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122. 春から
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122. 春から
時間は早朝。キッチンから物音といい匂いがしてくる。
「あっ。おはよう秋兄。勝手にキッチン使わせてもらっちゃった。朝ごはん食べる?」
「ああ。千春が作ったのか?」
「うん。秋兄の彼女よりは全然下手だけど食べれると思うから」
そう言う千春。確かに目玉焼きの端が焦げてたり、味噌汁の豆腐の形がいびつだったりするが普通に美味しそうだ。
「ありがとうな。じゃあいただきます」
オレはそう言って目玉焼きを口に運ぶ。……うまっ! めちゃくちゃ美味いぞこれ。
「どう? 美味しいかな?」
少し不安そうな表情で聞いてくる千春。
「ああ。すごく美味しいよ。」
「そっかぁ。良かった」
笑顔になる千春。……可愛い。あまり千春は感情をださないけど、こうやって笑顔になると可愛いよな。
「ねぇ秋兄。着替えてこの近くを案内してほしいんだけど。ダメかな?」
「別にいいぞ。ちょっと待ってろ」
オレは自分の部屋に戻り服を着替えてそしてリビングに戻る。
「お待たせ。行くか」
「うん」
まずは学校までの通学路を歩く。まぁ特に変わったことはない。いつもと同じ道だ。
「春からはお前も歩くんだもんな。オレも来年受験だし、就職かもしれないけど、もう三年生だもんな……」
「秋兄。おじさん臭いよ。」
本当にあと1年で卒業なんだな。一年生の時の記憶はほとんどないけど、夏帆と出会った二年生の今は、楽しい思い出ばかりだ。
「着いたぞ。ここがうちの高校だ。まぁ校門の前だからあんまり変わらないけどな」
「春から私が通う……」
そう呟く千春の横顔は微笑んでいるように思えた。そしてそのあとはアパートの近辺の施設などを案内してアパートに戻った。明日は千春が帰る日だな。意外に2日って短いかもな。でも千春のおかげでオレの暇がなくなったのはいいことだよな。
時間は早朝。キッチンから物音といい匂いがしてくる。
「あっ。おはよう秋兄。勝手にキッチン使わせてもらっちゃった。朝ごはん食べる?」
「ああ。千春が作ったのか?」
「うん。秋兄の彼女よりは全然下手だけど食べれると思うから」
そう言う千春。確かに目玉焼きの端が焦げてたり、味噌汁の豆腐の形がいびつだったりするが普通に美味しそうだ。
「ありがとうな。じゃあいただきます」
オレはそう言って目玉焼きを口に運ぶ。……うまっ! めちゃくちゃ美味いぞこれ。
「どう? 美味しいかな?」
少し不安そうな表情で聞いてくる千春。
「ああ。すごく美味しいよ。」
「そっかぁ。良かった」
笑顔になる千春。……可愛い。あまり千春は感情をださないけど、こうやって笑顔になると可愛いよな。
「ねぇ秋兄。着替えてこの近くを案内してほしいんだけど。ダメかな?」
「別にいいぞ。ちょっと待ってろ」
オレは自分の部屋に戻り服を着替えてそしてリビングに戻る。
「お待たせ。行くか」
「うん」
まずは学校までの通学路を歩く。まぁ特に変わったことはない。いつもと同じ道だ。
「春からはお前も歩くんだもんな。オレも来年受験だし、就職かもしれないけど、もう三年生だもんな……」
「秋兄。おじさん臭いよ。」
本当にあと1年で卒業なんだな。一年生の時の記憶はほとんどないけど、夏帆と出会った二年生の今は、楽しい思い出ばかりだ。
「着いたぞ。ここがうちの高校だ。まぁ校門の前だからあんまり変わらないけどな」
「春から私が通う……」
そう呟く千春の横顔は微笑んでいるように思えた。そしてそのあとはアパートの近辺の施設などを案内してアパートに戻った。明日は千春が帰る日だな。意外に2日って短いかもな。でも千春のおかげでオレの暇がなくなったのはいいことだよな。
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