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第3章 聖女。魔法と鉱山に挑むのです!
15. 共鳴
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15. 共鳴
どのくらい気を失っていたのか……私が目を覚ますと心配そうな顔をしたフィオナとロゼッタ様が視界に入るのです。
「おおアリーゼ、目覚めたのか」
「よかったぁ。ボク心配で……」
私はまだ胸を抑えたまま動けない。もう苦しい痛みはない。でも違和感はずっと残っているのです
「あの……リスティ様は?」
「えっ聖女リスティ様は街の人々への慰問を終えて、すぐに次の街に発たれたけど?なんでも今日は忙しいみたい」
「そ、そうなのですか……」
何だか……安心したので身体中の力が抜ける。それと同時に胸の痛みが引いていくような感覚を覚える。もしかしたら……かなり気を張っていたのかもしれないのです
「それよりお主大丈夫か?随分顔色が悪いぞ?」
「え?あ。心配には及ばないのです。大丈夫なのですよ」
「ふむ……フィオナ悪いのじゃが街に行って飲み物を買ってきてくれぬか?アリーゼお主も喉が乾いているじゃろ」
「あっうん。わかった!」
フィオナは急いで部屋を出て行く。あ~いくらなんでも分かるのです。ロゼッタ様は私に話があるのですね。ロゼッタ様はベッドの横にある椅子に腰かける。
「……まだ胸が痛むのか?」
「今は大丈夫なのです。この胸の痛み……ロゼッタ様何か知っているのですか?」
「落ち着くのじゃ……まずは深呼吸をするのじゃ」
私は言われた通りゆっくりと大きく息を吸い込むと身体に空気が満たされていく。それを繰り返していると少しだけ落ち着いて来たのです。するとロゼッタ様が話し始める。
「ふむ……これはお主の異変でほぼ確信したのじゃが……おそらくそれは「共鳴」じゃ」
「共鳴?」
「……聖女リスティの聖魔法にお主の「聖痕」が反応したのじゃろ」
「えっ?私は「聖痕」が消えて……」
そうなのです。身体のどこを探しても「聖痕」は見つからないのです。しかも私は今でも聖魔法が使えないのです。いや普通に魔力すらないのです。それに「共鳴」って何なのですか?
「……消えたのではない。「聖痕」は一時的に見えなくなったのじゃろう」
見えなくなった?私はロゼッタ様の言葉が理解出来なかったのです。
つまりどういうことなのです!?私は少し混乱した頭で考えるのですが、答えは出ない。そのままロゼッタ様は私に話し始める。
「……要するに聖女リスティは何らかの聖魔法でお主の身体に残っている「聖痕」の一部を強制的に活性化させたのじゃ」
「もしかしてあの聖魔法の結界……?」
「故に身体中に激痛が走り……」
「待って欲しいのです!?ちょっと頭の整理ができないのです!?」
「簡単に言えば聖女の「共鳴」の力でお主の中の「聖痕」の一部が強引に活性化させられ暴走していたのじゃ。それにより胸から大量の血を流し倒れたわけじゃ」
「な、なるほどなのです……えっ!?血!?」
私は自分の胸を見る。すると一面におびただしい血が純白のローブについているのです。だからあんなに激痛が……良く死ななかったのです。そういうとロゼッタ様が私を再びベッドに押し倒して布団をかけてくれる。
えっちょっ!?いきなり何なのです?私が困惑しているとロゼッタ様が私の額に手を置く。とても暖かい。まるでお母さんのような温もりを感じるのです。
「アリーゼ。お主は少し頑張りすぎじゃ……今はゆっくり休むがよい」
「ロゼッタ様……」
あれ?なんだろうこの気持ち……凄く安心して……そのまま私はまた意識を手放すのでした。
アリーゼが眠った後、ロゼッタは静かに微笑む。そしてそのまま立ち上がる。部屋を出ると廊下には心配そうにしているフィオナがいた。
「ん。フィオナ」
「あっ師匠……」
ロゼッタはそれを見て少し安心すると話しかける。実は彼女はずっと部屋の外で待っていたのだ。もちろんアリーゼの事が心配で心配で仕方なかったのだが。それでも自分が入っていく事で邪魔をしてはいけないと思っていたからだ。
「お主も気を遣う必要なかったぞ?」
「2人が真剣な話してたから、ボク邪魔になっちゃうし……」
そうフィオナが言うとロゼッタはフィオナの頭に手を置き優しい顔で話す。
「邪魔なわけなかろう?お主も仲間じゃ。今度からそういう時は遠慮するでないぞ」
「師匠……うん!」
共鳴……ロゼッタは先ほど魔力を探っていたが、アリーゼの魔力を感知することはやはり出来なかった。つまりアリーゼは魔力がない。それは間違いなかった。では、何故アリーゼの聖魔法が暴走するのか、そして「聖痕」はなぜ見えないのか、謎は深まるばかりであった。
どのくらい気を失っていたのか……私が目を覚ますと心配そうな顔をしたフィオナとロゼッタ様が視界に入るのです。
「おおアリーゼ、目覚めたのか」
「よかったぁ。ボク心配で……」
私はまだ胸を抑えたまま動けない。もう苦しい痛みはない。でも違和感はずっと残っているのです
「あの……リスティ様は?」
「えっ聖女リスティ様は街の人々への慰問を終えて、すぐに次の街に発たれたけど?なんでも今日は忙しいみたい」
「そ、そうなのですか……」
何だか……安心したので身体中の力が抜ける。それと同時に胸の痛みが引いていくような感覚を覚える。もしかしたら……かなり気を張っていたのかもしれないのです
「それよりお主大丈夫か?随分顔色が悪いぞ?」
「え?あ。心配には及ばないのです。大丈夫なのですよ」
「ふむ……フィオナ悪いのじゃが街に行って飲み物を買ってきてくれぬか?アリーゼお主も喉が乾いているじゃろ」
「あっうん。わかった!」
フィオナは急いで部屋を出て行く。あ~いくらなんでも分かるのです。ロゼッタ様は私に話があるのですね。ロゼッタ様はベッドの横にある椅子に腰かける。
「……まだ胸が痛むのか?」
「今は大丈夫なのです。この胸の痛み……ロゼッタ様何か知っているのですか?」
「落ち着くのじゃ……まずは深呼吸をするのじゃ」
私は言われた通りゆっくりと大きく息を吸い込むと身体に空気が満たされていく。それを繰り返していると少しだけ落ち着いて来たのです。するとロゼッタ様が話し始める。
「ふむ……これはお主の異変でほぼ確信したのじゃが……おそらくそれは「共鳴」じゃ」
「共鳴?」
「……聖女リスティの聖魔法にお主の「聖痕」が反応したのじゃろ」
「えっ?私は「聖痕」が消えて……」
そうなのです。身体のどこを探しても「聖痕」は見つからないのです。しかも私は今でも聖魔法が使えないのです。いや普通に魔力すらないのです。それに「共鳴」って何なのですか?
「……消えたのではない。「聖痕」は一時的に見えなくなったのじゃろう」
見えなくなった?私はロゼッタ様の言葉が理解出来なかったのです。
つまりどういうことなのです!?私は少し混乱した頭で考えるのですが、答えは出ない。そのままロゼッタ様は私に話し始める。
「……要するに聖女リスティは何らかの聖魔法でお主の身体に残っている「聖痕」の一部を強制的に活性化させたのじゃ」
「もしかしてあの聖魔法の結界……?」
「故に身体中に激痛が走り……」
「待って欲しいのです!?ちょっと頭の整理ができないのです!?」
「簡単に言えば聖女の「共鳴」の力でお主の中の「聖痕」の一部が強引に活性化させられ暴走していたのじゃ。それにより胸から大量の血を流し倒れたわけじゃ」
「な、なるほどなのです……えっ!?血!?」
私は自分の胸を見る。すると一面におびただしい血が純白のローブについているのです。だからあんなに激痛が……良く死ななかったのです。そういうとロゼッタ様が私を再びベッドに押し倒して布団をかけてくれる。
えっちょっ!?いきなり何なのです?私が困惑しているとロゼッタ様が私の額に手を置く。とても暖かい。まるでお母さんのような温もりを感じるのです。
「アリーゼ。お主は少し頑張りすぎじゃ……今はゆっくり休むがよい」
「ロゼッタ様……」
あれ?なんだろうこの気持ち……凄く安心して……そのまま私はまた意識を手放すのでした。
アリーゼが眠った後、ロゼッタは静かに微笑む。そしてそのまま立ち上がる。部屋を出ると廊下には心配そうにしているフィオナがいた。
「ん。フィオナ」
「あっ師匠……」
ロゼッタはそれを見て少し安心すると話しかける。実は彼女はずっと部屋の外で待っていたのだ。もちろんアリーゼの事が心配で心配で仕方なかったのだが。それでも自分が入っていく事で邪魔をしてはいけないと思っていたからだ。
「お主も気を遣う必要なかったぞ?」
「2人が真剣な話してたから、ボク邪魔になっちゃうし……」
そうフィオナが言うとロゼッタはフィオナの頭に手を置き優しい顔で話す。
「邪魔なわけなかろう?お主も仲間じゃ。今度からそういう時は遠慮するでないぞ」
「師匠……うん!」
共鳴……ロゼッタは先ほど魔力を探っていたが、アリーゼの魔力を感知することはやはり出来なかった。つまりアリーゼは魔力がない。それは間違いなかった。では、何故アリーゼの聖魔法が暴走するのか、そして「聖痕」はなぜ見えないのか、謎は深まるばかりであった。
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