84 / 158
第3章 聖女。魔法と鉱山に挑むのです!
21. 賢王の血縁者
しおりを挟む
21. 賢王の血縁者
馬車を走らせ『ミスリル』を発掘するために鉱山に着くと、そこには管理人のガイルさんともう1人女性がいました。見た感じミルディと同じぐらいの年齢でしょうか?可愛らしくて美人さんです。彼女はペコリとお辞儀をすると口を開くのです。
「お待ちしていました。初めまして宮廷魔法士のソフィア=エルヴァンド=マジカリアと言います。今日は、『ミスリル』発掘のお手伝いをするよう賢王ギルフォード様から言われております。どうぞよろしくお願いします」
ん?今なんて言ったのですかね。ソフィアなんとかって……まさか!いやそんなことないはずなのです。でも髪の色は緑色だし瞳の色は翡翠色で同じ……それにこの容姿……どことなく似すぎなのです!私は恐る恐る聞いてみることにしました。
「あの……つかぬことをお聞きたいのですけども……」
私がそう聞くと少しビクッとする彼女……その態度が答えなのです。やはりそうなのですよね!?
「なんですか?何でも聞いて下さい」
笑顔で応える彼女に私は思わず大きな声で質問してしまったのです。
「あのあの!もしかしなくてもあなたは……ギルフォード様の!?」
「はい。お察しの通りです。私はあの賢王ギルフォードの血縁者の1人です」
やっぱりそうなのですね!どうしてここにいるのですか!?というか、どういう経緯で私たちの発掘を手伝うのです!?混乱する私を見て彼女が続けて話してくれました。
「賢王ギルフォード様の古きお知り合いの方で、あの大魔女ロゼッタ様がいると聞き、他国遠征から急いで戻って参りました。どうしても一度お会いしたくて!」
「え……ワシに?」
「はい!私は宮廷魔法士の見習い。以前ギルフォード様より聞いたことがあったのですがとてもすごい方だと伺っていたもので、是非一度会ってみたいと思っていました。それがまさかこんな所で叶うとは夢にも思わなかったです!」
ロゼッタ様の手を握り手をブンブンと上下に動かす。となると彼女は王族なのですよね?王族のソフィア……なんか凄い組み合わせなのです。
とりあえずソフィアも連れて鉱山の中に入る。でも王族なのになぜ宮廷魔法士をしているのです?不思議なのです。そう思っているとロゼッタ様がソフィアに聞いてくれるのです。
「ソフィアは何故宮廷魔法士をしているのじゃ?お主はこのマジカリアの王族じゃろ?」
「はい、私はマジカリアの王族でこの国を継ぐものの1人です。賢王ギルフォード様はもう長くありません……だからギルフォードの子孫たちは各々魔法の知識をつけているんです。賢者の名に恥じないように」
「それはお主の意思なのか?」
「はい!これはマジカリアの為になることだから私としても本望です」
そう言って笑う彼女。何だかカッコイイのです。ミルディやフィオナなんて目をキラキラさせて聞いているのです。こういう子がモテると思うのですよね。そんなことを思いながら私は鉱山の奥に進んでいくのです。
「ミルディ。鉱脈はどうやって見つけるのです?」
「鉱脈は基本は経験則に基づいて探すんだよね。1番は岩盤の様子を見ることかな?」
「ほう……ミルディは経験あるのです?」
「多少はね。父さんと何度か潜ったことがあるんだ。最初はこうして手で岩盤の具合を確かめるんだよ」
そう言いながら岩盤を触るミルディ。なるほど、経験則に基づいて探すのですね。確かにそれで見つけたら効率が良さそうなのです。さすがは魔法鍛冶屋さんなのです!
私たちが鉱山に入って3時間が経つ頃、ミルディがとうとう見つけたのです。目的の鉱脈を!これで『ミスリル』の発掘が出来るのです!
馬車を走らせ『ミスリル』を発掘するために鉱山に着くと、そこには管理人のガイルさんともう1人女性がいました。見た感じミルディと同じぐらいの年齢でしょうか?可愛らしくて美人さんです。彼女はペコリとお辞儀をすると口を開くのです。
「お待ちしていました。初めまして宮廷魔法士のソフィア=エルヴァンド=マジカリアと言います。今日は、『ミスリル』発掘のお手伝いをするよう賢王ギルフォード様から言われております。どうぞよろしくお願いします」
ん?今なんて言ったのですかね。ソフィアなんとかって……まさか!いやそんなことないはずなのです。でも髪の色は緑色だし瞳の色は翡翠色で同じ……それにこの容姿……どことなく似すぎなのです!私は恐る恐る聞いてみることにしました。
「あの……つかぬことをお聞きたいのですけども……」
私がそう聞くと少しビクッとする彼女……その態度が答えなのです。やはりそうなのですよね!?
「なんですか?何でも聞いて下さい」
笑顔で応える彼女に私は思わず大きな声で質問してしまったのです。
「あのあの!もしかしなくてもあなたは……ギルフォード様の!?」
「はい。お察しの通りです。私はあの賢王ギルフォードの血縁者の1人です」
やっぱりそうなのですね!どうしてここにいるのですか!?というか、どういう経緯で私たちの発掘を手伝うのです!?混乱する私を見て彼女が続けて話してくれました。
「賢王ギルフォード様の古きお知り合いの方で、あの大魔女ロゼッタ様がいると聞き、他国遠征から急いで戻って参りました。どうしても一度お会いしたくて!」
「え……ワシに?」
「はい!私は宮廷魔法士の見習い。以前ギルフォード様より聞いたことがあったのですがとてもすごい方だと伺っていたもので、是非一度会ってみたいと思っていました。それがまさかこんな所で叶うとは夢にも思わなかったです!」
ロゼッタ様の手を握り手をブンブンと上下に動かす。となると彼女は王族なのですよね?王族のソフィア……なんか凄い組み合わせなのです。
とりあえずソフィアも連れて鉱山の中に入る。でも王族なのになぜ宮廷魔法士をしているのです?不思議なのです。そう思っているとロゼッタ様がソフィアに聞いてくれるのです。
「ソフィアは何故宮廷魔法士をしているのじゃ?お主はこのマジカリアの王族じゃろ?」
「はい、私はマジカリアの王族でこの国を継ぐものの1人です。賢王ギルフォード様はもう長くありません……だからギルフォードの子孫たちは各々魔法の知識をつけているんです。賢者の名に恥じないように」
「それはお主の意思なのか?」
「はい!これはマジカリアの為になることだから私としても本望です」
そう言って笑う彼女。何だかカッコイイのです。ミルディやフィオナなんて目をキラキラさせて聞いているのです。こういう子がモテると思うのですよね。そんなことを思いながら私は鉱山の奥に進んでいくのです。
「ミルディ。鉱脈はどうやって見つけるのです?」
「鉱脈は基本は経験則に基づいて探すんだよね。1番は岩盤の様子を見ることかな?」
「ほう……ミルディは経験あるのです?」
「多少はね。父さんと何度か潜ったことがあるんだ。最初はこうして手で岩盤の具合を確かめるんだよ」
そう言いながら岩盤を触るミルディ。なるほど、経験則に基づいて探すのですね。確かにそれで見つけたら効率が良さそうなのです。さすがは魔法鍛冶屋さんなのです!
私たちが鉱山に入って3時間が経つ頃、ミルディがとうとう見つけたのです。目的の鉱脈を!これで『ミスリル』の発掘が出来るのです!
21
お気に入りに追加
377
あなたにおすすめの小説
神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜
星里有乃
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」
「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」
(レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)
美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。
やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。
* 2023年01月15日、連載完結しました。
* ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。お読みくださった読者様、ありがとうございました!
* 初期投稿ではショートショート作品の予定で始まった本作ですが、途中から長編版に路線を変更して完結させました。
* この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。
* ブクマ、感想、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】聖女を害した公爵令嬢の私は国外追放をされ宿屋で住み込み女中をしております。え、偽聖女だった? ごめんなさい知りません。
藍生蕗
恋愛
かれこれ五年ほど前、公爵令嬢だった私───オリランダは、王太子の婚約者と実家の娘の立場の両方を聖女であるメイルティン様に奪われた事を許せずに、彼女を害してしまいました。しかしそれが王太子と実家から不興を買い、私は国外追放をされてしまいます。
そうして私は自らの罪と向き合い、平民となり宿屋で住み込み女中として過ごしていたのですが……
偽聖女だった? 更にどうして偽聖女の償いを今更私がしなければならないのでしょうか? とりあえず今幸せなので帰って下さい。
※ 設定は甘めです
※ 他のサイトにも投稿しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。
よくある聖女追放ものです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる