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54. 後輩ちゃんは『で』したいそうです
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54. 後輩ちゃんは『で』したいそうです
翌日。朝の配信を終え、いつものようにリビングで仕事をすることにする。昨日遅くまで飲んでいたから少し二日酔いだ。パソコンを開き、ディスコードをチェックすると、ひなたさんからメッセージが来ていた。
『昨日は楽しかったね。今週末の配信のすたーらいぶイレブンの資料を明日までに送ってね。かのんちゃんの分も』
「忘れてた。とりあえず作らないとだな。あとは差し込む立ち絵も送らないと……」
すると今度はポアロさんからもディスコードがくる。
『おつ~!昨日の話なんだけどさ。本当にオフコラボしようよ姫!1期生の若い組みでさ!ポアロとゲームしよ!あ。せっかくなら『ましのん』とやりたいかな。連絡待ってるね!』
「早速だな……でも確かに『ましのん』でポアロさんとオフコラボも悪くないか、あまりゲーム配信やらないからなオレも鈴町さんも」
なんか……こうやって気にかけてくれるのは嬉しいよな。すぐには無理だけど、とりあえずスケジュールを返信だけしておくか。そんなことを思っていると鈴町さんに声をかけられる。
「あの……ましろん先輩」
「あ。おはよう鈴町さん」
「何度も……声をかけたん……ですけど」
「そうなのか?ごめん。仕事に集中してたから」
「そうですか……あの……その」
鈴町さんがモジモジとしている。どうしたんだろう?
「どうかしたか?鈴町さん」
「その……ましろん先輩。今日……空いてますか?」
「え?まぁ次の週末の配信の資料をひなたさんに送るだけだから空いてるよ」
「それなら……その……はっ……はっ……私と……で……か……」
顔を真っ赤にして俯く鈴町さん。落ち着いてほしいが。それにほぼ聞こえなかったのだが……それに『で』とは一体なんだろうか。もしかしてデート……いやそれはないか。『出かけませんか』とかかな?
「オレとどこかに行きたいってこと?鈴町さんがいいなら一緒に出かけるけど?」
そう言うと思い切り首を縦に振る鈴町さん。合ってたのか。とりあえず鈴町さんに出かけることを伝えて鈴町さんの準備を待つことにする。
「おっ……お待たせ……しました」
すると、そこには普段の『姫宮ましろ』Tシャツではなく、夏らしく涼しげなワンピースを着た鈴町さんがいた。髪にはあのカチューシャをしていて、初めて会った時のようだった。
「似合い……ますか?」
「あ、うん。すごく可愛いと思うよ」
「本当……ですか?……良かったです」
嬉しそうな表情を浮かべる鈴町さん。なんか……デートみたいになってしまったんだが……でもオレも24の大人だし、お付き合いしてなくたって、女性とデートの一つや二つする。と自分に言い聞かせながら家を出る。
オレの隣を歩く鈴町さんは、心なしか笑顔が多い気がするのは気のせいだろうか……?
「あの……ましろん先輩」
「ん?なんだ?」
「どこに……行きましょうか……?」
「え?鈴町さんが出かけたかったんじゃないのか?」
「それは……そう……なんですけど……私……ましろん先輩と出かけたことなかったから……ごめんなさい……」
つまり、オレと出かけて『ましのん』の親睦を深めたいということか。コミュ障なのに誘ってくれたんだもんな……せっかくなら楽しいお出かけにしたいよな。
「よし。夜はお寿司を食べることにして、今から配信で使うアイテムを買いに行くか」
「はい……」
こうしてオレと鈴町さんの初めての休日が始まった。
翌日。朝の配信を終え、いつものようにリビングで仕事をすることにする。昨日遅くまで飲んでいたから少し二日酔いだ。パソコンを開き、ディスコードをチェックすると、ひなたさんからメッセージが来ていた。
『昨日は楽しかったね。今週末の配信のすたーらいぶイレブンの資料を明日までに送ってね。かのんちゃんの分も』
「忘れてた。とりあえず作らないとだな。あとは差し込む立ち絵も送らないと……」
すると今度はポアロさんからもディスコードがくる。
『おつ~!昨日の話なんだけどさ。本当にオフコラボしようよ姫!1期生の若い組みでさ!ポアロとゲームしよ!あ。せっかくなら『ましのん』とやりたいかな。連絡待ってるね!』
「早速だな……でも確かに『ましのん』でポアロさんとオフコラボも悪くないか、あまりゲーム配信やらないからなオレも鈴町さんも」
なんか……こうやって気にかけてくれるのは嬉しいよな。すぐには無理だけど、とりあえずスケジュールを返信だけしておくか。そんなことを思っていると鈴町さんに声をかけられる。
「あの……ましろん先輩」
「あ。おはよう鈴町さん」
「何度も……声をかけたん……ですけど」
「そうなのか?ごめん。仕事に集中してたから」
「そうですか……あの……その」
鈴町さんがモジモジとしている。どうしたんだろう?
「どうかしたか?鈴町さん」
「その……ましろん先輩。今日……空いてますか?」
「え?まぁ次の週末の配信の資料をひなたさんに送るだけだから空いてるよ」
「それなら……その……はっ……はっ……私と……で……か……」
顔を真っ赤にして俯く鈴町さん。落ち着いてほしいが。それにほぼ聞こえなかったのだが……それに『で』とは一体なんだろうか。もしかしてデート……いやそれはないか。『出かけませんか』とかかな?
「オレとどこかに行きたいってこと?鈴町さんがいいなら一緒に出かけるけど?」
そう言うと思い切り首を縦に振る鈴町さん。合ってたのか。とりあえず鈴町さんに出かけることを伝えて鈴町さんの準備を待つことにする。
「おっ……お待たせ……しました」
すると、そこには普段の『姫宮ましろ』Tシャツではなく、夏らしく涼しげなワンピースを着た鈴町さんがいた。髪にはあのカチューシャをしていて、初めて会った時のようだった。
「似合い……ますか?」
「あ、うん。すごく可愛いと思うよ」
「本当……ですか?……良かったです」
嬉しそうな表情を浮かべる鈴町さん。なんか……デートみたいになってしまったんだが……でもオレも24の大人だし、お付き合いしてなくたって、女性とデートの一つや二つする。と自分に言い聞かせながら家を出る。
オレの隣を歩く鈴町さんは、心なしか笑顔が多い気がするのは気のせいだろうか……?
「あの……ましろん先輩」
「ん?なんだ?」
「どこに……行きましょうか……?」
「え?鈴町さんが出かけたかったんじゃないのか?」
「それは……そう……なんですけど……私……ましろん先輩と出かけたことなかったから……ごめんなさい……」
つまり、オレと出かけて『ましのん』の親睦を深めたいということか。コミュ障なのに誘ってくれたんだもんな……せっかくなら楽しいお出かけにしたいよな。
「よし。夜はお寿司を食べることにして、今から配信で使うアイテムを買いに行くか」
「はい……」
こうしてオレと鈴町さんの初めての休日が始まった。
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