4 / 6
04. もうひとつの姿
しおりを挟む
朝の目覚めはここちよかった。
あったかですべすべしたものにくるまれて、なんともいえない充足感とともに目覚める。
「おはようクロキ」
念話ではないルーサーさんの声。間近に聞こえた声の方を、目をこすりながら見て、びっくりした。
そこにいたのは、犬でも獣人でもなかった。
黒と白銀が半々くらいメッシュで混ざる髪に、抜けるような白い肌。通った鼻筋に、切れ長の青い瞳、凛々しい眉。
人間の、二十代くらいの男の人がそこにいた。
ただ、普通の人間と違うのは頭の上に、黒い大きな三角の耳がちょこんと乗っている。どうみてもハスキー犬の耳だ。
その犬耳な麗しい方が思いっきりベッドの上で私に添い寝してくれている。横になった私の耳にあたるのはどう考えても彼の二の腕。つまり腕枕。
しかも、彼は裸だった。下半身はシーツかぶってるけどたぶん全裸。あわてて自分の身体を確認すると、私自身はきっちり寝間着を着ていた。
「よく寝てたね」
「は……はうあ……この声、ルーサーさん……!?」
「そう。随分と獣力が溜まったから、この形態をとることができるようになったんだ」
絶句する私を前に、ルーサーさんはくすくすと楽しげに笑ったりなんかしている。精悍な顔立ちは、笑うと一気に人懐っこいあどけなさを含む。
犬のときもかっこよかったが、人間の顔立ちもずいぶんと整っていて、笑った顔から目が離せない。
ルーサーさんは、ゆっくりと私の頬に触れた。壊れもののように触れて親指で頬の輪郭を撫でる。
いや、そんなことされたら、顔が熱くなるんですけど。
「これなら、少しはクロキも俺のこと、男として見てくれるだろ?」
青い瞳でまっすぐ私を見ながら、そんなことを言ってくる。
⸺男として
今まで私はルーサーさんだけじゃなく、この世界の獣人たちを無意識に犬としか見ていなかった。異なる種族の異なる存在で、男女とかそんな意識まったくなかった。
そんな私の気持ちを見透かしたような、ルーサーさんの言葉だった。
「いいか、クロキ。この国では、あの獣人の姿が基本なんだ。獣人形態以外は、ごく親しい人にしか晒さない。昨日の俺の完全獣体も、今のこの姿も」
ルーサーさんが、私の手を握ってくる。その手は今までのような毛に覆われた手ではなく、普通の人間の手だった。指を重ねてきゅっと握ってくる。
「そしてどの姿であれ、一緒にベッドで一晩過ごすっていうのは、そういうことだ」
握った手が持ち上げられ、指先に柔らかな唇が触れる感触。
「クロキ、俺はお前が憧れてる素敵な恋とやらの相手になりたいと、思っている」
刺激と衝撃で、私はさっきから動きも思考も固まったまま、まるで時が止まったように、ひたすらルーサーさんを凝視していた。
そんな私に、柔らかな唇の感触とか、恋の相手とか、でかい爆弾が投下されて、ようやく声が出る。
「ルーサーさんが、犬じゃない……!?」
唇を私の指先に押し当てて、しばらく伺うようにこちらを見ていたルーサーさんは、目を伏せると、静かに私の手を離した。
いや、伏せた瞳のまつげが長いし白銀混じって光の加減でキラキラしてるし、ちょっと色っぽいとまで思ってしまうのどうしよう。
私はいまだに混乱まっさかりである。
ルーサーさんは目を伏せたまま、小さくほほえんだ。
「まあ、そうだよな。いきなり、こんな姿を見せられても困るよな。クロキもこれに懲りたら、人と異なる形の者に油断しないことだ。今後、護衛役は他の獣人に替えてくれ」
それだけ言うと、ばさりとシーツを羽織り、私に背を向ける。ちらりとシーツの隙間からガッシリとした背中と、尻尾が見えた。
尻尾は、ぴったりと垂れさがっている。一緒にいるときはいつも軽く振ってたり、ちょっと持ちあがってたりするのに、身体に沿うようなぴったり具合の垂れ下がりだ。
その悲しそうな尻尾を見て、ようやく私は理解した。
さっきの私の一言は、きっと、彼をすごく傷つけてしまったのだと。
「ちょっとまって!!」
シーツ越しに思いっきり、去りゆく背中に抱きつく。動揺と混乱のあまり、なんて言っていいかわからない。どうにか、心の中のぐちゃぐちゃした想いを言葉にする。
「ごめん、わかってなかった、私、全然あなたたちのことわかってなくて。犬とかいってごめん!」
わしわしと誤魔化すように、ルーサーさんの大きな手が私の頭をなでる。
「そうだろうと思ってたから気にしなくていい。こうなることはわかっていたのに、俺が我慢できなかった。こっちこそ、驚かせてごめん」
こんなときにも、ルーサーさんの声は優しい。
大きな手の甲でそっと私の頬を一度なでて、ベッドから立ちあがろうとする。
このまま行かせてしまったら、なんだか二度と会えない気がした。
なんとか止めたくて思わず、ルーサーさんの尻尾の付け根をシーツの上からぐっと押す。
「んんっ!」
その場でぺたりとルーサーさんがへたりこんだ。
そうここは、腰百会。数多の犬が、骨抜きになる超気持ちいいツボなのである。
「おねがい、話をきいて!」
ぎゅむぎゅむと腰百会を押しつつ、三角の耳の根もとも優しくマッサージをする。
「くっ……効く……っ!」
ルーサーさんがうつむいて震え出した。耳の根元もきもちいいポイントである。
「いまごろ、こんなこというのは虫がいいと思われるかもしれませんが」
ルーサーさんの、まるで筆で書いたようなきれいな眉。いまはもみもみされて切なげに寄せられているその顔をのぞきこむ。青い瞳が少し不安げに私を見た。
やっばい。
この端正なお顔でこの表情とか、よだれでそう。
いや、そんな邪念にまみれている場合じゃない。とにかく、ルーサーさんに正直な気持ちを言わなければ。
「実は、今のルーサーさんは男性としてめちゃめちゃ私の好みです。さすがに心の準備期間は欲しいので、お友達くらいからはじめてもっと仲良くなるのはどうでしょうか」
ぱっとルーサーさんの顔が上がると同時に、シーツ越しに尻尾もぴこんとあがる。
「ほんとに!?」
「はい、わたしは本気です」
耳元をもみもみしている私の手に、ルーサーさんの手が重なる。ほっとしたように、青い瞳が閉じるのが見えた。
小さくルーサーさんがつぶやいたのが、今度はちゃんと聞こえた。
「勇気出してよかった」
◇◇◇
それから、いつもと変わらない日々が続いた。
わたしは毎日、楽しい仕事に精を出し。
ルーサーさんは、いつも傍らにいてくれる。
ただ、変わったことといえば。
「きゅーん」
かわいい声に、仕事関連のノートに向き合っていた私は慌てて顔をあげる。
声の方には、お座りしたハスキー犬。私と目があったとたん、尻尾をぶんぶん振り出した。
「犬100%のルーサーさん!!」
たまらずノートをほうりだして、とびついて、抱きしめる。完全犬のルーサーさんとかなによりも優先である。なんだかんだで、ハスキー犬には目がないのであった。
『もう寝る時間だ、クロキ。夜ふかしは身体に悪い』
「はい、寝ます!」
ルーサーさんは、ぴょんっと、ベッドに飛び乗り、ここに来いとばかりに尻尾をパタパタさせる。
そんなことされて、行かない私はいない。
ルーサーさんの横に滑りこみ、そのもふもふに顔を埋める。
「ああー、ルーサーさん、かわいい、かっこいい、素敵!大好き!」
ぽむっと音がしたと思えば、堪能していたもふもふはどこにもなく。
「クロキ、捕まえた。今の言葉、もう一回聞かせてほしい」
「あわわ」
私の顎をくっと持ち上げて、青い瞳で真っ直ぐに見つめてくるのは、ほぼ人間で犬耳なルーサーさん。今日は裸じゃなくて、ちゃんと服をきている。
くすくすと楽しげに笑う彼の前で、わたしはいつも真っ赤になってどぎまぎしてしまう。
「俺は、クロキのことも、かわいくてかっこよくて、素敵で大好きだと思ってる」
こんなふうに、夜ふかししているとルーサーさんが、寝かしつけてくれるようになった。しかも、犬姿を使い分けつつ、毎日私を翻弄しまくるという高等テクニックを披露してくる。
そして、今日もルーサーさんは、青い瞳で私をのぞきこみながらささやいてくるのだ。
「そろそろ、俺と素敵な恋をしたくなった?」
おしまい
あったかですべすべしたものにくるまれて、なんともいえない充足感とともに目覚める。
「おはようクロキ」
念話ではないルーサーさんの声。間近に聞こえた声の方を、目をこすりながら見て、びっくりした。
そこにいたのは、犬でも獣人でもなかった。
黒と白銀が半々くらいメッシュで混ざる髪に、抜けるような白い肌。通った鼻筋に、切れ長の青い瞳、凛々しい眉。
人間の、二十代くらいの男の人がそこにいた。
ただ、普通の人間と違うのは頭の上に、黒い大きな三角の耳がちょこんと乗っている。どうみてもハスキー犬の耳だ。
その犬耳な麗しい方が思いっきりベッドの上で私に添い寝してくれている。横になった私の耳にあたるのはどう考えても彼の二の腕。つまり腕枕。
しかも、彼は裸だった。下半身はシーツかぶってるけどたぶん全裸。あわてて自分の身体を確認すると、私自身はきっちり寝間着を着ていた。
「よく寝てたね」
「は……はうあ……この声、ルーサーさん……!?」
「そう。随分と獣力が溜まったから、この形態をとることができるようになったんだ」
絶句する私を前に、ルーサーさんはくすくすと楽しげに笑ったりなんかしている。精悍な顔立ちは、笑うと一気に人懐っこいあどけなさを含む。
犬のときもかっこよかったが、人間の顔立ちもずいぶんと整っていて、笑った顔から目が離せない。
ルーサーさんは、ゆっくりと私の頬に触れた。壊れもののように触れて親指で頬の輪郭を撫でる。
いや、そんなことされたら、顔が熱くなるんですけど。
「これなら、少しはクロキも俺のこと、男として見てくれるだろ?」
青い瞳でまっすぐ私を見ながら、そんなことを言ってくる。
⸺男として
今まで私はルーサーさんだけじゃなく、この世界の獣人たちを無意識に犬としか見ていなかった。異なる種族の異なる存在で、男女とかそんな意識まったくなかった。
そんな私の気持ちを見透かしたような、ルーサーさんの言葉だった。
「いいか、クロキ。この国では、あの獣人の姿が基本なんだ。獣人形態以外は、ごく親しい人にしか晒さない。昨日の俺の完全獣体も、今のこの姿も」
ルーサーさんが、私の手を握ってくる。その手は今までのような毛に覆われた手ではなく、普通の人間の手だった。指を重ねてきゅっと握ってくる。
「そしてどの姿であれ、一緒にベッドで一晩過ごすっていうのは、そういうことだ」
握った手が持ち上げられ、指先に柔らかな唇が触れる感触。
「クロキ、俺はお前が憧れてる素敵な恋とやらの相手になりたいと、思っている」
刺激と衝撃で、私はさっきから動きも思考も固まったまま、まるで時が止まったように、ひたすらルーサーさんを凝視していた。
そんな私に、柔らかな唇の感触とか、恋の相手とか、でかい爆弾が投下されて、ようやく声が出る。
「ルーサーさんが、犬じゃない……!?」
唇を私の指先に押し当てて、しばらく伺うようにこちらを見ていたルーサーさんは、目を伏せると、静かに私の手を離した。
いや、伏せた瞳のまつげが長いし白銀混じって光の加減でキラキラしてるし、ちょっと色っぽいとまで思ってしまうのどうしよう。
私はいまだに混乱まっさかりである。
ルーサーさんは目を伏せたまま、小さくほほえんだ。
「まあ、そうだよな。いきなり、こんな姿を見せられても困るよな。クロキもこれに懲りたら、人と異なる形の者に油断しないことだ。今後、護衛役は他の獣人に替えてくれ」
それだけ言うと、ばさりとシーツを羽織り、私に背を向ける。ちらりとシーツの隙間からガッシリとした背中と、尻尾が見えた。
尻尾は、ぴったりと垂れさがっている。一緒にいるときはいつも軽く振ってたり、ちょっと持ちあがってたりするのに、身体に沿うようなぴったり具合の垂れ下がりだ。
その悲しそうな尻尾を見て、ようやく私は理解した。
さっきの私の一言は、きっと、彼をすごく傷つけてしまったのだと。
「ちょっとまって!!」
シーツ越しに思いっきり、去りゆく背中に抱きつく。動揺と混乱のあまり、なんて言っていいかわからない。どうにか、心の中のぐちゃぐちゃした想いを言葉にする。
「ごめん、わかってなかった、私、全然あなたたちのことわかってなくて。犬とかいってごめん!」
わしわしと誤魔化すように、ルーサーさんの大きな手が私の頭をなでる。
「そうだろうと思ってたから気にしなくていい。こうなることはわかっていたのに、俺が我慢できなかった。こっちこそ、驚かせてごめん」
こんなときにも、ルーサーさんの声は優しい。
大きな手の甲でそっと私の頬を一度なでて、ベッドから立ちあがろうとする。
このまま行かせてしまったら、なんだか二度と会えない気がした。
なんとか止めたくて思わず、ルーサーさんの尻尾の付け根をシーツの上からぐっと押す。
「んんっ!」
その場でぺたりとルーサーさんがへたりこんだ。
そうここは、腰百会。数多の犬が、骨抜きになる超気持ちいいツボなのである。
「おねがい、話をきいて!」
ぎゅむぎゅむと腰百会を押しつつ、三角の耳の根もとも優しくマッサージをする。
「くっ……効く……っ!」
ルーサーさんがうつむいて震え出した。耳の根元もきもちいいポイントである。
「いまごろ、こんなこというのは虫がいいと思われるかもしれませんが」
ルーサーさんの、まるで筆で書いたようなきれいな眉。いまはもみもみされて切なげに寄せられているその顔をのぞきこむ。青い瞳が少し不安げに私を見た。
やっばい。
この端正なお顔でこの表情とか、よだれでそう。
いや、そんな邪念にまみれている場合じゃない。とにかく、ルーサーさんに正直な気持ちを言わなければ。
「実は、今のルーサーさんは男性としてめちゃめちゃ私の好みです。さすがに心の準備期間は欲しいので、お友達くらいからはじめてもっと仲良くなるのはどうでしょうか」
ぱっとルーサーさんの顔が上がると同時に、シーツ越しに尻尾もぴこんとあがる。
「ほんとに!?」
「はい、わたしは本気です」
耳元をもみもみしている私の手に、ルーサーさんの手が重なる。ほっとしたように、青い瞳が閉じるのが見えた。
小さくルーサーさんがつぶやいたのが、今度はちゃんと聞こえた。
「勇気出してよかった」
◇◇◇
それから、いつもと変わらない日々が続いた。
わたしは毎日、楽しい仕事に精を出し。
ルーサーさんは、いつも傍らにいてくれる。
ただ、変わったことといえば。
「きゅーん」
かわいい声に、仕事関連のノートに向き合っていた私は慌てて顔をあげる。
声の方には、お座りしたハスキー犬。私と目があったとたん、尻尾をぶんぶん振り出した。
「犬100%のルーサーさん!!」
たまらずノートをほうりだして、とびついて、抱きしめる。完全犬のルーサーさんとかなによりも優先である。なんだかんだで、ハスキー犬には目がないのであった。
『もう寝る時間だ、クロキ。夜ふかしは身体に悪い』
「はい、寝ます!」
ルーサーさんは、ぴょんっと、ベッドに飛び乗り、ここに来いとばかりに尻尾をパタパタさせる。
そんなことされて、行かない私はいない。
ルーサーさんの横に滑りこみ、そのもふもふに顔を埋める。
「ああー、ルーサーさん、かわいい、かっこいい、素敵!大好き!」
ぽむっと音がしたと思えば、堪能していたもふもふはどこにもなく。
「クロキ、捕まえた。今の言葉、もう一回聞かせてほしい」
「あわわ」
私の顎をくっと持ち上げて、青い瞳で真っ直ぐに見つめてくるのは、ほぼ人間で犬耳なルーサーさん。今日は裸じゃなくて、ちゃんと服をきている。
くすくすと楽しげに笑う彼の前で、わたしはいつも真っ赤になってどぎまぎしてしまう。
「俺は、クロキのことも、かわいくてかっこよくて、素敵で大好きだと思ってる」
こんなふうに、夜ふかししているとルーサーさんが、寝かしつけてくれるようになった。しかも、犬姿を使い分けつつ、毎日私を翻弄しまくるという高等テクニックを披露してくる。
そして、今日もルーサーさんは、青い瞳で私をのぞきこみながらささやいてくるのだ。
「そろそろ、俺と素敵な恋をしたくなった?」
おしまい
1
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説
白猫は異世界に獣人転生して、番に愛される
メリー
恋愛
何か大きい物体に轢かれたと思った。
『わん、わん、』と言う大きい音にびっくりして道路に思わず飛び込んでしまって…。
それなのにここはどこ?
それに、なんで私は人の手をしているの?
ガサガサ
音が聞こえてその方向を見るととても綺麗な男の人が立っていた。
【ようやく見つけた。俺の番…】
【完結】ドジっ子のうさみみメイドは、なぜか強面魔王さまの膝に転んじゃう
楠結衣
恋愛
強面な魔王さまに拾われたうさぎ獣人のメイドは、頑張って働いて大好きな魔王さまのお役に立ちたいのに、いつも失敗ばっかり。
今日も魔王城で一生懸命働くつもりが、なぜか強面魔王さまの膝の上に転んじゃって……。
「全く、お前は俺に抱かれたいのか?」
「も、も、申し訳ございませんんん!!!」
強面なのに本音がポロポロこぼれる魔王さまとうさみみをぷるぷる震わせるドジっ子うさぎ獣人メイドのいちゃこら溺愛ハッピーエンドです。
✳︎一話完結の短編集です
✳︎表紙イラストは、りすこ様に描いていただきました
✳︎管澤捻さまのツイッター企画『#架空の小説タイトルからイラストを描く』で参加した架空のタイトル「ドジっ子うさぎちゃんメイドは頑張って働きたいのに、なぜか強面魔王さまの膝の上に転んじゃう」におはなしを添えたものです。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ずっと好きだった獣人のあなたに別れを告げて
木佐木りの
恋愛
女性騎士イヴリンは、騎士団団長で黒豹の獣人アーサーに密かに想いを寄せてきた。しかし獣人には番という運命の相手がいることを知る彼女は想いを伝えることなく、自身の除隊と実家から届いた縁談の話をきっかけに、アーサーとの別れを決意する。
前半は回想多めです。恋愛っぽい話が出てくるのは後半の方です。よくある話&書きたいことだけ詰まっているので設定も話もゆるゆるです(-人-)
君は僕の番じゃないから
椎名さえら
恋愛
男女に番がいる、番同士は否応なしに惹かれ合う世界。
「君は僕の番じゃないから」
エリーゼは隣人のアーヴィンが子供の頃から好きだったが
エリーゼは彼の番ではなかったため、フラれてしまった。
すると
「君こそ俺の番だ!」と突然接近してくる
イケメンが登場してーーー!?
___________________________
動機。
暗い話を書くと反動で明るい話が書きたくなります
なので明るい話になります←
深く考えて読む話ではありません
※マーク編:3話+エピローグ
※超絶短編です
※さくっと読めるはず
※番の設定はゆるゆるです
※世界観としては割と近代チック
※ルーカス編思ったより明るくなかったごめんなさい
※マーク編は明るいです
『ヒーローが過去に本気で愛した人』役から逃げたつもりが溺愛ルートに入ってしまった
イセヤ レキ
恋愛
愛犬のポポと一緒に、人狼の治める国という異世界へ飛ばされた柏木愛流(あいる)、二十三歳。
それから三年間、落とされた先で出会ったおばあちゃんにお世話になり、仕事も言語も身に着け異世界で順応していく。
身内のように大切な存在となったおばあちゃんが亡くなると同時に拾ったのが、怪我をしたハスキーのような大型犬。
愛流は二匹と楽しく一年過ごしたが、愛流が出入りする街には不穏な空気が漂い始める。
そして、愛流は思い出した。
昔読むのをやめた、ダブルヒーローの小説を。
ヒーローの一人が、ロロと名付けて可愛がった大型犬の状況にそっくりであることを。
そして、一年ほど一緒に住んで愛を育んだ相手、つまり愛流が、ある日ロロを守って殺される運命の女性であることを。
全八話、完結済。
関係を終わらせる勢いで留学して数年後、犬猿の仲の狼王子がおかしいことになっている
百門一新
恋愛
人族貴族の公爵令嬢であるシェスティと、獣人族であり六歳年上の第一王子カディオが、出会った時からずっと犬猿の仲なのは有名な話だった。賢い彼女はある日、それを終わらせるべく(全部捨てる勢いで)隣国へ保留学した。だが、それから数年、彼女のもとに「――カディオが、私を見ないと動機息切れが収まらないので来てくれ、というお願いはなんなの?」という変な手紙か実家から来て、帰国することに。そうしたら、彼の様子が変で……?
※さくっと読める短篇です、お楽しみいだたけましたら幸いです!
※他サイト様にも掲載
【完結】たれ耳うさぎの伯爵令嬢は、王宮魔術師様のお気に入り
楠結衣
恋愛
華やかな卒業パーティーのホール、一人ため息を飲み込むソフィア。
たれ耳うさぎ獣人であり、伯爵家令嬢のソフィアは、学園の噂に悩まされていた。
婚約者のアレックスは、聖女と呼ばれる美少女と婚約をするという。そんな中、見せつけるように、揃いの色のドレスを身につけた聖女がアレックスにエスコートされてやってくる。
しかし、ソフィアがアレックスに対して不満を言うことはなかった。
なぜなら、アレックスが聖女と結婚を誓う魔術を使っているのを偶然見てしまったから。
せめて、婚約破棄される瞬間は、アレックスのお気に入りだったたれ耳が、可愛く見えるように願うソフィア。
「ソフィーの耳は、ふわふわで気持ちいいね」
「ソフィーはどれだけ僕を夢中にさせたいのかな……」
かつて掛けられた甘い言葉の数々が、ソフィアの胸を締め付ける。
執着していたアレックスの真意とは?ソフィアの初恋の行方は?!
見た目に自信のない伯爵令嬢と、伯爵令嬢のたれ耳をこよなく愛する見た目は余裕のある大人、中身はちょっぴり変態な先生兼、王宮魔術師の溺愛ハッピーエンドストーリーです。
*全16話+番外編の予定です
*あまあです(ざまあはありません)
*2023.2.9ホットランキング4位 ありがとうございます♪
侯爵令嬢は限界です
まる
恋愛
「グラツィア・レピエトラ侯爵令嬢この場をもって婚約を破棄する!!」
何言ってんだこの馬鹿。
いけない。心の中とはいえ、常に淑女たるに相応しく物事を考え…
「貴女の様な傲慢な女は私に相応しくない!」
はい無理でーす!
〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
サラッと読み流して楽しんで頂けたなら幸いです。
※物語の背景はふんわりです。
読んで下さった方、しおり、お気に入り登録本当にありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる