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第2話
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今日の目覚めは最悪だった、起きたらいつもは、かかない汗をかいていた。でもなんの夢を見ていたのかは、覚えていない。今日は、翔太達と海に行く日だ。集合は、駅前に10時だっから、今は8時まだ2時間ある。俺の家から駅まで15分だから、時間には余裕がある。汗をかいているし風呂に入ってから行こうと思った。風呂に行く前に携帯を確認しておこうと思ってみると、またInstagramの通知が入っていた。あの子だった。そういえば昨日の夜インスタを交換したのを忘れていた。なんて来ているのかと思ったら、
「夏休みどこか会えないかな?無理だったら、全然いいんだけど」
結構グイグイくるんだなと思った。でもまぁ別に夏休み全部予定が埋まってるわけでもなかったので、
「全然大丈夫だよ」と返した。翔太達からの通知も返信してから風呂に入った。
遅い、時計をみると10時はとっくに過ぎて、もうすぐ20分経とうとしていた。アイツはプライベートでも遅れてくる。1回でいいからアイツの体内時計をみて直してやりたい。少しアイツへの怒りが出てきたとき、
「ごめーん、ちょーっとゆっくりしてたら遅れちった、てへっ」
はぁ遅れてもまったく反省すらしないこいつをみているとこっちの怒りまでおさまってくる。
「てへっじゃねーよ、ほら急いで行くぞ」ここでも翔太が元気に
「はーい!わたくし遠藤翔太今日1日誰よりも頑張りまーす」
いや、むしろあまり頑張らないでくれ、こいつが頑張っていいことが起きたことなんて何も無い。予定より2本遅い電車に乗り、海に近い最寄り駅まで向かった。駅までは30分ぐらいなのでそれほど遠くはない。
「あちぃーねぇまだつかないの?」
アホかまだ出発したばかりだ。この男は待つということが、おそらく犬よりできない。恐ろしくせっかちだ、そのくせ時間にはルーズもうよく分からない。
「まだだよ、30分しかかかんないんだ。我慢しろ」すると少し落ち込みながら、「わかったよー、我慢しますー」
ほんとにわかったかは疑問だが、まぁ海沿いの景色を見ていたらすぐだろう。
「次は、吉原海浜公園前、吉原海浜公園前」とアナウンスが流れた。
「おい着いたぞ」翔太と修平を起こすと、「よっしゃー、お前ら気合い入れていけよー」
修平が先頭きって出ていった。さっきまで寝てたのによくそんなにすぐテンションを上げられるなと思った。忘れ物をしていないか確認してから、俺と航太が電車を出た。しかしながら、いざ海を目の前にすると、ものすごくテンションが上がってきた。夏だって気がして興奮してきた。すぐさまコインロッカーに荷物を入れ、速攻で着替えて、俺たち4人は海へと飛び出した。
最初に海に入ったのは、修平だった。「うわぁー、つめてぇ~」
そんなバカなと思って、
「嘘つくなよ、修平冷たいわけないだろ」としっかりとネタを振ってから翔太が入り、
「ぎゃっ、つめてぇ、嘘だろ、これじゃ市民プールの方が温かいぜ」
こいつは今海とプールを比べていたのか、アホすぎる。そう思いながらも、遅れて航太と俺が海に飛び込んだ。確かに冷たい、俺ももう少し温かいイメージだった、だけどそこまで冷たいというわけでもない。俺ら4人は、4人とも泳ぎが苦手である、なので必然的に、浅瀬で遊ぶほかないのだ。だから今日は、ビーチバレー用のボールと浮き輪をしっかり持参した。
「ここでいきなりだが、このボールを落としたやつは、女を誘って連れてくる、いざゲームスタート」
いきなり翔太考案の地獄のゲームが始まった。絶対に負けられない戦いがここにあるとは、このことだろう。絶対に負けたくない、翔太や修平ならまだしも、俺と航太が負けた時には最悪である。なので何としても落としたくはない。まずは、航太のサーブからスタート。サーブされたボールは修平へといって、修平があげたボールは翔太にいって、翔太があげたボールが俺にきた。しかし間に合わず、俺の目の前に落ちた。
「よしじゃあ達也に決定な」
「いや、ちょっと待ってくれよ、今のは無理だろー」
俺が少し女々しい発言をすると、
「はぁーん、いいんだなそんなに弱気なこと言っても」
翔太が挑発的な目で見てきた。この時の翔太はろくなことをしないし、言わない、だからこうなったら従うしかない、
「わかったよー、連れてくりゃいいんだろ?」
まったく行きたくないが、渋々行くことにした。
「よーし、それでいいだよ、達也くんっ」こいつは絶対後で、張り倒す、とは言ってもナンパなんてしたことないし、どうすればいいのかまったく分からない。よしまずは、声をかけてみよう、
「すみません、今少しいいですか?」といい笑顔で言うと、
「あっ、ごめんなさいー」とすぐに去っていった。おい、まだ全然話してないのに、なんでいなくなるんだよ。あいつらの方を振り返ると、3人全員腹を抱えて笑っていた、あいつらは後でほんとにやられないと分からないらしい。ただ、ここで諦めてしまうと俺が負けたみたいになるので、何とか1人でもいいから連れていきたい。そして近くにいた、何組かに声をかけて、もう無理かなと思い、ダメもとで近くにいた2人組に声をかけてみた、
「すみませんー、ちょっといいですか?」はぁまた無理なんだろ、断るなら早めにしてくれと思っていると、
「いいですよ」
おっと、いけた
「あっいや、あっちに友達がいるんですけど、一緒にビーチバレーなんかどうかななんて」と笑いながら伝えると、
「どうする?」
「うーん、まぁいいんじゃない?」
この反応は、
「いいですよ、一緒にしましょう、私達もちょうど2人で飽きてきたところですから」
よっしゃー、みたかお前らと思って、振り返るとあいつらはバレーに夢中で見ていなかった、ほんとに、つぶす。
「おーい、連れてきたぞー」
と俺が言うと、3人ともすごく驚いた様子でみてきた。
「どんな裏技使ったんだよ」
「なんもしてねーよ、ただビーチバレーしませんかって言っただけだよ」
「そんなんで着いてくるかー」
「お前もう2人には、帰ってもらうぞ」「ごめん、ごめん」
まぁとにかく連れてきたから俺はもう一安心だった、
「じゃあとりあえず俺は後で入るから、3人でやっといて」
すると修平が
「なんでだよー、達也もやろうぜー」
しかし、連れてくるのに結構疲れたので、「すまん、ちょっと休んでから行くから」これには修平も
「ほんとにちょっとだかんなぁー」
「わかってる、わかってる」
ここで翔太が先陣きって、
「じゃあとりあえず自己紹介から始めましょうか、まずは俺から、俺は遠藤翔太って言います、翔太って呼んでくださーい」
次は、誰がいくのかなと思ってみていると、
「じゃあ次は、俺大田修平って言います、修平って呼んでくださーい」
残るは航太だけだ。アイツは異性を前にして話すことができるのか、これは興味深かった。
「えっと、佐藤航太です」
終わりかい、やっぱり話せないのかと思い、少し笑ってしまった。
「それで、あっちで休んでるのが、藤井達也ね」
これで、男の方の紹介は終わった。次は、女の子達の番だ。
「じゃあ私から、三吉佳奈って言います、かなって呼んでください」
明るい子だ。声をかけた時から思っていたが、すごく明るい子だった。多分モテるタイプだと思う、そしてもうひとりが
「えっと、えっとー、内原夏樹って言います、なつきって呼んでください」
うん?、内原夏樹?どこか聞き覚えのある名前だったが、すぐに思い出せなかったので、気にはしなかった。
「えっとー、歳はいくつですか?」
俺も疑問に思っていたことを翔太が聞いてくれた
「高校1年です」
「えっ、同じ歳じゃーん、いいねぇ~、じゃこれからはお互いタメ語で」
同じ歳なのか、自分達よりも全然上に見えた。
「よし、じゃあ始めましょうか」
ナンパからの、ビーチバレーが始まった。
「夏休みどこか会えないかな?無理だったら、全然いいんだけど」
結構グイグイくるんだなと思った。でもまぁ別に夏休み全部予定が埋まってるわけでもなかったので、
「全然大丈夫だよ」と返した。翔太達からの通知も返信してから風呂に入った。
遅い、時計をみると10時はとっくに過ぎて、もうすぐ20分経とうとしていた。アイツはプライベートでも遅れてくる。1回でいいからアイツの体内時計をみて直してやりたい。少しアイツへの怒りが出てきたとき、
「ごめーん、ちょーっとゆっくりしてたら遅れちった、てへっ」
はぁ遅れてもまったく反省すらしないこいつをみているとこっちの怒りまでおさまってくる。
「てへっじゃねーよ、ほら急いで行くぞ」ここでも翔太が元気に
「はーい!わたくし遠藤翔太今日1日誰よりも頑張りまーす」
いや、むしろあまり頑張らないでくれ、こいつが頑張っていいことが起きたことなんて何も無い。予定より2本遅い電車に乗り、海に近い最寄り駅まで向かった。駅までは30分ぐらいなのでそれほど遠くはない。
「あちぃーねぇまだつかないの?」
アホかまだ出発したばかりだ。この男は待つということが、おそらく犬よりできない。恐ろしくせっかちだ、そのくせ時間にはルーズもうよく分からない。
「まだだよ、30分しかかかんないんだ。我慢しろ」すると少し落ち込みながら、「わかったよー、我慢しますー」
ほんとにわかったかは疑問だが、まぁ海沿いの景色を見ていたらすぐだろう。
「次は、吉原海浜公園前、吉原海浜公園前」とアナウンスが流れた。
「おい着いたぞ」翔太と修平を起こすと、「よっしゃー、お前ら気合い入れていけよー」
修平が先頭きって出ていった。さっきまで寝てたのによくそんなにすぐテンションを上げられるなと思った。忘れ物をしていないか確認してから、俺と航太が電車を出た。しかしながら、いざ海を目の前にすると、ものすごくテンションが上がってきた。夏だって気がして興奮してきた。すぐさまコインロッカーに荷物を入れ、速攻で着替えて、俺たち4人は海へと飛び出した。
最初に海に入ったのは、修平だった。「うわぁー、つめてぇ~」
そんなバカなと思って、
「嘘つくなよ、修平冷たいわけないだろ」としっかりとネタを振ってから翔太が入り、
「ぎゃっ、つめてぇ、嘘だろ、これじゃ市民プールの方が温かいぜ」
こいつは今海とプールを比べていたのか、アホすぎる。そう思いながらも、遅れて航太と俺が海に飛び込んだ。確かに冷たい、俺ももう少し温かいイメージだった、だけどそこまで冷たいというわけでもない。俺ら4人は、4人とも泳ぎが苦手である、なので必然的に、浅瀬で遊ぶほかないのだ。だから今日は、ビーチバレー用のボールと浮き輪をしっかり持参した。
「ここでいきなりだが、このボールを落としたやつは、女を誘って連れてくる、いざゲームスタート」
いきなり翔太考案の地獄のゲームが始まった。絶対に負けられない戦いがここにあるとは、このことだろう。絶対に負けたくない、翔太や修平ならまだしも、俺と航太が負けた時には最悪である。なので何としても落としたくはない。まずは、航太のサーブからスタート。サーブされたボールは修平へといって、修平があげたボールは翔太にいって、翔太があげたボールが俺にきた。しかし間に合わず、俺の目の前に落ちた。
「よしじゃあ達也に決定な」
「いや、ちょっと待ってくれよ、今のは無理だろー」
俺が少し女々しい発言をすると、
「はぁーん、いいんだなそんなに弱気なこと言っても」
翔太が挑発的な目で見てきた。この時の翔太はろくなことをしないし、言わない、だからこうなったら従うしかない、
「わかったよー、連れてくりゃいいんだろ?」
まったく行きたくないが、渋々行くことにした。
「よーし、それでいいだよ、達也くんっ」こいつは絶対後で、張り倒す、とは言ってもナンパなんてしたことないし、どうすればいいのかまったく分からない。よしまずは、声をかけてみよう、
「すみません、今少しいいですか?」といい笑顔で言うと、
「あっ、ごめんなさいー」とすぐに去っていった。おい、まだ全然話してないのに、なんでいなくなるんだよ。あいつらの方を振り返ると、3人全員腹を抱えて笑っていた、あいつらは後でほんとにやられないと分からないらしい。ただ、ここで諦めてしまうと俺が負けたみたいになるので、何とか1人でもいいから連れていきたい。そして近くにいた、何組かに声をかけて、もう無理かなと思い、ダメもとで近くにいた2人組に声をかけてみた、
「すみませんー、ちょっといいですか?」はぁまた無理なんだろ、断るなら早めにしてくれと思っていると、
「いいですよ」
おっと、いけた
「あっいや、あっちに友達がいるんですけど、一緒にビーチバレーなんかどうかななんて」と笑いながら伝えると、
「どうする?」
「うーん、まぁいいんじゃない?」
この反応は、
「いいですよ、一緒にしましょう、私達もちょうど2人で飽きてきたところですから」
よっしゃー、みたかお前らと思って、振り返るとあいつらはバレーに夢中で見ていなかった、ほんとに、つぶす。
「おーい、連れてきたぞー」
と俺が言うと、3人ともすごく驚いた様子でみてきた。
「どんな裏技使ったんだよ」
「なんもしてねーよ、ただビーチバレーしませんかって言っただけだよ」
「そんなんで着いてくるかー」
「お前もう2人には、帰ってもらうぞ」「ごめん、ごめん」
まぁとにかく連れてきたから俺はもう一安心だった、
「じゃあとりあえず俺は後で入るから、3人でやっといて」
すると修平が
「なんでだよー、達也もやろうぜー」
しかし、連れてくるのに結構疲れたので、「すまん、ちょっと休んでから行くから」これには修平も
「ほんとにちょっとだかんなぁー」
「わかってる、わかってる」
ここで翔太が先陣きって、
「じゃあとりあえず自己紹介から始めましょうか、まずは俺から、俺は遠藤翔太って言います、翔太って呼んでくださーい」
次は、誰がいくのかなと思ってみていると、
「じゃあ次は、俺大田修平って言います、修平って呼んでくださーい」
残るは航太だけだ。アイツは異性を前にして話すことができるのか、これは興味深かった。
「えっと、佐藤航太です」
終わりかい、やっぱり話せないのかと思い、少し笑ってしまった。
「それで、あっちで休んでるのが、藤井達也ね」
これで、男の方の紹介は終わった。次は、女の子達の番だ。
「じゃあ私から、三吉佳奈って言います、かなって呼んでください」
明るい子だ。声をかけた時から思っていたが、すごく明るい子だった。多分モテるタイプだと思う、そしてもうひとりが
「えっと、えっとー、内原夏樹って言います、なつきって呼んでください」
うん?、内原夏樹?どこか聞き覚えのある名前だったが、すぐに思い出せなかったので、気にはしなかった。
「えっとー、歳はいくつですか?」
俺も疑問に思っていたことを翔太が聞いてくれた
「高校1年です」
「えっ、同じ歳じゃーん、いいねぇ~、じゃこれからはお互いタメ語で」
同じ歳なのか、自分達よりも全然上に見えた。
「よし、じゃあ始めましょうか」
ナンパからの、ビーチバレーが始まった。
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