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104. ツリーと幸せと可愛さと

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104. ツリーと幸せと可愛さと



 買い物を終えて家に戻りさっそく夏帆はクリスマスツリーを意気揚々と飾り付けていく。意外に器用なことに驚きだ。

「あとは……この大きな星を……」

 夏帆はツリーのてっぺんに星をつけようとしているが、なかなか手が届かないようだ。背伸びをして頑張っている姿も可愛らしい。

「うーん……あと少し……」

 本当にあと少しだ。……パンツが見える。見えそうで見えない。でも、見えそうだからこそ興奮する。オレはじっと夏帆を見つめる。

「よっと!……やった!どうですか先輩!」

 ようやく星をつけることができたようで、夏帆は嬉しそうな表情をしている。

「ああ、悪くないんじゃないか?そのくらいのサイズでも意外に良かったかもな?」

「ですよね!やっぱりクリスマスツリーはこうじゃないと!さすが私!」

「自分で誉めるなよ。まぁ確かにお前のおかげかもな」

 ……なんか今のやり取りって恋人みたいじゃないか?いや、カップルだけど。なんか新鮮だな。こういうのも悪くない。

「そう言えば先輩。さっき私のパンツ覗こうとしてましたよね?言ったじゃないですかそう言うのわかるんですから!」

「そんなわけないだろ!」

「本当ですか~?嘘ついてる目してますよ?もうっ!エッチなんだから!」

 そう言いながらオレの腕をぺちぺち叩く。全く痛くはないのだが、なんというか……幸せを感じる。

 今まで夏帆を彼女として見てこなかったからそこまで気にしてこなかったが、こうして見ると夏帆はやっぱりすごく可愛い。オレはこの先ずっとこの子と一緒にいるのか……。

「あれ?先輩?聞いてます?」

「え?あ、悪い。何の話?」

「だから先輩は私のパンツ見たんでしょって話です!」

「見てねえよ!いい加減にしろ!」

「またまた~!照れなくても良いんですよ~?」

「うるさい!早く飾り付け終わらせろ!」

「むぅ……わかりましたよぉ……」

 少しだけ頬を膨らませて不満げな顔をしている。……うん、やっぱり可愛い。そして飾り付けが終わり夏帆が満足そうに微笑んでいる。オレは改めて夏帆の可愛さを感じるのだった。
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