に話すだけなのに、なんでそんなに緊張するんだろうかと笑ってしまいそうになる。もう一度「おめでとう」と口にすると、シリウスの顔はすぐに緩みきった笑顔になった。

「ありがとう、ギル」

 ああ、――幸せそうな笑顔だな。
 こんな幸せがあふれてしまったみたいな顔をさせられる恋人になりたかった。
 貼りつけている俺の笑顔は崩れてはいないだろうけど、心は散り散りに崩れてしまいそうだった。そして、多分、俺の人生の中ではじめて感じる感情が胸に広がった。

(どうしよ……つらいぞ)

 震える指先が、シリウスのことを抱きしめてしまわないように、背中の後ろで自分の両手首をぎゅっと掴んだ。
 こんな風に報告なんてしてほしくなかった。こんな風に伝えられたら、この光景を、この感情を、俺はずっと生涯抱えていかなくてはならなくなる。もう帰ってもいいかなと、仕事が残ってるんだと、必死で口をひらこうとして、ハクハクと変な息だけが洩れる。

 泣き出してしまいたい。

 優しい顔なんてするのをやめて、権力で縛りつけて、王族として命令して、後宮に閉じ込めて、俺だけしか目に入らないないように……違う。まずい。違う。ぶわっと嫌な汗が噴き出す。
 自分で掴んでいる手が今にもシリウスのことを抱きしめてしまいそうで、ガタガタ震えた。
 だけど――。
 俺を振り返ったシリウスの顔はすごく硬くて、眉間には深い皺が寄っていた。一体どうしたんだろうと思っていると、まるで告白でもするかのような緊張した口調でシリウスが言った。

「お、お前のそばで、国を支えていきたいんだ」
「――……は?」

 予想外の言葉に、俺は動きを止めた。珍しく興奮した様子のシリウスが、つらつらと話し始めた内容を聞いて、さらにぽかんとしてしまった。

「今日のお前の演説、本当にすごかった。この王都にあんな未来が待っているなんて感動した。それに、国中の街道の整備や水質の改善まで考えてるだなんて思わなかった。貴族の在り方、領地の治め方、全部――お前が話したこと全部に、この国の未来が詰まってた」

 それを聞いて、そういえば今日はこの学園の開校記念式典があって、自分がそこで演説をしたことをようやく思い出した。キラキラと目を輝かせて話すシリウスを見て、さっきまでの暗い気持ちはどこかへ飛んでいってしまった。
 シリウスの長い髪が、さらっと風に靡いた。そして、シリウスが最高に幸せそうな笑顔を浮かべながら言った。

「きっと――お前は、いい国王になるよ」

 息を呑む。
 さっきまで自分が思っていたことを思い出して、泣きそうになる。ぎゅううっと強く胸を締めつけられる。うっかり涙が浮かびそうになって、なんとか耐える。

(幸せな顔、させてあげられてる。――俺)

 背中で握りしめたままの両手は、さっきまでとは違う意味で、シリウスのことを抱きしめてしまいそうになっていた。ぎゅっと手首を掴み直し、そしてそれを報告したくて、と続けたシリウスに俺は再び目を瞬かせた。

「え、伝えたいことってそれ? ユーリアのことじゃなくて??」
「ユーリアのことはもう知ってただろ。さっき報告もしたし。それより今はこの国の未来だ。俺は決めたんだ、ギル。お前が国王になったときに、俺は宰相になる!」
「は? え、宰相に?」

 真面目なシリウスのことだから、ユーリアのことを改って報告されるのだと思っていた。まさか宰相になりたいだなんて、そんな報告をされるとは思っても見なかった。いまだ目を瞬かせている俺になんか目もくれず、夕日に照らされた王都を見ながら、シリウスは熱弁を続けていた。

 国に対する意見の合間に、「そういえばお前、部屋で裸になる癖はやめたほうがいい。俺も毎回驚くんだ」「完璧な国王に俺がしてやる」と世話焼き女房みたいなことをシリウスが言うのを聞きながら、じわっと優しい気持ちが広がっていくのを感じた。
 ようやく背中で握りしめていた自分の両手を解放して、シリウスの額にかかった一筋の髪を指先で流した。あたたかな気持ちと共に戻ってきた余裕を感じながら、シリウスに微笑んだ。

「そ? じゃあずっと隣にいてもらおうかな」
「ああ。……待っていろ」

 その綺麗な横顔を見ながら、本当に男前だなあと思う。
 俺は十分に強かだし、より良い国のためにしなくてはいけないと判断したことは、シリウスの意見に関係なく強行するだろう。もしかしたら、そんな俺に愛想を尽かす日が来るかもしれない。
 でも――それまではシリウスに完璧な国王にしてもらえるのだと、隣にいてもらえるのだと思ったら、嬉しくてたまらなかった。

 国王の近くで働く役職に就かせて、いつでも会えるようにしようと自分で思っていたのとは、次元が違った。
 シリウスが自分の意志で、俺の隣を目指してくれるのだ。
 その視線の先で、きっと目の前にある王都ではなく、この国の未来を見つめているシリウスを見ながら思った。

(いつまでも待ってるよ……)

 シリウスの肩にそっと寄りかかると「重い」と嫌そうな声が聞こえた。だけど、そんな声を聞きながら、俺が最高に幸せそうな笑顔を浮かべていることに自分では気がつかなかった。









 おわり!





――――――――
いつもありがとうございます!!
こちらでニュースレターで配信してた番外編は最後です。
結構気に入っている国王の話でした!

そしてそして、
ちるちるで応援してくださったみなさん、
本当に本当にありがとうございました!!!
みなさんのおかげで、
なんとか200ポイントに到達しましたー!!!
あとはノミネートされるのをひたすら祈ります!!

途中諦めていたので、本当に本当に嬉しくて、
ささやかですがお礼に番外編を執筆中です。
またこちらに更新させていただきます!!

本当にありがとうございました!!
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