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第三章 学園入学編 ~崩壊した本編~
第三十五話 コレル子爵のおてんば姫
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「人通りも多くなってきたな・・・」
レイドはそう呟く。リヨン関所前まで来ていた。
「すげえな! 前に来た時は廃墟みたいに人がいなかったのに、今はその真逆だぜ!」
カインが目を輝かせて言う。
今のリヨンの関所は、行商人、冒険者、旅行者などで溢れかえっていた。
「・・・ん、ぅぅ・・・」
レイドにもたれながら寝ていたエレーヌも、ようやく起きたようだ。
「すみません、寝てました・・・ 今どこですか?」
「もうすぐリヨンに着くよ~ 丸一日移動で疲れただろう。リヨンで休憩しよう」
「やったぜ! 遊ぶぞ! レイド!」
「おいおい休憩だぞ? さらに疲れてどうするんだよ」
「いいじゃねえかそんなこと! 早く行こうぜ!」
そう言って、カインはレイドの手を引っ張ろうとする。それをロイクは制止した。
「カイン、気が早すぎるよ。まず僕たちは関所を越えなければいけないんだ」
「お、忘れてたぜ」
レイドたちはリヨンに入る人たちの長蛇の列に並び、様子を伺う。
兵士は数十人体制で仕事をしている。これなら意外と早く入れそうだ。
「こんにちは、身分書を拝見いたします」
数分も経たないうちにレイドたちの番が回ってきた。
「僕たちはバイセン家のものだ。これが家紋ね~」
家紋を見せられた途端、兵士は驚愕の表情に変わる。
「! し、失礼いたしましたっ! すぐにお通しいたします!」
「お! ゲートが開いたぞ!」
そういうわけで貴族の力を使って、レイドたちはリヨン内部に入る。
やはり、街の中にもたくさんの人がいた。
「もう少ししたら、バイセン家が所有している建物に着くよ。そこに馬車を止めよう」
「分かりました。ロイクさん、この後はどんな予定で?」
「うーん、僕は建物内で休んでおくよ。君たちは好きにしてね~」
「よし! 今すぐ降りて遊ぶぞ、レイド!」
「いや、バイセン家の建物がどこか分からないだろ。帰れないじゃないか」
「だったら私も行きますよ。建物の場所も知っています」
エレーヌがそう提案した。彼女が行くとは意外だ。
「ええ!? じゃあお兄ちゃんも・・・」
「一人で行ったらどうですか? 馬車を止めないといけませんし」
「・・・」
今のはロイクに効果抜群だったようだ。彼は死んだように俯く。
「さあ、行きましょう」
エレーヌはそう言うと馬車から降りてしまった。
「じゃあロイクの兄貴、一人で頑張ってな!」
「ぐふぅ!」
やめろ! それ以上追撃するな!
「ではまた後で・・・」
レイドはそそくさと馬車から降りたのだった・・・
「へえ、ここは元々はこんな感じだったんだな・・・」
カインはあたりを見渡すと、感慨深げにそう言った。
確か、ここは"黒き呪い”にかかった夫婦が嘆いていた場所だ。
あの時は何とも思わなかったが、あの人たちは元気にしているだろうか・・・
レイドたちは、街のメインストリート沿いに歩き始めた。
「あ、領税庁だ!」
「領税庁? それがどうしたって言うのですか?」
「レイドはよ、ここで働いていたんだぜ」
「働く? 貴族・・・ ですよね? まあ、固定概念にとらわれない方が・・・」
エレーヌはいまいち分かっていない。そりゃそうだ、貴族、しかも公爵位を持つレイドが日銭稼ぎをするなんて想像もできないだろう。
レイドたちはそのまま歩き続けた後、飲食店が立ち並ぶエリアまで来た。
「わあ、レイド! このスイーツ、おいしそうですよ!」
「なになに・・・ とろーり練乳DXイチゴパフェ・・・ 腹壊すんじゃないか? こんな量」
「何夢の無いことを言っているんですか! こういうのは食べれる時に食べるのが流儀ですよ!」
「カイン、お前はどうする?」
レイドはカインに丸投げする。
「俺!? ・・・別にいいんじゃないか? 時間はたっぷりあるしな・・・」
「じゃあ決まりですね!」
エレーヌはルンルンで店の中に入っていった。
「やれやれ・・・ 仕方ないか・・・」
レイドも店に入ろうとする。すると、何やら声が聞こえてきた。
「わあ! これ美味しそう! ねえねえ、店に入りましょうよ!」
「レシティア様! 勝手に違うところへ行かないでください!」
「そんなことより、わたくしはこれが食べたいのー!」
ん? 何か聞いたことのある声だ。
レイドが振り向くと、そこには同年代のご令嬢らしき人と・・・ やっぱりマリーの声だ!
「マリー?」
「・・・!! レイドではないか! 久しぶりだな!」
マリーはレイドの方を向くと、驚いたような、嬉しいような顔をしながらこちらへ向かってきた。
「おう、元気そうで何よりだ」
「背が伸びたし・・・ 体も鍛えたか?」
「ああ、あっちで色々あったんでね・・・」
「そうか・・・ とにかく、無事でよかった。アミアンでは大規模な襲撃があったと聞いていたからな・・・」
レイドとマリーは話に夢中になる。
「ちょっと! わたくしを差しのいて何の話をしているのよ! ・・・そこのアナタ! わたくしが誰か分かっているの?」
「レシティア様・・・ 彼もきぞk・・・」
マリーが慌ててたしなめようとするが、それでも続く。
「わたくしの名はレシティア・コレル。 この街の貴族よ!」
(ん? コレルってことは・・・ ば、バーンさんの娘!?)
レシティアと言ったこいつは、高慢な態度でこちらを睨みつけてくる。
「はあ・・・ レシティア様・・・」
マリーはあきれ返っていた。
「レイド? 何をしているのですか? 早く中に入ってください。ん? ・・・誰ですか、この人たちは?」
エレーヌのレイドのもとへ戻ってきた。
状況がカオスだ!!
レイドはそう呟く。リヨン関所前まで来ていた。
「すげえな! 前に来た時は廃墟みたいに人がいなかったのに、今はその真逆だぜ!」
カインが目を輝かせて言う。
今のリヨンの関所は、行商人、冒険者、旅行者などで溢れかえっていた。
「・・・ん、ぅぅ・・・」
レイドにもたれながら寝ていたエレーヌも、ようやく起きたようだ。
「すみません、寝てました・・・ 今どこですか?」
「もうすぐリヨンに着くよ~ 丸一日移動で疲れただろう。リヨンで休憩しよう」
「やったぜ! 遊ぶぞ! レイド!」
「おいおい休憩だぞ? さらに疲れてどうするんだよ」
「いいじゃねえかそんなこと! 早く行こうぜ!」
そう言って、カインはレイドの手を引っ張ろうとする。それをロイクは制止した。
「カイン、気が早すぎるよ。まず僕たちは関所を越えなければいけないんだ」
「お、忘れてたぜ」
レイドたちはリヨンに入る人たちの長蛇の列に並び、様子を伺う。
兵士は数十人体制で仕事をしている。これなら意外と早く入れそうだ。
「こんにちは、身分書を拝見いたします」
数分も経たないうちにレイドたちの番が回ってきた。
「僕たちはバイセン家のものだ。これが家紋ね~」
家紋を見せられた途端、兵士は驚愕の表情に変わる。
「! し、失礼いたしましたっ! すぐにお通しいたします!」
「お! ゲートが開いたぞ!」
そういうわけで貴族の力を使って、レイドたちはリヨン内部に入る。
やはり、街の中にもたくさんの人がいた。
「もう少ししたら、バイセン家が所有している建物に着くよ。そこに馬車を止めよう」
「分かりました。ロイクさん、この後はどんな予定で?」
「うーん、僕は建物内で休んでおくよ。君たちは好きにしてね~」
「よし! 今すぐ降りて遊ぶぞ、レイド!」
「いや、バイセン家の建物がどこか分からないだろ。帰れないじゃないか」
「だったら私も行きますよ。建物の場所も知っています」
エレーヌがそう提案した。彼女が行くとは意外だ。
「ええ!? じゃあお兄ちゃんも・・・」
「一人で行ったらどうですか? 馬車を止めないといけませんし」
「・・・」
今のはロイクに効果抜群だったようだ。彼は死んだように俯く。
「さあ、行きましょう」
エレーヌはそう言うと馬車から降りてしまった。
「じゃあロイクの兄貴、一人で頑張ってな!」
「ぐふぅ!」
やめろ! それ以上追撃するな!
「ではまた後で・・・」
レイドはそそくさと馬車から降りたのだった・・・
「へえ、ここは元々はこんな感じだったんだな・・・」
カインはあたりを見渡すと、感慨深げにそう言った。
確か、ここは"黒き呪い”にかかった夫婦が嘆いていた場所だ。
あの時は何とも思わなかったが、あの人たちは元気にしているだろうか・・・
レイドたちは、街のメインストリート沿いに歩き始めた。
「あ、領税庁だ!」
「領税庁? それがどうしたって言うのですか?」
「レイドはよ、ここで働いていたんだぜ」
「働く? 貴族・・・ ですよね? まあ、固定概念にとらわれない方が・・・」
エレーヌはいまいち分かっていない。そりゃそうだ、貴族、しかも公爵位を持つレイドが日銭稼ぎをするなんて想像もできないだろう。
レイドたちはそのまま歩き続けた後、飲食店が立ち並ぶエリアまで来た。
「わあ、レイド! このスイーツ、おいしそうですよ!」
「なになに・・・ とろーり練乳DXイチゴパフェ・・・ 腹壊すんじゃないか? こんな量」
「何夢の無いことを言っているんですか! こういうのは食べれる時に食べるのが流儀ですよ!」
「カイン、お前はどうする?」
レイドはカインに丸投げする。
「俺!? ・・・別にいいんじゃないか? 時間はたっぷりあるしな・・・」
「じゃあ決まりですね!」
エレーヌはルンルンで店の中に入っていった。
「やれやれ・・・ 仕方ないか・・・」
レイドも店に入ろうとする。すると、何やら声が聞こえてきた。
「わあ! これ美味しそう! ねえねえ、店に入りましょうよ!」
「レシティア様! 勝手に違うところへ行かないでください!」
「そんなことより、わたくしはこれが食べたいのー!」
ん? 何か聞いたことのある声だ。
レイドが振り向くと、そこには同年代のご令嬢らしき人と・・・ やっぱりマリーの声だ!
「マリー?」
「・・・!! レイドではないか! 久しぶりだな!」
マリーはレイドの方を向くと、驚いたような、嬉しいような顔をしながらこちらへ向かってきた。
「おう、元気そうで何よりだ」
「背が伸びたし・・・ 体も鍛えたか?」
「ああ、あっちで色々あったんでね・・・」
「そうか・・・ とにかく、無事でよかった。アミアンでは大規模な襲撃があったと聞いていたからな・・・」
レイドとマリーは話に夢中になる。
「ちょっと! わたくしを差しのいて何の話をしているのよ! ・・・そこのアナタ! わたくしが誰か分かっているの?」
「レシティア様・・・ 彼もきぞk・・・」
マリーが慌ててたしなめようとするが、それでも続く。
「わたくしの名はレシティア・コレル。 この街の貴族よ!」
(ん? コレルってことは・・・ ば、バーンさんの娘!?)
レシティアと言ったこいつは、高慢な態度でこちらを睨みつけてくる。
「はあ・・・ レシティア様・・・」
マリーはあきれ返っていた。
「レイド? 何をしているのですか? 早く中に入ってください。ん? ・・・誰ですか、この人たちは?」
エレーヌのレイドのもとへ戻ってきた。
状況がカオスだ!!
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