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第2章 聖女。灼熱の王国を駆け巡るのです!
11. 王都に行きたい
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11. 王都に行きたい
ミルディがなぜか王族のサリア=ジルベール様とともに宿屋に戻ってきたのです。本当に謎なのですね……
「ところでなんでミルディと王族が一緒にいるのじゃ?」
「逆にミルディが何か失礼な事を!?」
「え。ミルディさん……」
「それをやめて!あたしが魔法素材を換金してたら広場で俯いていたから声かけたんだけど……」
とりあえず私たちはサリア様にまず何故広場で俯いていたのかを順番に説明してもらう必要があるようなのですね。ということでまず状況の説明をしてもらったところでわかったことがいくつかあるのです。
まず、サリア様はソルファス王国の小国のお姫様で、私たちが初めてラインストーンに着いたときにあった大型魔法船に乗っていたこと。それでたまたま海に出た時に嵐に巻き込まれてしまい流されてしまっていたこと。なんとか流れ着いた先がこのラインストーンであったこと。
ただそれを聞いただけならそこまで不思議なこともないのですけど、問題はそこではないのです。だって大型魔法船は大体200人くらい乗れるはずなのに乗っていたのはサリア様だけみたいなのです。
しかしサリア様は詳しい話は私たちにはしてくれない。ただ「王都」に行きたいとの一点張り。もしかしてソルファス王国の王都で何かあったのですかね?
だからそれ以上聞くことは叶わなかった。でも明らかに何かを隠しているのはわかるのです。結局これ以上聞いてもサリア様自身が口を閉ざしてしまったら、何も聞けなさそうだと思った私は仕方なく追求をやめることにしたのです。
とりあえず私たちはサリア様を大型魔法船へ送り届け、宿屋に帰りこれからの事を話すことにしたのです。そしてミルディが話を切り出す。
「あのさ。みんなゴメン。あたしは放って置けない。正直面倒なことになったと思うけど……きっとサリア様は何かを隠してると思うし……」
「ミルディ。謝る必要はないのです。きっと私でも同じことをしているのです!」
「そもそも一体どういう理由で王都に行きたいんだろう。でも全然ボクたちには話してくれないし……」
「それが分からない以上こちらも迂闊に手を出すことが出来ないのです。困ったのです」
とはいえ、やはりこのままにして置いておくことは出来ない問題だと思うのです。もし仮にサリア様が誰かに追われているという可能性が高ければ保護することも視野に入れなければならないのです。
場合によっては匿わなければいけない可能性もありますし……もしそれなら危険を伴うことですがやるしかないのです。幸い彼女は強い魔力を持っているような様子もないので私たちに何か害があるとも思えないのです。
それでも彼女の身に付けていた物を見ると高価なアクセサリーなどが多いので王族という身分には偽りはないのです。ならなぜ何も話さないのか……
私たちは王族と名乗るサリア様をどうするか今日1日考えることにしました。
そして翌日。昨日色々話し合った結果、私たちが推測したことが正しいのならソルファス王国の王都はサリア様にとって、何かが起こっている可能性があるということなのです。
まぁどっちにしても王都までは行くつもりだったので王都へ行くこと自体は問題はないのです。古代遺跡群、魔導大図書館の観光の目的はあったのですが……
そして私だけがいつも通りやることがないのでサリア様に会いに行くことにするのです。正直、私もいい加減何かやったほうがいいですよね……聖魔法が使えれば何でもできるんですけどね……
そんな事を考えながらサリア様がいる大型魔法船にたどり着く。入り口の扉をノックするこの大型魔法船は優秀で扉をノックすれば誰かが訪問したことが分かるようになっているみたいなのです。そして扉が開く。
「あら?聖女アリーゼ様?」
「こんにちはなのです。今サリア様お暇ですか?」
「はい」
「良かったらお茶をしませんかなのです。ゆっくりお話したいなと思っているのです!」
「……そうですね。どうぞ」
こうして私は、サリア様の大型魔法船を訪ね話を聞くことにしたのでした。
ミルディがなぜか王族のサリア=ジルベール様とともに宿屋に戻ってきたのです。本当に謎なのですね……
「ところでなんでミルディと王族が一緒にいるのじゃ?」
「逆にミルディが何か失礼な事を!?」
「え。ミルディさん……」
「それをやめて!あたしが魔法素材を換金してたら広場で俯いていたから声かけたんだけど……」
とりあえず私たちはサリア様にまず何故広場で俯いていたのかを順番に説明してもらう必要があるようなのですね。ということでまず状況の説明をしてもらったところでわかったことがいくつかあるのです。
まず、サリア様はソルファス王国の小国のお姫様で、私たちが初めてラインストーンに着いたときにあった大型魔法船に乗っていたこと。それでたまたま海に出た時に嵐に巻き込まれてしまい流されてしまっていたこと。なんとか流れ着いた先がこのラインストーンであったこと。
ただそれを聞いただけならそこまで不思議なこともないのですけど、問題はそこではないのです。だって大型魔法船は大体200人くらい乗れるはずなのに乗っていたのはサリア様だけみたいなのです。
しかしサリア様は詳しい話は私たちにはしてくれない。ただ「王都」に行きたいとの一点張り。もしかしてソルファス王国の王都で何かあったのですかね?
だからそれ以上聞くことは叶わなかった。でも明らかに何かを隠しているのはわかるのです。結局これ以上聞いてもサリア様自身が口を閉ざしてしまったら、何も聞けなさそうだと思った私は仕方なく追求をやめることにしたのです。
とりあえず私たちはサリア様を大型魔法船へ送り届け、宿屋に帰りこれからの事を話すことにしたのです。そしてミルディが話を切り出す。
「あのさ。みんなゴメン。あたしは放って置けない。正直面倒なことになったと思うけど……きっとサリア様は何かを隠してると思うし……」
「ミルディ。謝る必要はないのです。きっと私でも同じことをしているのです!」
「そもそも一体どういう理由で王都に行きたいんだろう。でも全然ボクたちには話してくれないし……」
「それが分からない以上こちらも迂闊に手を出すことが出来ないのです。困ったのです」
とはいえ、やはりこのままにして置いておくことは出来ない問題だと思うのです。もし仮にサリア様が誰かに追われているという可能性が高ければ保護することも視野に入れなければならないのです。
場合によっては匿わなければいけない可能性もありますし……もしそれなら危険を伴うことですがやるしかないのです。幸い彼女は強い魔力を持っているような様子もないので私たちに何か害があるとも思えないのです。
それでも彼女の身に付けていた物を見ると高価なアクセサリーなどが多いので王族という身分には偽りはないのです。ならなぜ何も話さないのか……
私たちは王族と名乗るサリア様をどうするか今日1日考えることにしました。
そして翌日。昨日色々話し合った結果、私たちが推測したことが正しいのならソルファス王国の王都はサリア様にとって、何かが起こっている可能性があるということなのです。
まぁどっちにしても王都までは行くつもりだったので王都へ行くこと自体は問題はないのです。古代遺跡群、魔導大図書館の観光の目的はあったのですが……
そして私だけがいつも通りやることがないのでサリア様に会いに行くことにするのです。正直、私もいい加減何かやったほうがいいですよね……聖魔法が使えれば何でもできるんですけどね……
そんな事を考えながらサリア様がいる大型魔法船にたどり着く。入り口の扉をノックするこの大型魔法船は優秀で扉をノックすれば誰かが訪問したことが分かるようになっているみたいなのです。そして扉が開く。
「あら?聖女アリーゼ様?」
「こんにちはなのです。今サリア様お暇ですか?」
「はい」
「良かったらお茶をしませんかなのです。ゆっくりお話したいなと思っているのです!」
「……そうですね。どうぞ」
こうして私は、サリア様の大型魔法船を訪ね話を聞くことにしたのでした。
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