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150. 君が為
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150. 君が為
今日は千春と共に一人暮らし生活のための雑貨を買いにきている。夏帆は偶然にも友達と用事があるみたいで今はいない。さすがに千春となら疲れることはない。
「ごめんね秋兄。荷物持ちさせて」
「別にいいよ。オレも必要なもの買いたかったし、それに一人暮らし生活が大変なのは知ってるしな。それで何買うんだ?」
「んー……まず食器かな。お皿とかカップとか箸とか色々必要だよね? あと調理器具とか」
「そうだな。まぁとりあえず必要なものは全部揃えるか。食器類とかはまだいいけど調理器具やらは早く揃えないと料理できないからな」
「うん」
そうしてオレ達は手分けしながら必要なものを買い物かごに入れていき、会計を済ませて買い物は終了した。
そしてそのまま帰宅したのだが、家に着くなり千春がいきなりこんなことを言い出したのだ。
「ねぇ秋兄。今日の夜ご飯ってどうするの?」
「あー……特に考えてなかったな。今日は夏帆がいないから、そのまま弁当買ってくるかな……」
「そっか……じゃあさ! 私作ろうか!?」
「え?」
「夏帆さんよりは美味しく作れないかもだけど、一応今日のお礼もしたいし」
「いやでも、そんなの悪いし……」
「いいから任せてよ!」
こうして半ば強引に押し切られる形で、千春の手作り料理を食べることになった。
「はいできたよ。 食べてみて?」
「おう……いただきます……」
千春が作ったのは唐揚げだった。普通に美味しかった。夏帆ほどではないが、それなりに美味しい。というか千春が作ってくれただけでめちゃくちゃ嬉しい。
「ど、どうかな?」
「すげぇうまいよ。ありがとな」
「よかった。ちょっと不安だったんだ……」
ホッとしたように胸を撫で下ろす千春。やっぱり年下って可愛いものだな……。まぁ夏帆もなんだけどな
「……一応。あれから料理も頑張ったんだよ。……秋兄のために……」
「えっなんだって?」
「ううん。なんでもない」
「そうか?ならいいけど」
こうしてオレは千春と共に夕飯を食べ、そのまま部屋に戻ることになった。今日は夏帆がいないから気疲れしなかったな。まぁその夜にウザいくらいメッセージのやり取りをすることになったけどな
今日は千春と共に一人暮らし生活のための雑貨を買いにきている。夏帆は偶然にも友達と用事があるみたいで今はいない。さすがに千春となら疲れることはない。
「ごめんね秋兄。荷物持ちさせて」
「別にいいよ。オレも必要なもの買いたかったし、それに一人暮らし生活が大変なのは知ってるしな。それで何買うんだ?」
「んー……まず食器かな。お皿とかカップとか箸とか色々必要だよね? あと調理器具とか」
「そうだな。まぁとりあえず必要なものは全部揃えるか。食器類とかはまだいいけど調理器具やらは早く揃えないと料理できないからな」
「うん」
そうしてオレ達は手分けしながら必要なものを買い物かごに入れていき、会計を済ませて買い物は終了した。
そしてそのまま帰宅したのだが、家に着くなり千春がいきなりこんなことを言い出したのだ。
「ねぇ秋兄。今日の夜ご飯ってどうするの?」
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「そっか……じゃあさ! 私作ろうか!?」
「え?」
「夏帆さんよりは美味しく作れないかもだけど、一応今日のお礼もしたいし」
「いやでも、そんなの悪いし……」
「いいから任せてよ!」
こうして半ば強引に押し切られる形で、千春の手作り料理を食べることになった。
「はいできたよ。 食べてみて?」
「おう……いただきます……」
千春が作ったのは唐揚げだった。普通に美味しかった。夏帆ほどではないが、それなりに美味しい。というか千春が作ってくれただけでめちゃくちゃ嬉しい。
「ど、どうかな?」
「すげぇうまいよ。ありがとな」
「よかった。ちょっと不安だったんだ……」
ホッとしたように胸を撫で下ろす千春。やっぱり年下って可愛いものだな……。まぁ夏帆もなんだけどな
「……一応。あれから料理も頑張ったんだよ。……秋兄のために……」
「えっなんだって?」
「ううん。なんでもない」
「そうか?ならいいけど」
こうしてオレは千春と共に夕飯を食べ、そのまま部屋に戻ることになった。今日は夏帆がいないから気疲れしなかったな。まぁその夜にウザいくらいメッセージのやり取りをすることになったけどな
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