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53. 伏線回収パート
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53. 伏線回収パート
とりあえず軽く1ゲームを終えて、もう1ゲームやろうとしたら西城さんがある提案をしてくる。
「ねぇねぇ勝負しない?負けた人は罰ゲームで勝った人の言うことを聞く!どうよ?」
「私は構わないけど、聖菜が可哀想じゃない?」
「チーム戦じゃダメなのかな?」
「いいよ。じゃああたしと舞子。聖菜と神坂でいいよね?」
「ダメに決まってるでしょ!私は聖菜じゃないと嫌よ!」
「あたしらが勝ったら、初めての夜のこと聞こうかなぁ?」
「ふふ。いいよ。何でも話すよ」
「西城さん。それ系ばっかりだな」
「ちょっと私を無視しないでよ!くっ!」
なぜかまたオレを睨み付ける東雲さん。良かった東雲さんとチームじゃなくて。オレと聖菜さんの愛の力を見せ付ける時が来たようだな。こうしてオレたちのボーリング対決が始まった。
「優斗君。頑張ってね」
「オレはボーリング場荒らしと呼ばれていた男だよ?」
「でもさっきのスコア84だけど?」
「能ある鷹は爪を隠すからな。まぁ任せておけ」
「おお。頼りになりますなぁ」
オレは聖菜さんにカッコイイところを見せるため、真剣にボールを構える。まずは1投目。オレはゆっくりと丁寧に転がす。すると、ボールはピンを掠りながら右端のピンに当たり倒れた。
「……一番難しいやつを仕留めたか」
「うん。1本だね」
「狙い通りだな」
「狙い通りなの?」
横のレーンではバッゴーンという音が鳴り響く。東雲さんがストライクを取ったようだ。しかもオレにドヤ顔を向けてくる。
オレも負けじと2本目。今度は中央付近に転がり見事倒した。そして次は聖菜さんの番。さっきの聖菜さんのスコアは48。可愛いけど下手すぎる。それでも愛の力が勝つことを証明する!
「聖菜さん頑張ってな」
「うん」
聖菜さんはまた両手投げをする。しかし球の勢いがなく右にそれてガーターになる。
「あのさ聖菜さん」
「なにかな?」
「……わざとやってない?」
「酷いなぁ。きちんとやってるよ。」
「ならいいけど。初めての夜のことなんて恥ずかしくて話したくないもんな」
「そうかな?」
「え?」
「あ。そうだね。負けられないね」
聖菜さんはそう言ってクスクスと笑う。オレたちはチームのはずだよね聖菜さん?もしかして話したいの?聖菜さんって変態?あっ自分で変態って言ってたか。
隣のレーンではバッゴーンという音がまた鳴り響く。
「やるじゃん舞子!」
「許さないわ神坂君」
ダメだ。ありゃゾーンに入ってる。オレへの憎しみが東雲さんの力を解放している。このままじゃ負けてしまうぞ。そんな時、聖菜さんが東雲さんに話す。
「ふふ。舞子ちゃんも私と優斗君の初めての夜のこと気になるの?そんなに張り切ってストライクばかり出しちゃって。意外だなぁ」
「聖菜?」
「あの日は夏の暑い日で扇風機が……」
「いや~!言わないで聖菜~!もう……私は2度と倒さない……聞きたくない……夢だと言って……まだ純潔だと言って」
「こら!舞子を精神攻撃すんな」
「本当のことだよ?」
恐るべし聖菜さん。これでパワーボールを防いだか。しかしまだ西城さんがいる。正直、オレとそこまでスコアが変わらないんだよな。聖菜さんのスコアが当てにならないから、どっちにしても負けそうだぞこれ?
そして最終10本目。どうやら3連続ストライクならオレたちの勝ちのようだけど……かなり厳しい状況ではある。そんなことを考えていると聖菜さんがオレのところにきてコソッと耳元で話す。
「ねぇ優斗君」
「ん?」
「愛があれば3連続ストライクなんて余裕だよね?」
「え?」
「ボーリング場荒らしと呼ばれていた男なんでしょ?」
「それは……」
「私への愛を期待していますぞ旦那様」
……伏線回収パート!?絶対楽しんでるでしょ聖菜さん。まぁオレの聖菜さんへの愛があれば余裕だ!結局そのあとオレは3連続ストライクをとり、罰ゲームを回避した。
余談だが、聖菜さんがなぜか少しつまんなそうな顔をしていたのは気にしないことにした。
とりあえず軽く1ゲームを終えて、もう1ゲームやろうとしたら西城さんがある提案をしてくる。
「ねぇねぇ勝負しない?負けた人は罰ゲームで勝った人の言うことを聞く!どうよ?」
「私は構わないけど、聖菜が可哀想じゃない?」
「チーム戦じゃダメなのかな?」
「いいよ。じゃああたしと舞子。聖菜と神坂でいいよね?」
「ダメに決まってるでしょ!私は聖菜じゃないと嫌よ!」
「あたしらが勝ったら、初めての夜のこと聞こうかなぁ?」
「ふふ。いいよ。何でも話すよ」
「西城さん。それ系ばっかりだな」
「ちょっと私を無視しないでよ!くっ!」
なぜかまたオレを睨み付ける東雲さん。良かった東雲さんとチームじゃなくて。オレと聖菜さんの愛の力を見せ付ける時が来たようだな。こうしてオレたちのボーリング対決が始まった。
「優斗君。頑張ってね」
「オレはボーリング場荒らしと呼ばれていた男だよ?」
「でもさっきのスコア84だけど?」
「能ある鷹は爪を隠すからな。まぁ任せておけ」
「おお。頼りになりますなぁ」
オレは聖菜さんにカッコイイところを見せるため、真剣にボールを構える。まずは1投目。オレはゆっくりと丁寧に転がす。すると、ボールはピンを掠りながら右端のピンに当たり倒れた。
「……一番難しいやつを仕留めたか」
「うん。1本だね」
「狙い通りだな」
「狙い通りなの?」
横のレーンではバッゴーンという音が鳴り響く。東雲さんがストライクを取ったようだ。しかもオレにドヤ顔を向けてくる。
オレも負けじと2本目。今度は中央付近に転がり見事倒した。そして次は聖菜さんの番。さっきの聖菜さんのスコアは48。可愛いけど下手すぎる。それでも愛の力が勝つことを証明する!
「聖菜さん頑張ってな」
「うん」
聖菜さんはまた両手投げをする。しかし球の勢いがなく右にそれてガーターになる。
「あのさ聖菜さん」
「なにかな?」
「……わざとやってない?」
「酷いなぁ。きちんとやってるよ。」
「ならいいけど。初めての夜のことなんて恥ずかしくて話したくないもんな」
「そうかな?」
「え?」
「あ。そうだね。負けられないね」
聖菜さんはそう言ってクスクスと笑う。オレたちはチームのはずだよね聖菜さん?もしかして話したいの?聖菜さんって変態?あっ自分で変態って言ってたか。
隣のレーンではバッゴーンという音がまた鳴り響く。
「やるじゃん舞子!」
「許さないわ神坂君」
ダメだ。ありゃゾーンに入ってる。オレへの憎しみが東雲さんの力を解放している。このままじゃ負けてしまうぞ。そんな時、聖菜さんが東雲さんに話す。
「ふふ。舞子ちゃんも私と優斗君の初めての夜のこと気になるの?そんなに張り切ってストライクばかり出しちゃって。意外だなぁ」
「聖菜?」
「あの日は夏の暑い日で扇風機が……」
「いや~!言わないで聖菜~!もう……私は2度と倒さない……聞きたくない……夢だと言って……まだ純潔だと言って」
「こら!舞子を精神攻撃すんな」
「本当のことだよ?」
恐るべし聖菜さん。これでパワーボールを防いだか。しかしまだ西城さんがいる。正直、オレとそこまでスコアが変わらないんだよな。聖菜さんのスコアが当てにならないから、どっちにしても負けそうだぞこれ?
そして最終10本目。どうやら3連続ストライクならオレたちの勝ちのようだけど……かなり厳しい状況ではある。そんなことを考えていると聖菜さんがオレのところにきてコソッと耳元で話す。
「ねぇ優斗君」
「ん?」
「愛があれば3連続ストライクなんて余裕だよね?」
「え?」
「ボーリング場荒らしと呼ばれていた男なんでしょ?」
「それは……」
「私への愛を期待していますぞ旦那様」
……伏線回収パート!?絶対楽しんでるでしょ聖菜さん。まぁオレの聖菜さんへの愛があれば余裕だ!結局そのあとオレは3連続ストライクをとり、罰ゲームを回避した。
余談だが、聖菜さんがなぜか少しつまんなそうな顔をしていたのは気にしないことにした。
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