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1. と、出会う
22 欲しいもの※
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※性描写を含みます(ちょっと漏らします…すみません!)
「待って。こ、こんなの……無理、だから!」
「えー?だって、これが一番、効率がいいでしょ」
ざあああ、と、未だにお湯を張っている浴槽の中で、大きく股を開いたネルの脚の間に挟まれて、正座しているような、状態だった。濡れた肌が触れて、それだけで、恥ずかしくて死にそうだった。
ぽいぽいぽいっと手際よく裸に剥かれ、ザーッとシャワーブースでお湯をかけられた後、半分ほど湯の溜まった浴槽に放り込まれた。「おい!」とか「何!」とか騒いでる間に、ネルも裸になり、同じ手順で湯船に入ってきたのだった。痛くて割れそうな頭は、この展開の早さについていけずに、ただただ目を瞬かせた。
効率……という意味では、確かに、あったまりながら、俺が倒れることもなく、体も洗えるし、そして、キスもしやすい……ってなんの効率だよ!と、内心キレる。
「お、おかしいだろ!なんでこんな……!お前と裸で向かい合ってないといけないんだよ!」
「え。ソーマ、お風呂で服脱がないの?」
「そういう意味じゃねえけど!!」
俺のことをからかっているネルは余裕そうで、余計に苛立つ。でも、怒った瞬間に、つるっと膝が滑って、ネルの胸に顔をつっこんでしまった。「積極的だね」と言われて、ぶわわ、と顔が再び赤くなった。
伸びてきたネルの手が、俺の頬を撫でた。その手が少し滑り、親指で、そっと唇を撫でられる。その、性的な触り方に、ぴくっと震える。でも、――。
「こんなところで、やだっ」
「え? 何のこと?」
「っっ」
「もしかして、僕に、何かして欲しいことがあるの?」
にやにやと嫌~~な笑顔を浮かべながら、ネルに尋ねられて、自分がうっかり、キスすることを前提にしてしまっていたことに気がついた。ネルが唇を撫でてきたんだろ!と、思うけど、何も言い返せずに、むむむっと唇を噛みしめた。
ネルはにこにこと俺の方を見ているだけだ。
「あったかいね、お風呂。一緒に入ってれば心配なくて、いいよ。何かして欲しいなら、言ってくれないと、わからないけど」
あまりの悔しさに、ぐうっと、体に力が入る。だって、だって、と頭の中で言い訳が始まる。
この前、ネルにキスしてもらった時を思い出す。キスした後の、あの、爽快感と、まるで何もかもから解放されたような体の軽さ。それに、体から作り替えられているような快感も。相手が、もしも相手が、かわいい女の子であれば、その子が「何かして欲しいなら、言ってね?」と優しく笑顔で尋ねたきたのだとすれば、俺だって「あの、実は……」と、お願いする勇気くらい、出るかもしれない! と、思うのだ。
(何が楽しくて……こんな、女の子が泣いて喜びそうな顔の男と、こんな、裸で、向き合ってないといけないんだ……!)
だけど、そうだと言うのに、頭では、そう思うのに、気づけば、誘われるように、ネルの唇を見てしまっていた。
色のきれいな、薄い唇。あの唇が、触れたら柔らかいことは、もう、知ってた。それに、あの口の中は、熱くて、舌で口の中をかき回されると、頭が痺れるのだ。とろっと流しこまれるネルの唾液は、甘くて、甘くて、ずっと、ずっと舌を絡ませていたくなるほどの……。そんなことを考えていたら、ネルに言われてしまった。
「えろい顔」
「…………へ?」
「そんな顔してるのに、おねだりは、しないの?」
言われた意味が、よく、わからなくて、きょとんとしてしまう。だけど、頬を両手で包まれて、そのまま、引き寄せられる。ふに、とネルの唇が、優しく触れた。そして、角度を変えて、啄まれる。ちゅ、ちゅ、と濡れた音が響く。俺の頭は、その先を期待して、もっと、もっとって思いながら、うっとりと、目を細めた。そして、いつもの、甘い声で、誘うように、ネルに尋ねられた。
「ほら、ソーマは、何が欲しいの?」
「ほ、ほし……」
「んー?」
「…………きす、して」
自分の体が、どうしてこんなにネルのことを求めるのか、わからなかった。さっきまで、あんなに拒否していたことを考えれば、この、俺の操られてるように誘導された言葉は、異常だった。それでも、欲しくて、欲しくて、口を薄く開く。
ネルの瞳が、うっそりと細められたのがわかった。
するっとネルの熱い舌が、滑り込んできた。
「んっ」
それだけで、体が歓喜に震えた。れろっと歯列をなぞられて、舌を絡められる。あんなに意地悪ばっかり言ってくるのに、なんで、こんなに優しく触れるんだろうと、不思議に思う。ちゅ、と吸われて、耳を指先で撫でられて、頭の中が、甘く、とろけていく。
(ああ……きすって、なんでこんなに、きもちいいんだろ……)
この柔らかい快感を与えてくれるネルのこと、うっかりしていると好きになってしまいそうで、溺れてしまいそうで、少しだけ、怖いと思う。だけど、そんなほんの少しの戸惑いも、舌と一緒に絡め取られて、また、違う快感になる。
あんなに抵抗してたのに、与えられてしまえば、抗えない。
態勢が変な感じがして、ふらふらと欲に溺れた俺は、自ら、ネルの脚をまたいで、膝立ちになった。
そのまま酔いしれていると、するすると、背中を、脇腹を、滑ってきたネルの手が、ぺたっと、俺の、下腹部に触れた。あれ? と、働かない頭で、気づくが、もっと、もっと、キスして欲しくて、ネルの頬を掴んで引き寄せた。「んっんっ」と、獣みたいに、ぺろぺろと、ネルの唇に吸いついて、興奮しすぎてかちっと歯が当たる。
だけど、――突然、想像もしていなかった場所を触られて、びくうっと体が震えた。
「こんなにして、えっちだね。ソーマは」
「ふぁ」
ネルの手が、俺のペニスを滑っていく。長い指を絡めるように、竿の部分をゆるゆると扱かれて、自分のペニスが、そそり立っていることに気がついた。でも、その刺激が、気持ちよくて、キスしながら、そうやって触っていて欲しくて、ぺろぺろと、犬みたいにネルの唇を舐めた。
ふふっと困ったように笑ったネルが、また、俺の舌を吸ってくれて、たまらない気持ちになる。
(もっと、もっとして。もっと、ずっときすして……)
上顎を舐められて、ぴくぴくと震えてしまう。握られたペニスが、ネルの柔らかい手に包まれて、お湯の中で、気持ちよくて、思わず腰を引いて、突き出した。
「んんっっ」
その気持ちよさに、正気を失っている俺は、もう、それをただ、続けたいという欲求しかなかった。んっんっと、ただ、ネルの舌に絡みつきながら、へこへこと腰を動かした。いつの間に、お湯が止まっていたのか、ぱしゃぱしゃと俺が立てる水音だけが響く。それでも、腰を動かすのを止められなくて、もっと、もっとキスして欲しくて、体液が欲しくて、止まらない。
「自分で、腰、振ってるの?」
口が離れた時に、ネルの意地悪な声が聞こえたけど、もうそんなの、どうでもよかった。ネルが、俺に与えてくれる快感だけが、すべてだった。頭のおかしくなった俺は、とろとろの思考のまま、ただ、目の前にいる、この途方もない快感を与えてくれる存在に、それを伝えた。涙で視界が滲む。頭痛なんて、とっくにどっかに行ってしまっていた。
「あっ ネル。きもちいっ きもちいいよぉ」
「はー……えろ」
「あんっ ね、ネル。もっと、もっときす……んっ」
奪われるように、口を塞がれ、びくびくと震える。もう、限界だった。ネルの器用な指が、先端をぷにぷにしたり、溝になっている部分をぐりっと撫でたりして、もう、出ちゃう、と思った。体にぐっと力が入る。それと一緒に、ネルの舌をぎゅっと吸い上げてしまって、そのまま、ガクガクと体を震わせた。
そして、ついに耐えられなくなって、ネルの手の平の輪っかに突き上げるように、腰を突き出し、天を仰いだ。
「あああああっ」
じわっと自分のペニスから、白濁が漏れたのがわかる。びくんっびくんっと、ネルの股の上で大きく震え、そのまま、ネルの膝に寄り掛かるように、後ろに倒れた。ネルの大きな手が、背中に回される。指先がそっと這う、その刺激だけで、俺の体は反応して、そして、そのまま、プシュッと、出てはいけないものも、漏れてしまった気がした。
出てはいけないって意味では、多分、精液だって、出てはいけないはずだったけど、とろけた俺の頭が、そんなことに気がつくことはなかった。舌ったらずのまま、子供みたいな言葉が、ぽつりと溢れた。
「おしっこ、出っちゃっ……」
「ふふ、ほんとだ。洗わないとね」
そのまま、優しく背中を撫でられながら、出てはいけないはずの液体が、自分の尿道を流れる刺激に、ゆるやかに射精が続いているような快感に、ただただ、体を震わせた。
(きもち…………)
「待って。こ、こんなの……無理、だから!」
「えー?だって、これが一番、効率がいいでしょ」
ざあああ、と、未だにお湯を張っている浴槽の中で、大きく股を開いたネルの脚の間に挟まれて、正座しているような、状態だった。濡れた肌が触れて、それだけで、恥ずかしくて死にそうだった。
ぽいぽいぽいっと手際よく裸に剥かれ、ザーッとシャワーブースでお湯をかけられた後、半分ほど湯の溜まった浴槽に放り込まれた。「おい!」とか「何!」とか騒いでる間に、ネルも裸になり、同じ手順で湯船に入ってきたのだった。痛くて割れそうな頭は、この展開の早さについていけずに、ただただ目を瞬かせた。
効率……という意味では、確かに、あったまりながら、俺が倒れることもなく、体も洗えるし、そして、キスもしやすい……ってなんの効率だよ!と、内心キレる。
「お、おかしいだろ!なんでこんな……!お前と裸で向かい合ってないといけないんだよ!」
「え。ソーマ、お風呂で服脱がないの?」
「そういう意味じゃねえけど!!」
俺のことをからかっているネルは余裕そうで、余計に苛立つ。でも、怒った瞬間に、つるっと膝が滑って、ネルの胸に顔をつっこんでしまった。「積極的だね」と言われて、ぶわわ、と顔が再び赤くなった。
伸びてきたネルの手が、俺の頬を撫でた。その手が少し滑り、親指で、そっと唇を撫でられる。その、性的な触り方に、ぴくっと震える。でも、――。
「こんなところで、やだっ」
「え? 何のこと?」
「っっ」
「もしかして、僕に、何かして欲しいことがあるの?」
にやにやと嫌~~な笑顔を浮かべながら、ネルに尋ねられて、自分がうっかり、キスすることを前提にしてしまっていたことに気がついた。ネルが唇を撫でてきたんだろ!と、思うけど、何も言い返せずに、むむむっと唇を噛みしめた。
ネルはにこにこと俺の方を見ているだけだ。
「あったかいね、お風呂。一緒に入ってれば心配なくて、いいよ。何かして欲しいなら、言ってくれないと、わからないけど」
あまりの悔しさに、ぐうっと、体に力が入る。だって、だって、と頭の中で言い訳が始まる。
この前、ネルにキスしてもらった時を思い出す。キスした後の、あの、爽快感と、まるで何もかもから解放されたような体の軽さ。それに、体から作り替えられているような快感も。相手が、もしも相手が、かわいい女の子であれば、その子が「何かして欲しいなら、言ってね?」と優しく笑顔で尋ねたきたのだとすれば、俺だって「あの、実は……」と、お願いする勇気くらい、出るかもしれない! と、思うのだ。
(何が楽しくて……こんな、女の子が泣いて喜びそうな顔の男と、こんな、裸で、向き合ってないといけないんだ……!)
だけど、そうだと言うのに、頭では、そう思うのに、気づけば、誘われるように、ネルの唇を見てしまっていた。
色のきれいな、薄い唇。あの唇が、触れたら柔らかいことは、もう、知ってた。それに、あの口の中は、熱くて、舌で口の中をかき回されると、頭が痺れるのだ。とろっと流しこまれるネルの唾液は、甘くて、甘くて、ずっと、ずっと舌を絡ませていたくなるほどの……。そんなことを考えていたら、ネルに言われてしまった。
「えろい顔」
「…………へ?」
「そんな顔してるのに、おねだりは、しないの?」
言われた意味が、よく、わからなくて、きょとんとしてしまう。だけど、頬を両手で包まれて、そのまま、引き寄せられる。ふに、とネルの唇が、優しく触れた。そして、角度を変えて、啄まれる。ちゅ、ちゅ、と濡れた音が響く。俺の頭は、その先を期待して、もっと、もっとって思いながら、うっとりと、目を細めた。そして、いつもの、甘い声で、誘うように、ネルに尋ねられた。
「ほら、ソーマは、何が欲しいの?」
「ほ、ほし……」
「んー?」
「…………きす、して」
自分の体が、どうしてこんなにネルのことを求めるのか、わからなかった。さっきまで、あんなに拒否していたことを考えれば、この、俺の操られてるように誘導された言葉は、異常だった。それでも、欲しくて、欲しくて、口を薄く開く。
ネルの瞳が、うっそりと細められたのがわかった。
するっとネルの熱い舌が、滑り込んできた。
「んっ」
それだけで、体が歓喜に震えた。れろっと歯列をなぞられて、舌を絡められる。あんなに意地悪ばっかり言ってくるのに、なんで、こんなに優しく触れるんだろうと、不思議に思う。ちゅ、と吸われて、耳を指先で撫でられて、頭の中が、甘く、とろけていく。
(ああ……きすって、なんでこんなに、きもちいいんだろ……)
この柔らかい快感を与えてくれるネルのこと、うっかりしていると好きになってしまいそうで、溺れてしまいそうで、少しだけ、怖いと思う。だけど、そんなほんの少しの戸惑いも、舌と一緒に絡め取られて、また、違う快感になる。
あんなに抵抗してたのに、与えられてしまえば、抗えない。
態勢が変な感じがして、ふらふらと欲に溺れた俺は、自ら、ネルの脚をまたいで、膝立ちになった。
そのまま酔いしれていると、するすると、背中を、脇腹を、滑ってきたネルの手が、ぺたっと、俺の、下腹部に触れた。あれ? と、働かない頭で、気づくが、もっと、もっと、キスして欲しくて、ネルの頬を掴んで引き寄せた。「んっんっ」と、獣みたいに、ぺろぺろと、ネルの唇に吸いついて、興奮しすぎてかちっと歯が当たる。
だけど、――突然、想像もしていなかった場所を触られて、びくうっと体が震えた。
「こんなにして、えっちだね。ソーマは」
「ふぁ」
ネルの手が、俺のペニスを滑っていく。長い指を絡めるように、竿の部分をゆるゆると扱かれて、自分のペニスが、そそり立っていることに気がついた。でも、その刺激が、気持ちよくて、キスしながら、そうやって触っていて欲しくて、ぺろぺろと、犬みたいにネルの唇を舐めた。
ふふっと困ったように笑ったネルが、また、俺の舌を吸ってくれて、たまらない気持ちになる。
(もっと、もっとして。もっと、ずっときすして……)
上顎を舐められて、ぴくぴくと震えてしまう。握られたペニスが、ネルの柔らかい手に包まれて、お湯の中で、気持ちよくて、思わず腰を引いて、突き出した。
「んんっっ」
その気持ちよさに、正気を失っている俺は、もう、それをただ、続けたいという欲求しかなかった。んっんっと、ただ、ネルの舌に絡みつきながら、へこへこと腰を動かした。いつの間に、お湯が止まっていたのか、ぱしゃぱしゃと俺が立てる水音だけが響く。それでも、腰を動かすのを止められなくて、もっと、もっとキスして欲しくて、体液が欲しくて、止まらない。
「自分で、腰、振ってるの?」
口が離れた時に、ネルの意地悪な声が聞こえたけど、もうそんなの、どうでもよかった。ネルが、俺に与えてくれる快感だけが、すべてだった。頭のおかしくなった俺は、とろとろの思考のまま、ただ、目の前にいる、この途方もない快感を与えてくれる存在に、それを伝えた。涙で視界が滲む。頭痛なんて、とっくにどっかに行ってしまっていた。
「あっ ネル。きもちいっ きもちいいよぉ」
「はー……えろ」
「あんっ ね、ネル。もっと、もっときす……んっ」
奪われるように、口を塞がれ、びくびくと震える。もう、限界だった。ネルの器用な指が、先端をぷにぷにしたり、溝になっている部分をぐりっと撫でたりして、もう、出ちゃう、と思った。体にぐっと力が入る。それと一緒に、ネルの舌をぎゅっと吸い上げてしまって、そのまま、ガクガクと体を震わせた。
そして、ついに耐えられなくなって、ネルの手の平の輪っかに突き上げるように、腰を突き出し、天を仰いだ。
「あああああっ」
じわっと自分のペニスから、白濁が漏れたのがわかる。びくんっびくんっと、ネルの股の上で大きく震え、そのまま、ネルの膝に寄り掛かるように、後ろに倒れた。ネルの大きな手が、背中に回される。指先がそっと這う、その刺激だけで、俺の体は反応して、そして、そのまま、プシュッと、出てはいけないものも、漏れてしまった気がした。
出てはいけないって意味では、多分、精液だって、出てはいけないはずだったけど、とろけた俺の頭が、そんなことに気がつくことはなかった。舌ったらずのまま、子供みたいな言葉が、ぽつりと溢れた。
「おしっこ、出っちゃっ……」
「ふふ、ほんとだ。洗わないとね」
そのまま、優しく背中を撫でられながら、出てはいけないはずの液体が、自分の尿道を流れる刺激に、ゆるやかに射精が続いているような快感に、ただただ、体を震わせた。
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応援ありがとうございます!
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