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84. デートでも見学してみる
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84. デートでも見学してみる
翌日。文化祭も終わり、オレは聖菜さんに無事に2度目の告白をした。今回は少しくらいロマンチックになったと思うし、結局聖菜さんはオレを受け入れてくれた。
そして今は放課後。駅前のカフェでコーヒーを飲みながらそんなことを考えている。
「おや?どうかしたのかな優斗君」
「いや。素直で可愛い聖菜さんを思い出しててね」
「ふーん。今は可愛くないと?」
「いやそういうわけじゃないけどさ」
聖菜さんはオレの腕を組み、胸を押し当ててくる。もう慣れてしまった感はあるけどまだドキドキしてしまう。
「聖菜さん。ここカフェだよ?」
「学校じゃないよ」
「いや……それは分かってるけどさ」
「ならいいじゃん」
聖菜さんは楽しそうに笑っている。こんな姿が見られるのはオレだけの特権だと思うと少し嬉しい。と思いながら前を見ると鬼の形相の東雲さんがいる。怖い。めちゃくちゃ怒ってる。
そう。今日は東雲さんから相談したいことがあると言われてここに集まっている。
「あなたたち。イチャつくのやめてくれないかしら」
「すまん」
「神坂君。本当に分かっているのかしら。ここは公共の場なのよ」
「ごめんね舞子ちゃん」
「いいのよ聖菜。でもほどほどにしてほしいわ」
……本当にこの人聖菜さんには甘すぎるよな。まぁ周りの目があるから東雲さんは間違ったことは言っていないんだけど。
「それより。舞子ちゃん話って何かな?」
「実は……私。今まで誰ともお付き合いしたことないの。それで……どうしたら良いものかと思って」
「舞子ちゃん好きな人でもできたの?」
「いやそういう訳じゃないんだけど。聖菜はともかく、彩音も最近関原君の話が多いし……別に焦っているわけじゃないんだけど、私だけ取り残されたような気がして……」
なるほど。だからオレたちに恋愛について聞いてきたんだな。意外に女子だな東雲さん。
「それに周りのみんなも彼氏がどんどんできているみたいだし……いざそういう人ができた時に何も出来なかったら嫌だし」
「そっか。それでどうすれば良いか悩んでるんだね」
「まぁ……そうなるわね」
それは難しい問題だろうな。そもそも東雲さんが好きな人がいないのだから話は進まない。聖菜さんも考えているようで黙り込んでいる。そしてしばらくして聖菜さんが口を開く。
「そしたら私と優斗君のデートでも見学してみる?きっと参考になると思うけど?」
え?いやいや待ってくれ。どうしてそうなる。そんなことできるわけないじゃないか。きっと東雲さんの威圧感や視線とかに耐えられそうにないんだけど……オレの意見など聞かず聖菜さんは続ける。
「私と舞子ちゃんは親友だもん。いいよね優斗君?」
「え?いや……オレは……」
「ダメかな?」
そんな悲しそうな顔しないでくれ。オレはダメとは言ってないし……。それに聖菜さんは分かっててやってるだろ。オレが断れないの知ってて……。
「オレは構わないけど東雲さんはいいのか?楽しくないと思うけど……」
「私はお願いする立場だから文句なんてないわ」
「じゃあ目一杯イチャイチャしても問題ないのか東雲さん?」
「……それは流れによるわね」
「というか優斗君は外じゃイチャイチャしてくれないじゃん。夜だけだよ甘えてくるの?」
「夜!?」
「夜だけじゃないでしょ」
「じゃあヤるときだけ」
「ヤる!?聖菜!?神坂君!?」
何故に聖菜さんはオレの株を下げるのかは分からないけど、こうして次の日曜日、オレたちは3人で出かけることになった。これはオレにとっては一大事である。だって聖菜さんとのデートを他人に見られるなんて恥ずかしすぎる。オレは一体どんな顔をすればいいのだろうか。
翌日。文化祭も終わり、オレは聖菜さんに無事に2度目の告白をした。今回は少しくらいロマンチックになったと思うし、結局聖菜さんはオレを受け入れてくれた。
そして今は放課後。駅前のカフェでコーヒーを飲みながらそんなことを考えている。
「おや?どうかしたのかな優斗君」
「いや。素直で可愛い聖菜さんを思い出しててね」
「ふーん。今は可愛くないと?」
「いやそういうわけじゃないけどさ」
聖菜さんはオレの腕を組み、胸を押し当ててくる。もう慣れてしまった感はあるけどまだドキドキしてしまう。
「聖菜さん。ここカフェだよ?」
「学校じゃないよ」
「いや……それは分かってるけどさ」
「ならいいじゃん」
聖菜さんは楽しそうに笑っている。こんな姿が見られるのはオレだけの特権だと思うと少し嬉しい。と思いながら前を見ると鬼の形相の東雲さんがいる。怖い。めちゃくちゃ怒ってる。
そう。今日は東雲さんから相談したいことがあると言われてここに集まっている。
「あなたたち。イチャつくのやめてくれないかしら」
「すまん」
「神坂君。本当に分かっているのかしら。ここは公共の場なのよ」
「ごめんね舞子ちゃん」
「いいのよ聖菜。でもほどほどにしてほしいわ」
……本当にこの人聖菜さんには甘すぎるよな。まぁ周りの目があるから東雲さんは間違ったことは言っていないんだけど。
「それより。舞子ちゃん話って何かな?」
「実は……私。今まで誰ともお付き合いしたことないの。それで……どうしたら良いものかと思って」
「舞子ちゃん好きな人でもできたの?」
「いやそういう訳じゃないんだけど。聖菜はともかく、彩音も最近関原君の話が多いし……別に焦っているわけじゃないんだけど、私だけ取り残されたような気がして……」
なるほど。だからオレたちに恋愛について聞いてきたんだな。意外に女子だな東雲さん。
「それに周りのみんなも彼氏がどんどんできているみたいだし……いざそういう人ができた時に何も出来なかったら嫌だし」
「そっか。それでどうすれば良いか悩んでるんだね」
「まぁ……そうなるわね」
それは難しい問題だろうな。そもそも東雲さんが好きな人がいないのだから話は進まない。聖菜さんも考えているようで黙り込んでいる。そしてしばらくして聖菜さんが口を開く。
「そしたら私と優斗君のデートでも見学してみる?きっと参考になると思うけど?」
え?いやいや待ってくれ。どうしてそうなる。そんなことできるわけないじゃないか。きっと東雲さんの威圧感や視線とかに耐えられそうにないんだけど……オレの意見など聞かず聖菜さんは続ける。
「私と舞子ちゃんは親友だもん。いいよね優斗君?」
「え?いや……オレは……」
「ダメかな?」
そんな悲しそうな顔しないでくれ。オレはダメとは言ってないし……。それに聖菜さんは分かっててやってるだろ。オレが断れないの知ってて……。
「オレは構わないけど東雲さんはいいのか?楽しくないと思うけど……」
「私はお願いする立場だから文句なんてないわ」
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「……それは流れによるわね」
「というか優斗君は外じゃイチャイチャしてくれないじゃん。夜だけだよ甘えてくるの?」
「夜!?」
「夜だけじゃないでしょ」
「じゃあヤるときだけ」
「ヤる!?聖菜!?神坂君!?」
何故に聖菜さんはオレの株を下げるのかは分からないけど、こうして次の日曜日、オレたちは3人で出かけることになった。これはオレにとっては一大事である。だって聖菜さんとのデートを他人に見られるなんて恥ずかしすぎる。オレは一体どんな顔をすればいいのだろうか。
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