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第三章 学園入学編 ~崩壊した本編~
第四十五話 電撃地獄 再び
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「ファブリス・・・ もう一回言ってみろ・・・」
「ん? なんだよ、政略結婚だよな? 別にいいじゃねえか?」
ファブリスは悪気も無く爆弾発言を投下しまくる。他のA組の生徒もさすがに引いているようだ・・・
「レイド君・・・ あれは、ファブリスっていうのかい・・・」
ロイクはゆっくりとファブリスに近づく。
「Πέθανε... Αστραπή, σκότωσέ τον...」
「ちょっと落ち着けよ! 殺してしまう!」
カインが制止しに行こうとしたが、二人の殺気は止まらない・・・
後ろ辺りから魔法陣が見えたのか、さすがにファブリスも危機に気付く。
「フフフ・・・ ここが君の死に場所だ・・・」
「な、なんだ? あの教師・・・ 我に攻撃しようとしているのか?」
「チッ、辺境伯ごときが! まぁ良い、マルク様、行きましょう」
「そうだな。興ざめだ」
「ではな! ”魔力無し”。ガハハ!」
ファブリスとマルクはそうして去っていった。
他のA組の生徒もどこかへ行ってしまったようだ。
「あれぇ? いなくなったぞ~ どこだ?」
「あいつ! エレーヌをコケにしやがって!」
「ちょっと、落ち着いてくださいよ・・・ 私は何とも思っていないんですから・・・」
「エレーヌ、”辺境伯”がどんな意味か分かっているのか?」
「ええ。ある程度は・・・」
辺境伯は普通、地方の高位貴族のことを指す。しかし、シャロン王国ではそのような爵位は存在しないのだ。
王国では中央に権力が集まっている。地方に伯爵位を持っているのはバイセン家だけだ。つまり・・・
「田舎者ってことだよな・・・ しかも、バイセン家に限定して・・・」
「おい、それを言うんじゃない、カイン」
「そうなんだ。王都に行ったときによく辺境伯って言われてたけど・・・」
(ロイク・・・ まさか全く知らなかったのか?)
「ん? んん~? つまり・・・?」
ロイクはしばらく考える。
「っていうことは、エレーヌのことを貶していたっていうことじゃないか!」
「ようやく理解したんですね・・・」
ロイクは再び頭に血が上り、今度は詠唱だけではなく剣も抜いた。
「一族もろとも殺してやる・・・!」
「兄さん・・・ そしたらレイドまで死んでしまいますよ・・・」
「レイド君はあいつらとは血がつながっていない。そうだろ?」
「はい。もちろんです。ロイクさん」
「よし、じゃあ殺さない理由は無いな。今夜にでも・・・」
「二人とも、落ち着いてください! 私は我慢しているのに、二人が怒っていたら意味が無いでしょう!」
「・・・それもそうだな。すまない、エレーヌ」
「分かったならそれで・・・」
「ロイクさん、じゃあ魔獣狩り大会で復讐する。そうですよね?」
「A組の狩場を根こそぎ燃やし尽くすのもいいのかもしれないね~」
「はぁ・・・ 多分何も理解していないですね・・・」
「だが、腹が立つだろ!」
エレーヌはいたって冷静だ。
「圧倒的な実力差を既に見せつけてるじゃないですか。自分より弱い人間がわめいているようにしか聞こえませんでしたが・・・」
「なるほど・・・?」
(もしかしたら、エレーヌが一番怖いかもしれない・・・)
そう思うレイドであった。
「それより、レイドのことを”魔力無し”と呼んだことが一番許せません・・・ あんなに頑張っているのに・・・」
「俺のことは大丈夫だ。慣れてる」
「・・・そんなんで終わっちゃだめですよ! ちゃんと分からせないといけないです!」
しばらく黙って見ていたマリーだったが、ようやく口を開けた。
「・・・エレーヌはレイドのことを心配して、逆にレイドはエレーヌのことを心配しているように聞こえるのだが」
「仲いいよな、あいつら。初対面の時とかあんなに険悪だったのに」
「想像できない・・・ 少し気になるな」
「実はな、最初は目も合わせなかったんだぜ・・・?」
「うそだろう!?」
「・・・なぁ、いつになったら授業が始まるんだ?」
「話に全く付いていけないよ・・・」
他の生徒から不満の声が上がり始める。
その声を聴いて、ようやくロイクも我に返ったようだ。
「えーっと、すまないね~ あのゴミは後で処分するとして、今から実践演習を始めるよ~」
「何をやるんですか?」
そう聞いたのはロベルトだ。
「このクラスには優秀な人材が集まっているけど、それはごく一部であって、残りは大したことない人が多いんだ」
「お前、何位だ?」
「・・・167位」
「私は146位・・・」
どうやら図星だったようだ。皆、きまりが悪そうな顔をする。
「こんなんじゃ、魔獣狩り大会で優勝することなんてできない。だから、まずは全員のレベルを上げることから始めようと思う
!」
「たぶん・・・ 電撃地獄だ・・・」
「え? 俺らは・・・ もうしなくていいよな?」
「あ、君たちは大丈夫だよ~」
レイドたちはそれを聞いてそそくさと離れていった。
「え? 俺たち、今から何をされるんだ?」
「Κεραυνέ, βοήθησέ με να τους καθοδηγήσω ...」
「ギャアァァァァァ!!」
「た、助けてぇ! 体が!」
生徒たちは何が何だか分からないまま、電撃魔術を食らい続ける。
「フフフ・・・ いいよ~ その調子だ~」
しばらくの間、ロイクによる拷問が続いたのだった・・・
「ん? なんだよ、政略結婚だよな? 別にいいじゃねえか?」
ファブリスは悪気も無く爆弾発言を投下しまくる。他のA組の生徒もさすがに引いているようだ・・・
「レイド君・・・ あれは、ファブリスっていうのかい・・・」
ロイクはゆっくりとファブリスに近づく。
「Πέθανε... Αστραπή, σκότωσέ τον...」
「ちょっと落ち着けよ! 殺してしまう!」
カインが制止しに行こうとしたが、二人の殺気は止まらない・・・
後ろ辺りから魔法陣が見えたのか、さすがにファブリスも危機に気付く。
「フフフ・・・ ここが君の死に場所だ・・・」
「な、なんだ? あの教師・・・ 我に攻撃しようとしているのか?」
「チッ、辺境伯ごときが! まぁ良い、マルク様、行きましょう」
「そうだな。興ざめだ」
「ではな! ”魔力無し”。ガハハ!」
ファブリスとマルクはそうして去っていった。
他のA組の生徒もどこかへ行ってしまったようだ。
「あれぇ? いなくなったぞ~ どこだ?」
「あいつ! エレーヌをコケにしやがって!」
「ちょっと、落ち着いてくださいよ・・・ 私は何とも思っていないんですから・・・」
「エレーヌ、”辺境伯”がどんな意味か分かっているのか?」
「ええ。ある程度は・・・」
辺境伯は普通、地方の高位貴族のことを指す。しかし、シャロン王国ではそのような爵位は存在しないのだ。
王国では中央に権力が集まっている。地方に伯爵位を持っているのはバイセン家だけだ。つまり・・・
「田舎者ってことだよな・・・ しかも、バイセン家に限定して・・・」
「おい、それを言うんじゃない、カイン」
「そうなんだ。王都に行ったときによく辺境伯って言われてたけど・・・」
(ロイク・・・ まさか全く知らなかったのか?)
「ん? んん~? つまり・・・?」
ロイクはしばらく考える。
「っていうことは、エレーヌのことを貶していたっていうことじゃないか!」
「ようやく理解したんですね・・・」
ロイクは再び頭に血が上り、今度は詠唱だけではなく剣も抜いた。
「一族もろとも殺してやる・・・!」
「兄さん・・・ そしたらレイドまで死んでしまいますよ・・・」
「レイド君はあいつらとは血がつながっていない。そうだろ?」
「はい。もちろんです。ロイクさん」
「よし、じゃあ殺さない理由は無いな。今夜にでも・・・」
「二人とも、落ち着いてください! 私は我慢しているのに、二人が怒っていたら意味が無いでしょう!」
「・・・それもそうだな。すまない、エレーヌ」
「分かったならそれで・・・」
「ロイクさん、じゃあ魔獣狩り大会で復讐する。そうですよね?」
「A組の狩場を根こそぎ燃やし尽くすのもいいのかもしれないね~」
「はぁ・・・ 多分何も理解していないですね・・・」
「だが、腹が立つだろ!」
エレーヌはいたって冷静だ。
「圧倒的な実力差を既に見せつけてるじゃないですか。自分より弱い人間がわめいているようにしか聞こえませんでしたが・・・」
「なるほど・・・?」
(もしかしたら、エレーヌが一番怖いかもしれない・・・)
そう思うレイドであった。
「それより、レイドのことを”魔力無し”と呼んだことが一番許せません・・・ あんなに頑張っているのに・・・」
「俺のことは大丈夫だ。慣れてる」
「・・・そんなんで終わっちゃだめですよ! ちゃんと分からせないといけないです!」
しばらく黙って見ていたマリーだったが、ようやく口を開けた。
「・・・エレーヌはレイドのことを心配して、逆にレイドはエレーヌのことを心配しているように聞こえるのだが」
「仲いいよな、あいつら。初対面の時とかあんなに険悪だったのに」
「想像できない・・・ 少し気になるな」
「実はな、最初は目も合わせなかったんだぜ・・・?」
「うそだろう!?」
「・・・なぁ、いつになったら授業が始まるんだ?」
「話に全く付いていけないよ・・・」
他の生徒から不満の声が上がり始める。
その声を聴いて、ようやくロイクも我に返ったようだ。
「えーっと、すまないね~ あのゴミは後で処分するとして、今から実践演習を始めるよ~」
「何をやるんですか?」
そう聞いたのはロベルトだ。
「このクラスには優秀な人材が集まっているけど、それはごく一部であって、残りは大したことない人が多いんだ」
「お前、何位だ?」
「・・・167位」
「私は146位・・・」
どうやら図星だったようだ。皆、きまりが悪そうな顔をする。
「こんなんじゃ、魔獣狩り大会で優勝することなんてできない。だから、まずは全員のレベルを上げることから始めようと思う
!」
「たぶん・・・ 電撃地獄だ・・・」
「え? 俺らは・・・ もうしなくていいよな?」
「あ、君たちは大丈夫だよ~」
レイドたちはそれを聞いてそそくさと離れていった。
「え? 俺たち、今から何をされるんだ?」
「Κεραυνέ, βοήθησέ με να τους καθοδηγήσω ...」
「ギャアァァァァァ!!」
「た、助けてぇ! 体が!」
生徒たちは何が何だか分からないまま、電撃魔術を食らい続ける。
「フフフ・・・ いいよ~ その調子だ~」
しばらくの間、ロイクによる拷問が続いたのだった・・・
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