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第2章 皇女の行方は何処へ? ~約束のアクアマリン~
2. ミーユの理由
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2. ミーユの理由
次の日。さっそく私たちはその行方不明になったライゼンバッハ帝国の第三皇女を探しにまずは街に情報を聞きに出ることにする。ブレイドさんの提案で二手に分かれることにした。
私はアティと、ブレイドさんはミーユと共に行方不明の第三皇女の情報を集めることになった。何故かブレイドさんはミーユと行きたそうだった。もしかしてブレイドさん……という変な想像はしないようにしておこう。
私たちはとりあえず王国の繁華街のほうに向かうことにする。夕刻までの時間はここは人も多く活気に溢れている。歩くたび、私たちに誘惑するかのように食べ物のいい匂いがしてくる。
「はぁお腹空いたな。この匂いがお腹に染み渡るね。」
「え。エルンさん。さっきご飯たべてましたよね?」
「甘いものは別腹でしょ?アティも女の子なんだから、私の気持ち分かるよね?」
半ば強引に私の女子論をアティに押し付ける。アティは困った顔で愛想笑いを私にしてくる。その質問が嫌だったのかアティは急に話題を変え始める。逃げたな。
「そっそういえば!なんでミーユさんはこの依頼に反対したんでしょう?ミーユさんの性格なら喜んでやりそうなのに。とは言っても私はあまり付き合いは長くないですけどね。えへへ」
アティの言う通りではある。こんな高額の懸賞金が出る依頼、ミーユの性格なら飛び付いてくると思ったのに。何か理由があるのかもな。
「よ~しっ!繁華街で聞き込みを頑張らないとですね!」
「アティ」
「はい。どこから行きましょうかエルンさん!私は聞き込みはやる気ありますよ!情報の整理も任せてください!得意なんです!」
「落ち着いてアティ。とりあえず……デザート食べよう。」
「え?エルンさん?」
私は誘惑に耐えきれなかった。ずっと我慢してたがもう限界!アティは私の発言に目を丸くしていたが、腹が減っては戦はできぬ!街の中でも一番大きい店頭にサンプルが飾ってある美味しそうなデザートの店に急ぐ事にした。
◇◇◇
~ブレイドとミーユ~
エルンとアティが情報を集めている繁華街とは反対側。武器や防具が売っている店が並ぶ大通りを2人は歩いている。
「あのさブレイド。こんなところで情報を聞き込みするの?」
「ああ。悪いか?」
「なんか意味なさそうだけど?って言うかブレイドが私と行くの決めたの珍しいよね?もしかして私の可愛さに惚れた?」
「お前に話があったからな」
ブレイドさんは立ち止まりミーユにそう告げる。
「なに真面目な顔して?本当に告白?私が可愛いから仕方ないけどさ」
「はぐらかすな。お前はなんでこの依頼をやるのを拒む。何か理由があるんだろう?エルンが決めたことに反対するなんてお前じゃあり得ないからな」
ミーユは下を向きしばらく黙っていたが、意を決したようにブレイドに理由を話す。
「……あのさ、世の中ってお金がすべてなのかな。私は目の前のお金より困っている人を助ける方がよっぽどマシじゃないかって思う。だからエルンが高額の懸賞金を狙うって言った時、正直ガッカリしたんだ」
「それはオレのせいだ。あいつに資金不足の話を持ち出したのはオレだからな。だからあいつの事を悪く思うな。あいつはどっちかというと懸賞金より大きな依頼という好奇心の方が大きいはずだ」
その発言を聞いたミーユはさっきとは一変していつもの顔になりブレイドに伝える。
「ブレイドって、エルンがいないとエルンに優しいよね?逆ツンデレ?」
「なんだそれは?まぁお前の理由はわかったよ。ただこれはパーティーで受ける依頼だ。依頼達成のためにお前にも頑張ってもらうからな」
「……もちろん。仕事はやるよ」
ミーユはまたさっきの顔に戻る。ミーユの理由はわかったがどうにも腑に落ちないとブレイドは感じていたのだった。
◇◇◇
「うぅ……お腹いっぱい」
とりあえず初日の成果はなかった。ギルドに戻った私たちは明日の集合時間を決めて解散することにした。私はほんの少し誘惑に耐えきれなかった許容オーバーになった胃の中を消化することにする。そこにブレイドさんがやってくる。
「おいエルン。お前ちゃんと情報集めてたんだろうな?」
「集めてましたよ。一番美味しいケーキはどのお店……とかじゃなくて、行方不明のライゼンバッハ帝国の第三皇女の。でも空振りでした。というかそもそも第三皇女なんていた?みたいな反応でしたよ?」
「お前たちもか。おそらくライゼンバッハ帝国は第三皇女の存在を隠していたんだ。理由は分からないがな。でも懸賞金をあれだけ高額に出すんだ。存在は間違いないだろうな」
王家が隠していた秘密か。ブレイドさんの言う通りなのかもしれない。その理由がわかれば、居場所がわかるかもしれないけど。
「あとミーユがこの依頼を断った理由も聞いておいた。ミーユはお前が目の前の報償金に目が眩んだのが嫌だったってな。一応フォローはしてやったぞ感謝しろ」
はい?納得いかないんですけど……元はブレイドさんが資金難の話をしたからで……でも決めたのは私か。ミーユには悪いことしちゃったかもな。
「まぁ本心ではないと思うがな」
「えっ?」
「見りゃわかる。最もらしいことは言ってたが本当の理由はわからない。それにオレたちはミーユの事を何も知らない。あいつがどこから来たのか、本名も分からん。ただミーユと言う名前以外な」
ミーユは最近ギルド冒険者になったばかりだ。確かにミーユの詳しい事を私は聞いてはいない。ブレイドさんはミーユを疑っているのだろうか……
「ブレイドさんはミーユの事疑ってるの?」
「疑うと言うより、信用はしていない。この歳になると色々勘繰る癖が出てくるんだ。気を悪くするな。あくまで可能性の話をしているだけだからな。お前とアティがミーユの事をよく見てやれ、歳も近いしな」
「うん。わかりました」
このまま無理にこの依頼をやってもミーユが嫌なら意味ない。一体ミーユの本当の理由は何だろうか。聞くのが一番だけど……それは出来るような気がしないなぁ……どうしよ。
次の日。さっそく私たちはその行方不明になったライゼンバッハ帝国の第三皇女を探しにまずは街に情報を聞きに出ることにする。ブレイドさんの提案で二手に分かれることにした。
私はアティと、ブレイドさんはミーユと共に行方不明の第三皇女の情報を集めることになった。何故かブレイドさんはミーユと行きたそうだった。もしかしてブレイドさん……という変な想像はしないようにしておこう。
私たちはとりあえず王国の繁華街のほうに向かうことにする。夕刻までの時間はここは人も多く活気に溢れている。歩くたび、私たちに誘惑するかのように食べ物のいい匂いがしてくる。
「はぁお腹空いたな。この匂いがお腹に染み渡るね。」
「え。エルンさん。さっきご飯たべてましたよね?」
「甘いものは別腹でしょ?アティも女の子なんだから、私の気持ち分かるよね?」
半ば強引に私の女子論をアティに押し付ける。アティは困った顔で愛想笑いを私にしてくる。その質問が嫌だったのかアティは急に話題を変え始める。逃げたな。
「そっそういえば!なんでミーユさんはこの依頼に反対したんでしょう?ミーユさんの性格なら喜んでやりそうなのに。とは言っても私はあまり付き合いは長くないですけどね。えへへ」
アティの言う通りではある。こんな高額の懸賞金が出る依頼、ミーユの性格なら飛び付いてくると思ったのに。何か理由があるのかもな。
「よ~しっ!繁華街で聞き込みを頑張らないとですね!」
「アティ」
「はい。どこから行きましょうかエルンさん!私は聞き込みはやる気ありますよ!情報の整理も任せてください!得意なんです!」
「落ち着いてアティ。とりあえず……デザート食べよう。」
「え?エルンさん?」
私は誘惑に耐えきれなかった。ずっと我慢してたがもう限界!アティは私の発言に目を丸くしていたが、腹が減っては戦はできぬ!街の中でも一番大きい店頭にサンプルが飾ってある美味しそうなデザートの店に急ぐ事にした。
◇◇◇
~ブレイドとミーユ~
エルンとアティが情報を集めている繁華街とは反対側。武器や防具が売っている店が並ぶ大通りを2人は歩いている。
「あのさブレイド。こんなところで情報を聞き込みするの?」
「ああ。悪いか?」
「なんか意味なさそうだけど?って言うかブレイドが私と行くの決めたの珍しいよね?もしかして私の可愛さに惚れた?」
「お前に話があったからな」
ブレイドさんは立ち止まりミーユにそう告げる。
「なに真面目な顔して?本当に告白?私が可愛いから仕方ないけどさ」
「はぐらかすな。お前はなんでこの依頼をやるのを拒む。何か理由があるんだろう?エルンが決めたことに反対するなんてお前じゃあり得ないからな」
ミーユは下を向きしばらく黙っていたが、意を決したようにブレイドに理由を話す。
「……あのさ、世の中ってお金がすべてなのかな。私は目の前のお金より困っている人を助ける方がよっぽどマシじゃないかって思う。だからエルンが高額の懸賞金を狙うって言った時、正直ガッカリしたんだ」
「それはオレのせいだ。あいつに資金不足の話を持ち出したのはオレだからな。だからあいつの事を悪く思うな。あいつはどっちかというと懸賞金より大きな依頼という好奇心の方が大きいはずだ」
その発言を聞いたミーユはさっきとは一変していつもの顔になりブレイドに伝える。
「ブレイドって、エルンがいないとエルンに優しいよね?逆ツンデレ?」
「なんだそれは?まぁお前の理由はわかったよ。ただこれはパーティーで受ける依頼だ。依頼達成のためにお前にも頑張ってもらうからな」
「……もちろん。仕事はやるよ」
ミーユはまたさっきの顔に戻る。ミーユの理由はわかったがどうにも腑に落ちないとブレイドは感じていたのだった。
◇◇◇
「うぅ……お腹いっぱい」
とりあえず初日の成果はなかった。ギルドに戻った私たちは明日の集合時間を決めて解散することにした。私はほんの少し誘惑に耐えきれなかった許容オーバーになった胃の中を消化することにする。そこにブレイドさんがやってくる。
「おいエルン。お前ちゃんと情報集めてたんだろうな?」
「集めてましたよ。一番美味しいケーキはどのお店……とかじゃなくて、行方不明のライゼンバッハ帝国の第三皇女の。でも空振りでした。というかそもそも第三皇女なんていた?みたいな反応でしたよ?」
「お前たちもか。おそらくライゼンバッハ帝国は第三皇女の存在を隠していたんだ。理由は分からないがな。でも懸賞金をあれだけ高額に出すんだ。存在は間違いないだろうな」
王家が隠していた秘密か。ブレイドさんの言う通りなのかもしれない。その理由がわかれば、居場所がわかるかもしれないけど。
「あとミーユがこの依頼を断った理由も聞いておいた。ミーユはお前が目の前の報償金に目が眩んだのが嫌だったってな。一応フォローはしてやったぞ感謝しろ」
はい?納得いかないんですけど……元はブレイドさんが資金難の話をしたからで……でも決めたのは私か。ミーユには悪いことしちゃったかもな。
「まぁ本心ではないと思うがな」
「えっ?」
「見りゃわかる。最もらしいことは言ってたが本当の理由はわからない。それにオレたちはミーユの事を何も知らない。あいつがどこから来たのか、本名も分からん。ただミーユと言う名前以外な」
ミーユは最近ギルド冒険者になったばかりだ。確かにミーユの詳しい事を私は聞いてはいない。ブレイドさんはミーユを疑っているのだろうか……
「ブレイドさんはミーユの事疑ってるの?」
「疑うと言うより、信用はしていない。この歳になると色々勘繰る癖が出てくるんだ。気を悪くするな。あくまで可能性の話をしているだけだからな。お前とアティがミーユの事をよく見てやれ、歳も近いしな」
「うん。わかりました」
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