26 / 51
第4章 アイテム屋を救え!元商人のポーション大作戦!
3. チョコレート半分っこ
しおりを挟む
3. チョコレート半分っこ
そして次の日。オレはメルさんのアイテム屋で1日働くことにしている。
「ねぇ!なんでアタシもアイテム屋で働かなきゃいけないのよ!アタシは天才魔法少女なのよ!?」
「文句を言わないで協力してくれ。アンナしかいないんだ」
「ヤダヤダヤダ!魔法で魔物とか倒せないんじゃ面白くない!やりたくない!」
「帰りにアイス買ってやるからさ」
「……チョコレートも買いなさいよね!ったく。エミルはアタシがいないと何も出来ないんだから。仕方ないわね!ほら行くわよ!」
食べ物に釣られるなんて……本当に単純な奴だな。まぁそんなわけでオレはアイテム屋で仕事をすることになった。
「おはようございます。今日はよろしくお願いしますエミルさん。あとアンナさん。」
そして営業が始まる。まず最初に店先に出ているのはオレとメルさん。オレは店先で店番をする。その間にメルさんは商品を並べる準備をしたり、在庫の確認をしたりする。そして、店の奥からはアンナが店先まで商品を運んでくる。商品の陳列はオレがやったり、アンナがやったりする。
それからしばらくして、店に冒険者たちが集まって来る。冒険者は回復薬のポーションと状態回復の解毒剤を求めてやって来る。店主のメルさんの接客対応もとても親切だし、メルさん自身に問題はない。
「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」
しばらく営業をしていくと、冒険者も徐々に減っていくが、そんなに少ない印象は受けなかった。
「エミルさん、アンナさんありがとうございました。どうでしたか?」
「いいお店だと思います。その、今日の売上台帳を拝見させてもらってもいいですか?」
「はい。もちろんです」
オレはメルさんのアイテム屋の帳簿を見る。売上自体は減少している。それはもちろん冒険者の数が減っているからだが……。これは少し分析が必要だな。オレはそのまま帳簿をお借りしてギルドに戻ることにする。
すると隣を歩きながらアイスを食べているアンナが難しい顔をしている。
「どうかしたのか?お腹痛いのか?」
「違うわよ!エミルはなんでそうデリカシーがないわけ?もしかしてそうならどうするのよ!本当に男としてダメよねあんた。はぁ。これだからエミルはモテないのよ」
なんか子どもに説教されたんだが……。いや確かに言われたらそうなんだけどこれは違くないか?
「チョコレートどうしようか考えてただけよ。食べたら夕飯食べれないし。でも食べたいし。ねぇエミル半分っこして!」
「え?」
「だーかーら!半分食べてって言ってるのよ!」
オレはそのアンナの言葉を聞いて、さっきの帳簿を開きもう一度中身を確認する。……これは……なるほど。これならもしかしたらいけるかもしれない!
「ちょっと聞いてるの!?アタシを無視しないでよ!」
「よくやったぞアンナ!お前のおかげでメルさんのアイテム屋は救えるかもしれない!」
「え?とっ当然でしょ?アタシは天才魔法少女なんだから!」
「ああ。さすが天才魔法少女だ!」
アンナはオレの言葉にすごく戸惑っていたが可能性が見えてきた。オレはそのままアンナのチョコレートを半分にし、そのまま口に頬張って急いでギルドに戻る。そして部屋にこもり、色々分析し計算した結果ある1つの方法が浮かんでくる。
「これなら……なんとかなりそうだぞ」
すると扉がノックされ、リリスさんが中に入ってくる。お風呂上がりなのか髪が濡れたままでとても艶っぽい雰囲気を出している。やっぱり美人だよな。
「エミルくん。コーヒー淹れたんです。一緒に飲みませんか?」
「あっはい。ありがとうございます」
オレは机の上を整理し、部屋を出る。そしてリビングに向かいソファーに腰掛ける。
「はい。ブラックで大丈夫ですか?」
「はい。砂糖とかミルクは入れなくても平気なので」
「ふふっ。大人ですね。そんなところだけ大人っぽくしても意味ありませんよ?そもそもエミルくんは男としての格好良さが皆無ですからね!」
そんなつもりはないんだけどな。軽い毒を吐かれたよ……。
「それでエミルくん。どうですか?なんとかなりそうですか?」
「あ、はい。この方法なら売上が伸びそうで……」
オレはアイテム屋の売上を伸ばすための方法をリリスさんに話すことにした。最初は不思議そうな表情をしていたのだが、話しているうちにどんどん興味深そうに聞いていた。そして、話し終わる頃には笑顔になっていた。
「ふふ。エミルくん。楽しそうですね?」
「え?あっその……はい楽しいです。この方法はあるスキルが必要なんです。だからリリスさんに協力してほしいんです。お願いします」
「エミルくんの頼みなら断りませんよ。私も最近は暇してましたからね。わかりました。私も協力します」
そしてオレは翌日から作戦を実行するために行動を開始するのだった。
そして次の日。オレはメルさんのアイテム屋で1日働くことにしている。
「ねぇ!なんでアタシもアイテム屋で働かなきゃいけないのよ!アタシは天才魔法少女なのよ!?」
「文句を言わないで協力してくれ。アンナしかいないんだ」
「ヤダヤダヤダ!魔法で魔物とか倒せないんじゃ面白くない!やりたくない!」
「帰りにアイス買ってやるからさ」
「……チョコレートも買いなさいよね!ったく。エミルはアタシがいないと何も出来ないんだから。仕方ないわね!ほら行くわよ!」
食べ物に釣られるなんて……本当に単純な奴だな。まぁそんなわけでオレはアイテム屋で仕事をすることになった。
「おはようございます。今日はよろしくお願いしますエミルさん。あとアンナさん。」
そして営業が始まる。まず最初に店先に出ているのはオレとメルさん。オレは店先で店番をする。その間にメルさんは商品を並べる準備をしたり、在庫の確認をしたりする。そして、店の奥からはアンナが店先まで商品を運んでくる。商品の陳列はオレがやったり、アンナがやったりする。
それからしばらくして、店に冒険者たちが集まって来る。冒険者は回復薬のポーションと状態回復の解毒剤を求めてやって来る。店主のメルさんの接客対応もとても親切だし、メルさん自身に問題はない。
「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」
しばらく営業をしていくと、冒険者も徐々に減っていくが、そんなに少ない印象は受けなかった。
「エミルさん、アンナさんありがとうございました。どうでしたか?」
「いいお店だと思います。その、今日の売上台帳を拝見させてもらってもいいですか?」
「はい。もちろんです」
オレはメルさんのアイテム屋の帳簿を見る。売上自体は減少している。それはもちろん冒険者の数が減っているからだが……。これは少し分析が必要だな。オレはそのまま帳簿をお借りしてギルドに戻ることにする。
すると隣を歩きながらアイスを食べているアンナが難しい顔をしている。
「どうかしたのか?お腹痛いのか?」
「違うわよ!エミルはなんでそうデリカシーがないわけ?もしかしてそうならどうするのよ!本当に男としてダメよねあんた。はぁ。これだからエミルはモテないのよ」
なんか子どもに説教されたんだが……。いや確かに言われたらそうなんだけどこれは違くないか?
「チョコレートどうしようか考えてただけよ。食べたら夕飯食べれないし。でも食べたいし。ねぇエミル半分っこして!」
「え?」
「だーかーら!半分食べてって言ってるのよ!」
オレはそのアンナの言葉を聞いて、さっきの帳簿を開きもう一度中身を確認する。……これは……なるほど。これならもしかしたらいけるかもしれない!
「ちょっと聞いてるの!?アタシを無視しないでよ!」
「よくやったぞアンナ!お前のおかげでメルさんのアイテム屋は救えるかもしれない!」
「え?とっ当然でしょ?アタシは天才魔法少女なんだから!」
「ああ。さすが天才魔法少女だ!」
アンナはオレの言葉にすごく戸惑っていたが可能性が見えてきた。オレはそのままアンナのチョコレートを半分にし、そのまま口に頬張って急いでギルドに戻る。そして部屋にこもり、色々分析し計算した結果ある1つの方法が浮かんでくる。
「これなら……なんとかなりそうだぞ」
すると扉がノックされ、リリスさんが中に入ってくる。お風呂上がりなのか髪が濡れたままでとても艶っぽい雰囲気を出している。やっぱり美人だよな。
「エミルくん。コーヒー淹れたんです。一緒に飲みませんか?」
「あっはい。ありがとうございます」
オレは机の上を整理し、部屋を出る。そしてリビングに向かいソファーに腰掛ける。
「はい。ブラックで大丈夫ですか?」
「はい。砂糖とかミルクは入れなくても平気なので」
「ふふっ。大人ですね。そんなところだけ大人っぽくしても意味ありませんよ?そもそもエミルくんは男としての格好良さが皆無ですからね!」
そんなつもりはないんだけどな。軽い毒を吐かれたよ……。
「それでエミルくん。どうですか?なんとかなりそうですか?」
「あ、はい。この方法なら売上が伸びそうで……」
オレはアイテム屋の売上を伸ばすための方法をリリスさんに話すことにした。最初は不思議そうな表情をしていたのだが、話しているうちにどんどん興味深そうに聞いていた。そして、話し終わる頃には笑顔になっていた。
「ふふ。エミルくん。楽しそうですね?」
「え?あっその……はい楽しいです。この方法はあるスキルが必要なんです。だからリリスさんに協力してほしいんです。お願いします」
「エミルくんの頼みなら断りませんよ。私も最近は暇してましたからね。わかりました。私も協力します」
そしてオレは翌日から作戦を実行するために行動を開始するのだった。
10
お気に入りに追加
72
あなたにおすすめの小説
強さがすべての魔法学園の最下位クズ貴族に転生した俺、死にたくないからゲーム知識でランキング1位を目指したら、なぜか最強ハーレムの主となった!
こはるんるん
ファンタジー
気づいたら大好きなゲームで俺の大嫌いだったキャラ、ヴァイスに転生してしまっていた。
ヴァイスは伯爵家の跡取り息子だったが、太りやすくなる外れスキル【超重量】を授かったせいで腐り果て、全ヒロインから嫌われるセクハラ野郎と化した。
最終的には魔族に闇堕ちして、勇者に成敗されるのだ。
だが、俺は知っていた。
魔族と化したヴァイスが、作中最強クラスのキャラだったことを。
外れスキル【超重量】の真の力を。
俺は思う。
【超重量】を使って勇者の王女救出イベントを奪えば、殺されなくて済むんじゃないか?
俺は悪行をやめてゲーム知識を駆使して、強さがすべての魔法学園で1位を目指す。
最弱ステータスのこの俺が、こんなに強いわけがない。
さこゼロ
ファンタジー
俺のステータスがこんなに強いわけがない。
大型モンスターがワンパン一発なのも、
魔法の威力が意味不明なのも、
全部、幼なじみが見つけてくれたチートアイテムがあるからなんだ!
だから…
俺のステータスがこんなに強いわけがないっ!
冬の帝国と精霊対話師
アウグスト葉月
ファンタジー
北に位置する凍える地インヴィエルノ帝国では、新たな皇帝が即位したばかりだった。
ある日、精霊の存在を感じることができる少女マリポーザが住む村に、精霊使いであるアルトゥーロ特別参謀と、護衛のフェリペ大尉率いる陸軍中央部隊特殊任務班が到着した。アルトゥーロはマリポーザに精霊使いの素養があることを見抜き、帝都に連れ帰ろうとする。
若くして即位した新皇帝に自分が利用されていることを自覚しつつ、マリポーザを精霊使いの弟子にすることで政権争いに巻き込むアルトゥーロ。
それをわかりながら、大切な人を守るために口をつぐむフェリペ大尉。
何も知らない少女は夢に胸をふくらませて、大人の思惑と保身が交差する帝都へと旅立つ。
学年揃って異世界召喚?執行猶予30年貰っても良いですか?
ばふぉりん
ファンタジー
とある卒業式当日の中学生達。それぞれの教室でワイワイ騒いでると突然床が光だし・・・これはまさか!?
そして壇上に綺麗な女性が現れて「これからみなさんには同じスキルをひとつだけ持って、異世界に行ってもらいます。拒否はできません。ただし、一つだけ願いを叶えましょう」と、若干頓珍漢な事を言い、前から順番にクラスメイトの願いを叶えたり却下したりと、ドンドン光に変えていき、遂に僕の番になったので、こう言ってみた。
「30年待ってもらえませんか?」と・・・
→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→
初めて文章を書くので、色々教えていただければ幸いです!
また、メンタルは絹豆腐並みに柔らかいので、やさしくしてください。
更新はランダムで、別にプロットとかも無いので、その日その場で書いて更新するとおもうのであ、生暖かく見守ってください。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
転移世界のトラック神と、ひかれたようじょ
寝る犬
ファンタジー
ある日トラックに轢かれた雨宮りん(4歳)の目の前に、トラックに轢かれた人間をチート能力を与えた上で異世界へと転移させる「転移トラック神」が現れた。
トラック神にエセ関西弁の精霊も加えて、異世界で子育てに励むハートフル異世界ファンタジー。
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる