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第二章 NOAH
22 契約
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※すみません、大したエピソードでもないのですが、前章・08話と09話の間にもう1つだけエピソードを追加しました。はじめの帰還の繋ぎがちょっと気になってて。通知が行ってしまったら、すみません!
──────────────────
「………アオイくん……そっか。良かった」
気がつけば、僕は、アオイくんと出会った、コンビニの前だった。
住宅街の夜闇の中で、一際明るいコンビニの灯りに、ジジと音を立てながら、羽虫が群がっていた。その様子を見て、その日本の夏の夜を感じて、まだ理解が追いついていない僕の頭は、まず、僕にそんなことを呟かせた。
(そっか……)
アオイくんは、クズ攻めになることなく、無事にエヴァンス騎士団長と、結ばれたんだ。まず、そのことに、ほっとした。
それから、次に、突然の別れに、さよならの一言もみんなに言えなかった、と思った。
ミシェル先輩達に、お礼の一言も、言えなかった。僕の頭は、最後に、ミュエリーに、ヒューに言いたいことでいっぱいで、しかも結局、文句を言って、それで帰ってきてしまった。
よく考えてみたら、長い間がんばってきてたのに、僕に文句を言われて、もしかしたらヒューは、すごく嫌な気持ちになったかもしれなかった。
でも、───
「そうだ。血……」
それでもヒューは、最後に、僕にヒントをくれた。
僕は文句を言ってしまったのに、多分、合理的なヒューは、一番、自分に繋がる可能性のある未来を、僕に託した。
(流石だ……流石の合理性…)
感情で、全てを吐き出してしまった僕とは、完全に真逆の対応だった。
と、そこまで考えて、僕はようやく、辺りが夜で、そう、まだ夜で、僕はコンビニの前に立っている、と、再度、現実として、認識したのだ。
ハッとして僕は、コンビニに駆け込んだ。そして、店員の人に慌てて尋ねた。
「す、すみません!今、何時ですか?!」
「え?あ、はい。今は9時15分ですよ」
「あっありがとうございます」
どうして、今回だけ、僕はコンビニに戻ってきたんだろう、と、思いながら、とりあえず、店内を歩く。なぜなら、今が夜の9時15分だと言うのなら、それは、───
(信じられない……まだ、10分しか経ってない)
もしかしたら二十年コースなんじゃないかと思っていた世界が、二ヶ月弱で決着がついたのだ。それは確かに、今までの中でもかなり短い期間ではあったが、それが、地球では、たった10分だったのだ。
それならば、僕は、羽里の好きなアイスを、買って帰らなくてはいけない。そして、ふと、スイーツコーナーに目をやったとき、僕は、どうして今回だけコンビニの前に戻ってきたのかが、わかったような気がした。
(チェリーぱふぇノワール………)
いつもは完売していることが多いと言うのに、なぜか、3個も残っている。だが、僕は邪神に、これを支払う義理はないんじゃないだろうか。確かに、少しだけ、転移の時間を伸ばしてもらったような、気がしなくもない。だが、それは、対価を払ったとしても、420円が限度だった。
どういう原理で邪神のその『結末のタイミング』が来るのかは、分からない。だが、待ってくれるというのなら、僕は、みんなにもお別れを言う時間が欲しかったのだから。
「買っておいた方がいいぞ。前払いでもいいんだ」
僕の耳元で、悪魔の囁きのような、いや、普通に、邪神の囁きが聞こえた。そして、僕は首を傾げる。前払い?これから何か他にも、僕が対価を払わなくてはいけないことが起きるのだろうか。
そして、それを聞いたとき、僕は、そういえば…と思い、邪神に尋ねた。
「なあ、次もまた、どこか異世界に飛ばされるんだよな…」
次の世界でもまた、ヒューに会えるのかもしれない、と、僕は少しだけ期待した。異世界に転移するのは、もう懲り懲りだった。それでも、ヒューに会えるのなら、と、思う。
だが、そんな僕のことを、おそらくは分かっている癖に、邪神は、言った。
「それはわからんな。だが、───もう、お前との契約はここで終わりだ」
「え?」
「それはそうだろう。お前は、我輩との契約を破った。『邪神』と、我輩の存在を人前で暴露し、そして、あの魔術師は、それを認識した。契約違反だ」
頭の理解が、追いついていなかった。僕は、スイーツコーナーに並んだ、チェリーぱふぇノワールの前で、固まったまま、目を瞬かせた。
─────────え?
←↓←↑→↓←↑→↓←↑→
「ど、どういうことだよ!」
「お前こそどういうことだ!チェリーぱふぇノワールを一つしか買わずに!!」
あの後、───。
驚いた僕は、羽里に頼まれたものと、自分用の飲み物と、チェリーぱふぇノワールを一つ買って、僕は、こっそりとルクスを使って、光の速さで帰宅した。地球で魔法が使えたことにも、ものすごく驚いたが、とにかく、今は、邪神に尋ねなければならないことがあった。
怒った様子の邪神は、僕に言った。
「もう終わりだ。この先は、お前の力でどうにかしろ」
「どういうこと?!もう異世界には行かないってこと?!」
「それは教えることはできない。契約外だ。だが、お前の心の闇は美味しいし、一応、貢物ももらったからな。もう少しだけ、契約終了を保留にしてやってもいい。でもとりあえず、保留にするだけだ。もう我輩の存在が、あの魔術師にバレた以上、基本的には、お前に関わることはできない」
僕はそう言い残すと、僕のクローゼットの中に入っていった。
突然の宣言に、頭が追いついていない僕は、呆然とその様子を見ているしかなかったが、手に持っていたコンビニの袋の中から、ちゃっかり、チェリーぱふぇノワールと、プラスチックスプーンがなくなっていることに気がつき、少し、冷静になった。
(契約が終わったって言いつつ、なんで僕のクローゼットでパフェ食べてんだよ…ていうか、契約保留って言いながら、僕の心の闇食べる気でいて、異世界から帰還はさせてくれない…のか?それ、ずるいだろ)
三個買えば、教えてくれたんだろうか、と、少し考え、だけど、心の闇が大好きな邪神のことを思えば、教えてくれないに決まっていた。
僕はコンビニの袋から、飲み物だけを取り出すと、リビングの羽里にアイスを渡しに行った。そして、自分の部屋に戻り、バックパックの中から、いつものノートを取り出した。よくわからないが、考え事をするときは、これを見ていると安心するのだ。
そして、ころんとベッドに横になりながら、考える。
「もう、───異世界に、行けないかもしれない?」
あんなにも、毎回嫌がっていた異世界転移だったのに。本来ならば、大手を振って、喜ぶべき事態だというのに、僕の心に広がったのは、ただの不安と焦燥だった。
口に出して見えば、その現実は、冷たく恐ろしいものだった。なぜなら、───
(僕が異世界に行けなければ、転生したヒューがいくらがんばったとしたって、会うことすらできなくなる…)
見つけ出すと言ったのに。どんな世界で出会っても、きっと、ヒューを探して見せると思ったのに。そもそもの前提が覆ってしまった。
もう会うことができない、そんな状況、想定してなかった───と、考えて、思い至った。
(いや、違うよ…)
いつだって、僕は想定していた。
ヒューと出会い、ヒューと別れ、エミル様と出会い、エミル様と別れ、ユノさんと出会い、ユノさんと別れ、フィリと出会い、フィリとも別れた。他のみんなとだって、いつだって、僕は、いずれ来る『別れの時』に、ずっと、ずっと怯えていた。
想定してなかったなんてことはなかった。
ミュエリーの時が異常だったのだ。また会える、形が変わったとしてもまた会える、と、僕は期待してしまったのだ。また会えるものなんだと思い、ろくな別れも告げずに、僕は文句を言って、戻ってきてしまった。
(もし、───もしも、もう二度と、出会うことができなかったら…)
どうしてあれが最後の別れじゃないと、思ってしまったんだろう。僕はぐっと唇を噛みしめ、その不安を追いやる。
「違う。どっちも諦めない。僕は羽里の兄なんだ。僕が諦めてどうする。ヒューなんてずっとずっとがんばってくれてるんだ」
そうだ、と思い直す。自分に言い聞かせるように、そう呟く。
邪神は「わからない」と言っただけだ。今までの、邪神のシステムを考えれば、そうやって濁すことで、僕の心の闇を増幅させようっていう魂胆だろうと思う。
羽里が異世界をあきらめない以上、きっとまた何らかの呪物にぶち当たるはずだ。だがその後もまた、問題だった。
(あのヒューが、何年かかっても来ることのできないでいる地球に、どうやって戻ることができるのかってことも…)
考えることは山積みだった。だというのに、明日は学校なのだ。
もう僕は自分が何歳なのかも、よくわからなくなっていた。久しぶりに学校へ行く気でいるが、あの濃密な2ヶ月間は、この世界では10分だったのだ。
(通信具に、勇者召喚魔法陣に、次の異世界、それから戻り方も、、ああ…考えることばっかり…)
あの大立ち回りを終えて、帰ってきた僕の体に、どっと疲れがのしかかって来た。僕は、重い体を引きずって、なんとかシャワーだけ浴びると、うとうとしているうちに、そのまま、眠りについてしまったのだった。
──────────────────
「………アオイくん……そっか。良かった」
気がつけば、僕は、アオイくんと出会った、コンビニの前だった。
住宅街の夜闇の中で、一際明るいコンビニの灯りに、ジジと音を立てながら、羽虫が群がっていた。その様子を見て、その日本の夏の夜を感じて、まだ理解が追いついていない僕の頭は、まず、僕にそんなことを呟かせた。
(そっか……)
アオイくんは、クズ攻めになることなく、無事にエヴァンス騎士団長と、結ばれたんだ。まず、そのことに、ほっとした。
それから、次に、突然の別れに、さよならの一言もみんなに言えなかった、と思った。
ミシェル先輩達に、お礼の一言も、言えなかった。僕の頭は、最後に、ミュエリーに、ヒューに言いたいことでいっぱいで、しかも結局、文句を言って、それで帰ってきてしまった。
よく考えてみたら、長い間がんばってきてたのに、僕に文句を言われて、もしかしたらヒューは、すごく嫌な気持ちになったかもしれなかった。
でも、───
「そうだ。血……」
それでもヒューは、最後に、僕にヒントをくれた。
僕は文句を言ってしまったのに、多分、合理的なヒューは、一番、自分に繋がる可能性のある未来を、僕に託した。
(流石だ……流石の合理性…)
感情で、全てを吐き出してしまった僕とは、完全に真逆の対応だった。
と、そこまで考えて、僕はようやく、辺りが夜で、そう、まだ夜で、僕はコンビニの前に立っている、と、再度、現実として、認識したのだ。
ハッとして僕は、コンビニに駆け込んだ。そして、店員の人に慌てて尋ねた。
「す、すみません!今、何時ですか?!」
「え?あ、はい。今は9時15分ですよ」
「あっありがとうございます」
どうして、今回だけ、僕はコンビニに戻ってきたんだろう、と、思いながら、とりあえず、店内を歩く。なぜなら、今が夜の9時15分だと言うのなら、それは、───
(信じられない……まだ、10分しか経ってない)
もしかしたら二十年コースなんじゃないかと思っていた世界が、二ヶ月弱で決着がついたのだ。それは確かに、今までの中でもかなり短い期間ではあったが、それが、地球では、たった10分だったのだ。
それならば、僕は、羽里の好きなアイスを、買って帰らなくてはいけない。そして、ふと、スイーツコーナーに目をやったとき、僕は、どうして今回だけコンビニの前に戻ってきたのかが、わかったような気がした。
(チェリーぱふぇノワール………)
いつもは完売していることが多いと言うのに、なぜか、3個も残っている。だが、僕は邪神に、これを支払う義理はないんじゃないだろうか。確かに、少しだけ、転移の時間を伸ばしてもらったような、気がしなくもない。だが、それは、対価を払ったとしても、420円が限度だった。
どういう原理で邪神のその『結末のタイミング』が来るのかは、分からない。だが、待ってくれるというのなら、僕は、みんなにもお別れを言う時間が欲しかったのだから。
「買っておいた方がいいぞ。前払いでもいいんだ」
僕の耳元で、悪魔の囁きのような、いや、普通に、邪神の囁きが聞こえた。そして、僕は首を傾げる。前払い?これから何か他にも、僕が対価を払わなくてはいけないことが起きるのだろうか。
そして、それを聞いたとき、僕は、そういえば…と思い、邪神に尋ねた。
「なあ、次もまた、どこか異世界に飛ばされるんだよな…」
次の世界でもまた、ヒューに会えるのかもしれない、と、僕は少しだけ期待した。異世界に転移するのは、もう懲り懲りだった。それでも、ヒューに会えるのなら、と、思う。
だが、そんな僕のことを、おそらくは分かっている癖に、邪神は、言った。
「それはわからんな。だが、───もう、お前との契約はここで終わりだ」
「え?」
「それはそうだろう。お前は、我輩との契約を破った。『邪神』と、我輩の存在を人前で暴露し、そして、あの魔術師は、それを認識した。契約違反だ」
頭の理解が、追いついていなかった。僕は、スイーツコーナーに並んだ、チェリーぱふぇノワールの前で、固まったまま、目を瞬かせた。
─────────え?
←↓←↑→↓←↑→↓←↑→
「ど、どういうことだよ!」
「お前こそどういうことだ!チェリーぱふぇノワールを一つしか買わずに!!」
あの後、───。
驚いた僕は、羽里に頼まれたものと、自分用の飲み物と、チェリーぱふぇノワールを一つ買って、僕は、こっそりとルクスを使って、光の速さで帰宅した。地球で魔法が使えたことにも、ものすごく驚いたが、とにかく、今は、邪神に尋ねなければならないことがあった。
怒った様子の邪神は、僕に言った。
「もう終わりだ。この先は、お前の力でどうにかしろ」
「どういうこと?!もう異世界には行かないってこと?!」
「それは教えることはできない。契約外だ。だが、お前の心の闇は美味しいし、一応、貢物ももらったからな。もう少しだけ、契約終了を保留にしてやってもいい。でもとりあえず、保留にするだけだ。もう我輩の存在が、あの魔術師にバレた以上、基本的には、お前に関わることはできない」
僕はそう言い残すと、僕のクローゼットの中に入っていった。
突然の宣言に、頭が追いついていない僕は、呆然とその様子を見ているしかなかったが、手に持っていたコンビニの袋の中から、ちゃっかり、チェリーぱふぇノワールと、プラスチックスプーンがなくなっていることに気がつき、少し、冷静になった。
(契約が終わったって言いつつ、なんで僕のクローゼットでパフェ食べてんだよ…ていうか、契約保留って言いながら、僕の心の闇食べる気でいて、異世界から帰還はさせてくれない…のか?それ、ずるいだろ)
三個買えば、教えてくれたんだろうか、と、少し考え、だけど、心の闇が大好きな邪神のことを思えば、教えてくれないに決まっていた。
僕はコンビニの袋から、飲み物だけを取り出すと、リビングの羽里にアイスを渡しに行った。そして、自分の部屋に戻り、バックパックの中から、いつものノートを取り出した。よくわからないが、考え事をするときは、これを見ていると安心するのだ。
そして、ころんとベッドに横になりながら、考える。
「もう、───異世界に、行けないかもしれない?」
あんなにも、毎回嫌がっていた異世界転移だったのに。本来ならば、大手を振って、喜ぶべき事態だというのに、僕の心に広がったのは、ただの不安と焦燥だった。
口に出して見えば、その現実は、冷たく恐ろしいものだった。なぜなら、───
(僕が異世界に行けなければ、転生したヒューがいくらがんばったとしたって、会うことすらできなくなる…)
見つけ出すと言ったのに。どんな世界で出会っても、きっと、ヒューを探して見せると思ったのに。そもそもの前提が覆ってしまった。
もう会うことができない、そんな状況、想定してなかった───と、考えて、思い至った。
(いや、違うよ…)
いつだって、僕は想定していた。
ヒューと出会い、ヒューと別れ、エミル様と出会い、エミル様と別れ、ユノさんと出会い、ユノさんと別れ、フィリと出会い、フィリとも別れた。他のみんなとだって、いつだって、僕は、いずれ来る『別れの時』に、ずっと、ずっと怯えていた。
想定してなかったなんてことはなかった。
ミュエリーの時が異常だったのだ。また会える、形が変わったとしてもまた会える、と、僕は期待してしまったのだ。また会えるものなんだと思い、ろくな別れも告げずに、僕は文句を言って、戻ってきてしまった。
(もし、───もしも、もう二度と、出会うことができなかったら…)
どうしてあれが最後の別れじゃないと、思ってしまったんだろう。僕はぐっと唇を噛みしめ、その不安を追いやる。
「違う。どっちも諦めない。僕は羽里の兄なんだ。僕が諦めてどうする。ヒューなんてずっとずっとがんばってくれてるんだ」
そうだ、と思い直す。自分に言い聞かせるように、そう呟く。
邪神は「わからない」と言っただけだ。今までの、邪神のシステムを考えれば、そうやって濁すことで、僕の心の闇を増幅させようっていう魂胆だろうと思う。
羽里が異世界をあきらめない以上、きっとまた何らかの呪物にぶち当たるはずだ。だがその後もまた、問題だった。
(あのヒューが、何年かかっても来ることのできないでいる地球に、どうやって戻ることができるのかってことも…)
考えることは山積みだった。だというのに、明日は学校なのだ。
もう僕は自分が何歳なのかも、よくわからなくなっていた。久しぶりに学校へ行く気でいるが、あの濃密な2ヶ月間は、この世界では10分だったのだ。
(通信具に、勇者召喚魔法陣に、次の異世界、それから戻り方も、、ああ…考えることばっかり…)
あの大立ち回りを終えて、帰ってきた僕の体に、どっと疲れがのしかかって来た。僕は、重い体を引きずって、なんとかシャワーだけ浴びると、うとうとしているうちに、そのまま、眠りについてしまったのだった。
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