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第1章 聖魔法?そんなの知らないのです!
15. 聖女。稼ぐ
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15. 聖女。稼ぐ
そして次の日。私は泣きそうになりながら中央広場のベンチに腰掛けているのです……
なぜなら乗り合い馬車に乗ろうとした時、いや本当は昨日から薄々は気づいていたのです。そう私はまた「資金」がない。だから馬車に乗ることができなかったのです。
「ぐすっ……海鮮食べれないのです……」
「いや子供かあんたは。あたしも自分の分しかお金ないし、稼ぐしかないんじゃない?」
「稼ぐってどうしたらいいのですか?」
「え?ほら……ギルドじゃない?日雇いの依頼とかあると思うしさ。ほらアリーゼって何でもできそうじゃん!本の知識?でさ。たまに良く分からないけど……」
私はただの聖女なのです。なんでもできるわけじゃないですよ?そういうことじゃありませんからね?
でもミルディの言うとおりギルドで日雇いの依頼でも受けるしかなさそうなのですね。とりあえず資金を稼ぐために私とミルディはギルドに向かうことにするのでした。
そして、ギルドについた私たちは受付に並ぶこともなくすぐにクエストボードの前に立つことができた。基本的にこの時間に来る人はそんなにいないようなのです。
掲示板にはたくさんの紙が張り出されていますね……沢山ありすぎてどれを受けたらいいか分からないのです……
「どれを受ければいいのですかね?」
「あたしも来たことないし……なんか簡単なのでいいんじゃない?」
簡単とは言ってもどのくらいのレベルなのか分かりませんよね。とりあえず私は、目の前に貼ってある依頼書の初心者用の『ゴブリン退治』を受けることにしたのです。これならあまり強くなくていいはずなのです。初心者用なら駆け出し冒険者でも問題ないと本に書いてありましたし。まぁいきなり強い魔物と戦えと言われたら困りますからね。
「じゃあこれにするのです!」
「え?」
早速その依頼書を持ってカウンターに行こうとしたらミルディが私の腕を掴む。
「待て待て!アリーゼ戦えるの!?ゴブリン退治なんて……聖女の聖魔法も使えないんでしょ!?あたしは戦えないからね!?」
「ゴブリンの倒しかたなら本で読んだのです!任せるのです!」
「なんでそんなに自信があるかわからないけどさ……本の知識があるなら素材集めの方がよくない?」
うーん、確かに素材を集める方がいいかもしれないのです。
でもお金を貯めないとご飯を食べれなくなるのです。それは避けたいところなのですよ。それに今日滞在するための宿代も必要なのです。とりあえずゴブリン退治の依頼書をクエストボードに戻し素材集めの依頼書を探すことにするのです。
「アリーゼ。これとかいいんじゃない?フルア草採取だって。確かフルア草なら日の当たらない森の奥とかに生えてるし、簡単に見つけられそうだけど」
「ふむ。金額も良さそうなのです。これにするのです」
こんな簡単な素材採取の依頼の割に少し高額のような気もしますが、海鮮のためにはそんなこと言ってられないのです!私たちは依頼書を手に取り、受付に行って手続きをしてもらいました。これで準備完了なのです。私が出発しようとしていると受付嬢のお姉さんが私とミルディに念を押してくる。
「そうだ、あなたたち。フルア草の生えている『常闇の森』には魔女がいると言う噂があるから気をつけてね?」
「へぇ……魔女なんかいるんだ?」
「魔女って毒を盛ったり呪ったりするのですよね!?本に書いてあったのです!怖いのです……死にたくないのです!」
「とりあえずアリーゼ落ち着いて」
その常闇の森にいると言われている魔女に会わないように願うのです!私たちは冒険者ギルドを出て、街の入り口に向かい門番さんに挨拶して街を出ることにしました。
初めてのギルドの依頼……不安はあるのですけど、海鮮の為に頑張るのですよ私!
そして次の日。私は泣きそうになりながら中央広場のベンチに腰掛けているのです……
なぜなら乗り合い馬車に乗ろうとした時、いや本当は昨日から薄々は気づいていたのです。そう私はまた「資金」がない。だから馬車に乗ることができなかったのです。
「ぐすっ……海鮮食べれないのです……」
「いや子供かあんたは。あたしも自分の分しかお金ないし、稼ぐしかないんじゃない?」
「稼ぐってどうしたらいいのですか?」
「え?ほら……ギルドじゃない?日雇いの依頼とかあると思うしさ。ほらアリーゼって何でもできそうじゃん!本の知識?でさ。たまに良く分からないけど……」
私はただの聖女なのです。なんでもできるわけじゃないですよ?そういうことじゃありませんからね?
でもミルディの言うとおりギルドで日雇いの依頼でも受けるしかなさそうなのですね。とりあえず資金を稼ぐために私とミルディはギルドに向かうことにするのでした。
そして、ギルドについた私たちは受付に並ぶこともなくすぐにクエストボードの前に立つことができた。基本的にこの時間に来る人はそんなにいないようなのです。
掲示板にはたくさんの紙が張り出されていますね……沢山ありすぎてどれを受けたらいいか分からないのです……
「どれを受ければいいのですかね?」
「あたしも来たことないし……なんか簡単なのでいいんじゃない?」
簡単とは言ってもどのくらいのレベルなのか分かりませんよね。とりあえず私は、目の前に貼ってある依頼書の初心者用の『ゴブリン退治』を受けることにしたのです。これならあまり強くなくていいはずなのです。初心者用なら駆け出し冒険者でも問題ないと本に書いてありましたし。まぁいきなり強い魔物と戦えと言われたら困りますからね。
「じゃあこれにするのです!」
「え?」
早速その依頼書を持ってカウンターに行こうとしたらミルディが私の腕を掴む。
「待て待て!アリーゼ戦えるの!?ゴブリン退治なんて……聖女の聖魔法も使えないんでしょ!?あたしは戦えないからね!?」
「ゴブリンの倒しかたなら本で読んだのです!任せるのです!」
「なんでそんなに自信があるかわからないけどさ……本の知識があるなら素材集めの方がよくない?」
うーん、確かに素材を集める方がいいかもしれないのです。
でもお金を貯めないとご飯を食べれなくなるのです。それは避けたいところなのですよ。それに今日滞在するための宿代も必要なのです。とりあえずゴブリン退治の依頼書をクエストボードに戻し素材集めの依頼書を探すことにするのです。
「アリーゼ。これとかいいんじゃない?フルア草採取だって。確かフルア草なら日の当たらない森の奥とかに生えてるし、簡単に見つけられそうだけど」
「ふむ。金額も良さそうなのです。これにするのです」
こんな簡単な素材採取の依頼の割に少し高額のような気もしますが、海鮮のためにはそんなこと言ってられないのです!私たちは依頼書を手に取り、受付に行って手続きをしてもらいました。これで準備完了なのです。私が出発しようとしていると受付嬢のお姉さんが私とミルディに念を押してくる。
「そうだ、あなたたち。フルア草の生えている『常闇の森』には魔女がいると言う噂があるから気をつけてね?」
「へぇ……魔女なんかいるんだ?」
「魔女って毒を盛ったり呪ったりするのですよね!?本に書いてあったのです!怖いのです……死にたくないのです!」
「とりあえずアリーゼ落ち着いて」
その常闇の森にいると言われている魔女に会わないように願うのです!私たちは冒険者ギルドを出て、街の入り口に向かい門番さんに挨拶して街を出ることにしました。
初めてのギルドの依頼……不安はあるのですけど、海鮮の為に頑張るのですよ私!
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