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15. 私。メンヘラだよ?
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15. 私。メンヘラだよ?
無事に牛乳とアレを買って家に戻り、オレと高宮さんと怜奈はカレーを食べることにする。
「あれ?」
「おにぃ。いつもと違うでしょ?今日のカレーは聖菜さんが作ってくれたんだよ」
「そうなのか」
「いやおにぃ……何か感想とかないの?」
「え?もちろん美味しいぞ。高宮さん料理できるんだな?」
「毎日作ってるからね」
「聖菜さん自炊してるんですか?」
「毎朝早起きして、お弁当作って、朝ごはんも作ってね」
「すごいですね!」
「今はやってないけど」
「え?」
高宮さんの言葉に不思議そうな顔をしている怜奈。高宮さんなんかやけに上機嫌だな。そして高宮さんはニコニコしながらオレのことを見ている。
「なにか?」
「見てるだけだよ。私が愛情込めて作ったカレーを美味しそうに食べる顔を目に焼きつけてるだけ」
「懲りないねぇ。何も変わらないのに」
「変わるよ。私には分かるんだから」
そんなこんなでカレーを食べ終えると怜奈はお風呂に入ると言って部屋を出ていく。するとさっきまで上機嫌だった高宮さんが急に不機嫌になり、膨れてジト目でオレを睨んでくる。
「どうした?」
「私。怒ってるから」
すると高宮さんはスマホを取り出し、メッセージを読みはじめる。
「さっき彩音ちゃんからメッセージがきたの。『ドラッグストアで神坂に会って、帰り少し話したんだけど、結構いいやつだったよ。』って」
「たまたま帰り道が一緒だったんだよ」
「ふーん……」
「いやそんなことで怒るなんてメンヘラじゃんか」
「私。メンヘラだよ?知らなかった?」
「肯定するなよ」
……でも高宮さんが怒るのを見るのは初めてかもしれない。こんな表情もするんだな。そう考えると少し嬉しくなってしまう。
「こらこら。なんで笑ってるのかな?」
「いや。高宮さんはメンヘラっぽいなって思って」
「私は感情で動くからね」
「パッション系だな」
「そしてそんなメンヘラと結婚するんだよ神坂君は」
「そうらしいな。その時は受け入れるよオレは思慮深いからさ」
「本当に思慮深い人は、そんなことを言わないと思うなぁ」
高宮さんはいつものようにクスクスと笑う。しかしいつもより笑顔が柔らかい気がする。意外な一面が見れたかも。
その後、オレが先にお風呂に入り、今は高宮さんが入っている。今のうちにアレをどこかに隠さなければと思い、自分の部屋に戻ったのだが、その光景を見て怜奈を呼び出す。
「なんで布団が敷いてある?」
「だっておにぃの部屋に泊まるでしょ?」
「いや普通お前の部屋に決まってるだろ!」
「普通はおにぃの部屋でしょ!私と聖菜さんは今日初めて会ったんだよ?」
「そりゃそうだが……何か起きたらどうするんだよ!」
「そのためにアレ買ってきたんでしょ?本当にヘタレだよねおにぃは?あんなに可愛い人が泊まりに来てるのにさ?既成事実くらい作りなよ。もう二度とないチャンスかもよ?」
くっ……めちゃくちゃ煽ってくるじゃねぇか。そんなことを言い合っていると高宮さんが戻ってくる。
「お風呂いただいたよ?」
オレは右手に持っていたアレをベッドの下に投げ捨てて、平然を装って話し始める。
「高宮さんごめんな。こいつが勝手に布団敷いただけだから。怜奈の部屋に敷き直すから」
「私は神坂君の部屋でいいよ?」
「いやそれは……」
「理性警察は出張中なのかな?」
「この前の難事件が解決したばかりだからな。今は休暇中だ」
「なら休日出勤しないとだね」
本当に高宮さんには敵わない。結局、高宮さんはオレの部屋に泊まることになった。怜奈は『あとはごゆっくり』とか言っていなくなる。あとでボコそう。
とは言ってもこの前のラブホよりはマシか。空間は一緒とはいえ、寝る場所は別々だからな。大丈夫。何も考えるな。
無事に牛乳とアレを買って家に戻り、オレと高宮さんと怜奈はカレーを食べることにする。
「あれ?」
「おにぃ。いつもと違うでしょ?今日のカレーは聖菜さんが作ってくれたんだよ」
「そうなのか」
「いやおにぃ……何か感想とかないの?」
「え?もちろん美味しいぞ。高宮さん料理できるんだな?」
「毎日作ってるからね」
「聖菜さん自炊してるんですか?」
「毎朝早起きして、お弁当作って、朝ごはんも作ってね」
「すごいですね!」
「今はやってないけど」
「え?」
高宮さんの言葉に不思議そうな顔をしている怜奈。高宮さんなんかやけに上機嫌だな。そして高宮さんはニコニコしながらオレのことを見ている。
「なにか?」
「見てるだけだよ。私が愛情込めて作ったカレーを美味しそうに食べる顔を目に焼きつけてるだけ」
「懲りないねぇ。何も変わらないのに」
「変わるよ。私には分かるんだから」
そんなこんなでカレーを食べ終えると怜奈はお風呂に入ると言って部屋を出ていく。するとさっきまで上機嫌だった高宮さんが急に不機嫌になり、膨れてジト目でオレを睨んでくる。
「どうした?」
「私。怒ってるから」
すると高宮さんはスマホを取り出し、メッセージを読みはじめる。
「さっき彩音ちゃんからメッセージがきたの。『ドラッグストアで神坂に会って、帰り少し話したんだけど、結構いいやつだったよ。』って」
「たまたま帰り道が一緒だったんだよ」
「ふーん……」
「いやそんなことで怒るなんてメンヘラじゃんか」
「私。メンヘラだよ?知らなかった?」
「肯定するなよ」
……でも高宮さんが怒るのを見るのは初めてかもしれない。こんな表情もするんだな。そう考えると少し嬉しくなってしまう。
「こらこら。なんで笑ってるのかな?」
「いや。高宮さんはメンヘラっぽいなって思って」
「私は感情で動くからね」
「パッション系だな」
「そしてそんなメンヘラと結婚するんだよ神坂君は」
「そうらしいな。その時は受け入れるよオレは思慮深いからさ」
「本当に思慮深い人は、そんなことを言わないと思うなぁ」
高宮さんはいつものようにクスクスと笑う。しかしいつもより笑顔が柔らかい気がする。意外な一面が見れたかも。
その後、オレが先にお風呂に入り、今は高宮さんが入っている。今のうちにアレをどこかに隠さなければと思い、自分の部屋に戻ったのだが、その光景を見て怜奈を呼び出す。
「なんで布団が敷いてある?」
「だっておにぃの部屋に泊まるでしょ?」
「いや普通お前の部屋に決まってるだろ!」
「普通はおにぃの部屋でしょ!私と聖菜さんは今日初めて会ったんだよ?」
「そりゃそうだが……何か起きたらどうするんだよ!」
「そのためにアレ買ってきたんでしょ?本当にヘタレだよねおにぃは?あんなに可愛い人が泊まりに来てるのにさ?既成事実くらい作りなよ。もう二度とないチャンスかもよ?」
くっ……めちゃくちゃ煽ってくるじゃねぇか。そんなことを言い合っていると高宮さんが戻ってくる。
「お風呂いただいたよ?」
オレは右手に持っていたアレをベッドの下に投げ捨てて、平然を装って話し始める。
「高宮さんごめんな。こいつが勝手に布団敷いただけだから。怜奈の部屋に敷き直すから」
「私は神坂君の部屋でいいよ?」
「いやそれは……」
「理性警察は出張中なのかな?」
「この前の難事件が解決したばかりだからな。今は休暇中だ」
「なら休日出勤しないとだね」
本当に高宮さんには敵わない。結局、高宮さんはオレの部屋に泊まることになった。怜奈は『あとはごゆっくり』とか言っていなくなる。あとでボコそう。
とは言ってもこの前のラブホよりはマシか。空間は一緒とはいえ、寝る場所は別々だからな。大丈夫。何も考えるな。
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