追放聖女。自由気ままに生きていく ~聖魔法?そんなの知らないのです!~

夕姫

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第3章 聖女。魔法と鉱山に挑むのです!

9. 日々勉強なのです!

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9. 日々勉強なのです!




 私たちがマジカリア城で賢者であるギルフォード様に魔力測定をお願いして、そのあと街で魔術書を購入した次の日。早速ロゼッタ様とフィオナはこの街のギルドに魔物討伐依頼を受けに行ったのです。昨日の夜から新しい魔法をためすと2人は張り切っていたのです!その姿を見てなんだか微笑ましかったのと同時に羨ましかったのです。

「う~ん。今日もいい天気なのですね!楽しいことがあるといいのですけど」

 私は特にやることがなかったので昨日と同じくマジカリア城に行くことにするのです。それはもちろん魔法鍛冶の修行を頑張っているミルディの様子を見に行くためなのです!

 ミルディがもの凄く成長してたら?と考えると楽しみなのです!まぁ……そこまで時間は経っていないのですけどね。

「でも……ミルディとこれだけ離れているのは初めてなのですね……カトリーナ教会を出てから、いつも一緒でしたし……」

 本当にミルディには感謝してるのです。というわけでさっそく馬車に乗って向かったのです。そして到着するとすぐに中に入ったのです。

 受付の人が対応してくれてミルディがいる城の魔法工房まで案内してくれたのです。しばらく歩いて、ミルディが修行している部屋の前に着いたのです。扉を開けるとそこには……… 床で倒れてる女の子の姿があったのです!?

「ミルディ!?」

 えぇーっとどういうことなのでしょう……まさか私がいない間に倒れてしまうほど無理をしていたのですか!?それとも教える人がスパルタなのですか!?とりあえず近寄ってみるのです。

「しっかりするのです!ミルディ!」

「うぅん……あれアリーゼ?ヤバッ……あたしこんなところで寝ちゃってた!?」

 よかった寝ていただけなのです。それに元気そうなのです。安心した私はほっとして思わず涙目になってしまったのです。とりあえずミルディはシャワーを浴びに行ってそのあとお茶をすることにしたのです。ミルディと久しぶりに会えたのでなんか緊張してしまうのです。

「どうです?修行のほうは?」

「うん。みんな優しくてあたしも成長してるって感じがするよ!これならミスリルの加工もあたし1人で出来るようになるかも!」

「それは良かったのです!」

 魔法都市ルナノワールに来た本来の目的はミスリルの武器を造ることなのです。そのためにわざわざ来たのですからね。

しかもロゼッタ様の話では、昔のご友人で魔法鍛冶屋のメルティアさんというかたがいて、このルナノワールではその人の魔法技術を継承しているそうなのです!ミルディも言っていましたが凄い有名なかたらしいのですよ?

でも立派な魔法鍛冶屋さんを目指すためには、もっともっと修行をしたほうがいいような気がするのですけどね……

 本来ならミルディの実家のような魔法工房で修行するのがいいはずなのです。でもミルディの夢を否定してるわけではないのです!だから私は旅の中でミルディのために出来ることはやってあげたいのです。

「そう言えばさ。ロゼッタ様やフィオナは元気?」

「はい。元気なのです。あっ聞いて驚かないでくださいなのです。ロゼッタ様は大きくなったのです!」

「……態度が?」

「それは元々なのです。ソルファス王国のあの魔法の石板の魔力が馴染んだみたいで身体も成長したのです!今はフィオナくらい大きくなっているのです!」

 私の話を聞いたミルディは驚いた顔をしていたのです。そういえばロゼッタ様には会っていなかったのですね。まぁミルディも修行中で忙しいので仕方ないといえば仕方ないのです。

 その後はしばらく談笑したあとお昼ごはんの時間になったので外食することになったのです。そして食事を終えたあとは再びマジカリア城に戻ってミルディの魔法鍛冶の仕事を見ることにするのです。

「そんなまじまじ見られると緊張するんだけとなぁ……」

「別にいつも通りなのです。私はいつもミルディの仕事を見ているのです!」

「はいはい。それなら簡単なナイフでも作ろうかな」

 そして作業を開始したミルディはとても真剣な表情だったので私もしっかりと勉強することにしたのです。たまに話相手をしたり褒めたりしているのです。そうしたらどんどん集中力が上がっていったのです。やっぱり聖女としての力なのですかね?

 そして数時間後とうとう1本のナイフが完成したのです!! 見た目こそ普通の銀製のナイフ。これからが魔法鍛冶の修行の腕の見せ所なのです。そう魔力付与なのです。

「じゃあやるよアリーゼ!」

「魔力付与……楽しみなのです!」

 まず最初に素材である魔法鉄と鋼を合金にし、そしてそのナイフに炎属性と共に付与することで完成になるのです。

「付与!」

 ミルディがそう言って魔力を込めると、ナイフの刃の部分に当たる部分にオレンジ色をした模様が付いたのです!これが魔力付与の効果なのです。ただこれは練習なのでかなり薄くなっています。普通なら濃い色の模様が付くので、その分難易度も上がります。だけどそれでも充分過ぎるほど成功と言えるものなのです。

「うん。まぁまぁじゃない?」

「すごいのですミルディ!成長しているのです!あの、このナイフ私が貰ってもいいのです?」

「えっ?うんいいけど……それなら後で使いやすいのを作ってあげるよアリーゼ?」

「いえ。このナイフがいいのです!」

「そう?ならいいけど……」

 それからしばらくミルディは色々な武器を魔法錬金して作り続け夕方になってしまったので頃合いを見て、ミルディに挨拶をして私は馬車に乗り込んでそのまま帰宅したのでした。そして夜になり、私はベッドに入る。

「ミルディ。すごいのです。やっぱり日々勉強なのです!私も負けてられないのです!」

 私はミルディの姿を見て自分も頑張ろうと思ったのです。そう目的は違うけれどお互いの夢のために。
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