引きこもりの俺の『冒険』がはじまらない!〜乙女ゲー最凶ダンジョン経営〜

ばつ森⚡️4/30新刊

文字の大きさ
上 下
34 / 119
1-2 騎士団員フェルト

閑話:ラムちゃんの結婚♡・後 ※

しおりを挟む

 オークがラムレイの二の腕をガシッと大きな拳で掴み、真っ直ぐに持ち上げたのだ。
 熱に浮かされていた様子のラムレイがサアッと青ざめていく。

「ふ、ふざけるなッ! この化け物がああああッ!!! 離せ! 離せえええッ!」
 
 さっきまであんなに愛してもらっていたのにひどい変わり身である。
 オークもなんか目を丸くしてびっくりしてる。冴えない男とのセックス中に、推しアイドルの放送に気がついたメンヘラみたいな対応……かわいそうだ。

 なんていうかラムレイって快楽に弱そーな顔してるもんな。

 だけど、オークは決意したような顔をして、ラムレイにこくっと頷いた。人形のように扱われるラムレイの体が、ゆっくりと胡座をかいたオークの股間に向けて下ろされていく。

(すげー……あれ、入る? 入んのかな??)

 真っ直ぐに立ち上がったオークのペニスがラムレイの尻に当たった。
 そして、さっきまでの威勢はどこにいってしまったのか、消え入りそうなラムレイの声が聞こえた。

「やめろ……やめろよ……やめ……た、助けて……助けてくれ」
 
 なんかもはやオークのペニスの先端に座ってるように見えるほどだ。それが今まさに自分のケツを割って入ってこようとしてるんだから、その恐怖たるや。
 しかし、さっきまでラムレイを必死で準備していたオークの若者――限界っぽい!
 めちゃくちゃ丁寧にやってたもんなー。

「があッ……! 嘘! 嘘だろ!!! やめろおおお」
 
 ぐぐッとラムレイの中に先端がめり込んだ。
 そして、そのまま進んでいく。ゆっくり、ゆっくり、ラムレイの穴が限界まで広がるのが見える。

「あぎゃッひッいいいがごえあああ」

 その哀れな叫び声を聞いて、俺は目を瞬いた。
 ラムレイの叫び声は……オークのしゃべってた言葉にちょっと似てる。ほわっと胸の中にあたたかな気持ちが広がっていく。
 その悲鳴がかわいいなと思ってたら、オークも俺と同じように、ほっこりした顔をしてて……ちょっと笑えた。
 かわいいって思ってるみたい。
 なんか気持ちが通じた……オークと。

「おほっ……がぽ……ッ」
 
 でもなんかラムレイが変な声出してて、さすがにちょっとまずいか……? と近寄ろうかと思ったら、オークが力強くゆっくりと首を振ったので俺は動きを止めた。それからオークは自分のペニスを扱くと、ちょびっとだけラムレイの尻に入れたまま、射精したのだ。

(わッ……すげえぇー)

 どぷどぷと練乳みたいなのがラムレイの中に流れていく。
 冒険者たちも精液の量は増やしてるけど、すっごい量……だし、ラムレイもなにが起きてるのかわからずに目を白黒させている。ビクビクと体を痙攣させているラムレイがかわいく見える。これから無理やりの流れなのかな……
 
 しかし――。

 その状態のままオークはラムレイのペニスの拘束をカチリと外し、優しく扱き出した。
 それを見て、さすがに俺は思った。

(お、お、俺のほうがモンスターかよッ! こ……このタイミングで! 優しい……オーク)
 
 言葉が通じなくても、優しさ……すごい伝わってくる。だんだん包容力のある男前に見えてきた。
 そして、徐々にラムレイの様子がおかしくなってきた。ピクッピクッと手の動きに合わせて白目を剥いて震えていたのに、だんだんと甘い声をあげ始め、ラムレイの腰がゆらめいてきた。
 あんなに大量の精子を出したっていうのに、いまだ力強くそびえ立っているオークの剛直がズッズッとラムレイの中に呑み込まれていく。
 精子でぬるぬるになったのもそうなんだろうけど、明らかにラムレイの顔つきが違う。

(あれ……きっと催淫効果があるんだな)

 ふうん……と思いながら2人のつながりが深くなっていくのを見る。

「はあッはあぁ、ああ……ッひがああッ」
 
 ラムレイがよだれを垂らしながら、叫んだ。
 腰を振ると入りすぎてしまうからだと思うけど、ラムレイがちょっと……道具みたいに見える。ずっと耐えてきたオークも限界なんだろう。優しくラムレイの腰を掴みながら、上下に振り続ける。
 
「あひッ……あ"ぎゃッああッ」
 
 ツンとした気高い美人だったラムレイが、だらしのない顔をして思い切り揺さぶられてるのを見ると、……ときめく。
 無垢な尻の穴が限界までひらかれて、腹の奥まで犯されてるのが外側からもよく見える。

(……なんか、ちょっと勃ちそ……)
 
 人外との性交ってかんじだった。
 人間同士じゃこうはならない。オーク本人は最愛の嫁を愛しているんだろうけど、ラムレイはどうなんだろ……あれ。でもなんか……ラムレイもちょっと幸せそうな顔に見える。

「あひんッ……ひあ、だめ……お腹、だめ……あぎゃっ」

 快楽の渦の中で、たまに怯えた顔になる。だけど、その人間にしては大きめになったペニスから、白濁が噴き出すのが見えた。
 恍惚とした表情で腰を振っているラムレイを見ながら、なんか笑いが込み上げてきた。
 
「ふふっ」
 
 これからラムレイはずっとあのオークの青年に愛されて過ごすのだ。
 いつか……あれだけラムレイが蔑んでいた平民の前で、オークと睦み合っているところを公開して見たいなーと思った。
 でも、きっと優しい旦那さんが許さない気がした。

 ――なんか、かわいいな……人間って。

 オークもそう思ってるような気がした。
 
しおりを挟む
ばつ森です。
いつも読んでいただき、本当に本当にありがとうございます!
更新状況はTwitterで報告してます。よかったらぜひ!
感想 31

あなたにおすすめの小説

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

ヤンデレ執着系イケメンのターゲットな訳ですが

街の頑張り屋さん
BL
執着系イケメンのターゲットな僕がなんとか逃げようとするも逃げられない そんなお話です

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

ド平凡な俺が全員美形な四兄弟からなぜか愛され…執着されているらしい

パイ生地製作委員会
BL
それぞれ別ベクトルの執着攻め4人×平凡受け ★一言でも感想・質問嬉しいです:https://marshmallow-qa.com/8wk9xo87onpix02?t=dlOeZc&utm_medium=url_text&utm_source=promotion 更新報告用のX(Twitter)をフォローすると作品更新に早く気づけて便利です X(旧Twitter): https://twitter.com/piedough_bl

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…

月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた… 転生したと気づいてそう思った。 今世は周りの人も優しく友達もできた。 それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。 前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。 前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。 しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。 俺はこの幸せをなくならせたくない。 そう思っていた…

親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話

gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、 立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。 タイトルそのままですみません。

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた

翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」 そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。 チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。

処理中です...