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290. 姫は『意地悪』らしいです
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290. 姫は『意地悪』らしいです
そして3月中旬。オレは彩芽ちゃんと共にリビングで桃姉さんから、4月に行われる大型企画の説明を聞いていた。
「えっと『Fmすたーらいぶ春の陣!』?」
「今年のFmすたーらいぶは無事に4期生も加わって、ライバーも総勢17名になったから、『すたフェス』や『すたライ』みたいな大型企画を春にもやることになったのよ。内容は全員参加でこんな感じよ?」
【Fmすたーらいぶ春の陣!】
4月6日(土)18:00~21:30配信 第1部
4月7日(日)15:00~21:30配信 第2部
参加者
Fmすたーらいぶ在籍のVtuber
配信スケジュールと内容
第1部:『Fmすたーらいぶ春の陣!俳句女王決定選!』
司会 神川ひなた 葉桐ソフィア
『Fmすたーらいぶ』というお題でライバーが考えた俳句を発表する配信。配信後公式ホームページに掲載予定。優秀作品を作ったライバー2名は全国俳句協会のイメージキャラクターに起用予定。各ライバーはマネージャーを通して3月30日までに提出。
第2部:『Fmすたーらいぶ春の陣!遊び尽くせ最強ゲーム大会!』
司会 輝聖いのり
4チーム制のゲーム大会。内容は各チームから『音ゲー』『言葉パズル』『UNO』『レース』の4ジャンルで競うゲーム大会。どのジャンルに誰が出るかはチームで決める。チーム決めは公式配信にて3月20日の20時からおこない、配信までのチーム練習などは各チームにお任せします。
なるほど。面白そうではあるな。しかもゲーム大会とか初だから楽しそうだ。それにしても大型企画ができるくらい大きくなったんだなFmすたーらいぶも。
「あの……ゲーム大会のチームリーダーは誰がやるんでしょうか?」
「まだ決まってないわ。立候補がいないから、こっちで決める流れになると思うけど。まぁ……彩芽ちゃんは分からないけど、颯太がやることは絶対にないと思うわよ?」
「分かってるよ。言わなくていいだろ?今年はゲームも頑張ろうとしてるんだから」
「私も……やりたくないです」
「いや彩芽ちゃんはゲーム普通にできるんだから、リーダーやってみたら?ほら4期生もいるし、いい機会じゃない?」
オレがそう言うと彩芽ちゃんは首を思い切り左右に振る。そこまで否定しなくても……でも確かに彩芽ちゃんにリーダーとか務まらなそうだよな。でも年下や後輩とならいけるか?とか考えていると彩芽ちゃんからジトっとした視線を向けられる。
「絶対……やりませんから……」
どうやら考えていることがバレてしまったらしい。彩芽ちゃん……最近オレの考えが読めるようになったな。嬉しいよ!って喜んでいいのかこれ?
「その……颯太さんと同じチームならいいですね?一緒に練習……できますから」
「そうだね。まぁ違うチームでも一緒に住んでるんだし、裏で練習できるよ」
「はい……颯太さんとゲーム……楽しみです」
そう言って彩芽ちゃんは嬉しそうに微笑む。こうやって一緒にゲームを楽しめるなら頑張らないとな。その後は部屋で自分の雑務を終えてリビングに行くと、彩芽ちゃんが難しそうな顔をしてパソコンを見つめている。
「彩芽ちゃん。どうかしたの?」
「あの……俳句を考えてるんですけど……難しくて……配信なので……恥ずかしくないものにしたいんですけど……」
「お題が『Fmすたーらいぶ』だから、配信のことや案件、他の仕事……色々あるから、彩芽ちゃんが思った通りに作ればいいと思うよ」
「ちなみに……颯太さんは……出来たんですか?」
「え?まぁ……うん。もう送ったよ」
「どんなやつですか?」
「いや……それは配信でね?」
「意地悪です……」
彩芽ちゃんは膨れるが、オレはそう濁すことにする。今言ったら絶対怒るだろうからな……配信を盛り上げるための俳句だから仕方ないんだけど。とにかく初めての春の大型企画『Fmすたーらいぶ春の陣!』の配信を頑張らないとな。
そして3月中旬。オレは彩芽ちゃんと共にリビングで桃姉さんから、4月に行われる大型企画の説明を聞いていた。
「えっと『Fmすたーらいぶ春の陣!』?」
「今年のFmすたーらいぶは無事に4期生も加わって、ライバーも総勢17名になったから、『すたフェス』や『すたライ』みたいな大型企画を春にもやることになったのよ。内容は全員参加でこんな感じよ?」
【Fmすたーらいぶ春の陣!】
4月6日(土)18:00~21:30配信 第1部
4月7日(日)15:00~21:30配信 第2部
参加者
Fmすたーらいぶ在籍のVtuber
配信スケジュールと内容
第1部:『Fmすたーらいぶ春の陣!俳句女王決定選!』
司会 神川ひなた 葉桐ソフィア
『Fmすたーらいぶ』というお題でライバーが考えた俳句を発表する配信。配信後公式ホームページに掲載予定。優秀作品を作ったライバー2名は全国俳句協会のイメージキャラクターに起用予定。各ライバーはマネージャーを通して3月30日までに提出。
第2部:『Fmすたーらいぶ春の陣!遊び尽くせ最強ゲーム大会!』
司会 輝聖いのり
4チーム制のゲーム大会。内容は各チームから『音ゲー』『言葉パズル』『UNO』『レース』の4ジャンルで競うゲーム大会。どのジャンルに誰が出るかはチームで決める。チーム決めは公式配信にて3月20日の20時からおこない、配信までのチーム練習などは各チームにお任せします。
なるほど。面白そうではあるな。しかもゲーム大会とか初だから楽しそうだ。それにしても大型企画ができるくらい大きくなったんだなFmすたーらいぶも。
「あの……ゲーム大会のチームリーダーは誰がやるんでしょうか?」
「まだ決まってないわ。立候補がいないから、こっちで決める流れになると思うけど。まぁ……彩芽ちゃんは分からないけど、颯太がやることは絶対にないと思うわよ?」
「分かってるよ。言わなくていいだろ?今年はゲームも頑張ろうとしてるんだから」
「私も……やりたくないです」
「いや彩芽ちゃんはゲーム普通にできるんだから、リーダーやってみたら?ほら4期生もいるし、いい機会じゃない?」
オレがそう言うと彩芽ちゃんは首を思い切り左右に振る。そこまで否定しなくても……でも確かに彩芽ちゃんにリーダーとか務まらなそうだよな。でも年下や後輩とならいけるか?とか考えていると彩芽ちゃんからジトっとした視線を向けられる。
「絶対……やりませんから……」
どうやら考えていることがバレてしまったらしい。彩芽ちゃん……最近オレの考えが読めるようになったな。嬉しいよ!って喜んでいいのかこれ?
「その……颯太さんと同じチームならいいですね?一緒に練習……できますから」
「そうだね。まぁ違うチームでも一緒に住んでるんだし、裏で練習できるよ」
「はい……颯太さんとゲーム……楽しみです」
そう言って彩芽ちゃんは嬉しそうに微笑む。こうやって一緒にゲームを楽しめるなら頑張らないとな。その後は部屋で自分の雑務を終えてリビングに行くと、彩芽ちゃんが難しそうな顔をしてパソコンを見つめている。
「彩芽ちゃん。どうかしたの?」
「あの……俳句を考えてるんですけど……難しくて……配信なので……恥ずかしくないものにしたいんですけど……」
「お題が『Fmすたーらいぶ』だから、配信のことや案件、他の仕事……色々あるから、彩芽ちゃんが思った通りに作ればいいと思うよ」
「ちなみに……颯太さんは……出来たんですか?」
「え?まぁ……うん。もう送ったよ」
「どんなやつですか?」
「いや……それは配信でね?」
「意地悪です……」
彩芽ちゃんは膨れるが、オレはそう濁すことにする。今言ったら絶対怒るだろうからな……配信を盛り上げるための俳句だから仕方ないんだけど。とにかく初めての春の大型企画『Fmすたーらいぶ春の陣!』の配信を頑張らないとな。
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