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10. 兄としてのプライド
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10. 兄としてのプライド
オレは夢を見た。どこかわからないが、とても幸せな気分になった。隣にいるのは……誰だ?目が覚めるとカーテンからは朝日が差し込んでいた。枕元のスマホを手に取り時間を確認すると、朝7時を回ったところだ。
今日は日曜日なのに……ずいぶん早起きをしてしまったようだ。二度寝をする気にはならなかったのでリビングに向かう。
「せっかくだから怜奈の分も朝食を作ってやるか。」
ちなみにオレの両親は仕事が忙しく、基本は家にいないことが多い。だからある意味妹と2人で暮らしているようなものなのだ。
そして時間は8時を回る。朝食の準備が出来たタイミングで怜奈が起きてくる。
「おうおはよう」
「へ?」
「朝飯作ったから一緒に食べようぜ?」
「これは夢?私まだ寝ぼけてる?」
「お前はちゃんと二本足が地面についてるぞ」
「じゃあなんなの!?おにぃが料理作るとか気持ち悪いんだけど!?しかも私の分まで……熱でもあるんじゃ……」
「お前の兄貴はそんなに信用ないのか」
まったく失礼なやつである。オレだってやろうと思えばそれくらいできるんだよ。
「いや……なんか怖い……」
「おいこら。さすがに傷つくからやめてくれ。まぁいいから座れよ」
「うわぁ……」
「なんだその顔は?文句あんのか?」
「いや……なんか変なものでも食べたんじゃないかって」
「そこまで言うか?」
「おにぃが……おにぃがおかしい!どうしよう!」
「病院行けよ」
「おにぃが正論言ってる!?」
……あとでボコしておこう。そんなやりとりをしながらオレと怜奈は朝食を食べる。
「なぁ怜奈。お前さ。彼氏いるの?」
「セクハラ」
「いや兄としてだな?」
「そう言うおにぃこそどうなの?高校生になったんだから、いい加減彼女でも作れば?どうせ出来ないと思うけど?」
なぜかムカつく顔をしながらマウントをとってくる怜奈。ほう……なら戦争だ。
「バカ野郎。オレにだってそう言うお相手くらいいるぞ?」
「……二次元は入らないよ?」
「知ってるよ!なめんな!」
「どうせブスでしょ」
「いやもう超絶美少女!身長がこのくらいで、黒髪のロング……」
待て待て!なんでここで高宮さんが出てくる!別に付き合ってないだろオレ!そんなオレの慌てぶりを見てか、怜奈がニヤつきながら声をかけてくる。
「ほら嘘だ」
「嘘じゃねぇよ!」
「じゃあ明日学校終わったら連れてきてよ」
「え?」
「なに?」
くそっ……妹のくせに生意気な……。でもオレにも兄としてのプライドがあるんだよ!とか思ったが、オレはなんて浅はかな事をしてしまったんだ。こんなことになってしまった以上、高宮さんを連れてこないわけにはいかないじゃないか。
「わかった……絶対に連れて来る」
「大丈夫?なんか引くに引けない顔してるけど?」
「そんな顔してねぇし!」
「ふーん。なら楽しみにしてるね?嘘ついたら今年いっぱいアイスおごってもらうから」
「鬼畜すぎるだろ……いくらアイスが安いとは言え、破産するわ」
「じゃあやっぱり嘘なんだ」
「嘘じゃねぇって!」
「ふ~ん。あっそ。まぁ期待しないでおくけど」
「それはそれで腹立つな……」
こうしてオレはまだ許可すらとれていない高宮さんを家に連れて行くことになった。
オレは夢を見た。どこかわからないが、とても幸せな気分になった。隣にいるのは……誰だ?目が覚めるとカーテンからは朝日が差し込んでいた。枕元のスマホを手に取り時間を確認すると、朝7時を回ったところだ。
今日は日曜日なのに……ずいぶん早起きをしてしまったようだ。二度寝をする気にはならなかったのでリビングに向かう。
「せっかくだから怜奈の分も朝食を作ってやるか。」
ちなみにオレの両親は仕事が忙しく、基本は家にいないことが多い。だからある意味妹と2人で暮らしているようなものなのだ。
そして時間は8時を回る。朝食の準備が出来たタイミングで怜奈が起きてくる。
「おうおはよう」
「へ?」
「朝飯作ったから一緒に食べようぜ?」
「これは夢?私まだ寝ぼけてる?」
「お前はちゃんと二本足が地面についてるぞ」
「じゃあなんなの!?おにぃが料理作るとか気持ち悪いんだけど!?しかも私の分まで……熱でもあるんじゃ……」
「お前の兄貴はそんなに信用ないのか」
まったく失礼なやつである。オレだってやろうと思えばそれくらいできるんだよ。
「いや……なんか怖い……」
「おいこら。さすがに傷つくからやめてくれ。まぁいいから座れよ」
「うわぁ……」
「なんだその顔は?文句あんのか?」
「いや……なんか変なものでも食べたんじゃないかって」
「そこまで言うか?」
「おにぃが……おにぃがおかしい!どうしよう!」
「病院行けよ」
「おにぃが正論言ってる!?」
……あとでボコしておこう。そんなやりとりをしながらオレと怜奈は朝食を食べる。
「なぁ怜奈。お前さ。彼氏いるの?」
「セクハラ」
「いや兄としてだな?」
「そう言うおにぃこそどうなの?高校生になったんだから、いい加減彼女でも作れば?どうせ出来ないと思うけど?」
なぜかムカつく顔をしながらマウントをとってくる怜奈。ほう……なら戦争だ。
「バカ野郎。オレにだってそう言うお相手くらいいるぞ?」
「……二次元は入らないよ?」
「知ってるよ!なめんな!」
「どうせブスでしょ」
「いやもう超絶美少女!身長がこのくらいで、黒髪のロング……」
待て待て!なんでここで高宮さんが出てくる!別に付き合ってないだろオレ!そんなオレの慌てぶりを見てか、怜奈がニヤつきながら声をかけてくる。
「ほら嘘だ」
「嘘じゃねぇよ!」
「じゃあ明日学校終わったら連れてきてよ」
「え?」
「なに?」
くそっ……妹のくせに生意気な……。でもオレにも兄としてのプライドがあるんだよ!とか思ったが、オレはなんて浅はかな事をしてしまったんだ。こんなことになってしまった以上、高宮さんを連れてこないわけにはいかないじゃないか。
「わかった……絶対に連れて来る」
「大丈夫?なんか引くに引けない顔してるけど?」
「そんな顔してねぇし!」
「ふーん。なら楽しみにしてるね?嘘ついたら今年いっぱいアイスおごってもらうから」
「鬼畜すぎるだろ……いくらアイスが安いとは言え、破産するわ」
「じゃあやっぱり嘘なんだ」
「嘘じゃねぇって!」
「ふ~ん。あっそ。まぁ期待しないでおくけど」
「それはそれで腹立つな……」
こうしてオレはまだ許可すらとれていない高宮さんを家に連れて行くことになった。
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