【R18】今夜、私は義父に抱かれる

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二章 接吻

2 それでは見えない ※

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※NTR/寝取られ、緊縛、視姦、目隠し。

 両手を頭上に結わえられ、寝台につながれた。

 ビリビリビリッ──

 下着を引き裂く鋭い音が、悪夢の幕開けを告げる。

「あぁッ……!」

 大きく割られた足を、腿につくほど押し込まれ、縛られた。
 下着を剥ぎ取られ、ぺたりと脚を折り畳まれて、これではあまりにも全てを義父の目に晒してしまう。羞恥で肌という肌が朱に染まった。

「い、や、……ぁ」

 どうしようもなく剥き出しにされ、あからさまな視線を浴びせられて。
 非情にも暴かれた可憐な秘花は、露出の刺激と見られる恥辱に耐えかねて、ぴくんぴくんと不規則に痙攣をくりかえした。

 灯りを背負った義父の表情は、はっきりとは見えない。
 ただ、強い光を放つ双眸が、彼女を射抜いて逃さない。
 精悍な体躯が寝台に濃い影を落とし、黒々と娘の足元まで届いていた。

「やめ……やめて……」

 膝を寄せても、肝心のところが隠れない。
 羞ずかしくて、せめて痙攣を止めたいのに、そう思うほど、反応してしまう。火照った顔と身体に、さらに熱がこもる。

 ぴくんっ、びくびくっ。

 脚が震える。熱い。羞ずかしい。困る。耐えられない。混乱を極めて、もうほとんど眩暈がする。
 なのに、駄目駄目と思うほど身体が熱を持て余してしまうのが羞ずかしく、そう思うほどに、また──。

「あ」

 義父が身じろぐたびに、かすかな衣擦れの音と共に、影が揺れた。
 そのわずかな音と光を、いちいち身体が拾ってしまう。
 熱く、甘く、火照ってゆく。

「いや……」

 こんな自分を、誰より夫に、知られたくなかった。

「あなた……見ないで……」

 どこにいるのだろう。
 彼女の位置からでは、夫の姿が見えない。
 彼から見えているのかどうかも、わからない。

 手がかりは、声だけだ。
 くぐもった唸り声は遠い。だが、この部屋の中であることは間違いない。
 こんな姿で拘束されて、羞ずかしく身をくねらせている、まさにこの部屋に、夫もいるのだ。

「お願い……」

 夫からの応えはない。
 代わりに聞こえてきたのは、義父の声だ。

「膝を開け」

 どこまでも堕ちろと。
 強い声が、鞭のように若妻を打つ。

「開くんだ」

 震える脚が、少しずつ開いていく。
 まるで見えない手にこじあけられるように。

「ぃ、やぁ」

 羞ずかしさが全身を這い上がって、肌をざわつかせる。
 そして羞ずかしさの奥からわきあがる、それだけではない、甘くとろりとした焦燥感。

「見な、見ないでぇ……!」

 じゅわん。

 めくるめく感覚に頭が白くなる。
 墜ちていく喪失感のなか、また鞭がとんだ。

「もっとだ。それでは見えない」

 ふるふると首を振る。
 義父は口をつぐみ、じっと彼女を見ている。いや、彼女の脚の間、その奥を──。

 じゅん……。

 信じられない思いで切ない疼きを感じている、まさにそこを、彼の視線がじっと見ている。

「ぅ……」

 初心な娘にとって、あまりといえばあまりに酷な背徳だった。

 まだ、十五歳なのだ。
 無垢な乙女は、半年前に相思相愛の恋人と結ばれ、嫁いできたばかり。大切に大切に愛され、優しさだけで慈しまれて、おずおずと花開き、ようやく清楚に咲き初めてきたところだった。
 そこへ、あの夜の事件である。まだその衝撃も生々しいものを。
 多感な年頃の、身体以上に心が、悲鳴をあげていた。

 だが義父は容赦なく乙女の花をこじ開ける。
 両膝をつかむと、躊躇も手加減も猶予もなく、大きく左右に開ききった。

「あああっ」

 抵抗しようにも、両手両脚を縛り上げられた状態では、上体を陸の魚のように跳ねさせるくらいしかできることがない。

「待っ、や、めてぇ……!」

 そして男の望むままに開いた両足首を、そのまま寝台につながれてしまえば、もうどこにも余地はない。

「ぃ、ぁっ」

 緊縛された若妻の身体は、あまさず開かれ、義父の目に晒された。
 男は静かに息をのみ、吐息とともに、呟きを落とす。

「これは、たまらぬ」

 人目はおろか、そんなふうに外気に触れることすらなかった、秘められた花なのだ。それが、猛る男の目の前に引きずり出されて、弱々しく打ち震えている。まだ薄く小ぶりな桜色の花弁が、時々たまらずふるっと身を震わせて、喘いでいる。さながら風の気まぐれに散らされる花か、神に捧げられた生贄か。
 この痛々しくも卑猥な姿に、たぎらない男などいるものか。尽きぬ征服欲をかきたてる。たとえ一度はほしいままに貪った獲物であっても。

「お前は、なんという……」

 男の凄艶な笑みが、娘を呑み込んだ。
 ただでも凄いほどの美貌に、揺れる灯火が濃い陰影を刻んで、ぞっとするほどの色香がしたたる。

「……っ」

 ひくん。

 頭の芯がとろりとしびれて、うまく考えられなくなっていく。
 どうしてこんな、という思いが徐々にもやの向こうに遠ざかっていく。

「美しい」

 ひくん……。

 ひとつ震えるたびに、じゅわん……と、奥から潤む。
 おぼれるほどのクッションを背に、汗ばむ身体が、反っては沈んだ。

「女神のようだな」

 私の女神、と。
 かさねた言葉は、ささやきほどの幽けさで。

 ぞくん。

 全身を走る甘い刺激に、肌がいっせいに弾けてざわめいた。

「あッ」

「奥までよく見える」

 男はやわらかく微笑んだ。
 いつもは涼しい切れ長の目元が、今は熱(いき)れて、溶けた鉄のように濡れている。見ているだけで、体の内側が灼かれそうだ。
 射抜かれているのか、魅入っているのか。また呑まれて虚っぽになった、一瞬の隙に。

 気づけば、目隠しをされていた。

「え……」

 縛られ、つながれ、とうとう視界まで奪われた。
 ざわわわっと全身が粟立つ。

 どくどくと早鐘を打つ鼓動が、鳴り止まない警鐘のようだった。
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