Bacato

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番外編

Lascivious*

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異常に、身体が熱い。

ディズはシャワーで水を浴びながら、自分の身に起こった異変と戦っていた。
火照る身体を持て余し、水を浴びることを選んだが、効果は得られない。風邪にしては、熱以外の症状が出ていなかった。ただ、腰から湧き上がる痺れに、身体の力が抜ける。最初は、腹でも下したかと思った。しかしそういうわけでもない。何度も痺れの波が身体を突き抜けていき、その回数を重ねるごとに熱くなる。もうそろそろ、身体が震えだしている。寒いのか熱いのかわからない。身を打つ水の感覚が、余計に肌を痺れさせる気もしていたが、判然としない。自分の身体の様子が判らない。

ディズは時折意識の白む頭で、必死に考えた。なにか悪いものでも喰ったかと。
しかし特に思い当たらない。今日はゼリー飲料だけしか摂っていなかった。そもそもまともに食べていないのだから。

「あ、あぁ?」

思案しながら足元に視線を落としていると、勃ち上がった自分の性器を視界に捉えて一瞬頭が真っ白になる。

「なん、で…」

そういう行為もしていなければ、考えてもいない。しかし、身体が強制的に反応していた。性器は上を向いており、それを認めると熱は腰に集中しているのだと気付いた。

「は?」

意味がわからない。しかしそうだとすれば、この身体の状態も説明が付く。ディズは仕方なく、性器に手を伸ばした。

「んッ…ぁ…な、んだ…コレ…!」

性器に触れた途端、腰から湧き上がる強い衝撃が突き抜け、膝が崩れそうになった。
壁についた腕へ濡れた頭を擦り付けて、ディズは波をやり過ごす。荒い呼吸を繰り返してから、慎重に掌へ包んだ性器を撫で擦った。

「…あッ…!」

口から嬌声が漏れてしまい、焦る。自分で抜くのに声なんか漏れるわけないだろ、とディズは慌てた。しかし性器を刺激すればするほど、尋常ではない快楽が突き抜けていく。
ディズはとうとう立っていられなくなり、その場に崩れた。

「う、んッ…ク、ソッ…!」

掴むものが欲しい。壁と床しかないこの場では、身の震える感覚をやり過ごすのが辛い。
控え目に扱いても、すぐ達してしまった。排水溝に飲まれていく白濁をぼんやり眺めながら、呼吸を整えようとする。しかし、後から後から競りあがってくる感覚に、背を丸めて縋る物の無い掌を握り締めた。
今はもう、性行為といえばフィーゾしか頭に浮かばなくなっている。ここで事に及ぶ時も、フィーゾの肩に縋っていた。しがみ付いていれば、フィーゾが腰を支える。

「っつか、なんで突っ込まれる方だよ…」

乱れた吐息を圧し殺すフィーゾの呼吸や、触れる髪、揺さ振られる衝撃が、フラッシュバックする。湯気と熱気と甘ったるい声の閉じ込められたこの場所で、溺死しそうなセックスをした夜のことを、身体が頭が思い出す。

今はただ、快楽が強すぎて、その先を求めると、奥に欲しくなる。フィーゾを組み伏せるだけの力なんか残っていないせいだと、思いたい。自分にそう言い聞かせて、ディズは立ち上がろうとする。とにかく、この熱を沈めるにはフィーゾを頼るしかないだろう。

そこまで考えて、気付く。
自分で触れただけでこの有様では、フィーゾのやり方にはとても耐えられない、と。普段でも酷い快楽なのに、今されたら、本気で気が狂う。

「ど、しろってんだよ…」

他で相手を探す余裕は無い。ここで自分で治めるしかないのかと思う。

「それどんだけ時間要るんだ…?」

熱はまるで治まらない。それどころか酷くなっている。性器は熱にはち切れそうになっているし、後孔は疼いて摩擦を待っていた。これはもしかして、絶望的な状況じゃないのかと焦りだす。


「おい、ディズ? いつまで入ってんだ」

やべぇ。ディズは慌てて呼吸を整え、なんとか平静な声を作ろうとした。

「もう出る!」

フィーゾに、それだけ言うのがやっとだった。ディズは仕方なくシャワーを止めて出ると、身体を拭いて服を着ようとした。

「ぅ、くッ…!」

服が擦れただけで、身体が跳ねる。強い波が腰から湧き上がる。それを耐えてから、また服に袖を通す。

「サイ、アク…」

望んでもいない快楽に、勝手に目が濡れていく。快楽には流されればいい、寧ろ求めている方だ。それでも、こんなどうしようもないレベルのものは願い下げだ。正直、辛いだけだ。

いつもの3倍は時間を掛けて服を着ると、意を決して脱衣所を出る。ここから出たら、平気なふりをしていないと不味い。そしてひとまず腹を下したと言い張ってトイレに篭ろう。

慎重に浅い息を隠し、部屋を横切る。一歩踏み出す度に声が漏れそうになる。

「ディズ、」

目を逸らしてフィーゾと擦れ違おうとした時、フィーゾがディズの腕を掴んだ。

「んッ…!」

服の摩擦とフィーゾの掌の微かな温度に、ビクンと大袈裟に肩が跳ねる。やばいやばいやばい、今の絶対不自然だろ! ディズは心の中で叫んだ。

「どうした?」
「は、」
「お前の気配そのものがおかしいんだが?」

コイツのこういう敏感さが今日は憎い。舌打ちすら出来ない状況のディズは、顔を上げずに言う。

「あー…腹、下した。トイレ」

掠れた声になるのは、もう仕方なかった。と、フィーゾはディズの目を隠しているピンクの前髪に手を入れて、それを掻き上げた。

「顔、赤ェな」
「ふ、ぁッ…!」

途端、ディズの身体はがくんと下へ落ちそうになる。フィーゾがそれを止めて、腰を引き寄せた。

「医者呼ぶか?」
「あ、ぅ…んんッ…平、気だ…バカ! 離せよ!」
「あぁ? そんなんで護衛が勤まるのかよ」
「も、いい…から…ベッド…」
「トイレじゃねぇのかよ」
「横んなりてぇ…」

ディズがそう呟くように言うと、フィーゾは溜息を吐いてディズを抱え上げた。
寄せ止めろ降ろせと騒ぐ気力も無かった。とにかく立っていられない。もう転がっているしかない。
抱えられている事で触れているフィーゾの腕の感覚や、歩く振動や衣擦れが苛む。すべてが逐一快楽に変換される。

「も、嫌だ、降ろせ…」

フィーゾの服を掴んで、零す。布を掴む手が震えた。その手の傍に、少し肌蹴たシャツから覗く、フィーゾの肌が見える。見慣れたたったそれだけの視覚に、唾を飲み込んだ。もういっそのこと、このまま首に手を回してディープキスをかまそうかと思う。しかしそれでは、と残り少ない理性が足掻く。

やっとベッドに下ろされると、その瞬間の衝撃で達しそうになった。目を閉じて歯を食い縛り、それだけはなんとか免れると、ディズはフィーゾに背を向けて布団を被ると丸まった。

「おい…」

フィーゾが呆れたように呟く声が聞えた。しかし返事をする余裕はない。もうこのまま熱が鎮まるのを待つしかない。
衣擦れさえ生まないように、息を潜めて身を硬くする。まだ背後にフィーゾの気配がある。なんで居るんだ。さっさとどっか行けよ。心で悪態を吐く。なにもしなくても走り抜けていく感覚に歯を食い縛り、ディズはふと気付いた。フィーゾ?

「あ、」

そういえば。数時間前に、フィーゾがドリンクを渡してきた。どこかの試供品だと言っていた。手を組んでる企業等が、よく新商品を回してくるので別段気にも留めなかった。甘ったるい女向けのドリンクだった。

「お、前…か…?」

ディズはゆっくり背後のフィーゾを振り返り、睨みつけた。すると、フィーゾが口端を上げて哂う。

「俺は試供品を渡しただけだ」
「…ッだよ畜生…お前知ってて…死ね…マジで死ね…」

なにが医者呼ぶか? だクソ野郎。

「効果は良好らしいな。伝えておく」

フィーゾはあっさり背を向けて歩き出した。

「おい! 待て…おま、これどうすんだ…!」
「三時間もすりゃ抜けるだろ。そこで存分やってろよ」
「はぁ!?」

なんだこいつ。最低だ。なんてやつだ。いくらヤることヤッてるからってテメェが作業してる後ろでマスかくほど落ちぶれてねぇぞ! ディズの罵倒は声にすら出来ずに体内に墜落していく。

「んぁッ…う…!」

また訪れた波に、声が漏れてしまう。甘い痺れが体内で暴れている。シーツを掴んで、身を捩った。

「フィー、ゾッ…!」

限界だった。もうどうなろうが構わない。この熱を吐き出したい。奥を抉られて突かれて昇り詰めたい。

「…なんだ?」

なんだ、じゃねぇよバカ。ディズは振り返ったフィーゾへ、必死に一言だけで乞う。

「挿れろ…」

フィーゾはベッドへ戻ってくると、シーツに乗り込んだ。そしてベッドヘッドに背を向けて座り込むと、涼しい顔でこう言った。

「だったらその気にさせてみろよ」

コイツ自分が媚薬飲んだ時に俺にあんだけさせといてなんなんだ? どれだけ鬼畜なんだ死ねばいいのに! ディズはぐるぐる回る頭でそう思ったが、とにかくもう、やるしかない。しかし、もうフェラの気力など残ってはいない。ここでこうして寝転がっているだけで限界なのだ。

「フィー、ゾ…無理、だ…」

こんなに近くに居るのに、いつも貪っている身体が今は手に入らない。それがもどかしく、余計に熱を高めた。なんとか身を起こしてはみたが、フィーゾの肩に崩れてしまう。片手で腰を抱かれると、もう力が入らなくなる。

「はぁッ…ぁ…う、んぅ…」

フィーゾの首筋に額を摺り寄せて、ディズは熱い吐息を漏らす。痛いほど張り詰めている性器に耐えかねて、ディズはフィーゾの脚に自分のそれを擦り付けた。

「あ、あぁッ…」

それだけで、インナーの中が濡れたのが解った。どろりと濡れた布を絡めたまま、腰が止まらなくなる。摩擦の刺激を求めて腰を揺らしてしまう。

「ん、はぁ…あぁ…」

快楽に濡れきった声が漏れた。フィーゾの服の胸を握り締めて、熱に支配されていく。

「フィーゾぉ…」

溶けた瞳で見つめると、フィーゾは突然ディズの肩を掴んだ。ひっくり返った視界に動揺する余裕もない。視界には、上から見下ろすフィーゾの顔があった。

「淫乱野郎」

フィーゾは睨むようにそう言う。知るか。もうどうにでもしろよ。ディズはフィーゾの首に、力の入らない腕を無理やり回した。残る力で引き寄せて、唇を重ねる。

「ん、…はぁ…んぅ…」

舌が触れ合うと、何も考えられなくなる。粘膜の心地良さを貪り、夢中で舌を絡めた。呼吸困難になりながら、それでも口内を荒らしていると、フィーゾが服に手を入れ肌を撫で上げた。脇腹をそっと辿られると、背が撓る。その手は胸の突起へ辿り着き、そこを執拗に刺激した。

「ぅ、んッ…あ、あぁッ…」

ディズが唇を離して喘ぐ。もどかしい刺激に、力無く首を振った。

「んなとこ、いい、からッ…!はや、く…!」
「すげぇな。これだけでイキそうか」
「あぁッ…!」

フィーゾが突起に歯を立てると、ディズは悲鳴を上げた。ビクビクと身体を震わせ硬直したその様子に、フィーゾは哂う。

「はや。」
「っせぇ、な…も、気持ちワリィ…」

濡れたインナーを剥いでしまいたいもどかしさに、ディズがパンツのベルトに手を掛けるが、巧く指が動かない。それを見たフィーゾがベルトを外し、インナーごとパンツを下ろした。

「…まぁ、そうだろうな」

達したばかりとは思えない勃ち方をしている性器に、フィーゾが言う。その呟きに、なんだか居た堪れなくなったディズが顔を背ける。

「はやくッ触れよ…見んな、バカ…」

ディズがそう言うと、フィーゾはディズの性器の掌に包む。フィーゾの掌が上下していくと、ディズは身を捩った。

「はぁっあぁぁ…う、あぁッ…!」

フィーゾの肩に爪を立てて、突き抜けていく性感に耐える。触れられる刺激は強く、先走りがだらだら溢れていった。

「あっあぁっ…フィーゾッ…!」

常には無い乱れ方をするディズに、フィーゾも徐々に熱を持ち始める。根元から捏ね上げると、ディズの身体は面白いほど跳ねた。先端を指先で擦り、時折軽く爪を立てる。感じすぎて辛いというように、ディズは嫌だやめろと身悶えた。それでも身体を押さえつけ、敏感な先端を強く擦ってやると、ディズは嬌声を上げて精液を吐き出した。

「んあぁぁぁッ…はっ…あ…」

死にそうなほど荒く呼吸するディズは、それでも力を失わない自分の性器に愕然とする。全く熱が落ち着いていない。
どうしよう、どうすんだこれ、ヤバいんじゃねぇの、っていうか、奥。焦った思考回路はぐちゃぐちゃだ。どうすることもできずに、フィーゾを見上げる。

フィーゾはディズの表情を見つめていた。ぶつかった視線に、ディズは面食らう。フィーゾは少しだけ眉を寄せ、明らかに欲情した瞳をしていた。見詰め合ったその視線を逸らさずに、フィーゾが自分の髪をうざったそうに掻き上げた。

「…ッ…!」

その仕草に、強い波が身体を走った。火照った身体から、顔に熱が飛来する。一気に頭が沸騰した。なんの言葉も出せないディズを振り切るように、フィーゾはディズの首筋に噛み付いた。

「ぁっ…あぁッ…フィーゾ、フィーゾッ…!」

歯を立てては、舌を這わせる。首筋から快楽を拾ってしまう身体の奥に、フィーゾは濡れた指を突き入れた。

「ぅッん…!」

体内を探る指は、いつも以上に乱暴だった。指先が壁を弄ると、その感触に眩暈がするような快楽が走る。壁を撫でられる度、溶け切った嬌声が出て行ってしまう。ヤバい、すげぇ気持ちイイ。フィーゾの指先に翻弄されるディズの頭を、不安が過ぎった。まだフィーゾは前立腺に触れていない。こんなにもう、出そうなのに。

「な、フィーゾ…」
「なんだ…」
「それ、きもち、イイから…ずっと、そうしてて、くんね…?」
「あぁ? 挿れるなってか」
「って、いう、か…ぁッ…んんッ…も、悦すぎ、からッ…」

涙目で力無く訴えるディズに、フィーゾが口端を上げた。あ、ヤバい。この顔は、絶対、

「あぁぁッ…!」
「ここがイイんだろ?」
「違ッ…」
「違う? 催促じゃなかったのか?」
「やぁッ…めろ…そ、こ、あ、あぁぁぁッ!」

フィーゾの指が、確信を持って的確に前立腺を刺激した。嫌だと首を振ると、もっと強く押し込まれた。防壁が決壊するように、快楽の津波が押し寄せてくる。そして一息に呑み込まれる。あまりにも強い刺激に、必死にフィーゾにしがみ付いた。

「うぁッあぁッ…あっあぁっ…んぅ、う…!」
「止まらねぇな…」

フィーゾがそう言うまで、絶頂に達していたことにも、ディズは気付かなかった。全ての刺激が強すぎて、どれが絶頂か解らない。もうずっと、イキッぱなしだ。性器はビクビクと熱を吐き出し続けている。

「あぁ、あ…はぁっ…ん、ふぁッ…あっあっ」

悶えるディズを甚振るように、フィーゾは指先で摘んだり引っ掻いたり、抉ったりを繰り返す。普段ですら堪らない刺激は、何倍にもなって酷い快楽を押し付けた。許容を超えた感覚に、意識が飛びそうになる。

「あぁぁっ…うぁ、あぁっ…やめ、ろっ…もッ…あぁッ…」

ディズがそう叫ぶと、フィーゾはあっさり指を引き抜いた。フィーゾの指を失ったそこはヒクヒク震え、快楽の余韻に慄いている。

「はっ…はぁ…ぁ…はぁ…」

死にそうに荒い呼吸を繰り返し、なんとか身体を落ち着けようとする。しかしフィーゾはそれを待たなかった。ディズの脚を抱え上げ、一気に性器を突きこんだのだ。

「ぅあ、あぁぁぁッ…!」

根元まで呑み込まされた衝撃に、ディズは硬直していた。やり過ごし切れずに震えている身体を労わることもなく、フィーゾは吐息をひとつ漏らすとすぐに動き始めた。

「あっ…!あぁっ…んっ…うぁ、あぁッ…!」

体内を摩擦されると、焼け付くような熱が快楽を叫ぶ。燃えていきそうな強い刺激は、圧倒的な衝撃を持って脳天を突き抜けていった。目を見開いて震えるディズに、理性などもう残ってはいない。フィーゾが突き込む度に嬌声を上げ、性器からドロりと悦楽を溢れさせる。

「あっあっう、んっ…はっ…あぁッ」

たぶんイったのだろうという反応を見て、フィーゾが少し腰を止めてやる。薬がどの程度抜けたか見る為だった。しかし動かなくなったフィーゾに気付き、ディズは舌足らずに疑問を浮かべる。

「なん、でぇ…フィー、ゾ…」
「まだ抜けないか」
「抜く、な…ま、だ…」
「…そっちじゃねぇよ」

ディズはフィーゾがもう止めるつもりだと捉えたのか、緩慢な動きでなんとか身を起こした。フィーゾが身を退いてやろうとすると、ディズはそのフィーゾの腕を取ってそのままシーツへ押し倒した。

「…ディズ」
「あ、あぁッ…んッ…イ、イ…ふぁっ…あぁッ…」

ディズはフィーゾの上に乗ったまま、背を丸めて腰を揺らめかせた。そして見つけた、悦い場所にフィーゾの性器を擦り付ける。

「はぁ、あ、あー…んッ…あぁッ…」

快楽の種を押し潰すような感覚に、ディズはフィーゾの上で、我を忘れたように乱れた。夢中で腰を振り、前立腺を捏ねようとする。そんな獣のように貪る姿に煽られ、フィーゾはディズの腰を掴んで下から突き上げた。

「あっんぁっはぁっあぁッ…す、げ…フィー、ゾ…イイ…!」
「普段…俺に突っ込みたがってる奴とは、思えねぇ、な…」
「ぅ、あぁッ…ソ、コッ…もっと…!」

フィーゾが腰を揺さ振ってやると、ディズはもう成すままに上に乗っているだけだ。腰を固定されて深く中を掻き混ぜられると、容赦のない強い刺激に悲鳴が上がる。気持ちよくて、堪らない。ドロドロに身体が溶けていく。あまりの快楽に涙が零れた。

「あぁッあぁぁッ…イック…あ、あぁ、んぅ…!」

何が何だか解らないような快楽に犯されて、ディズはまた性器を弾けさせた。その強い締め付けに、フィーゾも中に欲望を吐き出す。
そして一呼吸置くと、性器を抜いた。

「あっ、フィー、ゾ、ま、だ…」

朦朧とした意識の中で、ディズがそうせがむ。フィーゾはディズをうつ伏せにさせると、立て膝を強要して後ろから突き込んだ。

「あぁ、ぁ、んぅ…!」

肩をシーツに埋めて、ディズは背後から突き入れられる性器に悶えた。勢いをつけて強く貫かれる快楽は凄まじく、泣き喚きたくなる。シーツを握って揺さ振られるままに耐えていると、フィーゾはディズの性器を掴んだ。

「う、あ、あぁぁッ…触ん、なッ…あっやめっあ、あぁッ…!」

激しく性器を扱かれると、もうこれ以上は無いと思っていた快楽が、また増幅する。ピンクの髪を振り乱し、ディズは身を捩って快楽に喘いだ。過敏な性器を容赦なく擦られ、前立腺を掠められ、壁を荒らして奥を抉られる。快楽という快楽が、身体や精神に凶暴な牙を剥く。あまりに強すぎる快楽に、恐怖を感じて、フィーゾの名を呼んだ。

「あぁぁッフィーゾッ…フィーゾっ…お、れ…あぁ、はぁ…」
「…ディズ」

後ろから抱くフィーゾが、耳元へ囁いた。

「最初からイカれてんだ。今更抗うな」

熱に掠れたフィーゾの声に、ディズは性器を弾けさせた。
ドクドクと吐き出し続ける性器を握る、フィーゾの手に自分の掌を重ねて笑う。

「…フィーゾ、もっと…」





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