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45. 風林火山
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45. 風林火山
暑い日が続く中、エアコンをつけながらいつものようにオレは白石と一緒に宿題をやっている。すると真面目な顔をして白石は話す
「先輩。私……気づいたんです」
「なにが?」
「宿題は風林火山ってことに」
「は?」
なんかまた訳の分からないことを言い出したぞこいつ……武田信玄?あ~……日本史の宿題やってんのか。でも白石のノートは驚くほどの白さを見せているけどな
「疾きこと風の如く。後回しにしちゃいけないんです宿題は。思いたったらすぐ行動するべきですよね!」
「まぁ……そうだな」
「徐かなること林の如く。そう私みたいにバカみたいにおしゃべりするべきじゃない。集中して宿題をやるべきなんです!」
「お前、自分で言ってて悲しくないのか?」
「侵掠すること火の如く。やる時は一気にやる!そうあっという間に攻めいるんです!」
「おお……やっとお前もやる気になったのか。良いことじゃねぇか」
「そして動かざること山の如し。結局分からなくて、何も出来ないんですよね!だから宿題は風林火山なんです!」
「じゃあダメじゃねぇかよ」
やっぱりくだらないことだったよ。もう無視しよ。何が風林火山だよ
「ちょっと待ってください先輩!構ってくださいよ~!」
「うるせぇ黙れ」
オレは夏帆を無視して宿題を続ける。
「そんな冷たい態度取っちゃうと、私泣きますからね!?いいんですか?泣いちゃいますよ?」
「勝手にしろよ……」
うぜぇ。なんなんだよこいつ。毎回毎回宿題やる気ねぇだろ……ふと白石を見ると目には涙が浮かんでくる。おい……マジかよ……いや嘘泣きだろ……いやでも……本当に面倒臭いんだが……
「ほ、本当に泣いてやりますよ……?いいんですか?」
「おい、泣くなって!分かったよ。ちょっとだけ相手してやるからさ」
「本当ですかっ!?やったー!先輩大好き!」
この後、宿題をやらずに白石と一緒にゲームをして遊んだ。結局、宿題は白石が帰ってから寝る前にやることになったのだった。
暑い日が続く中、エアコンをつけながらいつものようにオレは白石と一緒に宿題をやっている。すると真面目な顔をして白石は話す
「先輩。私……気づいたんです」
「なにが?」
「宿題は風林火山ってことに」
「は?」
なんかまた訳の分からないことを言い出したぞこいつ……武田信玄?あ~……日本史の宿題やってんのか。でも白石のノートは驚くほどの白さを見せているけどな
「疾きこと風の如く。後回しにしちゃいけないんです宿題は。思いたったらすぐ行動するべきですよね!」
「まぁ……そうだな」
「徐かなること林の如く。そう私みたいにバカみたいにおしゃべりするべきじゃない。集中して宿題をやるべきなんです!」
「お前、自分で言ってて悲しくないのか?」
「侵掠すること火の如く。やる時は一気にやる!そうあっという間に攻めいるんです!」
「おお……やっとお前もやる気になったのか。良いことじゃねぇか」
「そして動かざること山の如し。結局分からなくて、何も出来ないんですよね!だから宿題は風林火山なんです!」
「じゃあダメじゃねぇかよ」
やっぱりくだらないことだったよ。もう無視しよ。何が風林火山だよ
「ちょっと待ってください先輩!構ってくださいよ~!」
「うるせぇ黙れ」
オレは夏帆を無視して宿題を続ける。
「そんな冷たい態度取っちゃうと、私泣きますからね!?いいんですか?泣いちゃいますよ?」
「勝手にしろよ……」
うぜぇ。なんなんだよこいつ。毎回毎回宿題やる気ねぇだろ……ふと白石を見ると目には涙が浮かんでくる。おい……マジかよ……いや嘘泣きだろ……いやでも……本当に面倒臭いんだが……
「ほ、本当に泣いてやりますよ……?いいんですか?」
「おい、泣くなって!分かったよ。ちょっとだけ相手してやるからさ」
「本当ですかっ!?やったー!先輩大好き!」
この後、宿題をやらずに白石と一緒にゲームをして遊んだ。結局、宿題は白石が帰ってから寝る前にやることになったのだった。
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