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第4章 令嬢と大賢者。ドラゴンの住まう霊峰
9. 聞きたいこと
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9. 聞きたいこと
私たちは魔物の巣窟に向かうため北にある霊峰を目指して歩いている。霊峰までは大体2日程度かかるらしい……
はぁ野営か……地面は固いし、虫とか出そうだし、ご飯だって保存食だし。はぁ~憂鬱だわ。そんなことを思っているのは私だけのようだ。
「野営楽しみですね!旅に出てから何回かやりましたけど、夜に焚き火の前で話をしたり、夜空に輝く星を見たりするのは楽しいんですよリズさん!」
「そうなんですのね!私は野営したことありませんもの。少し憧れますわ!あ~夜が待ち遠しいですわ!」
……。この子たちキャンプ感覚じゃない!おかしいわよ!この子たちおかしいわよ!王族とか貴族令嬢はこんな感じなのかしら?それともこれが普通?
なんか改めて思ったけど、マーリンも色々苦労していたのかもね……。
「こら。遊びじゃないのよ。魔物の巣窟があるんだから気を引き締めなさい?」
「わかっていますわよアイリス様。でも、少しくらいワクワクしてもバチは当たりませんわよね?」
「はい!そうですよ!それにアイリス様が一緒なら安全です!」
安全と言われても、私自身は魔力がないのだからそんなに盲信されても困るんだけどねサーシャ。
しばらく歩くと魔物が襲ってきた。ゴブリンやコボルトといった弱い魔物ばかりだが数が多い。ここは魔法で殲滅しようかしらと思っているとリズが飛び出していく。
「受けてくださいまし!やぁぁ!!」
リズがハンマーを振り下ろすと衝撃波が発生して、向かってきた魔物たちを一瞬にして消し飛ばす。相変わらず凄まじいわねこの子。というかいつの間にハンマーとか持ってたのよ?
「ふふっ。この程度の相手ではウォーミングアップにもなりませんわね?」
「おお、さすがですリズさん!私も負けていられませんね!」
そしてサーシャも剣を抜くと、そのまま魔物の群れへ突っ込んでいく。サーシャは素早い動きで敵を翻弄すると、そのまま次々と斬り伏せていった。なんだかんだ言ってもサーシャは強いのよね……
目の前にいた魔物はあっという間にサーシャとリズによって倒されてしまった。
「アイリス様、終わりましたわ」
「はい。すぐに片付けちゃいました」
「ええ……ありがとね2人とも……」
なんか釈然としないんだけど?これじゃ私ただの保護者じゃない。またしばらく歩くと日が落ちてきたので、とりあえず野営をすることにする。
「あれから魔物が出なくて良かったですね」
「そうですわね。やはり魔物は怖いですもの」
「私もです。未だに慣れません」
……はい?いやまぁ確かに魔物は危険な存在かもしれないけど、あそこまで軽く倒してたのにそれはないんじゃない?この子たちの感性がわからないわ。
「それにしてもリズさん。そのハンマーどうしたんですか?いつもは持っていませんでしたよね?」
「ああこれ?これはラオさんに作ってもらいましたの。これで私は剣による斬撃、レイピアでの刺突、ハンマーの打撃が使えますわ!パーフェクトですわね!」
「す、すごいですね……。やっぱりリズさんは器用なんですね」
リズは自慢げに胸を張る。本当に全ての武器を使いこなせるみたいね。炎の精霊魔法も使えるようだし。これはサーシャにとっていい仲間が増えたわよね。年も近いし。……まぁ一国のお姫様なんだけどさリズは。
私たちは食事を終えると見張りを立てて交代で寝ることにした。私は特に何もすることがないので、焚き火の灯りでこの前買った本を読むことにした。
ちなみにこの時代の魔法書物は非常に興味深いものが多いわね。……もっと読みたいわとか言ったらサーシャ怒るかしらね?
「アイリス様」
「ん?サーシャどうしたの?」
「少しお話しませんか?」
「別にいいけど、次の見張りはあなたでしょ?休まなくて大丈夫なの?」
「はい。実はアイリス様に聞きたいことがあって」
そう言って焚き火越しの向かい側にサーシャは座る。その顔は少し恥ずかしそうにしている。私に聞きたいこと?何かしらね?
私たちは魔物の巣窟に向かうため北にある霊峰を目指して歩いている。霊峰までは大体2日程度かかるらしい……
はぁ野営か……地面は固いし、虫とか出そうだし、ご飯だって保存食だし。はぁ~憂鬱だわ。そんなことを思っているのは私だけのようだ。
「野営楽しみですね!旅に出てから何回かやりましたけど、夜に焚き火の前で話をしたり、夜空に輝く星を見たりするのは楽しいんですよリズさん!」
「そうなんですのね!私は野営したことありませんもの。少し憧れますわ!あ~夜が待ち遠しいですわ!」
……。この子たちキャンプ感覚じゃない!おかしいわよ!この子たちおかしいわよ!王族とか貴族令嬢はこんな感じなのかしら?それともこれが普通?
なんか改めて思ったけど、マーリンも色々苦労していたのかもね……。
「こら。遊びじゃないのよ。魔物の巣窟があるんだから気を引き締めなさい?」
「わかっていますわよアイリス様。でも、少しくらいワクワクしてもバチは当たりませんわよね?」
「はい!そうですよ!それにアイリス様が一緒なら安全です!」
安全と言われても、私自身は魔力がないのだからそんなに盲信されても困るんだけどねサーシャ。
しばらく歩くと魔物が襲ってきた。ゴブリンやコボルトといった弱い魔物ばかりだが数が多い。ここは魔法で殲滅しようかしらと思っているとリズが飛び出していく。
「受けてくださいまし!やぁぁ!!」
リズがハンマーを振り下ろすと衝撃波が発生して、向かってきた魔物たちを一瞬にして消し飛ばす。相変わらず凄まじいわねこの子。というかいつの間にハンマーとか持ってたのよ?
「ふふっ。この程度の相手ではウォーミングアップにもなりませんわね?」
「おお、さすがですリズさん!私も負けていられませんね!」
そしてサーシャも剣を抜くと、そのまま魔物の群れへ突っ込んでいく。サーシャは素早い動きで敵を翻弄すると、そのまま次々と斬り伏せていった。なんだかんだ言ってもサーシャは強いのよね……
目の前にいた魔物はあっという間にサーシャとリズによって倒されてしまった。
「アイリス様、終わりましたわ」
「はい。すぐに片付けちゃいました」
「ええ……ありがとね2人とも……」
なんか釈然としないんだけど?これじゃ私ただの保護者じゃない。またしばらく歩くと日が落ちてきたので、とりあえず野営をすることにする。
「あれから魔物が出なくて良かったですね」
「そうですわね。やはり魔物は怖いですもの」
「私もです。未だに慣れません」
……はい?いやまぁ確かに魔物は危険な存在かもしれないけど、あそこまで軽く倒してたのにそれはないんじゃない?この子たちの感性がわからないわ。
「それにしてもリズさん。そのハンマーどうしたんですか?いつもは持っていませんでしたよね?」
「ああこれ?これはラオさんに作ってもらいましたの。これで私は剣による斬撃、レイピアでの刺突、ハンマーの打撃が使えますわ!パーフェクトですわね!」
「す、すごいですね……。やっぱりリズさんは器用なんですね」
リズは自慢げに胸を張る。本当に全ての武器を使いこなせるみたいね。炎の精霊魔法も使えるようだし。これはサーシャにとっていい仲間が増えたわよね。年も近いし。……まぁ一国のお姫様なんだけどさリズは。
私たちは食事を終えると見張りを立てて交代で寝ることにした。私は特に何もすることがないので、焚き火の灯りでこの前買った本を読むことにした。
ちなみにこの時代の魔法書物は非常に興味深いものが多いわね。……もっと読みたいわとか言ったらサーシャ怒るかしらね?
「アイリス様」
「ん?サーシャどうしたの?」
「少しお話しませんか?」
「別にいいけど、次の見張りはあなたでしょ?休まなくて大丈夫なの?」
「はい。実はアイリス様に聞きたいことがあって」
そう言って焚き火越しの向かい側にサーシャは座る。その顔は少し恥ずかしそうにしている。私に聞きたいこと?何かしらね?
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