26 / 119
1-2 騎士団員フェルト
26 今後のことを話し合おー・前
しおりを挟む「――……ッ!!! さ、最低すぎる!!」
短いノックのあと、俺の部屋に入って来たオリバーが、机に寝かされた裸のフェルトのペニスを片手で扱きながら仕事をする俺を見て絶句した。
突然の第三者の登場に、羞恥に全身真っ赤になったフェルトが、ぷるぷると必死に頭を横にそらして顔を隠そうとしていたが……失敗していた。
ぎゅうっと力いっぱい閉じられた目が、彼の恥ずかしさを物語っていて……すごくかわいい。
とりあえずオリバーに状況を説明する。
「好みだったから……処女穴犯されてイッた姿のまま石像にしようかと思ったんだけど。やっぱりまだ楽しみたいかなと思って、こうなった」
「!!!!! ……さ、最低だ最低だと常々思ってたけど、好きな相手にこんな仕打ちができるなんて、信じられないッ!!」
「――はあ? 好きな相手って、お前なに言ってんの」
ひどい仕打ち? そうかな。なぜかフェルト相手だと、生易しい対応になってる気がするけど。
まあそれは、俺だし。そこはしょうがないだろ。
今始まったことでもないのに、なぜかぷりぷりと怒りながらお茶を淹れるオリバーを横目に、俺は第三階層の設置をはじめていた。
冒険者たちの献身のおかげで、ようやく経験値がたまったのだ。
相打ちとはいえ、フェルトたちに第一階層を突破されてしまったこともあり、第三階層の設置は急務だった。
今の状態を不安に思わないでもなかったが、目の前で元気にひくひく痙攣しているフェルトのペニスを見ると、すごく……落ち着く。フェルトは大きなワーキングデスクに腕や脚を拘束されたまま、無防備な裸体をさらしてる。
(あんなに強かったのに、かわいそ)
俺にずっと寸止めされたままの勃起したペニスの根本には、土壁さんに生成してもらった銀のコックリングが嵌められていて、どちらにしろ射精はできない。赤黒くなったペニスがとろとろと透明な液体を滴らせてて、泣いてるみたいに見える。
仕事中にうるさくされると面倒なので、フェルトには口枷をしてある。
本人の目にも涙が浮かんでいて、軽蔑するような眼差しで睨まれるとすごく――……
「かわいい」
思わず、目の前で切なげにピクピクしているペニスを、ぺろりと舐めるとフェルトの体が大きく震えた。
「ちょっと! せめて俺がいる間くらいは自重して下さい!!!」
オリバーが急に大きな声を出したので、一体なんだ……と眉間に皺を寄せながら顔を上げる。
こくこくとフェルトが必死に頷いて同意しているのが見えて、俺は目を瞬かせた。
(えー……ちんこガチガチのくせに)
そんなに反対されると、意地でも継続したくなる。オリバーに見えないように、ペニスの先端を親指で地味に擦っていると、フェルトは悔しそうな顔で必死に反応しないように我慢しているようだった。
これは……柔らかい刺激を続けてあげよう、と思っていると、こほんと小さく咳払いをしたオリバーが嫌そうな声で言った。
「……それで! 騎士団の彼らの対応はどうするんですか?」
「とりあえず平民はまだ転がしといてよ。怪我は治してあるから。貴族はオーク」
「えッ!!? ゴブリンじゃなくて、お、オークですか???」
「だって貴族はMP多いんだろ? ゴブリンは足りてるし、魔力の高い母体はそれこそ適役だろ」
「でも最初からオーク――……かなりきつそうですね」
きつい? そんな個人の感情とか関係なく……効率を考えたら、その一択だ。適材適所だと思うけど。
「あ、貴族って死んだらやばいんだっけ? 失踪後ってどういう流れ?」
「まあ、ダンジョン内でのことですから、調査中に殉職ってことなんでしょうけど。結局、ラムレイ辺境伯の『ご子息』みたいですし、正直、領内の軍隊が出る可能性もあります。それに――」
オリバーはちらりとフェルトのほうを見ると、続けた。
「彼、かなり強い騎士のようでした。ダンジョン自体が危険視されて、国からギルドに依頼が出る可能性もあります」
うーん、と考えた俺は、フェルトの口枷を外してやる。フェルトはぷはっと息を吐き出した。
「……ってことなんだけど、どう思う?」
「~~~~ッッ!!! 服ッ!!!」
口枷を取られたフェルトは真っ赤になったまま、涙目で開口一番、切実な要求を口にした。
引き締まった筋肉を撫でていたかったのにな……とぼんやりしてると、睨まれた。
「オリバー、服だってさ。なんかある?」
「レイ様や俺より大きいですからね、うーん……騎士団の服は血まみれでしたし。とりあえずなんか持ってきます。あとで用意しましょう」
オリバーがパタンと扉を閉じると、机から降りたフェルトを俺はじっと見つめた。もちろん腕の拘束は解いていないし、剣を渡す気もない。ぷいっと子供みたいに恥ずかしそうに目をそらすフェルトに、俺はくすくすと笑ってしまった。
「ね、これは……取ってって言わないの?」
くるくるとフェルトのペニスのリングをなぞってやると、ぷるぷると悔しそうに震えながら、声を絞り出した。
「ッ…………取ってくれんの?」
「取るわけないだろ。こんな似合ってんのに」
「!!!!!」
ちなみに、昨日気を失ったフェルトは拘束したまま俺のベッドに転がしておいた。今朝、俺より先に目を覚ましていたようだったけど、身動きが取れないからそのままでいたらしい。
俺は寝ぼけて、あたたかいフェルトの胸にすりすりと頬を寄せていたが、あれ? これなんだっけ? と顔をあげると、目の前に、驚愕の表情を浮かべたフェルトがいた。
眠いのもあって頭が働かず、一体なににそんなに驚いてるんだと、しばらくぼんやりフェルトのびっくり顔を見つめていたが、「……ああ、ゴブリンに犯されたかったんだっけ?」と言ったら、すごく怒られた。
それにしても、――昨日はかわいかった。
ビクビク怯えながらも、無垢な体が……俺の手で淫らに育っていくのを見るのは、滾るものがあった。
やっと頭が働き出した俺はキッチンからトーストと牛乳を取ってきて、フェルトの口に咥えさせてやったら、悔しそうにもぐもぐと口を動かして食べていた。
それも小動物みたいでかわいかった。体は俺より全然でかいけど。
そのあと、口枷をつけ、暴れるフェルトを脅しながらコックリングをつけて机に固定したら、俺のことを睨んできた。
――で、今に至る。
105
お気に入りに追加
818
あなたにおすすめの小説

飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)

「じゃあ、別れるか」
万年青二三歳
BL
三十路を過ぎて未だ恋愛経験なし。平凡な御器谷の生活はひとまわり年下の優秀な部下、黒瀬によって破壊される。勤務中のキス、気を失うほどの快楽、甘やかされる週末。もう離れられない、と御器谷は自覚するが、一時の怒りで「じゃあ、別れるか」と言ってしまう。自分を甘やかし、望むことしかしない部下は別れを選ぶのだろうか。
期待の若手×中間管理職。年齢は一回り違い。年の差ラブ。
ケンカップル好きへ捧げます。
ムーンライトノベルズより転載(「多分、じゃない」より改題)。

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…

シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?

お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。

親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。

皇帝陛下の精子検査
雲丹はち
BL
弱冠25歳にして帝国全土の統一を果たした若き皇帝マクシミリアン。
しかし彼は政務に追われ、いまだ妃すら迎えられていなかった。
このままでは世継ぎが産まれるかどうかも分からない。
焦れた官僚たちに迫られ、マクシミリアンは世にも屈辱的な『検査』を受けさせられることに――!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる