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第七夜② 白く染まる
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===
「もう少し動くぞ」
男がそう言って脚を抱え直したときには、もう意識が朦朧としていた。
「力を抜いていろ。君は何もしなくていい」
ずずずずずずッ──
「ひぁっ………!」
だが、ぶるぶるぶるっと震えが全身に残響するほどゆっくりと抜かれたのは、最初だけ。
そこから、息もつかせぬ抽挿が始まった。
ぢゅ、ぢゅ、ぢゅ、ぢゅ、ぢゅ、ぢゅっ───
「あ、あ、あ、あ、あ、あっ、ああっ」
ぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅっ───
抜かれるたびに、内臓がごっそりもっていかれそうだった。
撃ち込まれるたびに、喉元まで貫かれて、奥へ奥へと暴かれていく。
蜜道の敏感なところがざりざりと煽られて、粟立つ快さがなおも膨らんでいく。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あ、ああああああああぁっ」
抽挿のたびに、染まってゆく。
この男に染まってゆく。
自分の身体が少しずつ変わってゆくのを、哀しいほどに感じていた。
わかっていなかった。
「女にされる」というのがどういうことか、まるでわかっていなかった。
ただ夫と結ばれたいがために、義兄達の毒牙にかかるくらいならと思ったがために、ここに来た。
ただの練習か何かのつもりだったのに。
こんなにも完全に相手のものにされてしまうことだったとは。
ぢゅっぷ、ぢゅっぷ、ぢゅっぷ、ぢゅっぷ、ぢゅっぷ…───
「あっ、あっ、あっ、あっ、あぁっ……!」
熱く擦られて、蜜壺が内側から沸騰してゆく。
どろどろに熔けて沸きたち、灼けた火柱を呑みこみ舐めあげる。
男の怒張がぶわりと昂ぶった。
「いくぞ」
(ああ……)
もっと何もかも変わってしまう。変えられてしまう。
完全にこのひとの「女」にされてしまう。
いいや、女というよりも、そう、雌に──。
たしかに、そもそもは自分が望んだことだった。
けれども。
「あっ…ぁぁあ……」
内心の葛藤など知らぬげに、身体はびくんびくんと雄を求める。
そうしてすがるように吸い付かれて、男の欲望もとうとう限界を超えた。
びゅくっ、びゅるるるるるっ── びゅるるる── びゅるっ──
「く…」
肚の中に熱いものが広がる。
神の精に中から白く染め上げられて、女は完全に「女」になった。
不思議に遠く聞こえた呻き声は、低く掠れていた。
なおもうっとりするほど凄艶だった。
*
「これで最後だ」
息が整うや、男は再び女の脚を開かせた。
果てたばかりにもかかわらず、最初と変わらぬ猛々しさだ。
「え、嘘、まだするの? 私もう………あっ、あああああッ!」
もう無理、と訴える余地もなく、ぐちゅんと貫かれていた。
「あ、あ、あ……」
「締められるか?」
ふるふると首を振る。
できないというより、何を言われているかが皆目わからない。
「まあ無理もないか」
女はほっと息をついた。
だが、思い出すべきだったのだ。
さっきも同じ問いを投げられたことを。
わからないままに茫然としているところへ、「ならば」とくすぐられたことを。
「自分で締められないなら、どうすれば締まるかを覚えておけ」
「え?」
「まず、これだ」
と、乳首をくりっと摘まれた。
「あっ……っあああああっ」
びくびくんと弾んだ拍子に、中がひくひくと応えて男を締めつけた。
「いい具合だ」
「あ、あ、ああああ……」
「こうして挿入れられながら、自分で弄るといい」
「そ、そんな恥ずかしいこと、できるわけが……」
「そうか? ならばこれだ」
今度は、足の裏をふわっと撫でられた。
「ひゃんっ……っあああああっ」
「弱いところをくすぐればいい。こうして」
こうして、こうして、と。
腋窩、脇腹、へそ、耳の後ろ、膝裏、裏腿、足の甲、足指、そして足の裏。
「ああっ、ひっ、やめて……うっ、ああっ、あああああっ」
「いいぞ。よく締まる」
「ああああああっ」
「自分でもしてみろ」
「そんな、む、無理っ」
「無理無理と言って、そんなことで夫を悦ばせてやれるのか?」
「だって……」
初めて男を知ったばかりで受け入れるのも精一杯の娘に、酷なことを言っているのは神も承知。
だが、この娘に手取り足取り教えてやれるのも、この夜が最後なのだ。
「今すぐとは言わぬが、とにかく覚えておけ。もう少し慣れたらやってみるがよい」
「は、はい……」
「もうひとつあったな」
「?」
「数を数える。数字が増えるごとに、君は気持ちよくなっていく」
ばくんと心臓が跳ねた。
忘れもしない。二つめの夜、初めて絶頂を体験したあの夜だ。
胸を責められ、何度も追い詰められた。最後には、ただ数を数え上げられただけで、あまりの快感に失神して果てた。
「あれはもう、君が自分で数えても、効く」
「え、それはどういう……」
「一」
「………ひあ!!」
その瞬間、神の言う意味を身体で理解した。
「ま、待って」
どちらかだけでも灼き切れるほどの快楽なのだ。
それを両方? ありえない。
「二」
「あああああああああっ」
男は軽く腰を突き入れさえして、高く喘いだ女に優しく微笑みかけた。
「次は自分で言うんだ」
そんなの無理。
「自分で乳首をいじる方がいいのか?」
とんでもない。
「ならばくすぐるか?」
それも無理。
「だったら、言うんだ」
根比べをする気力は、もう残っていなかった。
手を動かして我が身を苛むよりは、ひとことで済む方がましな気がした。
女は震える唇をゆっくりと開いた。
「さん……」
口から発した声が耳に入って脳に至る。その瞬間、女の身体を快感の雷が走り抜けた。
「…んあああああああああっ」
「ああ、快い。この動き、たまらない」
男はうっとりと目を細め、「いい子だ。よくできた」と女を労った。
そして、続けた。
「四」
「んあああああああああぁっ」
「五」
「ああああああああああああああああ……!」
「もう一度、自分で」
すすり泣くばかりで、抵抗も愁訴も言葉にならない。
「続きの数字を言うだけだ。簡単だろう? さあ」
したたるように甘い声が耳を蕩かし、女の意識を快楽に浸す。
「………ろ…く…」
猛る怒張に貫かれたまま、女はみずから絶頂地獄の扉を開けていく。
「…あああああああああああああああああああああああああああああああああ───っ!!」
びゅくびゅくびゅくと、神の精が再び長く吐き出された。
だが、まだ何も終わらない。
萎えることなく硬く熱いままの剛直が、女を中から責め続けている。
「次」
「……な、な……。ひぁ…! んあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ──!!」
それから男は、ひとつ数が増えるごとに吐精した。ひとつ数えるごとに、女の子宮は深く長い絶頂に打ち震え、男神のもので真っ白に染まっていった。
十を数える頃には、女の意識は粉々になっていた。
みずから最後まで数え上げたことすらわからない。
「十、十」とこぼしながら、快楽の淵に堕ち果てていった。
===
※次で終わります。この後、6時間後に公開予約済です。
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「もう少し動くぞ」
男がそう言って脚を抱え直したときには、もう意識が朦朧としていた。
「力を抜いていろ。君は何もしなくていい」
ずずずずずずッ──
「ひぁっ………!」
だが、ぶるぶるぶるっと震えが全身に残響するほどゆっくりと抜かれたのは、最初だけ。
そこから、息もつかせぬ抽挿が始まった。
ぢゅ、ぢゅ、ぢゅ、ぢゅ、ぢゅ、ぢゅっ───
「あ、あ、あ、あ、あ、あっ、ああっ」
ぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅっ───
抜かれるたびに、内臓がごっそりもっていかれそうだった。
撃ち込まれるたびに、喉元まで貫かれて、奥へ奥へと暴かれていく。
蜜道の敏感なところがざりざりと煽られて、粟立つ快さがなおも膨らんでいく。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あ、ああああああああぁっ」
抽挿のたびに、染まってゆく。
この男に染まってゆく。
自分の身体が少しずつ変わってゆくのを、哀しいほどに感じていた。
わかっていなかった。
「女にされる」というのがどういうことか、まるでわかっていなかった。
ただ夫と結ばれたいがために、義兄達の毒牙にかかるくらいならと思ったがために、ここに来た。
ただの練習か何かのつもりだったのに。
こんなにも完全に相手のものにされてしまうことだったとは。
ぢゅっぷ、ぢゅっぷ、ぢゅっぷ、ぢゅっぷ、ぢゅっぷ…───
「あっ、あっ、あっ、あっ、あぁっ……!」
熱く擦られて、蜜壺が内側から沸騰してゆく。
どろどろに熔けて沸きたち、灼けた火柱を呑みこみ舐めあげる。
男の怒張がぶわりと昂ぶった。
「いくぞ」
(ああ……)
もっと何もかも変わってしまう。変えられてしまう。
完全にこのひとの「女」にされてしまう。
いいや、女というよりも、そう、雌に──。
たしかに、そもそもは自分が望んだことだった。
けれども。
「あっ…ぁぁあ……」
内心の葛藤など知らぬげに、身体はびくんびくんと雄を求める。
そうしてすがるように吸い付かれて、男の欲望もとうとう限界を超えた。
びゅくっ、びゅるるるるるっ── びゅるるる── びゅるっ──
「く…」
肚の中に熱いものが広がる。
神の精に中から白く染め上げられて、女は完全に「女」になった。
不思議に遠く聞こえた呻き声は、低く掠れていた。
なおもうっとりするほど凄艶だった。
*
「これで最後だ」
息が整うや、男は再び女の脚を開かせた。
果てたばかりにもかかわらず、最初と変わらぬ猛々しさだ。
「え、嘘、まだするの? 私もう………あっ、あああああッ!」
もう無理、と訴える余地もなく、ぐちゅんと貫かれていた。
「あ、あ、あ……」
「締められるか?」
ふるふると首を振る。
できないというより、何を言われているかが皆目わからない。
「まあ無理もないか」
女はほっと息をついた。
だが、思い出すべきだったのだ。
さっきも同じ問いを投げられたことを。
わからないままに茫然としているところへ、「ならば」とくすぐられたことを。
「自分で締められないなら、どうすれば締まるかを覚えておけ」
「え?」
「まず、これだ」
と、乳首をくりっと摘まれた。
「あっ……っあああああっ」
びくびくんと弾んだ拍子に、中がひくひくと応えて男を締めつけた。
「いい具合だ」
「あ、あ、ああああ……」
「こうして挿入れられながら、自分で弄るといい」
「そ、そんな恥ずかしいこと、できるわけが……」
「そうか? ならばこれだ」
今度は、足の裏をふわっと撫でられた。
「ひゃんっ……っあああああっ」
「弱いところをくすぐればいい。こうして」
こうして、こうして、と。
腋窩、脇腹、へそ、耳の後ろ、膝裏、裏腿、足の甲、足指、そして足の裏。
「ああっ、ひっ、やめて……うっ、ああっ、あああああっ」
「いいぞ。よく締まる」
「ああああああっ」
「自分でもしてみろ」
「そんな、む、無理っ」
「無理無理と言って、そんなことで夫を悦ばせてやれるのか?」
「だって……」
初めて男を知ったばかりで受け入れるのも精一杯の娘に、酷なことを言っているのは神も承知。
だが、この娘に手取り足取り教えてやれるのも、この夜が最後なのだ。
「今すぐとは言わぬが、とにかく覚えておけ。もう少し慣れたらやってみるがよい」
「は、はい……」
「もうひとつあったな」
「?」
「数を数える。数字が増えるごとに、君は気持ちよくなっていく」
ばくんと心臓が跳ねた。
忘れもしない。二つめの夜、初めて絶頂を体験したあの夜だ。
胸を責められ、何度も追い詰められた。最後には、ただ数を数え上げられただけで、あまりの快感に失神して果てた。
「あれはもう、君が自分で数えても、効く」
「え、それはどういう……」
「一」
「………ひあ!!」
その瞬間、神の言う意味を身体で理解した。
「ま、待って」
どちらかだけでも灼き切れるほどの快楽なのだ。
それを両方? ありえない。
「二」
「あああああああああっ」
男は軽く腰を突き入れさえして、高く喘いだ女に優しく微笑みかけた。
「次は自分で言うんだ」
そんなの無理。
「自分で乳首をいじる方がいいのか?」
とんでもない。
「ならばくすぐるか?」
それも無理。
「だったら、言うんだ」
根比べをする気力は、もう残っていなかった。
手を動かして我が身を苛むよりは、ひとことで済む方がましな気がした。
女は震える唇をゆっくりと開いた。
「さん……」
口から発した声が耳に入って脳に至る。その瞬間、女の身体を快感の雷が走り抜けた。
「…んあああああああああっ」
「ああ、快い。この動き、たまらない」
男はうっとりと目を細め、「いい子だ。よくできた」と女を労った。
そして、続けた。
「四」
「んあああああああああぁっ」
「五」
「ああああああああああああああああ……!」
「もう一度、自分で」
すすり泣くばかりで、抵抗も愁訴も言葉にならない。
「続きの数字を言うだけだ。簡単だろう? さあ」
したたるように甘い声が耳を蕩かし、女の意識を快楽に浸す。
「………ろ…く…」
猛る怒張に貫かれたまま、女はみずから絶頂地獄の扉を開けていく。
「…あああああああああああああああああああああああああああああああああ───っ!!」
びゅくびゅくびゅくと、神の精が再び長く吐き出された。
だが、まだ何も終わらない。
萎えることなく硬く熱いままの剛直が、女を中から責め続けている。
「次」
「……な、な……。ひぁ…! んあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ──!!」
それから男は、ひとつ数が増えるごとに吐精した。ひとつ数えるごとに、女の子宮は深く長い絶頂に打ち震え、男神のもので真っ白に染まっていった。
十を数える頃には、女の意識は粉々になっていた。
みずから最後まで数え上げたことすらわからない。
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