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ロードスターは恋をする-2
しおりを挟む浴室を出た夏樹は、一旦自室に寄って柊吾の部屋の前に立つ。悩みに悩んで、新しい下着を履いて、部屋着を着てきた。こうなることを望んでいたのは事実でも、緊張感は拭えない。バクバクとうるさい心臓に逆らうように、勢いまかせにノックをして入室する。ベッドに腰を下ろしていた柊吾の元へ大股で進み、自室から持ってきたものを差し出す。
「あの、中、綺麗にしてきたんで」
「マジか……。夏樹、このローションなんで減ってんの?」
「それは……何回か練習、したから」
「練習?」
「柊吾さん、とするの想像して、その……」
どうにでもなれ、という気持ちでそう言うと、柊吾は大きく息を吐きだし頭を抱えてしまった。前言撤回、どうにでもなれは嘘だ。呆れられたのだと思うとショックで倒れそうになる。だが夏樹が逃げ腰になるより、柊吾の腕が伸びてくるほうが早かった。夏樹と一緒に、柊吾はそのままベッドに倒れこむ。向かい合うように抱きしめられ、額を肩に摺り寄せてくる。
「……柊吾さん?」
「夏樹はさ、俺にかっこいいって言ってくれるけど、夏樹のほうが何倍もかっこいいよ」
「へ……そんなことは」
今の会話のどこに、格好いいと思ってもらえるようなことがあっただろうか。柊吾とのセックスを妄想して自分で後ろを弄ってました、なんて暴露したのと同じだ。だが柊吾もその評価を譲る気はないようだ。
「あるよ。そういう、まっすぐなところ。……夏樹のこと、最初から可愛いと思ってて、今思えば好きにならないように必死にセーブしてたんだけど……あのクラブで会って叱られた時、ああもう無理だなって思った。好きにならないのは無理だ、って。かっこいいよ、夏樹は」
「いや、え……なんかすごい、恥ずかしい……」
「でもな、夏樹。確かに俺はタチだって言ったけど……無理しなくていいからな」
「え……」
「挿入なしでだって気持ちよくなれるし、そもそも俺は夏樹と一緒にいられたらそれで……」
「い、いやだ! お、オレは、したいです。無理もしてない……前に柊吾さんがおしりに挿れるんだって言ってて、自分でも調べて、色々びっくりはしたけど……想像する時はいつも柊吾さんとで、オレはいつもそっちだったよ。柊吾さんとしたいって思ってた、ずっと」
「――っ、あー、もう!」
珍しく声を荒らげた柊吾は、夏樹をきつく抱きしめた。下半身を押しつけるようにされて、そこは先程までより硬くなっている。夏樹は堪らず抱きしめ返し、柊吾の肩口で熱い息をこぼす。
「柊吾さん、はあ、ねえ、しよう?」
――服を全部脱ぐのを恥ずかしがったら、照明を絞って柊吾も全部脱いでくれた。淡い明かりの下、丹念に解してくれる指は、もういいと夏樹が先をせがんでも、見つけたばかりのいいところを可愛がることをやめてくれない。
「しゅうごさ、そこやばい、もうやだあ、もういれて」
「ん……夏樹、かわいい」
「あ、また出るっ」
中を捏ねながら扱かれ、既に2回も果ててしまった。くったりと力が抜けた夏樹に、キスが降ってくる。
「夏樹」
「も、しゅうごさん、いじわる」
「ん、ごめん。俺も自分でびっくりしてる、可愛くてつい……でももう挿れたい、いい?」
「んっ、してほしい」
耳元でねだられて、それだけでまた体は跳ねてしまった。それが恥ずかしい夏樹は、柊吾の首にしがみつき腰を擦りつける。こら、と困った顔をされるのが案外好きな自分に気づく。
胸を上下させながらもゴムをつけた柊吾が、そこを夏樹の後ろに宛がう。丁寧に柔らかくされたそこは十分に潤っていて、初めてなのにねだるようにひくついている。
「いい?」
「うん」
「ゆっくりするけど、痛かったら絶対言って」
「うんっ」
少しずつ少しずつ、体内に柊吾が入ってくる。異物感は否めないが、痛みは全くない。緊張はピークに達して、心拍が耳元で鳴り響く。堪らなそうな顔をするのに、気づかってくれていると分かる柊吾の腰使いが夏樹を煽る。
「夏樹、入った」
「うん、うん……」
「っ、泣いてんのか? もしかして痛かっ……」
「ちが、違う」
「……ん?」
「すごい、嬉しい……オレん中に、柊吾さんがいるの、やばい」
「っ、夏樹……」
柊吾を好きになるまで、漠然とながらセックスは恋人同士が快楽を求めてするものだと思っていた。もちろんそれもきっと間違ってはいない、けれどそれ以上に、どうしようもなく心が満たされている。今この瞬間、柊吾と求め合っている。涙が出るほど幸せだと共に感じられる、それが快感を煽っていく。
「柊吾さ、キスしたい」
「夏樹っ」
「んんっ、あ、きもちいい、しゅうごさ」
「は、あー、やばい」
どのサイトで調べても、必ずと言っていいほど最初から気持ちいいわけではないと書いてあった。あったのになあ、ととろけた頭で夏樹は思う。努めて優しく抱いてくれている柊吾のひと突きひと突きが、信じられないほど気持ちがいい。
「しゅうごさん、オレ、こんなきもちいいって、思わんかった……オレ、はじめてなのに、あっ、すごい」
「っ、夏樹……俺もこんな気持ちいいの、知らない。好きな人とするセックス、初めてだから」
「っ、オレが、はじめて?」
「そう。はは、すげー幸せ」
「っ、ううー」
柊吾と触れ合っている体はもちろん、柊吾が気持ちよさそうな顔をして、汗を振り乱して、自分の名を呼んでくれることも気持ちがいい。自分という存在全てで余すことなく柊吾を感じている感覚だ。顎を少し上げるだけでキスをくれる、腕を伸ばすだけで抱きつきたいと分かってくれる。またすぐそこにやって来た絶頂の気配、濡れっぱなしの自身に手を伸ばすと、だがその手は柊吾に絡めとられてしまった。シーツに縫いつけられ、先ほどもらった指輪にキスをされる。
「やっ、しゅうごさ、イきそうだから」
「うん、俺も」
「ああ、やあ、も、イ……っ!」
「く……っ!」
果てる瞬間、自分の体がもっともっとと柊吾を欲しがっているのが分かった。離れたくない、と絡みつく中に、柊吾も掻き分けるように押しつけてきて果てる。ふたりの荒い呼吸だけが聞こえる部屋で、夏樹の頬にまた涙が光った。
目が覚めると、カーテンの向こうは既に明るくなり始めていた。冬の朝なのにあたたかいのは、柊吾と共に眠ったからだ。仰向けの体には柊吾が抱きついていて、夏樹の肩口にすり寄るようにして今もよく眠っている。
「うわー、幸せすぎる……」
昨夜、柊吾と気持ちが重なって恋人になった。体を重ねた後は共に風呂に入り、またたっぷりと触れ合って。自室に戻るべきかと迷った夏樹を、柊吾が有無を言わさずこの部屋に引きこんだ。甘えんぼですね、とつい言ったら、『俺も思った、びっくりだよな。引いた?』と心配そうに問われてしまった。そんなはずがない、いつも優しくしてくれる人を自分も甘やかせると思うと、こんなに嬉しいことはない。素直にそう伝えると、俺は宇宙一幸せ者だなと笑ってくれた。
「オレも宇宙一幸せっすよ」
眠っている柊吾の髪をそっと梳くと、指の間を金色が流れる。夏樹にとっての流れ星で、北極星。ずっといつまでもまばゆいのだろうと感じながら、そっと腕の中を抜け出す。
こんな風に迎えた朝、柊吾のためにコーヒーを淹れられるようになりたい。でも今はそれは叶わないから、ティーパックの紅茶でも作ってみようか。柊吾が起きたらコーヒーのことを話してみよう。
そうと決まればとベッドを下り、扉へ向かいかけたところで夏樹はふと足を止める。初めてこの部屋に入った時も見た、壁にたくさん貼られたデザイン画が目に入ったからだ。あの時は、デザイナーの人から預かっているのだろうかとか、そんな風に思ったのを覚えている。だがnaturallyのデザイナーは柊吾自身だった。指輪にピアス、バングル……数々のアクセサリーたちが柊吾から生まれたのだと思うと、より一層宝物のように思える。
「夏樹」
「わっ」
どれくらい見入っていただろうか。背後から柊吾に抱きしめられてつい驚いてしまった。足音に全く気がつかなかった。
「隣にいないから夢だったかと思って焦った」
「夢じゃないですよ。夢みたいに幸せですけど」
「ん、俺も。デザイン画見てたのか?」
「あ、はい。勝手にすみません。すげーかっこいいっすね、これ全部柊吾さんが描いたんすよね」
「うん」
「すげー……あの、柊吾さん」
「ん?」
デザイン画たちには全て、コンセプトだとか表現したいものが文字でも書きこまれている。それらを見ていると、ひとつの欲求が夏樹の中に芽生えていた。
「昨日もらったこの指輪も、こういうデザイン画ってあるんすか?」
「うん、ある」
「っ、見たい」
「分かった。待ってて」
すぐに頷いてくれた柊吾は、夏樹を抱えてチェアに腰を下ろす。昨日のリュックを開け、ふにゃくまをデスクに丁寧に置き、それから出てきたのは小ぶりなスケッチブックだ。開かれたページには、夏樹の手に光る指輪とそっくりのデザインが描かれている。左上にはタイトルのように“Natsuki”と記され、指輪のねじれた部分は“N”を表現していることが記されている。
「ここんとこ、オレのイニシャルだったんだ……」
「うん」
「泣きそう」
「はは、泣いたら拭いたげるし、どうぞ」
「うう……これ、いつデザインしたんすか」
「工房に行く電車の中だな。何回も描き直した」
柊吾の言う通り、スケッチブックはところどころ黒くなっていて、何度も消しゴムをかけては描いたのだとよく分かった。イラストの部分を食い入るように見つめ、次に右下のメモの部分に目を向ける。“lodestar”と書いて、丸で囲ってある。
「ロードスター?」
「ああ、ロードスターは北極星のことだ」
「っ、北極星?」
「北極星ってさ、いつも同じ場所にあるから、旅人の目印になったりするだろ。俺にとっての夏樹はそういう、道しるべみたいなものだから。デザイン画には書きこめてないけど……ほら、ここに星マーク彫ってある」
夏樹の指で光るそれを引き抜き、柊吾は内側に秘められた北極星を教えてくれた。Nを表すねじれデザインの裏側に星印が刻まれている。
「すげー……しゅ、柊吾さん! あの、オレも!」
「ん?」
「オレ、柊吾さんが載ってる雑誌見た時、流れ星が落っこちてきたみたいだって思って、そんくらい衝撃的で。実際逢ったら中身までかっこよくて、優しくて……柊吾さんと並んでも恥ずかしくないくらい、オレもかっこいい男になりたいって思うようになって。そしたら晴人さんが、夏樹にとって柊吾は北極星だねって」
「……マジか」
晴人にそう例えてもらったことを夏樹は大切に想っていた。夏樹にとって柊吾は、流れ星であり北極星。柊吾の存在がより強く輝きをもった気がしたのだ。それと同じことを柊吾も自分に感じているなんて、奇跡じゃなかったら何だというのだろう。
「でもなんでオレが柊吾さんの道しるべ? オレ何もしとらん……」
「そんなことない、俺は夏樹に色んなことを教えられてる。叱られたのもそうだし、恋愛はふたりでするものって言ってたのもかなり効いた。誰かを好きになったこともないのに、ひとりで勝手に夢見て、勝手に幻滅して……そういう情けないところがあったから。夏樹は俺のロードスターだ」
「うう、柊吾さん……」
「でも流れ星もいいな。俺にとっても、夏樹を初めて見た時そういう感覚あったかも」
「ええ、マジっすか? 全然そんな感じせんかったですけど。むしろオレがぐいぐい行っちゃって、困ってたっつうか……」
「ああ、オレが初めて夏樹を見たの、ここで会った時じゃないし」
「え……え!? どういう意味っすか!?」
柊吾の腕の中で振り返り、両肩を掴んで前のめりになると、柊吾は薄らと頬を染め夏樹を膝から下ろしてしまった。ざっくりと編まれたカーディガンを夏樹に羽織らせ、部屋から出てしまう。
「コーヒーでも飲むか。夏樹は? 紅茶にする?」
「オレも柊吾さんと同じやつ飲んでみたい……って柊吾さん! さっきの教えてよぉ!」
冷たい廊下につま先を躍らせながら、キッチンへ向かう恋人を追いかける。コーヒーの淹れ方を教わるのは、今日はおあずけだ。
「恥ずかしいから言いたくないかも」
「いやいや無理無理! 教えてくれるまでオレ一生しつこくしますよ!?」
「マジか……んー。え、本当に聞きたい?」
「本当に聞きたい!」
「……夏樹が事務所に送った写真、あるじゃん」
「はい」
「naturallyのことで事務所行った時にたまたま見てさ」
「え!?」
「あ、naturallyのことでってのは、早川社長の出資でブランド立ち上げられたからさ。たまに経営のことで相談に行ったりしてて。そんで、なんつうか……夏樹の写真にすげー惹かれて。この子いいな、って言ったら、じゃあ入れるって社長が即決してた」
「ええ~……オレ、腰抜けそう」
柊吾は紛うことなく夏樹にとって道しるべだ。柊吾がいたから今の自分がある。だがまさか、事務所への所属も柊吾が一役買っていた――憧れの男に見出されていた、なんて。そんな運命みたいなことが起きていたとは、考えてもみなかった。
あまりのことに夏樹は目を丸くし、本当に体から力が抜け始めた。だが柊吾が片手で抱き止め、夏樹を見下ろしながらこう言う。
「な、夏樹も流れ星みたいだろ」
「……っ!」
その笑顔は星が舞ったように眩しくて、夏樹はいよいよ目眩を覚える。キラキラ、パチパチ、例えるならばそんな音で今も夏樹に降ってくるのだ、柊吾の光が。流れ星は一瞬だけれど、何度だって夏樹に落ちてくる。そのひとつひとつが夏樹の胸の真ん中で、ロードスターとして輝く。
自分のことも同じ星に例えてくれる柊吾に、果たして同じだけのものを見せられるのか。自信はないけれど、確信できることはある。そうあれるようにいつまでもどこまでも、走り続けられる。そう思える力を柊吾が与えてくれるから。
「柊吾さん!」
「んー?」
「大好き!」
「っ、ん……俺も」
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