44 / 158
第2章 聖女。灼熱の王国を駆け巡るのです!
8. 魔法剣
しおりを挟む
8. 魔法剣
サンドリザードはゆっくりと起き上がる。先ほどまでの動きを考えれば相当ダメージを与えているはずなのです!
「ははっロゼッタ様……こんなものとは?」
「うるさい!うるさいのじゃミルディ!」
私はロッドを構える。その瞬間だったのです。深手をおったサンドリザードの身体が紅き炎の刃で真っ二つに切り裂かれる。それは間違いない……自信を持って戦えるようになったフィオナの「魔法剣」だったのです。
「炎の魔法剣ファイアブリンガー……」
「は?フィオナ?」
「お主……魔法剣を……?」
ミルディとロゼッタ様は目を丸くしている。すっ凄いのです!フィオナはやっぱり有能な魔法士の家系なのです!私の可愛い弟子なのです!
「はぁはぁ。ボク……夢中で……」
「フィオナ!やったのです!」
私はフィオナに抱きついて喜ぶ。私が抱きしめるとフィオナは照れて顔を赤くしているのです。可愛いのです。
「あのあのアリーゼ様!その下着が……」
「あ。ロゼッタ様その黒いローブを貸してほしいのです!かなり小さいですけど、ロゼッタ様の見た目なら下着でも許されるのです!幼女なら問題ないのです!本に書いてあったのです!」
そういうとロゼッタ様は顔を真っ赤にして無言で私を杖でボコボコに叩いてくる。痛い痛い!痛いのです~!
「もういい!こんな破廉恥聖女放って帰るのじゃ!!いくぞフィオナ、ミルディ!」
ロゼッタ様は怒りながら本当に行ってしまうのです。フィオナはおどおどしながらもロゼッタ様についていく。助けてなのですミルディ~!
こうして私たちはサンドリザードを倒す事ができたのです。それにしてもフィオナの成長にはびっくりしたのです!これならもう大丈夫なのです。
ちなみに私はこの後ミルディに街でローブを買ってきてもらったのです。まさか炎天下の砂漠に下着姿でいることになるなんて思ってなかったのです……
そして宿屋に戻ってきた私たち。部屋の中のフィオナは凄く嬉しそうな顔をして資金袋を見ているのです。初めての報酬なのだから気持ちは分かるのです!それを見たロゼッタ様がフィオナに言う。
「フィオナ。嬉しいのはわかるのじゃが、今日のはミルディのおかげでもあるのを忘れるでないぞ?」
「はっはい!師匠!」
「いや。フィオナが頑張ったから。あたしはなにもしてないよ」
フィオナは恥ずかしそうにしているのです。謙虚なのは良いところだと思うのです。確かに今日はフィオナの活躍が大きかったのは事実なのですがそれでも一人で倒したわけじゃないんです。誰かと一緒に戦った証でもあると思うんですよ!
だからこそ一緒に戦いたいって思えるようになるといいなって思うのです。それがパーティを組むということだと思います。まぁ今はまだまだだけどそのうちきっとできるようになるはずなのです。
そんな事を考えている私なのですが、今私はベッドに寝ているのです。理由は分かりますよね?
「あのアリーゼ様。お身体大丈夫ですか?ボクのせいでごめんなさい……」
「いえ。フィオナのせいじゃないですよ、気にしないでくださいなのです。痛たたたっ……」
「ふん!自業自得じゃ。露出狂聖女」
「あははっ……」
ひどいのです。ロゼッタ様に呆れられているのです!?違うのです。私は悪くないのです!別に変なこと考えてたわけではないのです!私はあの炎天下の砂漠に下着姿でいたので全身日焼けをしてしまったのです。
「うぅ~ヒリヒリするので治してほしいのです!」
「あの火傷にきくポーションとかって効果あるのかな?ボク買ってくるよ!」
「そんなものはない。フィオナ。放っておけ。」
そんなぁ……でもちょっと冷静になって考えてみるとこれはこれでよかったような気がしてきたりしなかったりするのです。
なんと言うのですかね?こういうアクシデント的な感じも旅のお約束っていうことで良くないでしょうか!うん!これはよく本に書いてある物語のようなのです!
と私は痛みに耐えながらも少し嬉しくなるのでした。
サンドリザードはゆっくりと起き上がる。先ほどまでの動きを考えれば相当ダメージを与えているはずなのです!
「ははっロゼッタ様……こんなものとは?」
「うるさい!うるさいのじゃミルディ!」
私はロッドを構える。その瞬間だったのです。深手をおったサンドリザードの身体が紅き炎の刃で真っ二つに切り裂かれる。それは間違いない……自信を持って戦えるようになったフィオナの「魔法剣」だったのです。
「炎の魔法剣ファイアブリンガー……」
「は?フィオナ?」
「お主……魔法剣を……?」
ミルディとロゼッタ様は目を丸くしている。すっ凄いのです!フィオナはやっぱり有能な魔法士の家系なのです!私の可愛い弟子なのです!
「はぁはぁ。ボク……夢中で……」
「フィオナ!やったのです!」
私はフィオナに抱きついて喜ぶ。私が抱きしめるとフィオナは照れて顔を赤くしているのです。可愛いのです。
「あのあのアリーゼ様!その下着が……」
「あ。ロゼッタ様その黒いローブを貸してほしいのです!かなり小さいですけど、ロゼッタ様の見た目なら下着でも許されるのです!幼女なら問題ないのです!本に書いてあったのです!」
そういうとロゼッタ様は顔を真っ赤にして無言で私を杖でボコボコに叩いてくる。痛い痛い!痛いのです~!
「もういい!こんな破廉恥聖女放って帰るのじゃ!!いくぞフィオナ、ミルディ!」
ロゼッタ様は怒りながら本当に行ってしまうのです。フィオナはおどおどしながらもロゼッタ様についていく。助けてなのですミルディ~!
こうして私たちはサンドリザードを倒す事ができたのです。それにしてもフィオナの成長にはびっくりしたのです!これならもう大丈夫なのです。
ちなみに私はこの後ミルディに街でローブを買ってきてもらったのです。まさか炎天下の砂漠に下着姿でいることになるなんて思ってなかったのです……
そして宿屋に戻ってきた私たち。部屋の中のフィオナは凄く嬉しそうな顔をして資金袋を見ているのです。初めての報酬なのだから気持ちは分かるのです!それを見たロゼッタ様がフィオナに言う。
「フィオナ。嬉しいのはわかるのじゃが、今日のはミルディのおかげでもあるのを忘れるでないぞ?」
「はっはい!師匠!」
「いや。フィオナが頑張ったから。あたしはなにもしてないよ」
フィオナは恥ずかしそうにしているのです。謙虚なのは良いところだと思うのです。確かに今日はフィオナの活躍が大きかったのは事実なのですがそれでも一人で倒したわけじゃないんです。誰かと一緒に戦った証でもあると思うんですよ!
だからこそ一緒に戦いたいって思えるようになるといいなって思うのです。それがパーティを組むということだと思います。まぁ今はまだまだだけどそのうちきっとできるようになるはずなのです。
そんな事を考えている私なのですが、今私はベッドに寝ているのです。理由は分かりますよね?
「あのアリーゼ様。お身体大丈夫ですか?ボクのせいでごめんなさい……」
「いえ。フィオナのせいじゃないですよ、気にしないでくださいなのです。痛たたたっ……」
「ふん!自業自得じゃ。露出狂聖女」
「あははっ……」
ひどいのです。ロゼッタ様に呆れられているのです!?違うのです。私は悪くないのです!別に変なこと考えてたわけではないのです!私はあの炎天下の砂漠に下着姿でいたので全身日焼けをしてしまったのです。
「うぅ~ヒリヒリするので治してほしいのです!」
「あの火傷にきくポーションとかって効果あるのかな?ボク買ってくるよ!」
「そんなものはない。フィオナ。放っておけ。」
そんなぁ……でもちょっと冷静になって考えてみるとこれはこれでよかったような気がしてきたりしなかったりするのです。
なんと言うのですかね?こういうアクシデント的な感じも旅のお約束っていうことで良くないでしょうか!うん!これはよく本に書いてある物語のようなのです!
と私は痛みに耐えながらも少し嬉しくなるのでした。
49
お気に入りに追加
377
あなたにおすすめの小説
【宮廷魔法士のやり直し!】~王宮を追放された天才魔法士は山奥の村の変な野菜娘に拾われたので新たな人生を『なんでも屋』で謳歌したい!~
夕姫
ファンタジー
【私。この『なんでも屋』で高級ラディッシュになります(?)】
「今日であなたはクビです。今までフローレンス王宮の宮廷魔法士としてお勤めご苦労様でした。」
アイリーン=アドネスは宮廷魔法士を束ねている筆頭魔法士のシャーロット=マリーゴールド女史にそう言われる。
理由は国の禁書庫の古代文献を持ち出したという。そんな嘘をエレイナとアストンという2人の貴族出身の宮廷魔法士に告げ口される。この2人は平民出身で王立学院を首席で卒業、そしてフローレンス王国の第一王女クリスティーナの親友という存在のアイリーンのことをよく思っていなかった。
もちろん周りの同僚の魔法士たちも平民出身の魔法士などいても邪魔にしかならない、誰もアイリーンを助けてくれない。
自分は何もしてない、しかも突然辞めろと言われ、挙句の果てにはエレイナに平手で殴られる始末。
王国を追放され、すべてを失ったアイリーンは途方に暮れあてもなく歩いていると森の中へ。そこで悔しさから下を向き泣いていると
「どうしたのお姉さん?そんな収穫3日後のラディッシュみたいな顔しちゃって?」
オレンジ色の髪のおさげの少女エイミーと出会う。彼女は自分の仕事にアイリーンを雇ってあげるといい、山奥の農村ピースフルに連れていく。そのエイミーの仕事とは「なんでも屋」だと言うのだが……
アイリーンは新規一転、自分の魔法能力を使い、エイミーや仲間と共にこの山奥の農村ピースフルの「なんでも屋」で働くことになる。
そして今日も大きなあの声が聞こえる。
「いらっしゃいませ!なんでも屋へようこそ!」
と
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。
よくある聖女追放ものです。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】聖女を害した公爵令嬢の私は国外追放をされ宿屋で住み込み女中をしております。え、偽聖女だった? ごめんなさい知りません。
藍生蕗
恋愛
かれこれ五年ほど前、公爵令嬢だった私───オリランダは、王太子の婚約者と実家の娘の立場の両方を聖女であるメイルティン様に奪われた事を許せずに、彼女を害してしまいました。しかしそれが王太子と実家から不興を買い、私は国外追放をされてしまいます。
そうして私は自らの罪と向き合い、平民となり宿屋で住み込み女中として過ごしていたのですが……
偽聖女だった? 更にどうして偽聖女の償いを今更私がしなければならないのでしょうか? とりあえず今幸せなので帰って下さい。
※ 設定は甘めです
※ 他のサイトにも投稿しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ボロボロになるまで働いたのに見た目が不快だと追放された聖女は隣国の皇子に溺愛される。……ちょっと待って、皇子が三つ子だなんて聞いてません!
沙寺絃
恋愛
ルイン王国の神殿で働く聖女アリーシャは、早朝から深夜まで一人で激務をこなしていた。
それなのに聖女の力を理解しない王太子コリンから理不尽に追放を言い渡されてしまう。
失意のアリーシャを迎えに来たのは、隣国アストラ帝国からの使者だった。
アリーシャはポーション作りの才能を買われ、アストラ帝国に招かれて病に臥せった皇帝を助ける。
帝国の皇子は感謝して、アリーシャに深い愛情と敬意を示すようになる。
そして帝国の皇子は十年前にアリーシャと出会った事のある初恋の男の子だった。
再会に胸を弾ませるアリーシャ。しかし、衝撃の事実が発覚する。
なんと、皇子は三つ子だった!
アリーシャの幼馴染の男の子も、三人の皇子が入れ替わって接していたと判明。
しかも病から復活した皇帝は、アリーシャを皇子の妃に迎えると言い出す。アリーシャと結婚した皇子に、次の皇帝の座を譲ると宣言した。
アリーシャは個性的な三つ子の皇子に愛されながら、誰と結婚するか決める事になってしまう。
一方、アリーシャを追放したルイン王国では暗雲が立ち込め始めていた……。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
冤罪で殺された聖女、生まれ変わって自由に生きる
みおな
恋愛
聖女。
女神から選ばれし、世界にたった一人の存在。
本来なら、誰からも尊ばれ大切に扱われる存在である聖女ルディアは、婚約者である王太子から冤罪をかけられ処刑されてしまう。
愛し子の死に、女神はルディアの時間を巻き戻す。
記憶を持ったまま聖女認定の前に戻ったルディアは、聖女にならず自由に生きる道を選択する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる