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23. アムリタ
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23. アムリタ
咲夜さんが風邪で倒れてしまったので学校を休んで看病をすることにした。
でも大丈夫かな……一緒に学校休んだけど。もしかしてなんか疑われたりして……ないか。そんなことあるわけないよな。とか思っていると咲夜さんからメッセージが届く。
『ごめんなさい。ポーションを持ってきてほしいの。』
なるほど。オレは冷蔵庫からミネラルウォーターを取り、咲夜さんの部屋に行く。正直、初めて咲夜さんの部屋に入るのですごく緊張する……。
「失礼します。咲夜さん持ってきたぞ」
「ありがとう……霧ヶ谷君……」
ベッドに寝ている咲夜さんにミネラルウォーターを渡す。少し辛そうにしている咲夜さんの額に手を当てる。やっぱり熱いな。熱があるみたいだ。
「大丈夫か?」
「ええ……ごめんなさい。私にはまだサラマンダーの試練は早かったみたい。」
なんかそれだと自分で風邪引いたみたいに聞こえますが咲夜さん?まさか裸とかで寝てました?とか一瞬考えてしまい、顔が赤くなる。ヤバい……変なこと考えてる場合じゃない。さすがにそれはないだろ。というか早く治ってほしいし。
「霧ヶ谷君。もう一つお願いしたいんだけど、いいかしら?」
「うん。何でもどうぞ。今日は咲夜さんの看病をするって決めたからな」
「ありがとう。その……アムリタを買ってきてもらえない?」
アムリタ?それって霊薬かなんかじゃないか?確か神話に出てくるようなアイテムだった気がするが……。
「出来れば錠剤がいいわ。粉だと飲みづらいから」
「……風邪薬のことね」
オレは買い出しのために外へ出る。咲夜さんにはゆっくり休んでもらいたい。とりあえずドラッグストアで風邪薬を買う。するとまた咲夜さんからメッセージがくる。
『喉が痛いの。聖アリアスのトローチもお願い』
……しまった。この前、聖アリアスのトローチがどれかは確認してなかったよな。仕方ない。オレはコンビニでまたのど飴を全種類買って帰ることにする。そして咲夜さんの待つ家に帰る。
部屋に入ると咲夜さんは寝ていた。その寝顔はいつもより幼く見えてとても可愛らしい。思わずドキッとする。オレは咲夜さんの顔にかかった髪を指先でそっと払う。
「んっ……」
すると咲夜さんはうっすらと目を開け、こちらを見つめる。オレは慌てて手を引っ込めた。
「おかえりなさい……霧ヶ谷君」
「ただいま。まだ眠っていた方がいいよ。風邪薬とのど飴……いやアムリタと聖アリアスのトローチ。ここに置いておくから」
「霧ヶ谷君。私ね……あなたと……」
「ん?」
咲夜さんは何かを言いかけたけどそのまま眠ってしまったようだ。無理もない。きっと疲れたんだろう。
「お休み……咲夜さん」
オレはそれだけ言って、少し躊躇しながらも咲夜さんの頭を優しく撫でてから部屋を出ることにしたのだった。
咲夜さんが風邪で倒れてしまったので学校を休んで看病をすることにした。
でも大丈夫かな……一緒に学校休んだけど。もしかしてなんか疑われたりして……ないか。そんなことあるわけないよな。とか思っていると咲夜さんからメッセージが届く。
『ごめんなさい。ポーションを持ってきてほしいの。』
なるほど。オレは冷蔵庫からミネラルウォーターを取り、咲夜さんの部屋に行く。正直、初めて咲夜さんの部屋に入るのですごく緊張する……。
「失礼します。咲夜さん持ってきたぞ」
「ありがとう……霧ヶ谷君……」
ベッドに寝ている咲夜さんにミネラルウォーターを渡す。少し辛そうにしている咲夜さんの額に手を当てる。やっぱり熱いな。熱があるみたいだ。
「大丈夫か?」
「ええ……ごめんなさい。私にはまだサラマンダーの試練は早かったみたい。」
なんかそれだと自分で風邪引いたみたいに聞こえますが咲夜さん?まさか裸とかで寝てました?とか一瞬考えてしまい、顔が赤くなる。ヤバい……変なこと考えてる場合じゃない。さすがにそれはないだろ。というか早く治ってほしいし。
「霧ヶ谷君。もう一つお願いしたいんだけど、いいかしら?」
「うん。何でもどうぞ。今日は咲夜さんの看病をするって決めたからな」
「ありがとう。その……アムリタを買ってきてもらえない?」
アムリタ?それって霊薬かなんかじゃないか?確か神話に出てくるようなアイテムだった気がするが……。
「出来れば錠剤がいいわ。粉だと飲みづらいから」
「……風邪薬のことね」
オレは買い出しのために外へ出る。咲夜さんにはゆっくり休んでもらいたい。とりあえずドラッグストアで風邪薬を買う。するとまた咲夜さんからメッセージがくる。
『喉が痛いの。聖アリアスのトローチもお願い』
……しまった。この前、聖アリアスのトローチがどれかは確認してなかったよな。仕方ない。オレはコンビニでまたのど飴を全種類買って帰ることにする。そして咲夜さんの待つ家に帰る。
部屋に入ると咲夜さんは寝ていた。その寝顔はいつもより幼く見えてとても可愛らしい。思わずドキッとする。オレは咲夜さんの顔にかかった髪を指先でそっと払う。
「んっ……」
すると咲夜さんはうっすらと目を開け、こちらを見つめる。オレは慌てて手を引っ込めた。
「おかえりなさい……霧ヶ谷君」
「ただいま。まだ眠っていた方がいいよ。風邪薬とのど飴……いやアムリタと聖アリアスのトローチ。ここに置いておくから」
「霧ヶ谷君。私ね……あなたと……」
「ん?」
咲夜さんは何かを言いかけたけどそのまま眠ってしまったようだ。無理もない。きっと疲れたんだろう。
「お休み……咲夜さん」
オレはそれだけ言って、少し躊躇しながらも咲夜さんの頭を優しく撫でてから部屋を出ることにしたのだった。
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