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41. 旦那様は亭主関白
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41. 旦那様は亭主関白
オレは聖菜さんの夏風邪の看病に来ている。もちろん明日は学校も休みなのでお泊まりの予定だ。緊張しないと言えば嘘になるが、今オレは聖菜さんの彼氏になった。心持ちはこの前とは全然違う。
「聖菜さん。薬飲んだ?」
「うん」
「果物食べる?」
「飲み物がほしいかな」
「分かった」
オレは冷蔵庫からペットボトルの水を取り出すと、コップに注ぎ聖菜さんに手渡す。なんか頼られている感じがしてとても嬉しい。
「優斗君。お風呂入ってきたら」
「そうしようかな」
オレはそのままお風呂に入る。この前の脱衣所はとりあえずスルーした。変な妄想とかしてたら、こっちの身が持たないしな。
そしてお風呂から出て、聖菜さんの看病に戻る。熱を測ってもらったら、まだあるようだった。辛そうにベッドに横になっている聖菜さん。オレは聖菜さんの隣に座り手を握る。
「こうしてると安心する……」
「それは良かったよ。ところでなんで風邪なんて引いたの?聖菜さんらしくないよな?」
「……内緒」
「内緒は認めません」
「えぇ?なんか強気だなぁ優斗君」
「そりゃ聖菜さんの恋人だからな」
「ふふ。私の未来の旦那様は亭主関白のようですな」
聖菜さんはクスっと笑いながら呟いた。そんな表情も可愛くてついキスをしたくなる。でも今は我慢だ。
「……昨日お風呂に入ったあと髪も乾かさないで、彩音ちゃんと舞子ちゃんとメッセージのやり取りしてたんだ。そしたら湯冷めしちゃってね」
「なるほど。湯冷めするほど嬉しくて夏風邪を引いたんだな」
「そうだよ。悪い?」
「いやぁ罪な男だオレは」
「全部優斗君が悪いね。だから責任とって私が治るまで一緒にいて?」
「仰せのままに」
オレは再び少し膨れている聖菜さんの手を強く握る。そんな姿も可愛い。すると聖菜さんも握り返してくれる。それだけで幸せを感じることができる。
「ねぇ優斗君」
「なんだ?」
「着替えたいかな。汗かいちゃったから」
「わ、わかった」
オレが部屋を出ようとすると聖菜さんがとんでもない爆弾を投下する。
「その前に身体を拭いてほしいかな」
「え。オレが?」
「辛いの。ダメかな?」
「いやダメじゃないけど……」
「上半身だけでいいから」
聖菜さんの身体の上半身とか下半身とかそういう問題じゃないんだが!?絶対に手に感触が残ってしまう!
「でも。その柔らかい感触が記憶に刻まれるんだけどさ」
「何回も触ってるでしょ」
「それは聖菜さんが当ててるだけと言うか……」
「ふふ。オカズにしてもいいよ?それともまたお口でしてあげる?」
「聖菜さん!?」
「冗談だよ」
本当に油断ならないなこの人は……。オレは仕方なくタオルを濡らしてくる。そして聖菜さんの背後に回り、少し前に流行ったバックハグのような格好で背中から優しく拭いていく。
「んっ……冷た……」
「ごめん。大丈夫か?」
「うん」
脱がさずにそのまま手だけ衣服の中に入れているのもまたイヤらしい。そして熱がある聖菜さんの身体も熱いし。オレの心臓の音が聞こえてしまうのではないか?と心配になる。
そして背中から肩と拭いていく。聖菜さんは身長も150センチで小柄だからすぐに拭き終わる。
「終わったよ聖菜さん」
「……前もお願い」
「いやそれはさすがに……」
オレがそう言ってそのまま離れようとすると聖菜さんが振り向く。その可愛い顔が至近距離に見える。そして一言呟く。
「優斗君は私の彼氏でしょ」
「……分かった」
オレはもう一度濡れたタオルを手に取りそのまま聖菜さんの胸元へと持っていくことにする。落ち着け……これは看病なんだ。変なこと考えるなよオレ!
オレは聖菜さんの夏風邪の看病に来ている。もちろん明日は学校も休みなのでお泊まりの予定だ。緊張しないと言えば嘘になるが、今オレは聖菜さんの彼氏になった。心持ちはこの前とは全然違う。
「聖菜さん。薬飲んだ?」
「うん」
「果物食べる?」
「飲み物がほしいかな」
「分かった」
オレは冷蔵庫からペットボトルの水を取り出すと、コップに注ぎ聖菜さんに手渡す。なんか頼られている感じがしてとても嬉しい。
「優斗君。お風呂入ってきたら」
「そうしようかな」
オレはそのままお風呂に入る。この前の脱衣所はとりあえずスルーした。変な妄想とかしてたら、こっちの身が持たないしな。
そしてお風呂から出て、聖菜さんの看病に戻る。熱を測ってもらったら、まだあるようだった。辛そうにベッドに横になっている聖菜さん。オレは聖菜さんの隣に座り手を握る。
「こうしてると安心する……」
「それは良かったよ。ところでなんで風邪なんて引いたの?聖菜さんらしくないよな?」
「……内緒」
「内緒は認めません」
「えぇ?なんか強気だなぁ優斗君」
「そりゃ聖菜さんの恋人だからな」
「ふふ。私の未来の旦那様は亭主関白のようですな」
聖菜さんはクスっと笑いながら呟いた。そんな表情も可愛くてついキスをしたくなる。でも今は我慢だ。
「……昨日お風呂に入ったあと髪も乾かさないで、彩音ちゃんと舞子ちゃんとメッセージのやり取りしてたんだ。そしたら湯冷めしちゃってね」
「なるほど。湯冷めするほど嬉しくて夏風邪を引いたんだな」
「そうだよ。悪い?」
「いやぁ罪な男だオレは」
「全部優斗君が悪いね。だから責任とって私が治るまで一緒にいて?」
「仰せのままに」
オレは再び少し膨れている聖菜さんの手を強く握る。そんな姿も可愛い。すると聖菜さんも握り返してくれる。それだけで幸せを感じることができる。
「ねぇ優斗君」
「なんだ?」
「着替えたいかな。汗かいちゃったから」
「わ、わかった」
オレが部屋を出ようとすると聖菜さんがとんでもない爆弾を投下する。
「その前に身体を拭いてほしいかな」
「え。オレが?」
「辛いの。ダメかな?」
「いやダメじゃないけど……」
「上半身だけでいいから」
聖菜さんの身体の上半身とか下半身とかそういう問題じゃないんだが!?絶対に手に感触が残ってしまう!
「でも。その柔らかい感触が記憶に刻まれるんだけどさ」
「何回も触ってるでしょ」
「それは聖菜さんが当ててるだけと言うか……」
「ふふ。オカズにしてもいいよ?それともまたお口でしてあげる?」
「聖菜さん!?」
「冗談だよ」
本当に油断ならないなこの人は……。オレは仕方なくタオルを濡らしてくる。そして聖菜さんの背後に回り、少し前に流行ったバックハグのような格好で背中から優しく拭いていく。
「んっ……冷た……」
「ごめん。大丈夫か?」
「うん」
脱がさずにそのまま手だけ衣服の中に入れているのもまたイヤらしい。そして熱がある聖菜さんの身体も熱いし。オレの心臓の音が聞こえてしまうのではないか?と心配になる。
そして背中から肩と拭いていく。聖菜さんは身長も150センチで小柄だからすぐに拭き終わる。
「終わったよ聖菜さん」
「……前もお願い」
「いやそれはさすがに……」
オレがそう言ってそのまま離れようとすると聖菜さんが振り向く。その可愛い顔が至近距離に見える。そして一言呟く。
「優斗君は私の彼氏でしょ」
「……分かった」
オレはもう一度濡れたタオルを手に取りそのまま聖菜さんの胸元へと持っていくことにする。落ち着け……これは看病なんだ。変なこと考えるなよオレ!
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