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一章 初夜
7 落花秘哀
しおりを挟むついに花苑は割り裂かれた。
男の尖冠が、膨らんだ秘口をぬぷりと穿つ。
夫以外を知らなかった女の花を、容赦なく打ち散らしていく。
「あ、あ……ぁ」
目の前が真っ暗になる、ということが本当にあるのだと、思い知った。
墜ちても墜ちても底がない。
この絶望の淵を、さらに暗く墜ちていく。
猛々しく張り詰めた義父の楔は、じりじりと、気が遠くなるほどじりじりと、撃ち込まれていった。強烈な圧迫感が息を奪う。震える花肉は灼けた鉄の棒に無惨に押し開かれ、めり、と這い込まれる度に、じゅぷりと蜜の涙をこぼして、泣いた。
息を呑み、「いや」と声すら上げられず、ただ弱く首を振ってぽろぽろと涙をこぼす落花の様は、男を身震いさせるほどに哀れを催し、狂熱を煽った。
雁首が狭い入口を過ぎたところで、ふと義父の動きが止まった。
「痛くはないか」
娘はぼんやりと首を傾げた。
何を問われているのか、わからない。
「い、た、……?」
「痛いか。大丈夫か?」
そう言って、自分の怒張を咥えた若妻の秘部を、義父の長い指先がそっと撫でる。
ぼうっと義父を見上げていた大きな双眸に、ゆらりと感情が迸った。
「……ひどい」
種類のちがう嗚咽がこみ上げて、喉を詰まらせる。
我が子の妻を腕ずくで手篭めにしながら、痛いかどうかなどと。
どうしてそんなことを訊くのだろう。
それではまるで、望んで不義をはたらいているようではないか。
「いや、いや、いや」と首を振り、返事を拒否する。
「痛くなければよい」
そんなことは言っていない。断じて言わない。
だが、蕩けた襞壁をぐりりと捏ねあげられて、束の間戻ったそんな思考は、あっという間に蒸散した。
「ひぁっ」
そのまま角度を探ってぐりぐりと捏ね回す動きに、細い蜜道が悲鳴をあげる。柔襞が一斉にざわめいた。
びくびくっと痙攣したところに切っ先が襲いかかる。
「んぅっ、あああ、あああっ……ぃ、ぁあっ!!」
蜜を掻き分けてざらつく壁を蹂躙し、丘を踏み荒らし、溝をえぐって。擦りつけて捏ね回し、口まで戻りながら、首のくびれで引っ掛けて嬲る。
「ひ、……あんっ」
そんなことを何度も繰り返し、しばらく浅いところばかりを、もどかしいほど執拗に貪られた。
「い、や……ぁ」
こんな交わりは知らない。
こんな、身体の内側を灼けた火箸で掻き尽くされるような、こんな嵐のような。
夫はいつも、熱く優しく彼女を抱き包んで、満たしてくれた。官能は海の満ち引きのように美しく、眩しい光の中で二人の境目もわからなくなって、圧倒的な幸福感にたゆたう──それが彼女にとっての夫婦の営みであり、男女の快楽だったのだ。
「やめて……。もう、……お願い、ゆるして……」
ぐりゅ、こり……。
「あああああっ」
亀頭のくびれに巧みに掻き回されて、びくびくびくっと痙攣が走る。
「だめっ、これだめっ……何か、やっ、あっ……!」
さらに容赦なく捏ねくられて、白い光が弾けた。
「あああああぁ……」
むしられた羽根が散るように、くらくらと失墜していく。
だが、身体はまだ夢見心地だ。
ひくひくと、意志を持った生き物のように収縮をくりかえす。
そこに咥えた剛直な男の形を、どうしようもなく感じさせられる。
男は、「くぅ」と気持ちよさげに呻きながらも、気を逃がして荒い息を吐く。
「ああ、覚えが良いな。これなら、すぐに私の形になりそうだ」
ひくん…。
どこが答えずとも、そんなところが応えてしまう。
「ふ、可愛いことを。だが、まだやらぬ」
きゅんきゅんと絞り上げられ、ひくひくと縋られながら、まだびくともしない鉄杭。
むしろいっそう硬さを増し、さらに大きく膨れ上がって、打ち震える繊細な花襞をかしずかせながら、ず、ず、ず、と退いていく。
ぬぷ、ちゅぷ…。
太い茎にあふれる蜜を淫音と共にまとわせながら。
凶暴さを増した雁首で、柔襞をぞりぞりぞりっと掻き嬲りながら。
「は、ぁあああんっ……!」
女の身体にぶるっと身震いが走った。
──びしゃんっ。
去りゆく熱塊を追いかけるように女壺からほとばしった涙は、まるで洪水だ。堰が決壊したようなそれで脚の間がどっぷりと濡れた。
呆然と荒い息をつく。
「え、……?」
何が起こったのか、わからない。
ただ本能的な羞恥が燃え立って、全身を朱に染めた。
「あ、あ……いや、いやぁ」
「中でイくのも潮を噴くのも初めてか」
「え……?」
そんなことはないと、ぼんやりとかすむ頭の片隅で思った。
ただ、彼女の知るそれのやわらかで甘い快感と、今の激しい衝撃は、あまりにかけ離れていた。
「どうやらお前の本当にいいところは、ことごとく手つかずのようだ」
「ふ、あ…?」
義父は身体を引き、指先で花唇を割り開いた。つい今までほしいままに穿たれていたそこは、赤々と膨らんで熱をこもらせている。
長い指がつつぅと撫であげた先は、この夜のはじめに長々と苛まれた芯芽だ。
ぷくりと育ち芽吹いている。
そこを、指先が慎重に掻き開き、くっと表皮が持ち上げられた。
尖らせた舌先が、中心の一点に触れる。
「ひゃっ──────ッ!!」
ビリビリビリ……ッ。
四肢の指先まで走り抜けた痺れの激しさは、若妻がこれまで経験したことのない凄まじさだった。
「ほら、ここも」
「え、あ……ああああああああぁ」
「秘められたままだった」
愛液したたる舌先で、つん、と突かれるだけで、脳天まで痺れが走る。
何の前兆もなく絶頂が弾けて、そのまま果て続けて止まらない。
だめだ。これはだめだ。おかしくなる。
「まって、やめて、止めて止めて止めておねが…ぁあああっ」
まだなお皮下に隠されていた小さな粒を暴かれ、初めて剥き出しにされた核の核を男の舌が翻弄しているのだなどと、彼女にわかろうはずもない。
ただ、全身が灼き切れるほどのこの刺激もまた、まぎれもない快楽であると。
もうどうしようもなく思い知る他はなかった。
夫との幸福な営みとは、文字通り天国と地獄であっても。
もし義父がもたらすこの快楽に自分を明け渡してしまえば、後はもう、どこまでも堕ちるしかないとわかってはいても。
「ああぁっ、あっあっあああぁ……い、いゃぁ……」
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