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第7章 大罪天使の降誕
第121話 俺は見くびっていた①
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「――ふっふっふ......マツルをびっくりさせようと思って黙ってたの! そう! 魔王アポキュアスの支配領域は! 大陸一の観光地! 天使が創った楽園なの!!」
異世界を元の世界より文化レベルが低いと思い込み舐めていた.....いや、漫画と週間の少年漫画掲載誌がある時点で気付くべきだったのかもしれない!!
ナマコ神様の超俯瞰視点によると、このテーマパーク、信じられないくらい広い。多分だが魔王アポキュアスの支配領域の三分の二位は結界に囲まれたこのテーマパークである。
丸々一国が、余すこと無く贅を尽くされた行楽地......魔法の無い現代日本では実現出来ないであろう個性的かつエキサイティングなアトラクション......
めちゃめちゃ人いっぱいいるし。これみんな観光客ってまじ?
いや、油断するなよマツル......俺がここへ来た目的は魔王アポキュアスに目を治してもらう事......魔王は師匠のような人もいればニシュラブのような奴もいてピンキリだ。今の所は信用しすぎない方がいいだろう。(激情天使なんて二つ名が付くくらいだしね!)だが決して戦闘にはしたくない......つまり面倒事はゴメンなのだから大人しく魔王アポキュアスに会えないかその方法を考えよう! うん! それがいい!!
『ここまでのマツル君の思考時間! 僅か0,07秒!!』
「ホノラ、スマンが今日は遊びに来た訳じゃないからさ、また必ず遊びに来るから今日は魔王アポキュアス様を探しに――――」
「............いない......」
え、ホノラとモフローどこいった? ほんのついさっきまで俺の横にいたと思うんだが......あれ?
辺りを見回すもそれらしき姿は見えない。
「ホノラよ! 我はこの『弾丸特急バレットライナー』と言う奴に乗りたいぞ!!」
「いいわよ! モフローはおっきいオオカミの状態で乗れるか分からないからちっちゃくなって私の服の中に入ってて! えーとバレットライナーに乗るには......アッチの転送魔法陣が近いわね!!」
いた。ダッシュで、全力でここを楽しむつもりだ。本来の目的。もう忘れちゃったな?
こうなれば......こうなればぁ......!
「待てホノラァ!!!! 俺は三十分後に始まるヒーローショーがみたいんだがどうすればいい!?」
楽しみ尽くしてから!! 楽しみ尽くしてから会いに行っても良いじゃない――――
「......え?」
あれ? 今の今まで騒がしかった周りが急に静かになったぞ......?
「なに......私...体に力はいんな......あれ......」
直前まで元気に走っていたホノラが、急にふらついたと思ったらその場に倒れた......なんだ......何が起こった?
周りにいた人達も、俺以外全員倒れている。急に静かになったのはそのせいか!?
「ホノラ! 大丈夫か!? モフローも!!」
意識が無い......だが、心音も聴こえるし呼吸もある。
「なんだよこれ......誰かの攻撃――――」
突如、凄まじい地響きと共に俺の後方で大きな爆発が巻き起こった。
意図しない方向からの爆風!! 吹っ飛ばされる......!!
「......ぐあッ――!!」
爆煙の中から出てきたのは......卵型の......魔道具......?
「――おい、テメェがマツルか?」
「そうだが、だからどうした?」
誰だ? 俺が気配すら感じ取れず、後ろに立つ程の実力者......
「ッッ!? よくもヌケヌケと......私達の支配地でここまでの事を起こしておいてよくそんな口がきけるなァオイ!!」
「貴様は私達から奪う行為を試みた! だが貴様は私達が警戒していた事に気付かなかった! よって命が欲しい!」
「貴様の安い命なんぞ欲しくはないが......我等に喧嘩を売ったのだ。生きて帰れると思うなよ下賎な人間が!!」
一人だと思ってたら三人かよ......赤と白の髪色でしか見分けがつかない女の子と金色のロボット......支配地とか言ってるって事はおそらく魔王アポキュアスの配下。しかも相当な手練......幹部クラスだな。
幹部クラスが三人、しかもゴリゴリに敵意剥き出し。俺ここに来たばっかだぞ? 俺が今の人が俺を除き意識を失ったのと謎の魔道具が地面爆発させて出てきたのをやったと思ってるのか?
「先ずはゆっくり話し合い......って空気感でも無さそうだな......俺との喧嘩は高価くつくぞ?」
異世界を元の世界より文化レベルが低いと思い込み舐めていた.....いや、漫画と週間の少年漫画掲載誌がある時点で気付くべきだったのかもしれない!!
ナマコ神様の超俯瞰視点によると、このテーマパーク、信じられないくらい広い。多分だが魔王アポキュアスの支配領域の三分の二位は結界に囲まれたこのテーマパークである。
丸々一国が、余すこと無く贅を尽くされた行楽地......魔法の無い現代日本では実現出来ないであろう個性的かつエキサイティングなアトラクション......
めちゃめちゃ人いっぱいいるし。これみんな観光客ってまじ?
いや、油断するなよマツル......俺がここへ来た目的は魔王アポキュアスに目を治してもらう事......魔王は師匠のような人もいればニシュラブのような奴もいてピンキリだ。今の所は信用しすぎない方がいいだろう。(激情天使なんて二つ名が付くくらいだしね!)だが決して戦闘にはしたくない......つまり面倒事はゴメンなのだから大人しく魔王アポキュアスに会えないかその方法を考えよう! うん! それがいい!!
『ここまでのマツル君の思考時間! 僅か0,07秒!!』
「ホノラ、スマンが今日は遊びに来た訳じゃないからさ、また必ず遊びに来るから今日は魔王アポキュアス様を探しに――――」
「............いない......」
え、ホノラとモフローどこいった? ほんのついさっきまで俺の横にいたと思うんだが......あれ?
辺りを見回すもそれらしき姿は見えない。
「ホノラよ! 我はこの『弾丸特急バレットライナー』と言う奴に乗りたいぞ!!」
「いいわよ! モフローはおっきいオオカミの状態で乗れるか分からないからちっちゃくなって私の服の中に入ってて! えーとバレットライナーに乗るには......アッチの転送魔法陣が近いわね!!」
いた。ダッシュで、全力でここを楽しむつもりだ。本来の目的。もう忘れちゃったな?
こうなれば......こうなればぁ......!
「待てホノラァ!!!! 俺は三十分後に始まるヒーローショーがみたいんだがどうすればいい!?」
楽しみ尽くしてから!! 楽しみ尽くしてから会いに行っても良いじゃない――――
「......え?」
あれ? 今の今まで騒がしかった周りが急に静かになったぞ......?
「なに......私...体に力はいんな......あれ......」
直前まで元気に走っていたホノラが、急にふらついたと思ったらその場に倒れた......なんだ......何が起こった?
周りにいた人達も、俺以外全員倒れている。急に静かになったのはそのせいか!?
「ホノラ! 大丈夫か!? モフローも!!」
意識が無い......だが、心音も聴こえるし呼吸もある。
「なんだよこれ......誰かの攻撃――――」
突如、凄まじい地響きと共に俺の後方で大きな爆発が巻き起こった。
意図しない方向からの爆風!! 吹っ飛ばされる......!!
「......ぐあッ――!!」
爆煙の中から出てきたのは......卵型の......魔道具......?
「――おい、テメェがマツルか?」
「そうだが、だからどうした?」
誰だ? 俺が気配すら感じ取れず、後ろに立つ程の実力者......
「ッッ!? よくもヌケヌケと......私達の支配地でここまでの事を起こしておいてよくそんな口がきけるなァオイ!!」
「貴様は私達から奪う行為を試みた! だが貴様は私達が警戒していた事に気付かなかった! よって命が欲しい!」
「貴様の安い命なんぞ欲しくはないが......我等に喧嘩を売ったのだ。生きて帰れると思うなよ下賎な人間が!!」
一人だと思ってたら三人かよ......赤と白の髪色でしか見分けがつかない女の子と金色のロボット......支配地とか言ってるって事はおそらく魔王アポキュアスの配下。しかも相当な手練......幹部クラスだな。
幹部クラスが三人、しかもゴリゴリに敵意剥き出し。俺ここに来たばっかだぞ? 俺が今の人が俺を除き意識を失ったのと謎の魔道具が地面爆発させて出てきたのをやったと思ってるのか?
「先ずはゆっくり話し合い......って空気感でも無さそうだな......俺との喧嘩は高価くつくぞ?」
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