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275. 姫は『厳しい』らしいです
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275. 姫は『厳しい』らしいです
オレは『伊集院クララ』ちゃんの配信に凸する形でお邪魔している。今回の問題は彼女自身が払拭しなければならない。だからオレに出来ることはそのきっかけを与えてあげること。
彼女は『姫宮ましろ』のライバルポジションでデビューして、配信や切り抜きを観ていると言ってくれた。それならその『姫宮ましろ』なら何とかしてくれると、彼女の心の支えになれば。
コメント
『姫どしたんだろ?』
『凸ありがたい』
『お嬢。気品溢れる対応頼む』
「分かってますわよ。こほん。わざわざ、わたくしの配信に来て聞きたいことってなんですのましろ先輩?」
《一応確認なんだけど……クララちゃんって、Fmすたーらいぶの2期生だよね?》
「え?どういうことですの?そうですけど……」
《同期で赤い髪の遠山さくらちゃんって知ってる?ましろこの前ね、なんか……配信でドッキリされて……正直傷ついちゃってさw》
「いや笑ってますわよましろ先輩w」
《しかも、ましろの大切なかのんちゃんが、ホラーゲームの『死神ホテル』の実況プレイすることになったし》
「あれは、ましろ先輩が発端でしたわよねw」
《それは置いておこうかクララちゃん。やっぱり……同期として責任あるよねクララちゃんにも》
コメント
『置いとくなよ!』
『姫には逆らうなw』
『お嬢責任とろうw』
「なんでわたくしなんですの!それはさくらさんが責任を取るべきですわよw」
《でも、ましろも良くポアロ探偵の尻拭いとかしてるよ?やっぱり同期として責任はとらないとさ?絆ってそういう物だし》
「強制ですわよねそれ……分かりましたわよ!何をすればいいんですの?」
《そうだなぁ……コラボとか?》
「え?コラボ!?」
《うん。ましろとコラボ》
コメント
『ましララ来たぁ!』
『もうご褒美じゃんw』
『姫とお嬢とかやばそうw』
「でも……今は……」
少し言い淀む朝比奈さん。今のメンタルでは迷惑がかかると思っているのかもしれない。
《もしかして、ましろお断りされて辱しめられるのかなw》
「いやそんなことは!」
コメント
『お嬢!』
『コラボしよ』
『姫には逆らうなw』
《ほら。執事とメイドさんが楽しみに待ってるよ?》
「うー……分かりましたわ!やればいいんでしょ!コラボしますわよ!」
《良かった。じゃあ明日21時からね》
「明日!?急すぎませんか!?」
《……明日じゃないとダメかな。先延ばしにしても良いことないと思うよクララちゃん。クララちゃんなら分かると思うけどさ?》
「ああ!もう分かりましたわよ。じゃあ明日21時ね……えっと……よろしくお願いしますわましろ先輩」
《うん。こちらこそよろしくねクララちゃん》
そして通話を切り、ふぅっと息を吐き出す。とりあえずコラボの約束はしたから大丈夫だろう。後はオレがどこまでやれるかだな。
しばらく作業をしていると、配信が終わったのか朝比奈さんからディスコードの通話がくる。
「もしもし?」
《あ。こんばんはましろ先輩。配信ありがとうございました》
「ううん。ごめんね突然コラボ誘っちゃって」
《あ、いえ……その……誰かから何か聞きました?》
「……うん。かのんちゃんのマネージャーさんにね。ましろ知り合いだからさ、相談されたんだ。息抜きになればと思ってね。それにクララちゃんとはコラボしたことないから、楽しみだよ」
《そう……ですか。ありがとうございます》
「うん。それで明日コラボするけど、どう?ちゃんと話せる?」
《え?あ、はい。大丈夫です……あの……そのましろ先輩。ごめんなさいねせっかく誘ってくれたのにこんなメンタルで》
「気にしないでいいよ。ましろが無理矢理誘ったからさ?でもこれだけは聞いてほしいかな……厳しいこと言うかもしれないけど、クララちゃん。配信から逃げちゃダメだよ。歩みを止めちゃいけない。それはリスナーさんも、自分に対しても失礼だから。リスナーさんが見てくれるからクララちゃんは存在できる。なら、ちゃんとクララちゃんを見てくれてる人たちを大切にしないといけないよ」
《……はい。分かりました》
「うん。ごめんね。偉そうなこと言って」
《いいえ……あの、本当にありがとうございますましろ先輩。明日……頑張りますのでよろしくお願いします》
通話を切りオレも明日の準備を始める。明日は厳しい戦いになるだろうけど頑張るしかない。朝比奈さん……『伊集院クララ』にはやっぱり、元気な姿を見せてもらいたいからな。
オレは『伊集院クララ』ちゃんの配信に凸する形でお邪魔している。今回の問題は彼女自身が払拭しなければならない。だからオレに出来ることはそのきっかけを与えてあげること。
彼女は『姫宮ましろ』のライバルポジションでデビューして、配信や切り抜きを観ていると言ってくれた。それならその『姫宮ましろ』なら何とかしてくれると、彼女の心の支えになれば。
コメント
『姫どしたんだろ?』
『凸ありがたい』
『お嬢。気品溢れる対応頼む』
「分かってますわよ。こほん。わざわざ、わたくしの配信に来て聞きたいことってなんですのましろ先輩?」
《一応確認なんだけど……クララちゃんって、Fmすたーらいぶの2期生だよね?》
「え?どういうことですの?そうですけど……」
《同期で赤い髪の遠山さくらちゃんって知ってる?ましろこの前ね、なんか……配信でドッキリされて……正直傷ついちゃってさw》
「いや笑ってますわよましろ先輩w」
《しかも、ましろの大切なかのんちゃんが、ホラーゲームの『死神ホテル』の実況プレイすることになったし》
「あれは、ましろ先輩が発端でしたわよねw」
《それは置いておこうかクララちゃん。やっぱり……同期として責任あるよねクララちゃんにも》
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『置いとくなよ!』
『姫には逆らうなw』
『お嬢責任とろうw』
「なんでわたくしなんですの!それはさくらさんが責任を取るべきですわよw」
《でも、ましろも良くポアロ探偵の尻拭いとかしてるよ?やっぱり同期として責任はとらないとさ?絆ってそういう物だし》
「強制ですわよねそれ……分かりましたわよ!何をすればいいんですの?」
《そうだなぁ……コラボとか?》
「え?コラボ!?」
《うん。ましろとコラボ》
コメント
『ましララ来たぁ!』
『もうご褒美じゃんw』
『姫とお嬢とかやばそうw』
「でも……今は……」
少し言い淀む朝比奈さん。今のメンタルでは迷惑がかかると思っているのかもしれない。
《もしかして、ましろお断りされて辱しめられるのかなw》
「いやそんなことは!」
コメント
『お嬢!』
『コラボしよ』
『姫には逆らうなw』
《ほら。執事とメイドさんが楽しみに待ってるよ?》
「うー……分かりましたわ!やればいいんでしょ!コラボしますわよ!」
《良かった。じゃあ明日21時からね》
「明日!?急すぎませんか!?」
《……明日じゃないとダメかな。先延ばしにしても良いことないと思うよクララちゃん。クララちゃんなら分かると思うけどさ?》
「ああ!もう分かりましたわよ。じゃあ明日21時ね……えっと……よろしくお願いしますわましろ先輩」
《うん。こちらこそよろしくねクララちゃん》
そして通話を切り、ふぅっと息を吐き出す。とりあえずコラボの約束はしたから大丈夫だろう。後はオレがどこまでやれるかだな。
しばらく作業をしていると、配信が終わったのか朝比奈さんからディスコードの通話がくる。
「もしもし?」
《あ。こんばんはましろ先輩。配信ありがとうございました》
「ううん。ごめんね突然コラボ誘っちゃって」
《あ、いえ……その……誰かから何か聞きました?》
「……うん。かのんちゃんのマネージャーさんにね。ましろ知り合いだからさ、相談されたんだ。息抜きになればと思ってね。それにクララちゃんとはコラボしたことないから、楽しみだよ」
《そう……ですか。ありがとうございます》
「うん。それで明日コラボするけど、どう?ちゃんと話せる?」
《え?あ、はい。大丈夫です……あの……そのましろ先輩。ごめんなさいねせっかく誘ってくれたのにこんなメンタルで》
「気にしないでいいよ。ましろが無理矢理誘ったからさ?でもこれだけは聞いてほしいかな……厳しいこと言うかもしれないけど、クララちゃん。配信から逃げちゃダメだよ。歩みを止めちゃいけない。それはリスナーさんも、自分に対しても失礼だから。リスナーさんが見てくれるからクララちゃんは存在できる。なら、ちゃんとクララちゃんを見てくれてる人たちを大切にしないといけないよ」
《……はい。分かりました》
「うん。ごめんね。偉そうなこと言って」
《いいえ……あの、本当にありがとうございますましろ先輩。明日……頑張りますのでよろしくお願いします》
通話を切りオレも明日の準備を始める。明日は厳しい戦いになるだろうけど頑張るしかない。朝比奈さん……『伊集院クララ』にはやっぱり、元気な姿を見せてもらいたいからな。
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