引きこもりの俺の『冒険』がはじまらない!〜乙女ゲー最凶ダンジョン経営〜

ばつ森⚡️4/30新刊

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1-2 騎士団員フェルト

24 得体の知れないもの(フェルト視点)・中 ※

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「ふあッ!」

 陰茎を触られた感触。思わず変な声が出てしまい、顔に熱が集まる。
 でも待って、待って! た、たしかに頭から食い殺されるのもやだけど――

(ちんこから喰われるのも、それはやだーッ!)

 くそー……戦いの中で死なせてくれればいいのに! と、俺はだんだん悔しくなってきて、涙が溢れてしまいそうだった。
 視覚からの情報が一切入ってこないのって、すごく怖い。俺は体の中心を掴まれ、みっともなくガタガタと震えた。
 ふ、と何か笑うような気配があり、そのあと、右の乳首にぬるっとした感触があった。

「ヒッ」

 ち、乳首?? 一体なんなんだ。俺は不自由な体をよじってその刺激から逃れようとしてみるけど、ちゅくちゅくと、まるで舐められているような音が断続的に響く。

(な、舐められてる???)

 そ、そんなとこ舐めて……一体なにがあるんだろう。
 女の子と勘違いされてる? と思ってみたが、握られている俺の中心もやわやわと刺激されていく。握りつぶすとか、喰いちぎられるとかされたらどうしよう、と怯えてたけど……まるで自分で慰めるときのように、性感を促すような動きだ。
 でも、こんな絶対的な恐怖の中、陰茎を扱かれても感じられるわけがない。

 一向に反応を示さない俺の陰茎に飽きたのか、扱いていた手が止まり、乳首への刺激も終わった。
 俺は、ほっと息を吐いたが、すぐに後ろに押し倒された。
 てっきり床に膝立ちにされているのだと思っていたのに、背中に当たった感触は柔らかく、不思議な感触だった。
 ――と、次の瞬間。
 ねっとりと絡みつくようななにかが、俺の陰茎を擦りあげた。

「――……っく」

 ――あ、熱い。
 なんだ……この熱さ。なに? 粘膜? 植物系のモンスターなのか?? でも……手はあるようだったし。一体ほんとに、俺の目の前になにがいるんだ……!
 俺はガクガクと震えながら、その甘い刺激にさすがにヒクリと反応してしまう。
 じゅぷ、じゅる、という濡れた音の合間に、れろっ、ちゅく、とまるで陰茎を舐め回されているかのような感覚が混ざる。同時に陰嚢を刺激され、陰茎を扱いていた動きが再開され、俺は――あっという間に至上の快楽の中にいた。

「はあっ……っく、んんッ」

 はあ、き、気持ちいい……。
 自分の息が上がっていくのがわかる。
 さっきまで怖くて仕方がなかったのに、今はもう……この刺激に酔いしれてしまいたい。あったかい。フェラなんてされたことないけど、こんなかんじなのかな。すごい……気持ちいい。
 だんだん、その湿ったぬくもりが陰茎を扱くスピードが速くなり、尖端をれっと刺激していた粘膜が、同時にじゅぽじゅぽと激しく動く。

「――……ああッ、もっ」

 イク――……という瞬間に、すべての動きが突然ぴたりと止まり、俺の体は熱を逃しきれずにビクンビクンッと大きく震えた。

「――えぁッ……」

 思わず不満そうな声が洩れてしまって、かああっと再び顔に熱が集まっていく。

(得体の知れないやつに、俺は一体な、なにを考えていたんだ! 恥ずかしいぃ……)

 解放できなかった熱と、燃え上がるような恥ずかしさに、きっと俺は体まで真っ赤になってるだろう。
 もじもじと身をよじっていると……1番まずい場所に、まずい刺激を感じた。

「わあッ!?」

 尻の穴に……なにかが入れられたのだ。ヒクッと体が震える。
 それは、くるくると穴を広げるような動作をしながら、ゆっくりと中を押し広げていく。
 そして――〝浄化魔法〟の気配がした。

 ――まずい……ッ!!

「えッ! おいッ! お、俺、女の子じゃないよ!」

 陰茎を扱かれていた以上、相手だって俺が女の子じゃないことはわかってるかも。で、でも、なんかの勘違いってこともある! 言葉が通じるなら、どうか、どうか聞いてくれーッ!
 ――……という俺の願いも虚しく、ぴとり、と熱いなにかが尻の穴に触れた。
 それがなにかはわからない。でも――……

「ひぇッ……まじで、うそ!?」

 俺は先程までの熱に浮かされていたことも忘れ、ぎゅっと衝撃に備えて身を固くした。
 でも、そんな俺をわかっているかのように、再び陰茎を慰めるように扱かれ、すでに熱の集まっていた俺の中心は、またすぐに兆してしまった。
 熱くて硬いなにかが……ゆるゆると穴の表面を滑っているのを感じながら、張りつめた陰茎を扱かれ、さっきの熱が体の中で荒れ狂う。
 尻にあたってんの、これちんこだろーッ! ……という考えが頭を占めているが、できれば消し去りたい。

「ふ、んああッ」

 ――き、気持ちい。
 はあ、はあ、と期待に満ちた熱い息が洩れる。
 だめだ。もっとして欲しい。もっと前を触ってほしい……と、思った俺の体からふっと力が抜けた瞬間だった。

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