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110. 『ましポん48』~オフパート 今年中には~

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110. 『ましポん48』~オフパート 今年中には~



 そのあとも配信は続き、ココアちゃんとの『まっしろココア』ラジオは無事に終了した。

 オレはそのまま彩芽ちゃんに電話をかけることにする。普段家にいても会話はほとんどしないし、そこまで気にしていないのだが、今回はオレが外に出ているので、なぜか心配になってしまったからだ。

 ……そう。マネージャーとして同じFmすたーらいぶの仲間として心配しているだけだ。

 数回コール音がなった後、電話が繋がり彩芽ちゃんの声が聞こえてくる。

 《もしもし。ましろん先輩?ど……どうしましたか……?》

「ごめん。配信前に。ちょっと心配になっっちゃってさ」

 《そ……そうなんですか……。あの……大丈夫です》

「それなら良かった。ちなみに日咲さん戻ってるかな?さっき遅刻してきたから、それも心配なんだけど?」

 すると、電話越しに『颯太。戻ってるよ~!今配信準備中だから心配するな~!』と聞こえてくる。

 《あ……あの……心配してくれてありがとうございます》

「うん。配信頑張ってな」

 《はい。お疲れ様です》

「おつかれさま」

 そう言って電話を切ると、立花さんが微笑みながらオレに話しかけてきた。

「あらあら?ましのんてぇてぇ?私がいるのは、お邪魔だったかしら?」

「別にそういうわけじゃないですよ」

「そう?かのんちゃんはましリリィアンチだから気を付けないとね?」

 そう冗談交じりに言いながら立ち上がりキッチンに向かう立花さん。オレが年下だからからかったのか?というかオレって弄られやすい?でも不思議と嫌ではないんだよなぁ。なんでだろう?


「颯太。これ持って帰って食べて?さっきのオムライスと七海が忘れてった唐揚げ。どうせ1人じゃ食べきれないし」

「え?いいんですか?」

「いいのよ。容器は捨てちゃって構わないし」

「いや洗って返します。今度会う時に」

「ふふ。それっていつになるのかしらね?また2年後くらいかしら?」

 またからかわれたぞ。この人は本当に……。でも立花さんの手料理が食べれるなら、それは嬉しいことだ。冗談抜きで美味しかったし。というより、あれだけ騒いでいたのに日咲さん忘れてったのかよ……

「ねぇ颯太」

「はい?」

「陽菜と七海のチャンネル登録者が今年中には50万人にいきそうよね?だから……良かったら私とあなた、いやましリリィでサプライズでお祝いしたいかなって思ってるんだけど。どう?とりあえず50万人いってからの話だけど」

 確かに2人のチャンネルの登録者は今46万人くらいだったよな。このままいけば今年中には確かに50万人は越えそうだ。それに今まで同期でこうやってお祝いしたことないしな。

「……せっかくなら感動的にしたいよな。立花さんのすたフェス同時視聴配信の時の号泣みたいにさ?」

「はぁ!?何言ってんのあなた!私のことバカにして……」

 顔を真っ赤にして恥ずかしそうにする立花さん。その様子はまるで乙女のようであった。

「その時は企画よろしくお願いします。立花さん」

「ええ。任せてちょうだい。ましポん48頑張ってね」

「はい。それじゃまた」

 そう言ってオレは立花さんのマンションをあとにする。オレの次の配信は21時からだから、とりあえず戻って準備しないとな。もう1日が終わろうとしているのか、なんだかんだ早いな。

 オレはスマホで彩芽ちゃんと日咲さんの配信を観ながら帰ることにするのだった。
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