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プロローグ 出会いと前日譚
1. 神様なんていない
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1. 神様なんていない
かつて魔物の恐怖から世界を救った者たちがいた。それは、英雄と称えられた人々だ。その中に『大賢者』と呼ばれる女がいた。その女は世界のために多くの知識を人々に授けたが、晩年は隠遁し、世間からは忘れ去られていた……。
そして誰に看取られるわけでもなく天寿を全うする。次に生まれ変わるときは人間ではなく、魔法の探求心から精霊になりたいと思った。
そして1000年後。しかし、その願いは叶わず、彼女は生まれ変わった。
そう……ただの『アイアンソード』に。
なんの変哲もない、武器屋にならんでいるあのアイアンソードだ。神様は彼女を不器用な存在としてこの世界に生み落としたのだった。いや……神様などいないのかもしれない。
◇◇◇
ここはセントレアと呼ばれる王国の辺境の街である。街には城壁がぐるりと取り囲み、その内側には麦畑が広がり、遠くには山々が見える。のどかな場所なのだ。そしてそこの一軒の武器屋に私はいる。
《ああ……今日も誰も買ってくれなかったなぁ……》
私の名前はアイリス=フォン=アスタータ。かつてこの世界を救った『大賢者』だ。今は何の変哲もないただのアイアンソード。
私は武器屋の壺の中に飾られていた。私の主になる人は、まだいない。
というのも、この街では剣はあまり使われず、冒険者と言われる人々がたまに訪れるくらいなのだそうだ。それもあまり見かけない。そんな平和で辺境の街だからなのか、武器屋に来る客はほとんどが街の人たちで、彼らは包丁とか金槌とか農具を買っていく。
「おい!そろそろ店を閉めるぞ!」
「はい!」
店の主人の声が聞こえると、他の従業員たちが閉店の準備を始める。もうすぐ日が変わる時間だ。お客さんも来ないだろう。
「じゃあオレは奥で寝てるからよ。戸締まり頼むわ」
「はい。分かりました」
店の主人は裏の部屋へ消えていく。この店には数人の店員がいる。みんないい人たちだが、私が話せる相手はいない。まあ、仕方がないけどね……。
そして店の明かりが消える。
これで私の一日の仕事が終わった。いつもと変わらぬ日常。目的もなくただただ誰かに買ってもらうのを待っている。そんな生活をしている。というか前世の功績が認められないなんて不満しかないけどね!
《アイアンソードって需要あるのかしら?もしかしたら私はずっとこのままここにいるのかもね……大体、私は大賢者なんだからせめて世界最強の杖とかに転生させなさいよ!はぁ……本当にふざけてるわ神様は。》
と文句を言っても誰も私の声は聞こえない。そして私は静かに眠りについた。
翌朝、目を覚ますと外はまだ薄暗かった。こんな時間に目覚めるなんて珍しいことだ。きっと昨夜はぐっすり眠れたんだ。そうに違いない。私はお店の開店を待つことにする。しばらくすると辺りが明るくなり始めた。
そして一人の男がやってきた。
男はカウンターの前に立つと、腰から短剣を抜いて眺めている。どうやら新しい剣を買うようだ。男の服装を見る限り冒険者だろうか?それとも旅人かしら?この街では見慣れない格好をしている。私を買ってくれないかしら?
「おはようございます。本日のご用件は何でしょうか?」
「うーん。実は剣を探しに来たんだけどさ……」
「剣ですか?どのような物をお探しでしょう?」
「そこそこ安くて使いやすいものが欲しいんだよねぇ」
「予算をお聞きしてもよろしいですか?」
「安ければ安いほどいい。」
「それでしたらこちらの商品などいかがでしょう?」
彼は差し出された品を見て、少し考え込むようにしていた。何か気になることでもあるのかしら?
「この店で一番安いのはこれかい?」
「えっとですね……一番安いというわけではないのですが、ならこれなんかはどうでしょう?値段も手頃ですよ」
そう言って店の主人は私を差し出す。これは……まさか私を買いたいということなのかしら?だとすれば嬉しいけれど……
「ふむ……ちょっと持ってみてもいいかな?」
「もちろんです。ぜひ手に取って見て下さい」
彼が私を手に取ると、私の中に不思議な感覚が走った。久しぶりの人肌。なんだか暖かい感じだ。
「こいつはダメだ。重すぎる。それに今時ただのアイアンソードなんて流行らないだろ?古すぎる。」
何この男!?失礼ね!どこが古い女なのよ!確かに重いけど!そりゃ鉄の塊だから仕方がないじゃない!
「そうでしたか、お気に召しませんでしたか?」
「ああ、全然違うな。こっちの方がいいな。」
「ありがとうございます。そちらの商品でよろしかったらお会計いたしますが、如何なさいますか?」
「ああ、これにするよ。いくらだい?」
「えっと……銀貨8枚になります。」
結局、私はまた買われなかった……。この男は私のことを分かっていなかったようね。後悔するといいわ!とか強がりを言っても虚しくなるだけ……まあ当然よね。だって普通のアイアンソードだし……どうせ初級の冒険者用の武器だし……。
そして数日がたつ。相変わらず私を買ってくれる人は現れない。この世界には私みたいなアイアンソードがたくさんあるからね。
《はぁ……早く買ってくれないかしら……いい加減この生活も飽きたわ》
それからさらに数日がたったある日のこと。店の扉が開かれ、一人の少女が入ってきた。
その少女は肩まで伸びる銀髪に薄紅色の瞳をしていた。身長は低めで整った顔つきをしている。歳はまだ10代前半くらいかしら。服装はこの辺りでは見かけない服装だった。でも人を惹き付けるようなとても不思議な感覚……この子は一体……?私がそんなことを考えていると、彼女は店内を見渡し私の前で立ち止まった。
《あっ……ついに私を選んでくれるのかしら……?》
「すみません。この壺にあるアイアンソードを見せてもらいたいんですけど……」
「はい、構いませんよ。どれになさりますか?」
これはチャンス。この少女は私を救ってくれるかもしれない!お願い!私を選んで!一番左端の私を!
「うーん。じゃあこの一番左端のアイアンソードがいいです!」
神様~!今回だけはいたのね!あなたなんて良い人なの!ありがとう!と聞こえるはずもないけど私は心の中で叫んだ。
「はいどうぞ。お嬢さんその格好、冒険者なのかい?ここらじゃ見かけないが名前は?」
「はい。サーシャ=グレイス。15歳です。まだ成り立てなんですけど、いずれは立派な冒険者になりたい。そして世界を救いたいと思っています!」
「グレイス?その貴族紋の腕輪……もしかして隣国のアルハイムのグレイス家の令嬢か?」
「……貴族令嬢には剣は売れませんか?」
グレイス家……そう言えば、この前来ていたお客様が話していたわね、魔物との戦乱で隣国の小国アルハイムが崩壊して没落した貴族の一つだったかしら……この子もこんなに若いのに大変ね……。
「いや。うちはどんな奴らでも客は客はだ」
「ありがとうございます。……うん。このアイアンソードをください。なんか他のと違って私を助けてくれる気がする!私の初めての相棒にする!」
《ああ。なんて良い子なの……やっと私を買ってもらえる!》
「お買い上げありがとうございます。お代は銅貨10枚で結構です」
「はい!お願いします!」
《よろしくねサーシャ。って私の声は聞こえてないと思うけど……》
これで私は晴れて自由の身となったのだ。そしてここからこの見習い冒険者、没落貴族令嬢のサーシャ=グレイスと共に長い旅が始まるのだった。
かつて魔物の恐怖から世界を救った者たちがいた。それは、英雄と称えられた人々だ。その中に『大賢者』と呼ばれる女がいた。その女は世界のために多くの知識を人々に授けたが、晩年は隠遁し、世間からは忘れ去られていた……。
そして誰に看取られるわけでもなく天寿を全うする。次に生まれ変わるときは人間ではなく、魔法の探求心から精霊になりたいと思った。
そして1000年後。しかし、その願いは叶わず、彼女は生まれ変わった。
そう……ただの『アイアンソード』に。
なんの変哲もない、武器屋にならんでいるあのアイアンソードだ。神様は彼女を不器用な存在としてこの世界に生み落としたのだった。いや……神様などいないのかもしれない。
◇◇◇
ここはセントレアと呼ばれる王国の辺境の街である。街には城壁がぐるりと取り囲み、その内側には麦畑が広がり、遠くには山々が見える。のどかな場所なのだ。そしてそこの一軒の武器屋に私はいる。
《ああ……今日も誰も買ってくれなかったなぁ……》
私の名前はアイリス=フォン=アスタータ。かつてこの世界を救った『大賢者』だ。今は何の変哲もないただのアイアンソード。
私は武器屋の壺の中に飾られていた。私の主になる人は、まだいない。
というのも、この街では剣はあまり使われず、冒険者と言われる人々がたまに訪れるくらいなのだそうだ。それもあまり見かけない。そんな平和で辺境の街だからなのか、武器屋に来る客はほとんどが街の人たちで、彼らは包丁とか金槌とか農具を買っていく。
「おい!そろそろ店を閉めるぞ!」
「はい!」
店の主人の声が聞こえると、他の従業員たちが閉店の準備を始める。もうすぐ日が変わる時間だ。お客さんも来ないだろう。
「じゃあオレは奥で寝てるからよ。戸締まり頼むわ」
「はい。分かりました」
店の主人は裏の部屋へ消えていく。この店には数人の店員がいる。みんないい人たちだが、私が話せる相手はいない。まあ、仕方がないけどね……。
そして店の明かりが消える。
これで私の一日の仕事が終わった。いつもと変わらぬ日常。目的もなくただただ誰かに買ってもらうのを待っている。そんな生活をしている。というか前世の功績が認められないなんて不満しかないけどね!
《アイアンソードって需要あるのかしら?もしかしたら私はずっとこのままここにいるのかもね……大体、私は大賢者なんだからせめて世界最強の杖とかに転生させなさいよ!はぁ……本当にふざけてるわ神様は。》
と文句を言っても誰も私の声は聞こえない。そして私は静かに眠りについた。
翌朝、目を覚ますと外はまだ薄暗かった。こんな時間に目覚めるなんて珍しいことだ。きっと昨夜はぐっすり眠れたんだ。そうに違いない。私はお店の開店を待つことにする。しばらくすると辺りが明るくなり始めた。
そして一人の男がやってきた。
男はカウンターの前に立つと、腰から短剣を抜いて眺めている。どうやら新しい剣を買うようだ。男の服装を見る限り冒険者だろうか?それとも旅人かしら?この街では見慣れない格好をしている。私を買ってくれないかしら?
「おはようございます。本日のご用件は何でしょうか?」
「うーん。実は剣を探しに来たんだけどさ……」
「剣ですか?どのような物をお探しでしょう?」
「そこそこ安くて使いやすいものが欲しいんだよねぇ」
「予算をお聞きしてもよろしいですか?」
「安ければ安いほどいい。」
「それでしたらこちらの商品などいかがでしょう?」
彼は差し出された品を見て、少し考え込むようにしていた。何か気になることでもあるのかしら?
「この店で一番安いのはこれかい?」
「えっとですね……一番安いというわけではないのですが、ならこれなんかはどうでしょう?値段も手頃ですよ」
そう言って店の主人は私を差し出す。これは……まさか私を買いたいということなのかしら?だとすれば嬉しいけれど……
「ふむ……ちょっと持ってみてもいいかな?」
「もちろんです。ぜひ手に取って見て下さい」
彼が私を手に取ると、私の中に不思議な感覚が走った。久しぶりの人肌。なんだか暖かい感じだ。
「こいつはダメだ。重すぎる。それに今時ただのアイアンソードなんて流行らないだろ?古すぎる。」
何この男!?失礼ね!どこが古い女なのよ!確かに重いけど!そりゃ鉄の塊だから仕方がないじゃない!
「そうでしたか、お気に召しませんでしたか?」
「ああ、全然違うな。こっちの方がいいな。」
「ありがとうございます。そちらの商品でよろしかったらお会計いたしますが、如何なさいますか?」
「ああ、これにするよ。いくらだい?」
「えっと……銀貨8枚になります。」
結局、私はまた買われなかった……。この男は私のことを分かっていなかったようね。後悔するといいわ!とか強がりを言っても虚しくなるだけ……まあ当然よね。だって普通のアイアンソードだし……どうせ初級の冒険者用の武器だし……。
そして数日がたつ。相変わらず私を買ってくれる人は現れない。この世界には私みたいなアイアンソードがたくさんあるからね。
《はぁ……早く買ってくれないかしら……いい加減この生活も飽きたわ》
それからさらに数日がたったある日のこと。店の扉が開かれ、一人の少女が入ってきた。
その少女は肩まで伸びる銀髪に薄紅色の瞳をしていた。身長は低めで整った顔つきをしている。歳はまだ10代前半くらいかしら。服装はこの辺りでは見かけない服装だった。でも人を惹き付けるようなとても不思議な感覚……この子は一体……?私がそんなことを考えていると、彼女は店内を見渡し私の前で立ち止まった。
《あっ……ついに私を選んでくれるのかしら……?》
「すみません。この壺にあるアイアンソードを見せてもらいたいんですけど……」
「はい、構いませんよ。どれになさりますか?」
これはチャンス。この少女は私を救ってくれるかもしれない!お願い!私を選んで!一番左端の私を!
「うーん。じゃあこの一番左端のアイアンソードがいいです!」
神様~!今回だけはいたのね!あなたなんて良い人なの!ありがとう!と聞こえるはずもないけど私は心の中で叫んだ。
「はいどうぞ。お嬢さんその格好、冒険者なのかい?ここらじゃ見かけないが名前は?」
「はい。サーシャ=グレイス。15歳です。まだ成り立てなんですけど、いずれは立派な冒険者になりたい。そして世界を救いたいと思っています!」
「グレイス?その貴族紋の腕輪……もしかして隣国のアルハイムのグレイス家の令嬢か?」
「……貴族令嬢には剣は売れませんか?」
グレイス家……そう言えば、この前来ていたお客様が話していたわね、魔物との戦乱で隣国の小国アルハイムが崩壊して没落した貴族の一つだったかしら……この子もこんなに若いのに大変ね……。
「いや。うちはどんな奴らでも客は客はだ」
「ありがとうございます。……うん。このアイアンソードをください。なんか他のと違って私を助けてくれる気がする!私の初めての相棒にする!」
《ああ。なんて良い子なの……やっと私を買ってもらえる!》
「お買い上げありがとうございます。お代は銅貨10枚で結構です」
「はい!お願いします!」
《よろしくねサーシャ。って私の声は聞こえてないと思うけど……》
これで私は晴れて自由の身となったのだ。そしてここからこの見習い冒険者、没落貴族令嬢のサーシャ=グレイスと共に長い旅が始まるのだった。
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