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第5話

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 そういえばあの海でのナンパからのビーチバレーからもう1週間が経とうとしていた。あれからというものちょくちょく内原夏樹から連絡が来るようになっていた。
「元々どこの中学から来たの?」
「あっえっと近くの住之江中学から」
「えー近いんだね!」
「そっそうだね笑」
まぁこんな感じの会話ぐらいしかしていないのだが、俺はどうもこの手の女の子とのSNSでの会話は苦手だ。別に嫌なことがあったわけでもないが、うーん俺にも分からない。
 ピコンっ
誰からだろうか、通知が入った。
「明日~どうせひまでしょ?タツヤくんだから、駅前に11時でよろ、返事ははいだけでね」
コイツはどこまでも勝手だ。しかし、明日暇ななのがあいまって余計に腹が立ってきた。
「まぁーひまは暇だけどよ、何すんだよ」
「それはもちろん、秘密だよーん」
「いやそれぐらいはいいじゃねーかよ」
「明日のお楽しみで、じゃおやすみー」
はぁいつもこれだよ、そして明日もあいつは集合時間に間に合うはずねーんだろーなー。まぁどうせなんもないし今日のところははやく寝て、明日なにかわからんものに備えるか。
 ピコンっ
うん?あいつとの会話はもう終わったはずなんだけどなぁー。
「達也くんさ、明日って何してる?」
「明日は、翔太に誘われてて」
「あっそうなんだ、ごめんなら良かった」
「あーなんかあった?」
「いやいや、大丈夫じゃおやすみー」
「あっおやすみー」
うーん、なんだったのだろうか、少し気にはなったが、相手が大丈夫だというならいいかっと思って、すぐに部屋の電気を消した。
 ピピピピッ
うーーーん、もう10時30分か、準備するか。まぁ準備っていっても服着替えて、財布と携帯持って行くだけなんだが。今日は、土曜日で両親とも仕事休みなはずだけど、なんか昨日
「明日お父さんとお母さん買い物行ってくるから、あやちゃんとご飯とかよろしくね」
「飯ぐらいできるって1人で、あやももう中学2年だよ、だから大丈夫だって」
「だーめ、あなたがお兄ちゃんなんだから、そこら辺はよろしくね、黙って出ていったらわかってるわよね?」
「わかってる、ちゃんとやるから」
みたいなこと言われたから、朝飯だけでも準備して出るか。
「あやー、飯置いておくからな、俺はもう出るからよろしく~、母さんにはちゃんとしたって伝えとけよ」
さぁ、こんな閉鎖的な家から出るぞー。
よーし、10時57分間に合ったー。周りを見渡すと、翔太いるわけねーよなって、いる!
「おっおい!なんで時間通りに来てるんだよ」
「なんでって当たり前だろ!」
「何が当たり前じゃ!お前1回も時間通りに来たことねーだろ」
「まぁそれはなんだ、運が悪かったってことじゃねーか?」
「アホか、運とかそんなんで済むレベルじゃねーよ、つーか今日は何をするつもりで呼んだんだ?」
コイツは昨日明日になれば伝えるって言ってたよな。
「そうか、そうかお前には伝えてなかったなぁー」
「だからもったいぶってねーで伝えろや」
「おっちょうど来たきた、こっちこっちー」
翔太が向いていた方を振り返ると、女の子が2人歩いてきた。最初誰か分からなかったが、よーく見ると。ビーチバレーの時の2人だった。
「いやー、よく来たねー」
「よく来たねって、おい!全然聞いてねーぞ」
「だって言ってねーもん」
コイツはこういう時に限ってしっかり発言するから腹が立つ。
「じゃあ、行こっか佳奈ちゃん、夏樹ちゃん」
「うん、だけどどこに向かうの?」
「まぁそれはとりあえずカフェでも行ってから決めよう」
この男どこまでもノープランである。普通は最初の行き場所くらい決めてくるものだろうが、なんで決めてねーんだよ。ってか内原夏樹がいるなんてもっと問題だ。昨日、今日は予定あるからって言ったのに。
「えっとさ、昨日は予定あるなんて言ってごめんね、俺も何するか全然知らなくてさ」
この時ももちろん俺は相手の目を見れていない。
「あっいや全然大丈夫だよ、私も知らなかったから」
「それなら良かった」
「なになに2人とももう出来てるのー」
「できてねーわ!」
「できてないよ!」
2人同時に言ってしまった。
「もう、息まであっちゃって」
佳奈ちゃんの方までいじってきた。
「まじでなんもないから、はやくカフェ?行こうぜ」
「ハイハイ、リア充」
「お前ほんとにやるぞ!」
「キャー怖い~」
コイツは2人のいないところで、やります。
「ふふふふっ」
笑った。こんなしょうもないことで笑うのか、なんかこっちまで嬉しくなる。
「じゃあ行こうっ」
こんな始まりで、いい方向に進むのか疑いしかない。
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