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2-1 魔法学園の編入生

114 三歩進んで、二歩下がる

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遅れました……!
――――――――――




 レイです。
 謎だらけのこの世界を解明すべく……本日は、第三王子であるシアに話を聞こうということになりました。
 ――と、そこまではよかったのだが、先ほどから俺がさらされている状況をぜひとも共有させてほしい。
 
「ゆ、ユエ様、またお会いできて嬉しいです」
「俺も!」
 
「その、えっと、ユエ様の魔法って、す、すごいですよね」
「ありがとう!」

「ユエ様、このお菓子とてもおいしいです」
「わー!」

 このおっとりした二人の会話を聞いていて、胃が痛くなるのは……俺だけだろうか。
 俺はさっきから、ブツッとすぐに途切れるわりに楽しそうな二人の横で、遠い目をしている。

(今日は、ハナにいろいろ訊きたかったなー……)

 昨日はすっかり取り乱してしまったので、今日こそはハナにいろんなことを聞く気満々で登校したら、ハナは珍しく休みだったのだ。そのせいで、左目がやたらと騒ぎ出したので、シアとこうして放課後にユエんちでお茶をするはめになった。
 なぜ俺はこの中身のない会話につき合わなければならないのか。どうしてここにはつっ込みがいないのか。という疑問を小一時間浮かべ続けているのだ。
 俺は頭を左右に小さく振った。
 
(さっさと聞きたいことだけ聞いて、退散しよう……)

 そう思って、俺は花畑のような会話に水を差した。

「シア、訊きたいことがいくつかある。お前の兄貴についてなんだけど、お前の印象を教えてくれるか? あと、なにか固有魔法があるかを知ってたら……」
「アレク兄上……? ええと、優しくて聡明で、王にふさわしい方だと思っている。固有魔法があるというのは、昔、父上から、こっそり教えてもらったことがあるけど、基本的にそういう大切なことは隠していらっしゃると思う。持っていることすら、公にはしないだろう。そもそも、私と兄上は母上が違うから、そこまで接点もないんだ……すまない」

 固有魔法がある。やっぱりあれは特殊な魔法だと考えたほうがよさそうだ。
 それにしても、父親は……本人が隠している秘密を、ぽろっと口にしてしまうだなんて。よほどシアのことを気に入っているのか、それとも……頭が弱いのか、よくわからないと思った。
 接点がないと口にするシアが寂しそうな顔をしたのを見て、あんなやつとは関わらないほうが身のためなのに……と思った。
 それが少しでも伝わればいいと思いながら、次の質問を口にする。
 
「変態だっていう噂は聞いたことがある?」
「へ、へんたい⁉︎ そんなわけな……! ――い、いや、レイのことだから、なにか意味がある質問なんだろうな……いや、そんな噂は聞いたことがない。ただ……」
「ただ?」
「第一王子だというのに、アレク兄上にはまだ婚約者がいないだろう? だから……その、男色だと騒ぐ者や、ふ、不能なのではないかとか、噂をする者たちがいることは、し、知っている」

 ――ふうん。男色に不能ね。
 あの王子のことを悪く思っている連中も、いることにはいるんだなと思いながら、俺は顎に手を当てた。
 もしも、精神干渉系の魔法を使うのだとすれば、そういうやつらは存在しないのではないかと思ったけど……実際にはこうして、手の回っていない部分もあると考えてよさそうだ。

「そうやって影で騒いでいるやつらはなに派の連中なんだ?」
「……え? ああ、私が聞いたのは、ドイル伯爵、ウィルシュ男爵、それから前ラムレイ辺境伯爵が話しているところだった」
「ウィルシュ......に、ラムレイか」

 なんだか頭の痛くなる名前が並んでいるなと思った。
 でも、だとすれば……あの王子の敵は、革命派でも穏健派でもなく、自分の利益を求めている貴族派ということなるんだろう。それは、享楽主義の第二王子を推したい人種としては、理にかなっている。
 ただ……ウィルシュ男爵令嬢は件の『聖女』候補なわけだから、穏健派の可能性もあるだろうし、貴族派とカウントしている貴族たちの意向は不透明だ。
 王国につくほうが利益があればそうするだろうし、革命を起こしたほうが利益があると考えれば革命側につくという日和見属性は、結局のところ……あの王子にとってどうなのかはわからない。

(……教会と王国の関係も気になる)
 
 地球上の歴史では、基本的に宗教と王政は対立する関係にあることが多い。
 たまに共存しているときもあるけど、どちらに権力を握るかということを国内外で揉めているのが常だ。政治にも深く関与している。
 どうなんだろうかと思っていたら、シアが情報を捕捉してくれた。

「派閥でいうと、ドイル伯爵もウィルシュ男爵も前ラムレイ辺境伯爵も……穏健よりではあるかな。だけどレイが言っている〝貴族派〟というのも三つ目の分類として数えるとするならば、彼らは自己の利益を最優先にするタイプの貴族だと思う。教会は今のところ王国に追従しているけど、それはひとえに、王国側も教会側も……内情が腐っているからだと、私は思っている。内輪で揉めたりすることはあるようだけど、今はそこにある享楽にふけっているかんじだ」
「ふうん」
「ただ、『聖女候補』の存在によって、権威のバランスが崩れるのではないかということで、貴族の中には教会を警戒している者もいる」

 ――なるほど。
 あの、ニアが占いみたいだと言っていた教会の星見も、地味に権力拡大の宣伝として一躍かっているわけだ。
 星見みたいな一般人が好きそうなゴシップに、『聖女』の力を匂わせて、じわじわと権力を高めているのだとすれば、今はなにもしていない教会も、実際は権力を握りたいと考えているのだろう。
 当たり前だけど、それが地球の歴史からも必然的な流れだ。

 だとすると、貴族派と考えていい貴族たちの中にも、教会派か王国派かまで考えれば、一枚岩ではなさそうだ。
 その三人が仲よく話しているのをシアが見たというのなら、その三人は『教会派』ということになるのかもしれない。国の転覆を狙っているのは、革命派だけではなくなったわけだ。

(あの、聖女候補っていうピンク女は、あんな花畑みたいな頭しておきながら、この国の政治のどまんなかにある駒ってわけだ?)
 
 ただの高校生だっていうのに、なんともややこしい存在である。
 しかも、いろんな男に言いよられて、ふらふらちゃらちゃらしている、女らしいから、非常に厄介だ。

「あとさ、ってどうなってんの? 話聞かないんだけど」
「第一王女――フェリス姉上は、正妃様とも私の母とも違う、フィオナ様という第二王妃様のご息女で、ただ……お二人とも、昔火事に巻き込まれて亡くなられている」
「亡くなってる?」
「ああ。暗殺だという噂もあるが、フェリス姉上が三才になられた頃に、住まわれていた宮殿が火事に見舞われた。大きな火事だったらしく、遺体も見つからないほどの崩壊だったそうだ」

 話題に上がらないと思ったら、そういうことだったのか。
 つまり――姫はロザリーしかいなくて、王子が三人ということになる。
 
(ふうん……遺体は出てないねー。なんかそういうときって、フィクションの世界だと逃げのびていたりしそうな気がするけど、それは考えすぎ?)

 そんなことを考えてみたけど、普通にこういう時代感だったら、遺体が出ないっていうのは普通なことなのかもしれない。

「ちなみに、もし生きていたら何才なんだ?」
「生きていたら……ええと、私が生まれる前の話で……当時三才だと、二十一才だな」
「ふうん――二十一才ね」

 念のため、覚えておこうと思った。
 ほかになにかシアに聞いておくことはあっただろうかと、俺は腕を組んだ。それからやっぱり、アレクサンダーのことが気になって、もう一度訊いた。

「第一王子のことで気になる噂とか昔のこととか、ほかにあるか?」
「アレク兄上のこと……あぁ、そうだな……昔、ずいぶんと荒れていたときがあったと聞いたことがある」
「荒れてた……?」
「その、どうやら人間不信のような時期があったようで、城で働く者を辞めさせたり、その……いや、うん……過激な対応をしていたときがあったみたいだ」
「過激なって……殺すとか? そういう?」
「――ああ、今となっては、過去のこととして誰も語らないが、第一王子としてのプレッシャーから心を病んでしまっていたようで、悪意に敏感というか、厳しい処分をしていたときがあったと聞いた」

 それを聞いて、俺は首をかしげた。
 たしかに……この国・ザイーグの貴族の倫理観からすれば、罰……という名の厳しい処分も、王子様ならありうることなのかもしれない。だけど、俺の経験上、そんなことを過去にしていた人間が、早々簡単に心を入れ替えるとも思えなかった。
 
(どうだろう……あの男は……)

 たしかにアレクサンダーは……気味が悪い。だけど、賢い人間だと……俺は感じた。そんな人間が暴君のように、人の命を奪っていたとは考えがたい。
 不思議に思いながら、シアに訊いた。

「どうやって立ち直ったんだ?」

 そこまで人間不信のやつが立ち直るとしたら、アニメや漫画のように、誰か殴って正してくれるような……そんな人が現れたんだろうか。愛の拳というか、愛をもって、きちんと叱ってくれた人間がいれば、あるいは……そういうことも起きるんだろうか。
 シアは少し考えた様子で、それから口にした。

「それが、ある日を境に改心したと聞いている。本のおかげだとも、教育係の誰かのおかげだとも、熱のせいだとも、いろんなことを聞くけど、とにかく……突然冷静になったみたいだ」
「突然? ……ていうかお前さ、そういうのってどこでんの? そういうのわざわざ王子に聞かせるやつなんて、いなくない?」
「あっいや……そ、その……」

 シアが突然わたわたと慌て出し、赤くなったり、ちらちらとユエの顔色を窺ったり、挙動がおかしくなってきた。一体なんなんだと、ぽかんと口を開けて見ていると、こほんとひとつ、小さく咳払いをすると、覚悟を決めたように……シアが言った。

「実は……その、使用人の休憩室の上あたりに……小さな空間があって……私の部屋の通気口からつながっているもので、おッ幼いころから『秘密基地』的なかんじで、こもっていたりした……から」
「……」
「わぁぁ! 秘密基地? いいなぁぁ」

 なるほど……狭いとこ、落ち着くからなと俺は納得した。
 この友達のいなさそうな王子が……どうも下世話な情報をよく知ってるなーと思ったら、そういう内訳だったらしい。俺がなにか訊いても、シアのことだから「え、なにそれ? わからない」と言われるかと思ってたけど、これはいい誤算だった。

「あ、そうだ。一番大事なこと聞き忘れてたわ。第二王女の奴隷のことなんだけどさ。シア、第二王女が奴隷はべらせてるの見たことあるか?」
「ロザリー姉上の奴隷……? あ……いや、そうだな。私は見たことがない。それも、その……」
「ああ、それも使用人の噂で聞いたのか」
「申しわけない。噂ばかり信じているわけではないのだが、その……ある一定の真実は含まれていると、思っていて……」

 ユエはまったく気にしていない様子だったけど、シアは自分がはしたない真似をしていたと思っているようで、また真っ赤になって慌て出した。
 めんどうだなと思ったので、満足した俺は、早々にその場から立ち去ることにした。
 
「いや、いいんだ。すごく参考になった。じゃ、シア置いてくから。ユエ、リンちまで扉出してくれ」
「はいよー」

 慌てるシアに構わず、俺はさっさとリンのうちへと向かい、しばらく話してから寮まで馬車で送ってもらった。寮の部屋に戻ると、ユエも、もう戻って来たみたいで、ソファで寝そべっていた。
 そして、俺を見つけるなり、すぐに左目に戻った。

『レイおかえり……って、あれ?』

 俺が帰宅して、男物の普段着に着替えているときだった。ユエが窓の外のほうが見て、不思議そうな声を上げた。

「なに……?」
『――今、レイの番の精霊王の気配があったような気がした……』
「どこ」
『あっち』

 ユエが指で示したのは、庭園の一角だった。
 あの辺りはバラがたくさん植えられた生垣が、迷路のように広がっている場所で、日中はよく恋人同士がベンチで昼飯を食べていたり、女子同士が談笑していたりする辺りだった。
 昼間は明るく美しい庭園だが、今はひっそりとしている。
 沈みかけた夕日に照らされて、淡い色のバラが黄昏色に染まり、美しく咲き乱れていた。

 男物の普段着に着替えてしまったけど、俺は髪と目だけ、いつもの銀と紫に変えると、庭園に向かって急いで走り出した。
 この時間に校内にいるのは、教職員か寮生だけなため、辺りに人の気配はない。

 ユエが『もう近いよ』というので、俺はユエに言われた方向に、ゆっくりと足を進めた。
 さっきユエが指差したバラの生け垣の影から、ぼそぼそと人の声が聞こえてくるのがわかった。
 男と女の声
 
(なにか……言い争っている?)

 俺が足を進めるたびに、その……男の声に聞き覚えがあることに気がつき、ドキドキと心臓が早鐘を打った。
 だけどその声がとても険しかったから、俺はひょこっと顔をのぞかせて様子を見た。

 ――生け垣の影で、睦み合っているように見える男女。
 
 女が赤いバラの生け垣を背に、顔の横を男の両腕に阻まれ、キッと男を睨んでいるように見える。
 夕日の色で赤く染まった、薄茶色のふわりとしたくせ毛。今は少し紅茶色っぽく見えるペリドットの瞳。
 俺の心臓がドクンと跳ねた。

「――なにか俺に用?」
「……あなた、生徒じゃありませんよね? ここは……生徒以外は立ち入り禁止ですよ」
「あいにく、俺のご主人様がここの生徒なんだ。お前にとやかく言われる道理はない」
「ご主人様……? え……? え? そ、その首輪……あ、あなたまさか……奴隷なの?」

 その男の冷たい眼光に、俺は目を瞬かせた。
 姿形は……よく知っている男に見えるのに、その様子は……まったく違う。光を映さない、死んだような瞳だと思った。
 俺は固まって動けなかった。また、よくわからないことが起きているのだと……思った。
 男は嘲笑うような表情を浮かべてから、言った。
 
「………だったらなんだ。前も俺を支配したい?」
「そ、そんなことッ!」

 意地悪そうに笑った男は、ピンク色の髪の女――……アイリに顔を近づけ、そして唇を重ねた。

「………」
『………』

 俺とユエは意味がわからず、呆然とその二人を見ていた。

 どんどん深くなっていく口づけに、アイリの息が上がりはじめ、唇が離れたときに、ハアと艶っぽい吐息が洩れた。
 アイリの手は、男の――、胸板を弱々しく叩き抵抗をしている様子だが、そんなのは男からしてみたら、なんでもない。それに、むしろ興奮の一助を買っていると思う。

「んーッ! んん!」

 フェルトは嫌がるアイリの様子を見て、目を細め……屈むようにアイリの顔の横の生け垣に両肘をつき、まるで噛みつくみたいに激しいキスを続けていた。
 長いキスが終わって、まるで情事のあとのようにぐったりしたアイリが、ふらっと倒れそうになり、フェルトはそれを片手で支えながら、言った。

「女なんてみんな同じだ」
「……そ、そんなことありません」

 目の前にいるアイリすら映っていないかのような、暗い淀んだ瞳。
 誰にもなにも期待しない……確固たる意志を感じた。
 フェルトはアイリを興味なさそうに一瞥いちべつすると、なにも言わずにそのまま去った。
 取り残されたアイリは手の甲で唇を拭うと、悔しそうな表情を浮かべ、そしてまた、その場から去って行った。
 俺は、なんだか珍しく思考が追いつかず、首をかしげた。

『……レイ、今のって……』
「なんか……普通に、元気そうだったな」
『…………』

 なんだろう。なんだか、よくわからないけど……なんか変な気分だ。
 ええと、なにから考えればよかったんだっけ。よくわからないけど、とりあえず部屋に帰ろう。

(ここにいても、誰もいねーし)

 俺は自分がなんでここにいたのか、よくわからなくなった。
 食堂から夕飯の匂いが漂ってきて、俺は……思った。

「腹、減った」



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