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第4章 聖女。本の知識でダンジョン攻略するのです!
17. 聖女。説得する
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17. 聖女。説得する
私たちは2回目の中級者ダンジョンに挑むことに決め、どのダンジョンに挑戦するか決めるため私はロゼッタ様と共にギルドに向かっていたのです。
「どんなダンジョンがあるのですかね?凄く楽しみなのです!」
「アリーゼ。言っておくがあまりにも危険なら中級者ダンジョンは諦めるのじゃぞ?この前はたまたま、あの雪だるまがワシの炎属性魔法と相性が良かったから倒せたからいいものの……」
「そんなこと言って、本当は他の属性魔法を使いたくないだけなのですロゼッタ様は!」
私がそう言うとロゼッタ様は杖で叩いてくるのです。
「いたっ痛いのです~」
「アリーゼお主はワシにガリ勉の氷属性魔法や陰キャの闇属性魔法を使えと言うのか!?」
「別にそんなことは言っていないのです!ただロゼッタ様の実力なら全部の属性魔法が使えるのです!」
「ふん。無駄じゃ!これはワシのポリシーなのじゃ。爆炎魔法は!」
変なプライドを持ってるのです……しかしロゼッタ様にも色々あるみたいなのでこれ以上は何も言えないのです。そしてギルドに着き、受付嬢のお姉さんから数ある中級者ダンジョンの情報を聞くのです。
それは3つあってそれぞれ同じ中級者ダンジョンでも難易度が違うらしいです。
1つ目は一番簡単な初級者の時にもあった洞窟型ダンジョン。
2つ目はオーガが出る森林型のダンジョン。
最後はドラゴンがいる山型ダンジョン。
うーん。またドラゴンなのですか……どのダンジョンがいいのですかね?するとロゼッタ様がもう一つの紙に気付き聞いてみる。
「その紙に書いてあるダンジョンはなんじゃ?」
「ああ……こちらは最近見つかったばかりのダンジョンですね。未開の地で発見されたんです」
「ほう……まだ新しいダンジョンか……」
そのまま受付嬢のお姉さんは少し困った顔をしながら答えてくれたのです。なんでもそのダンジョンは他のところとは違う特殊な作りらしくて、そのダンジョンが発見された当初は沢山の冒険者が挑んだようですが誰も奥までたどり着けず今に至るらしいです。
「でもダンジョンの奥には誰も見たことのない禁書があるらしいですよ?熟練の冒険者が魔法で宝箱の中身を鑑定したとかで。でもその部屋にはたどり着けなかったそうです」
「禁書!?これにするのです!決めたのです!」
「バカ者!そんな危険な場所いけるわけ……」
「ダメなのです!禁書を読むのです!ここに行くのです!」
私は決めたのです!絶対絶対このダンジョンに行くのです!そしてそのまま宿屋に戻りみんなに話すことにするのです。みんなは優しいのできっと大丈夫なのです!
「ロゼッタ様の言う通りだと思うよあたしは?無理でしょ?」
「ボクも自信ないよ……そんなよく分からないダンジョンなんて」
「私もです……ロゼッタ様が危険と言うならやめておいた方が良いのではないですか?」
え……なぜなのです。いきなり私だけアウェイなのですか!?でもここで引く訳にはいかないのです!だって禁書を読めるチャンスなんてもう2度と来ないのです!絶対に読みたいのです!こうなったらあれしかないのです!
まさか……みんなに使う事になるとは思わなかったのです。私は意識を深いところまで潜る。「世界書庫」。今私に必要な本を見つけそのページをめくる。
【信じる者は救います!~聖女入門・説得術】
1.まず最初に相手と同じ目線に立ちます。
2.次に相手の手を取り目をしっかり見て優しく微笑みながら言いましょう。
3.それでも相手が納得しない場合は手を握りしめたまま、自分の額に当て懇願するようにこう言ってください。
4.あなたのためでもあるんですよ?と。
5.これで落ちなかった人はいません。
なるほどなのです。まずはミルディから説得するのです。私は真面目な顔でミルディに話すのです。
「ミルディ。そうは言うのですけど、私たちが今まで無理だったことはあるのです?」
「えっ……いや……それはないけど」
「そうなのです。私を信じてほしいのです。ずっとそうやって旅をしてきたのです!それは親友のミルディが一番知ってるのですよね?私は……そう信じているのです!」
「アリーゼ……うん。まぁ……アリーゼが言うならあたしは行くけどさ……」
ふふん。ミルディは楽勝なのです。次はフィオナなのです。
「フィオナ。あなたは自分の力で強くなりたい。そう言ってませんでしたか?また逃げてしまうのです?」
「そんなんじゃ!……強くなりたいよ。そう言ったけど……でも……」
「あなたはどんどん強くなっているのです。私はフィオナの魔法剣を信じてるのです。あなたは強い。フィオナは私を信じれないのです?」
「アリーゼ様……うん。ボクやってみるよ!逃げてちゃダメだもんね!」
あとはソフィアだけなのです。ふふふ。
「ソフィア。ロゼッタ様は危険と言ってますけど、ギルフォード様ならどうしたのですかね?」
「えっ?」
「困っている私のために力を貸してくれると私は思うのです。私は聖女である前に一人の人間。賢者様は困っている人の味方なのではないのです?」
「確かに……私も賢者の血縁。やります!私の魔法がお役にたてるかは分かりませんが、行きましょうそのダンジョンに!」
よしなのです。やっぱり本の知識は優秀なのです。あとはロゼッタ様だけなのです。
「バカ者。お主らは何説得されとるのじゃ!いいか?未開のダンジョンなど危険しかないじゃろ。それに難易度もわからんというのに……」
私はロゼッタ様の手を握り自分の額に当て懇願するように言うのです。
「なんじゃ?」
「これはロゼッタ様のためでもあるんです。もしかしたらその禁書に魔力還元の事が載っているかも知れないのです」
「アリーゼお主……」
「早くロゼッタ様の魔力を戻す。私は常闇の森を出てから一時も忘れてないのですよ?」
「うむ……わかった……ただ危険と判断したら離脱する。それでよいな?」
ちょろいのです。これも私のカリスマ性があってのことなのです!こうして未開の地にできた新しいダンジョンに挑むことにしたのでした。
私たちは2回目の中級者ダンジョンに挑むことに決め、どのダンジョンに挑戦するか決めるため私はロゼッタ様と共にギルドに向かっていたのです。
「どんなダンジョンがあるのですかね?凄く楽しみなのです!」
「アリーゼ。言っておくがあまりにも危険なら中級者ダンジョンは諦めるのじゃぞ?この前はたまたま、あの雪だるまがワシの炎属性魔法と相性が良かったから倒せたからいいものの……」
「そんなこと言って、本当は他の属性魔法を使いたくないだけなのですロゼッタ様は!」
私がそう言うとロゼッタ様は杖で叩いてくるのです。
「いたっ痛いのです~」
「アリーゼお主はワシにガリ勉の氷属性魔法や陰キャの闇属性魔法を使えと言うのか!?」
「別にそんなことは言っていないのです!ただロゼッタ様の実力なら全部の属性魔法が使えるのです!」
「ふん。無駄じゃ!これはワシのポリシーなのじゃ。爆炎魔法は!」
変なプライドを持ってるのです……しかしロゼッタ様にも色々あるみたいなのでこれ以上は何も言えないのです。そしてギルドに着き、受付嬢のお姉さんから数ある中級者ダンジョンの情報を聞くのです。
それは3つあってそれぞれ同じ中級者ダンジョンでも難易度が違うらしいです。
1つ目は一番簡単な初級者の時にもあった洞窟型ダンジョン。
2つ目はオーガが出る森林型のダンジョン。
最後はドラゴンがいる山型ダンジョン。
うーん。またドラゴンなのですか……どのダンジョンがいいのですかね?するとロゼッタ様がもう一つの紙に気付き聞いてみる。
「その紙に書いてあるダンジョンはなんじゃ?」
「ああ……こちらは最近見つかったばかりのダンジョンですね。未開の地で発見されたんです」
「ほう……まだ新しいダンジョンか……」
そのまま受付嬢のお姉さんは少し困った顔をしながら答えてくれたのです。なんでもそのダンジョンは他のところとは違う特殊な作りらしくて、そのダンジョンが発見された当初は沢山の冒険者が挑んだようですが誰も奥までたどり着けず今に至るらしいです。
「でもダンジョンの奥には誰も見たことのない禁書があるらしいですよ?熟練の冒険者が魔法で宝箱の中身を鑑定したとかで。でもその部屋にはたどり着けなかったそうです」
「禁書!?これにするのです!決めたのです!」
「バカ者!そんな危険な場所いけるわけ……」
「ダメなのです!禁書を読むのです!ここに行くのです!」
私は決めたのです!絶対絶対このダンジョンに行くのです!そしてそのまま宿屋に戻りみんなに話すことにするのです。みんなは優しいのできっと大丈夫なのです!
「ロゼッタ様の言う通りだと思うよあたしは?無理でしょ?」
「ボクも自信ないよ……そんなよく分からないダンジョンなんて」
「私もです……ロゼッタ様が危険と言うならやめておいた方が良いのではないですか?」
え……なぜなのです。いきなり私だけアウェイなのですか!?でもここで引く訳にはいかないのです!だって禁書を読めるチャンスなんてもう2度と来ないのです!絶対に読みたいのです!こうなったらあれしかないのです!
まさか……みんなに使う事になるとは思わなかったのです。私は意識を深いところまで潜る。「世界書庫」。今私に必要な本を見つけそのページをめくる。
【信じる者は救います!~聖女入門・説得術】
1.まず最初に相手と同じ目線に立ちます。
2.次に相手の手を取り目をしっかり見て優しく微笑みながら言いましょう。
3.それでも相手が納得しない場合は手を握りしめたまま、自分の額に当て懇願するようにこう言ってください。
4.あなたのためでもあるんですよ?と。
5.これで落ちなかった人はいません。
なるほどなのです。まずはミルディから説得するのです。私は真面目な顔でミルディに話すのです。
「ミルディ。そうは言うのですけど、私たちが今まで無理だったことはあるのです?」
「えっ……いや……それはないけど」
「そうなのです。私を信じてほしいのです。ずっとそうやって旅をしてきたのです!それは親友のミルディが一番知ってるのですよね?私は……そう信じているのです!」
「アリーゼ……うん。まぁ……アリーゼが言うならあたしは行くけどさ……」
ふふん。ミルディは楽勝なのです。次はフィオナなのです。
「フィオナ。あなたは自分の力で強くなりたい。そう言ってませんでしたか?また逃げてしまうのです?」
「そんなんじゃ!……強くなりたいよ。そう言ったけど……でも……」
「あなたはどんどん強くなっているのです。私はフィオナの魔法剣を信じてるのです。あなたは強い。フィオナは私を信じれないのです?」
「アリーゼ様……うん。ボクやってみるよ!逃げてちゃダメだもんね!」
あとはソフィアだけなのです。ふふふ。
「ソフィア。ロゼッタ様は危険と言ってますけど、ギルフォード様ならどうしたのですかね?」
「えっ?」
「困っている私のために力を貸してくれると私は思うのです。私は聖女である前に一人の人間。賢者様は困っている人の味方なのではないのです?」
「確かに……私も賢者の血縁。やります!私の魔法がお役にたてるかは分かりませんが、行きましょうそのダンジョンに!」
よしなのです。やっぱり本の知識は優秀なのです。あとはロゼッタ様だけなのです。
「バカ者。お主らは何説得されとるのじゃ!いいか?未開のダンジョンなど危険しかないじゃろ。それに難易度もわからんというのに……」
私はロゼッタ様の手を握り自分の額に当て懇願するように言うのです。
「なんじゃ?」
「これはロゼッタ様のためでもあるんです。もしかしたらその禁書に魔力還元の事が載っているかも知れないのです」
「アリーゼお主……」
「早くロゼッタ様の魔力を戻す。私は常闇の森を出てから一時も忘れてないのですよ?」
「うむ……わかった……ただ危険と判断したら離脱する。それでよいな?」
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