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26 第一王子
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治療院で虹色の聖水を作り出して患者を癒した聖女の話は、新聞記事になり、芝居ができるほどの評判になっている。
もう、次の大聖女は決まったようなものだと、神殿長に保証された。
毎日のように会いに来るアルフ様と過ごす時間はだんだんと濃厚なものになっている。もう、オディットも邪魔しに来ない。
「今度、王宮に来てほしい。母上が会いたがっているんだ」
王妃様が私に会いたがるなんて。もしかして、第一王子の様態がよくないのだろうか。それとなく聞いてみた。
「兄上は、最近部屋から出てこられない。あまり状態がよくないらしい。大聖女が治療にあたってくれているが、最近彼女も魔力が弱まって不調が続いているようだ」
そうなのね。大聖女はもう力が残っていないのかもしれない。もともと、それほどの魔力は持っていなかったみたいだし。この前神殿に来られた時にも、顔色が悪くてやせ細っていた。王妃が無理に魔力譲渡させたせいだろう。聖属性の魔力は特殊なため、どの属性に対しても譲渡できるけれど、2倍の量が必要で負担が大きい。魔力譲渡したとしても延命にしかならない。本当は、同じ属性の陛下かアルフ様が譲渡したらいいのだけれど。
「第一王子様が良くなられたらいいですね」
「兄上には聖女の治療のみが有効だと聞いている。リリーも大聖女になったら兄上の治療を頼みたい」
「!」
驚いた。本当に魔力譲渡のことは何も知らされていないのね。
兄を真摯に心配するアルフ様の美しい顔を見上げて、心の中に芽生えた違和感を押しやった。
「リリー?」
「……私の聖水がお役に立てるのでしたら」
まさか、アルフ様は私に魔力譲渡をさせたりしないわよね。
「もちろん。今も君の聖水に助けられているよ。もらった聖水は全部兄上に渡しているんだ」
「そうだったんですね」
聖水が魔力欠乏症に効くとしても、その効果は薄いのに。
王妃様はアルフ様には何も言ってないのね。
それなら、私もこのまま知らないふりをしよう。
だけど、そうも言ってられない出来事が、このすぐ後に起こった。
突然の王宮からの呼び出しで、強引に神殿にやってきた近衛兵によって、私は半ば誘拐されるように王妃の前に出された。
「ヴィルフレムが大変なのよ!」
王妃はそう言うと私を近衛兵に拘束させて、第一王子の隣のベッドに縄で括り付けた。
「この子を助けなさい!」
太い針のついた魔道具を持っているのは、王宮の医者だ。
ああ、生まれた時からよく知っている魔道具だ。
押さえつけられ、精いっぱい暴れて抵抗したけれど、太い針が胸元に突き刺さり、私は大きな悲鳴を上げた。
針からつながった管を通って、私の魔力が第一王子に吸い上げられていく。どれだけ欠乏していたのか。吸い上げられて失う魔力に、体中が破壊されるような痛みに悲鳴を上げ続けた。すぐに口に布を詰め込まれてしまったけれど、大声でうめいた。
痛い、痛い。もう、やめて。助けて! アルフ様!
気が狂うような痛みが続いて、私は意識を失った。
目が覚めたのは、うす暗い部屋にあるベッドの上だった。
遠くで鐘の音が響いていた。
痛む体を無理やり起こして、裸足でドアの側まで壁を伝って歩いた。
扉を開けると、赤いカーペットが敷かれた廊下が広がっていた。ここは、以前通ったことがある。王妃の間の近くだ。
アルフ様はどこにいるの?
私は痛む体を引きずるように、アルフ様を探した。
ドアの前に立っている衛兵は、乱れた私の姿をいぶかし気に見たけれど、すぐにアルフ様のもとに案内してくれた。
「リリー! 母上との茶会の最中に倒れたと聞いたけれど、大丈夫なのか?」
「アルフ様、私」
アルフ様に取りすがって泣きたかった。でも、
「ああ、悪い。今はそれどころじゃなくて……また、近くの街に魔物が出たんだ」
アルフ様は私の顔を見ることもなく、忙しそうに鎧をつけていた。
「住人に被害が出る前に討伐に行かなければ。送っていけなくて悪いね。近衛兵に神殿まで馬車を回してもらおう。今日は治療院には行かなくてもいいからね。代わりにオディットに行ってもらうよ。君はゆっくり休んでいてくれ」
それだけ言うと、私に背を向けて騎士と一緒に急いで出て行った。
アルフ様は私の涙の後にも、乱れた服や髪にも気が付かずに行ってしまった。
衛兵だけが気づかわしそうに胸ポケットからハンカチを取り出して、私に渡そうとした。
私はそれを無視して、馬車を呼ぶように命じた。
もう、こんな場所にはいたくない。
もう、次の大聖女は決まったようなものだと、神殿長に保証された。
毎日のように会いに来るアルフ様と過ごす時間はだんだんと濃厚なものになっている。もう、オディットも邪魔しに来ない。
「今度、王宮に来てほしい。母上が会いたがっているんだ」
王妃様が私に会いたがるなんて。もしかして、第一王子の様態がよくないのだろうか。それとなく聞いてみた。
「兄上は、最近部屋から出てこられない。あまり状態がよくないらしい。大聖女が治療にあたってくれているが、最近彼女も魔力が弱まって不調が続いているようだ」
そうなのね。大聖女はもう力が残っていないのかもしれない。もともと、それほどの魔力は持っていなかったみたいだし。この前神殿に来られた時にも、顔色が悪くてやせ細っていた。王妃が無理に魔力譲渡させたせいだろう。聖属性の魔力は特殊なため、どの属性に対しても譲渡できるけれど、2倍の量が必要で負担が大きい。魔力譲渡したとしても延命にしかならない。本当は、同じ属性の陛下かアルフ様が譲渡したらいいのだけれど。
「第一王子様が良くなられたらいいですね」
「兄上には聖女の治療のみが有効だと聞いている。リリーも大聖女になったら兄上の治療を頼みたい」
「!」
驚いた。本当に魔力譲渡のことは何も知らされていないのね。
兄を真摯に心配するアルフ様の美しい顔を見上げて、心の中に芽生えた違和感を押しやった。
「リリー?」
「……私の聖水がお役に立てるのでしたら」
まさか、アルフ様は私に魔力譲渡をさせたりしないわよね。
「もちろん。今も君の聖水に助けられているよ。もらった聖水は全部兄上に渡しているんだ」
「そうだったんですね」
聖水が魔力欠乏症に効くとしても、その効果は薄いのに。
王妃様はアルフ様には何も言ってないのね。
それなら、私もこのまま知らないふりをしよう。
だけど、そうも言ってられない出来事が、このすぐ後に起こった。
突然の王宮からの呼び出しで、強引に神殿にやってきた近衛兵によって、私は半ば誘拐されるように王妃の前に出された。
「ヴィルフレムが大変なのよ!」
王妃はそう言うと私を近衛兵に拘束させて、第一王子の隣のベッドに縄で括り付けた。
「この子を助けなさい!」
太い針のついた魔道具を持っているのは、王宮の医者だ。
ああ、生まれた時からよく知っている魔道具だ。
押さえつけられ、精いっぱい暴れて抵抗したけれど、太い針が胸元に突き刺さり、私は大きな悲鳴を上げた。
針からつながった管を通って、私の魔力が第一王子に吸い上げられていく。どれだけ欠乏していたのか。吸い上げられて失う魔力に、体中が破壊されるような痛みに悲鳴を上げ続けた。すぐに口に布を詰め込まれてしまったけれど、大声でうめいた。
痛い、痛い。もう、やめて。助けて! アルフ様!
気が狂うような痛みが続いて、私は意識を失った。
目が覚めたのは、うす暗い部屋にあるベッドの上だった。
遠くで鐘の音が響いていた。
痛む体を無理やり起こして、裸足でドアの側まで壁を伝って歩いた。
扉を開けると、赤いカーペットが敷かれた廊下が広がっていた。ここは、以前通ったことがある。王妃の間の近くだ。
アルフ様はどこにいるの?
私は痛む体を引きずるように、アルフ様を探した。
ドアの前に立っている衛兵は、乱れた私の姿をいぶかし気に見たけれど、すぐにアルフ様のもとに案内してくれた。
「リリー! 母上との茶会の最中に倒れたと聞いたけれど、大丈夫なのか?」
「アルフ様、私」
アルフ様に取りすがって泣きたかった。でも、
「ああ、悪い。今はそれどころじゃなくて……また、近くの街に魔物が出たんだ」
アルフ様は私の顔を見ることもなく、忙しそうに鎧をつけていた。
「住人に被害が出る前に討伐に行かなければ。送っていけなくて悪いね。近衛兵に神殿まで馬車を回してもらおう。今日は治療院には行かなくてもいいからね。代わりにオディットに行ってもらうよ。君はゆっくり休んでいてくれ」
それだけ言うと、私に背を向けて騎士と一緒に急いで出て行った。
アルフ様は私の涙の後にも、乱れた服や髪にも気が付かずに行ってしまった。
衛兵だけが気づかわしそうに胸ポケットからハンカチを取り出して、私に渡そうとした。
私はそれを無視して、馬車を呼ぶように命じた。
もう、こんな場所にはいたくない。
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