恋演技

蛇崩 通

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第2章第3話 女装しちゃうの?

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 「その台本、つまらないから、本番じゃ使えないよ。ストーリーとか、もっとひねらないと」
 ヨシツネ先輩が、口をはさんだ。
 本番って、演劇の本番の舞台のことだったのね。違うほうの本番でなくて、良かった。
 「せめてヒロイン役がなあ~」
 ヤンキー先輩が、そう言いながら、ヨシツネ先輩をチラリと見た。
 「スカートとか、はいてくれれば、もっとやる気、出るのになあ」
 「それはいいアイディアだ。さっそく、ヒロインのファッション・チェンジだ」
 部長は、乗り気のようだ。
 「えっ? ボクがスカートをはくんですか?」
 「だいじょうぶ、だいじょうぶ。ぼくが手伝うから」
 ヨシツネ先輩が、そう言いながら、ニッコリと笑った。
 え、え~! 女装するんですか? このボクが?
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