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第2章 聖女。灼熱の王国を駆け巡るのです!
8. 魔法剣
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8. 魔法剣
サンドリザードはゆっくりと起き上がる。先ほどまでの動きを考えれば相当ダメージを与えているはずなのです!
「ははっロゼッタ様……こんなものとは?」
「うるさい!うるさいのじゃミルディ!」
私はロッドを構える。その瞬間だったのです。深手をおったサンドリザードの身体が紅き炎の刃で真っ二つに切り裂かれる。それは間違いない……自信を持って戦えるようになったフィオナの「魔法剣」だったのです。
「炎の魔法剣ファイアブリンガー……」
「は?フィオナ?」
「お主……魔法剣を……?」
ミルディとロゼッタ様は目を丸くしている。すっ凄いのです!フィオナはやっぱり有能な魔法士の家系なのです!私の可愛い弟子なのです!
「はぁはぁ。ボク……夢中で……」
「フィオナ!やったのです!」
私はフィオナに抱きついて喜ぶ。私が抱きしめるとフィオナは照れて顔を赤くしているのです。可愛いのです。
「あのあのアリーゼ様!その下着が……」
「あ。ロゼッタ様その黒いローブを貸してほしいのです!かなり小さいですけど、ロゼッタ様の見た目なら下着でも許されるのです!幼女なら問題ないのです!本に書いてあったのです!」
そういうとロゼッタ様は顔を真っ赤にして無言で私を杖でボコボコに叩いてくる。痛い痛い!痛いのです~!
「もういい!こんな破廉恥聖女放って帰るのじゃ!!いくぞフィオナ、ミルディ!」
ロゼッタ様は怒りながら本当に行ってしまうのです。フィオナはおどおどしながらもロゼッタ様についていく。助けてなのですミルディ~!
こうして私たちはサンドリザードを倒す事ができたのです。それにしてもフィオナの成長にはびっくりしたのです!これならもう大丈夫なのです。
ちなみに私はこの後ミルディに街でローブを買ってきてもらったのです。まさか炎天下の砂漠に下着姿でいることになるなんて思ってなかったのです……
そして宿屋に戻ってきた私たち。部屋の中のフィオナは凄く嬉しそうな顔をして資金袋を見ているのです。初めての報酬なのだから気持ちは分かるのです!それを見たロゼッタ様がフィオナに言う。
「フィオナ。嬉しいのはわかるのじゃが、今日のはミルディのおかげでもあるのを忘れるでないぞ?」
「はっはい!師匠!」
「いや。フィオナが頑張ったから。あたしはなにもしてないよ」
フィオナは恥ずかしそうにしているのです。謙虚なのは良いところだと思うのです。確かに今日はフィオナの活躍が大きかったのは事実なのですがそれでも一人で倒したわけじゃないんです。誰かと一緒に戦った証でもあると思うんですよ!
だからこそ一緒に戦いたいって思えるようになるといいなって思うのです。それがパーティを組むということだと思います。まぁ今はまだまだだけどそのうちきっとできるようになるはずなのです。
そんな事を考えている私なのですが、今私はベッドに寝ているのです。理由は分かりますよね?
「あのアリーゼ様。お身体大丈夫ですか?ボクのせいでごめんなさい……」
「いえ。フィオナのせいじゃないですよ、気にしないでくださいなのです。痛たたたっ……」
「ふん!自業自得じゃ。露出狂聖女」
「あははっ……」
ひどいのです。ロゼッタ様に呆れられているのです!?違うのです。私は悪くないのです!別に変なこと考えてたわけではないのです!私はあの炎天下の砂漠に下着姿でいたので全身日焼けをしてしまったのです。
「うぅ~ヒリヒリするので治してほしいのです!」
「あの火傷にきくポーションとかって効果あるのかな?ボク買ってくるよ!」
「そんなものはない。フィオナ。放っておけ。」
そんなぁ……でもちょっと冷静になって考えてみるとこれはこれでよかったような気がしてきたりしなかったりするのです。
なんと言うのですかね?こういうアクシデント的な感じも旅のお約束っていうことで良くないでしょうか!うん!これはよく本に書いてある物語のようなのです!
と私は痛みに耐えながらも少し嬉しくなるのでした。
サンドリザードはゆっくりと起き上がる。先ほどまでの動きを考えれば相当ダメージを与えているはずなのです!
「ははっロゼッタ様……こんなものとは?」
「うるさい!うるさいのじゃミルディ!」
私はロッドを構える。その瞬間だったのです。深手をおったサンドリザードの身体が紅き炎の刃で真っ二つに切り裂かれる。それは間違いない……自信を持って戦えるようになったフィオナの「魔法剣」だったのです。
「炎の魔法剣ファイアブリンガー……」
「は?フィオナ?」
「お主……魔法剣を……?」
ミルディとロゼッタ様は目を丸くしている。すっ凄いのです!フィオナはやっぱり有能な魔法士の家系なのです!私の可愛い弟子なのです!
「はぁはぁ。ボク……夢中で……」
「フィオナ!やったのです!」
私はフィオナに抱きついて喜ぶ。私が抱きしめるとフィオナは照れて顔を赤くしているのです。可愛いのです。
「あのあのアリーゼ様!その下着が……」
「あ。ロゼッタ様その黒いローブを貸してほしいのです!かなり小さいですけど、ロゼッタ様の見た目なら下着でも許されるのです!幼女なら問題ないのです!本に書いてあったのです!」
そういうとロゼッタ様は顔を真っ赤にして無言で私を杖でボコボコに叩いてくる。痛い痛い!痛いのです~!
「もういい!こんな破廉恥聖女放って帰るのじゃ!!いくぞフィオナ、ミルディ!」
ロゼッタ様は怒りながら本当に行ってしまうのです。フィオナはおどおどしながらもロゼッタ様についていく。助けてなのですミルディ~!
こうして私たちはサンドリザードを倒す事ができたのです。それにしてもフィオナの成長にはびっくりしたのです!これならもう大丈夫なのです。
ちなみに私はこの後ミルディに街でローブを買ってきてもらったのです。まさか炎天下の砂漠に下着姿でいることになるなんて思ってなかったのです……
そして宿屋に戻ってきた私たち。部屋の中のフィオナは凄く嬉しそうな顔をして資金袋を見ているのです。初めての報酬なのだから気持ちは分かるのです!それを見たロゼッタ様がフィオナに言う。
「フィオナ。嬉しいのはわかるのじゃが、今日のはミルディのおかげでもあるのを忘れるでないぞ?」
「はっはい!師匠!」
「いや。フィオナが頑張ったから。あたしはなにもしてないよ」
フィオナは恥ずかしそうにしているのです。謙虚なのは良いところだと思うのです。確かに今日はフィオナの活躍が大きかったのは事実なのですがそれでも一人で倒したわけじゃないんです。誰かと一緒に戦った証でもあると思うんですよ!
だからこそ一緒に戦いたいって思えるようになるといいなって思うのです。それがパーティを組むということだと思います。まぁ今はまだまだだけどそのうちきっとできるようになるはずなのです。
そんな事を考えている私なのですが、今私はベッドに寝ているのです。理由は分かりますよね?
「あのアリーゼ様。お身体大丈夫ですか?ボクのせいでごめんなさい……」
「いえ。フィオナのせいじゃないですよ、気にしないでくださいなのです。痛たたたっ……」
「ふん!自業自得じゃ。露出狂聖女」
「あははっ……」
ひどいのです。ロゼッタ様に呆れられているのです!?違うのです。私は悪くないのです!別に変なこと考えてたわけではないのです!私はあの炎天下の砂漠に下着姿でいたので全身日焼けをしてしまったのです。
「うぅ~ヒリヒリするので治してほしいのです!」
「あの火傷にきくポーションとかって効果あるのかな?ボク買ってくるよ!」
「そんなものはない。フィオナ。放っておけ。」
そんなぁ……でもちょっと冷静になって考えてみるとこれはこれでよかったような気がしてきたりしなかったりするのです。
なんと言うのですかね?こういうアクシデント的な感じも旅のお約束っていうことで良くないでしょうか!うん!これはよく本に書いてある物語のようなのです!
と私は痛みに耐えながらも少し嬉しくなるのでした。
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