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51. 夢の中へ
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51. 夢の中へ
「はい。先輩飲み物です。大丈夫ですか?」
「ああ……悪いな白石……」
すげぇ格好悪いよなオレ。意地を張ったばかりにジェットコースターで気分悪くなるんだもんな……情けねぇ……
「もう。苦手なら苦手って言ってくれれば良かったのに。まぁ彼女の私のためにいいとこ見せたいと言うやつなんでしょうけど。もう!先輩ったら格好つけちゃって!男の子なんだから!」
『うぜぇ』『彼女じゃねぇだろ』といつもなら言うんだがそんな元気が今のオレにはない。
「少しこのベンチで休みましょうか」
そう言って白石はオレを近くのベンチまで連れて行ってくれた。正直申し訳ない。せっかく白石が楽しみにしてたのに……
「まったくもう。無理しなくていいんですよ?私は先輩と一緒に遊園地を楽しみたいんですから」
「そうだな。すまなかった……」
「他に苦手なものあるんですか?」
「正直……ほとんど苦手なんだが……」
正直、お化け屋敷も怖いだろうし、コーヒーカップのような回るのも乗り物酔いするだろうし……
「ふふっ素直ですね。でも……嬉しいです」
「え?」
「だって、そんなに苦手なものが多いのに私のために遊園地で一緒にデートしてくれてるじゃないですか!やっぱり先輩は優しいです!」
いや……これはゲームで負けたから……なんだが。そう思っていたけど……本当は白石が楽しそうにしてたからなのかもしれない。オレはこいつといるのが心のどこかでは楽しいと思っているんだろうな……
「先輩?」
「違う。これはゲームで負けたから仕方なくだろ?」
「あ~照れてる!可愛いですね~」
「うるせぇ」
「ほら、飲み終わったのなら、はい!手を繋いで園内を歩きましょう!それだけでも先輩と一緒なら楽しいですから!」
これは白石なりの気遣いなのかもしれない。でも不思議とその手を握ることができた。オレと白石はそのままゆっくりとした足取りで、園内を歩いていくことにした。
それからは園内を散策しながら白石は色々写真を撮ったり、お店にあるぬいぐるみに興味津々だったり、ショーを観て楽しそうな笑顔を見せていたりと、色々な表情を見せてくれた。
その時間がとても心地よくて、本当に夢の中のような感覚になっていた。
「はい。先輩飲み物です。大丈夫ですか?」
「ああ……悪いな白石……」
すげぇ格好悪いよなオレ。意地を張ったばかりにジェットコースターで気分悪くなるんだもんな……情けねぇ……
「もう。苦手なら苦手って言ってくれれば良かったのに。まぁ彼女の私のためにいいとこ見せたいと言うやつなんでしょうけど。もう!先輩ったら格好つけちゃって!男の子なんだから!」
『うぜぇ』『彼女じゃねぇだろ』といつもなら言うんだがそんな元気が今のオレにはない。
「少しこのベンチで休みましょうか」
そう言って白石はオレを近くのベンチまで連れて行ってくれた。正直申し訳ない。せっかく白石が楽しみにしてたのに……
「まったくもう。無理しなくていいんですよ?私は先輩と一緒に遊園地を楽しみたいんですから」
「そうだな。すまなかった……」
「他に苦手なものあるんですか?」
「正直……ほとんど苦手なんだが……」
正直、お化け屋敷も怖いだろうし、コーヒーカップのような回るのも乗り物酔いするだろうし……
「ふふっ素直ですね。でも……嬉しいです」
「え?」
「だって、そんなに苦手なものが多いのに私のために遊園地で一緒にデートしてくれてるじゃないですか!やっぱり先輩は優しいです!」
いや……これはゲームで負けたから……なんだが。そう思っていたけど……本当は白石が楽しそうにしてたからなのかもしれない。オレはこいつといるのが心のどこかでは楽しいと思っているんだろうな……
「先輩?」
「違う。これはゲームで負けたから仕方なくだろ?」
「あ~照れてる!可愛いですね~」
「うるせぇ」
「ほら、飲み終わったのなら、はい!手を繋いで園内を歩きましょう!それだけでも先輩と一緒なら楽しいですから!」
これは白石なりの気遣いなのかもしれない。でも不思議とその手を握ることができた。オレと白石はそのままゆっくりとした足取りで、園内を歩いていくことにした。
それからは園内を散策しながら白石は色々写真を撮ったり、お店にあるぬいぐるみに興味津々だったり、ショーを観て楽しそうな笑顔を見せていたりと、色々な表情を見せてくれた。
その時間がとても心地よくて、本当に夢の中のような感覚になっていた。
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