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追憶の章 魔女と聖女の始まり
19. ギル坊。終わる
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19. ギル坊。終わる
この街にきてもう1ヶ月がたつ。次の街への資金もたまってきているし、そろそろ移動しようかしらね。そんなことを考えながら部屋にいるとギル坊の大きなため息が聞こえてくる。
「はぁ……」
「どうしたのギル坊?というか今日はルナと一緒に依頼やらないのかしら?」
「……はい」
なんか元気ないわね……いつもならうるさいくらい張り切って依頼を受けに行くんだけどなぁ……
「何かあったの?相談に乗るわよ?」
「本当ですかロゼッタ様……?」
「ええもちろん。私を誰だと思っているの?困っている人を放っておけない優しい魔女さんよ?」
そう言って私は胸を張る。実際その通りだから間違ってはいないわよね。
「ありがとうございます。実はルナさんが最近、ボクじゃなくて違う人と依頼を受けているんですよ……」
「あら振られたのね。ドンマイ」
「やっぱり……うわーん!」
あちゃー泣いちゃった。冗談で言ったつもりだったんだけど。まぁ可愛いからいいけどさ。
「ごめんなさいギル坊。冗談よ冗談。それならルナに言えばいいじゃない?『ボク以外の人と依頼しないでください!』って?」
「そんなこと言って器の小さい男って思われて、嫌われたらどうするんですか!?もうデリカシーがないんですからロゼッタ様は!だからモテな……」
私はいつも通りアイアンクローをかます。このクソガキ……言うようになったじゃない……
「痛いですってば!離して下さいぃ~!」
「ふんっ。それで話を戻すけど、誰と依頼をしてるのよ?」
「格好いい男性です……やっぱりボクじゃ年下だし、弱いし、もうダメだ生きていけない……」
あらヤダ。失恋確定じゃない。これは面白くなってきたわね。ふむふむ。私はとりあえずギル坊から話を聞くことにした。
とりあえずギル坊の話だとその男性の名前はカイト。最近ルナがよく依頼をしてるそうだ。仕方ない。ここは私が一肌脱いでやりますか。
「それならルナの後をついていきましょ?」
「そんなストーカーみたいなことできないですよ……もう立ち上がれない。ロゼッタ様……今までありがとうございました。ううっ」
こりゃ重症ね。でもこのまま放っておくわけにもいかないし……とりあえずここにいても仕方ないので私はディアナを連れてギルドに向かうことにする。
「あの。なぜ私も行くんですか?」
「2人の恋路を応援してるんでしょ?それに聖女は悩める人を救うんじゃないの?」
「……確かにそうですね」
なんか納得してくれたわ。よし行こう。そして私たちはギルドにやってきた。ちなみにルナはすでに依頼に出ていていないようだ。とりあえず受付嬢に聞くことにする。
「すみません。ルナが何の依頼を受けたか教えてもらえますか?」
「えっと、確か鉱石採集の依頼を受けてましたよ。報酬は銀貨2枚です」
「わかりました。ありがとうございます。」
よしこれで居場所はわかったわね。あとは後をつけるだけだけど……
「あのロゼッタさん」
「なに?」
「そう言えばルナさんは昨日すごく楽しみにしてましたよ?今日は少し遅くなるかもと言っていました」
「え……マジ?」
まぁルナも16だし、それにギル坊のほうが年下だしね……うん。とりあえずルナの後を追うか。私とディアナはルナが依頼を受けている洞窟に向かうと、目の前に仲良く話しているルナが見えた。
横にいるのがカイトって言う冒険者か。確かにギル坊の話通りなかなかカッコイイ男だ。年齢は20歳ぐらいかな?身長は高くて180センチはあるだろう。髪の色は茶色で短めに切りそろえられている。顔はかなり整っていてイケメンという言葉が似合う感じだ。
「ロゼッタさん。あれがルナさんの好きな人なんですか?」
「好きかはわからないけど、最近一緒に依頼をしている男で間違いないわね。ありゃギル坊じゃ勝ち目ないかしら?」
「どうですかね?」
「ギル坊の初恋だったみたいだし、かわいそうな気もするけど……」
なんかディアナのほうが楽しんでない?まぁいいけどさ。私たちは見つからないようにこっそりと洞窟の中に入っていく。するとルナたちが鉱石を採っている姿が確認できた。その姿はとても楽しそうだ。
そしてしばらくすると、目的の鉱石が掘れたのか、2人は嬉しそうに笑っている。そして帰り支度を始めたのか荷物をまとめている。私たちも見つかる前に外に出ることにした。
「ディアナ。どう思う?」
「どうと言われても困りますが。それよりこれからどうするんですか?」
「んー。ギル坊にはそれとなく言っておくわよ」
「なんですかそれとなくとは?嘘を言うつもりですか?私は嘘は許しませんよ」
「そんなこと言ってないでしょ!ただ少し話をするだけよ!」
「それを聞いてるんですが私は?」
洞窟の入り口で私とディアナがやり合っていると、ルナたちが出てくる。
「あれ?なんか聞いた声だと思ったらロゼッタ様とディアナ様?こんなところで何してるの?」
「えっ!?あー……その」
「私とロゼッタさんは優雅にランチをした後、天気がいいので友情を深めようと散歩をしていたんです。ルナさん」
おい。嘘は許しませんよってなんだ。まぁいいや。とりあえず嫌だけどここはこいつの提案に乗っかろう。
「そ……そうよ!私たち仲良しだから!」
「いいなぁ!私もランチしてお散歩したい!」
「お仲間の方かいルナちゃん?」
「ああ。うん。魔女のロゼッタ様と聖女のディアナ様!」
「えっあなたが聖女ディアナ様ですか!?お会いできるなんて光栄です!」
なんかすごい好青年じゃない。てか私を無視するな。仕方ないけどさ。
「それじゃルナちゃん。ボクは戻るね。また機会があったらよろしく」
「うん!ありがとうカイトさん!」
「えっと……ルナは何してたのかしら?」
「この鉱石が欲しかったの!これを加工したいんだけど……この前私のリングを作ってくれた、ディアナ様のお知り合いの魔法鍛冶屋さんを紹介して!」
そう言うと私たちはメルティアの鍛冶屋に向かうことにしたのだった。
この街にきてもう1ヶ月がたつ。次の街への資金もたまってきているし、そろそろ移動しようかしらね。そんなことを考えながら部屋にいるとギル坊の大きなため息が聞こえてくる。
「はぁ……」
「どうしたのギル坊?というか今日はルナと一緒に依頼やらないのかしら?」
「……はい」
なんか元気ないわね……いつもならうるさいくらい張り切って依頼を受けに行くんだけどなぁ……
「何かあったの?相談に乗るわよ?」
「本当ですかロゼッタ様……?」
「ええもちろん。私を誰だと思っているの?困っている人を放っておけない優しい魔女さんよ?」
そう言って私は胸を張る。実際その通りだから間違ってはいないわよね。
「ありがとうございます。実はルナさんが最近、ボクじゃなくて違う人と依頼を受けているんですよ……」
「あら振られたのね。ドンマイ」
「やっぱり……うわーん!」
あちゃー泣いちゃった。冗談で言ったつもりだったんだけど。まぁ可愛いからいいけどさ。
「ごめんなさいギル坊。冗談よ冗談。それならルナに言えばいいじゃない?『ボク以外の人と依頼しないでください!』って?」
「そんなこと言って器の小さい男って思われて、嫌われたらどうするんですか!?もうデリカシーがないんですからロゼッタ様は!だからモテな……」
私はいつも通りアイアンクローをかます。このクソガキ……言うようになったじゃない……
「痛いですってば!離して下さいぃ~!」
「ふんっ。それで話を戻すけど、誰と依頼をしてるのよ?」
「格好いい男性です……やっぱりボクじゃ年下だし、弱いし、もうダメだ生きていけない……」
あらヤダ。失恋確定じゃない。これは面白くなってきたわね。ふむふむ。私はとりあえずギル坊から話を聞くことにした。
とりあえずギル坊の話だとその男性の名前はカイト。最近ルナがよく依頼をしてるそうだ。仕方ない。ここは私が一肌脱いでやりますか。
「それならルナの後をついていきましょ?」
「そんなストーカーみたいなことできないですよ……もう立ち上がれない。ロゼッタ様……今までありがとうございました。ううっ」
こりゃ重症ね。でもこのまま放っておくわけにもいかないし……とりあえずここにいても仕方ないので私はディアナを連れてギルドに向かうことにする。
「あの。なぜ私も行くんですか?」
「2人の恋路を応援してるんでしょ?それに聖女は悩める人を救うんじゃないの?」
「……確かにそうですね」
なんか納得してくれたわ。よし行こう。そして私たちはギルドにやってきた。ちなみにルナはすでに依頼に出ていていないようだ。とりあえず受付嬢に聞くことにする。
「すみません。ルナが何の依頼を受けたか教えてもらえますか?」
「えっと、確か鉱石採集の依頼を受けてましたよ。報酬は銀貨2枚です」
「わかりました。ありがとうございます。」
よしこれで居場所はわかったわね。あとは後をつけるだけだけど……
「あのロゼッタさん」
「なに?」
「そう言えばルナさんは昨日すごく楽しみにしてましたよ?今日は少し遅くなるかもと言っていました」
「え……マジ?」
まぁルナも16だし、それにギル坊のほうが年下だしね……うん。とりあえずルナの後を追うか。私とディアナはルナが依頼を受けている洞窟に向かうと、目の前に仲良く話しているルナが見えた。
横にいるのがカイトって言う冒険者か。確かにギル坊の話通りなかなかカッコイイ男だ。年齢は20歳ぐらいかな?身長は高くて180センチはあるだろう。髪の色は茶色で短めに切りそろえられている。顔はかなり整っていてイケメンという言葉が似合う感じだ。
「ロゼッタさん。あれがルナさんの好きな人なんですか?」
「好きかはわからないけど、最近一緒に依頼をしている男で間違いないわね。ありゃギル坊じゃ勝ち目ないかしら?」
「どうですかね?」
「ギル坊の初恋だったみたいだし、かわいそうな気もするけど……」
なんかディアナのほうが楽しんでない?まぁいいけどさ。私たちは見つからないようにこっそりと洞窟の中に入っていく。するとルナたちが鉱石を採っている姿が確認できた。その姿はとても楽しそうだ。
そしてしばらくすると、目的の鉱石が掘れたのか、2人は嬉しそうに笑っている。そして帰り支度を始めたのか荷物をまとめている。私たちも見つかる前に外に出ることにした。
「ディアナ。どう思う?」
「どうと言われても困りますが。それよりこれからどうするんですか?」
「んー。ギル坊にはそれとなく言っておくわよ」
「なんですかそれとなくとは?嘘を言うつもりですか?私は嘘は許しませんよ」
「そんなこと言ってないでしょ!ただ少し話をするだけよ!」
「それを聞いてるんですが私は?」
洞窟の入り口で私とディアナがやり合っていると、ルナたちが出てくる。
「あれ?なんか聞いた声だと思ったらロゼッタ様とディアナ様?こんなところで何してるの?」
「えっ!?あー……その」
「私とロゼッタさんは優雅にランチをした後、天気がいいので友情を深めようと散歩をしていたんです。ルナさん」
おい。嘘は許しませんよってなんだ。まぁいいや。とりあえず嫌だけどここはこいつの提案に乗っかろう。
「そ……そうよ!私たち仲良しだから!」
「いいなぁ!私もランチしてお散歩したい!」
「お仲間の方かいルナちゃん?」
「ああ。うん。魔女のロゼッタ様と聖女のディアナ様!」
「えっあなたが聖女ディアナ様ですか!?お会いできるなんて光栄です!」
なんかすごい好青年じゃない。てか私を無視するな。仕方ないけどさ。
「それじゃルナちゃん。ボクは戻るね。また機会があったらよろしく」
「うん!ありがとうカイトさん!」
「えっと……ルナは何してたのかしら?」
「この鉱石が欲しかったの!これを加工したいんだけど……この前私のリングを作ってくれた、ディアナ様のお知り合いの魔法鍛冶屋さんを紹介して!」
そう言うと私たちはメルティアの鍛冶屋に向かうことにしたのだった。
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