上 下
314 / 440
本編

-314- 早く起きた朝は**

しおりを挟む
どきどきしながら、先端に一度舌を這わせるように口づける。
んー!やっぱり香りもオレンジなら、味もオレンジだ。
僕の期待を裏切らなかった!
酸味の少ない、甘さの強いオレンジの果汁みたいだ。
不思議。

でも、これなら全然抵抗感もない。
ううん、きっとアレックスだったら、普通に味がどうあれ香りがどうあれ抵抗感なんてないんだろうけれど。
こんなに甘くて美味しいなら、喜んで毎日だってしてあげたくなる。

とはいえ、初めてだし、全くのど素人だ。
アレックスがしてくれたのを思い出しながら、唇と舌で先端を可愛がりながら吸ってみる。
何度か吸ってから、裏筋に舌と唇を上下に這わせて硬さと筋を確かめた。
控えめに言って、立派だ。
その立派なおちんちんの付け根には、これまた立派な二つの丸いふくらみ。
境目に舌を這わせて刺激する。
僕はここがすごく気持ちが良かったから、アレックスも気持ちがいいかもしれない。

「な゛っ?!」

先端に指を這わせつつ、溢れてくるオレンジの蜜をおちんちんに撫でつけながら、その付根をはむはむしてた時だった。
ばさり、と布団が勢いよく退かれ、上半身を起こした驚きのアレックスの目とかち合う。
あ、起きちゃった。

「何してんだ、レン……」
「勃ってたから、良いかなって思って」

怒ってはいないし、声も大きくないけれど、心底驚いたようにアレックスは聞いてくる。
そりゃそうだ、起きたら自分の股間を僕が舐めてたらびっくりするよね。
あんまり考えなかったな、好奇心とえっちな気分に勝てなかった。

いい子いい子と先端を撫でると、アレックスが自分の顔を掌で覆ってため息を吐いてくる。
駄目だったかな?って思ったけれど、そうじゃないみたいだ。
ただ、ちょっと恥ずかしいだけで。

「次から、普通に起こしてくれ。起きたらこれじゃ、びっくりする」
「そっか、そうだよね……わかった、次からそうするね?」
「ああ」
「続きしてもいい?」
「レンはそういうこと、無理してしなくても良いんだぞ?」

無理なんて全然してないのにな。
したくてしてるだけだ。
今日は、口で愛したい。
でも、僕がしたくてもアレックスがして欲しくないなら話は別だ。
僕だって、お尻の穴は舐められたくないし、こういうのって個人差がある。

「無理してないし、僕はしてあげたいなって思うんだけれど……アレックスが嫌ならやめる。して欲しくない?」

一度ちゅっと口づけてからちらっと見上げるのは態とだ。
して欲しくないのが、ただ気分の問題だったら、その気に出来ないかな?って思って。
あからさまかもしれないけれど、僕はアレックスに熱い視線を送られて欲しがられたらすぐにその気になる。
アレックスはどうかな?

「や……その、正直、して欲しい」
「よかった」

して欲しいみたいだ。
僕に余裕があってアレックスが照れてるのって、なんだか新鮮だ。
いつもと違って逆なことが、僕を酷くその気にさせてくる。

アレックスは、上半身を起こしたまま僕に熱い視線を向けて、時折熱い吐息を漏らす。
気持ちが良いみたいだ、良かった。
僕の拙いこんな愛撫でも、ちゃんと感じてくれてるのが嬉しい。
アレックスのおちんちんをぱくりと口内に招き入れて、扱いていく。
大きいから全部は無理だ。
歯が当たらないようにだけは気を付けて、舌を動かしながら上下に吸うと、アレックスの右手が僕の頭をいとおしそうに撫でてくる。
それだけでなんだか僕も感じちゃって、前が熱くなってくる。

「はあ……すげー気持ちいい」

凄く気持ちいいって、アレックス。
本当に気持ちよさそうに、鍛えられたお腹が上下するのが目に入る。
アレックスを見上げると、熱を帯びた熱い視線とかち合う。

耐えきれなくなって、左手を自分の股間へと伸ばして扱こうとした時だった。

「くっ!!……はー……出ちまった」

出ちゃったって何がっていうと、アレックスの精液だ。
アレックスがイク瞬間、くっと歯を食いしばるのが見えて、それが凄くエロティックだった。
あったかい精液が僕の口の中に溢れてきたけれど、味も香りも甘いオレンジだ。
人工的な味じゃなくて、熟れた実のオレンジ味。
こう味が美味しいと生々しさも少し薄れる気がする。
勿論しっかり飲み込む。
喉を伝って、お腹の中に落ちていくのが自分でもわかった。

「悪い」
「ううん、いっぱい出たね」
「ああ……飲んだのか?」
「うん。アレックスのは味もオレンジだったから美味しいよ」
「そう、なのか?」
「うん、不思議だね……あっ……アレックス」

アレックスの手が、僕の勃ちあがったおちんちんをパジャマ越しにやんわりと包んでから、それから器用にパジャマのズボンと下着を下ろしてくる。

「レンのも口でしようか?」

アレックスが嬉しそうに聞いてくるけれど、アレックス、イったばかりなのにもうちょっと勃ってる。

急に現実に戻ったように、時間が気になった。
でも、一緒に扱いて気持ちよくなるくらいの時間はあるはずだ。

「ん……一緒にしよう?」
「っ……分かった」

片足だけ脱ぎさったまま、アレックスのおちんとんと、僕のを合わせるように上に跨ると、アレックスのがまた固くなった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

そばかす糸目はのんびりしたい

楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。 母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。 ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。 ユージンは、のんびりするのが好きだった。 いつでも、のんびりしたいと思っている。 でも何故か忙しい。 ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。 いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。 果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。 懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。 全17話、約6万文字。

転生令息は冒険者を目指す!?

葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。  救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。  再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。  異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!  とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A

イケメン王子四兄弟に捕まって、女にされました。

天災
BL
 イケメン王子四兄弟に捕まりました。  僕は、女にされました。

魔王討伐後に勇者の子を身篭ったので、逃げたけど結局勇者に捕まった。

柴傘
BL
勇者パーティーに属していた魔術師が勇者との子を身篭ったので逃走を図り失敗に終わるお話。 頭よわよわハッピーエンド、執着溺愛勇者×気弱臆病魔術師。 誰もが妊娠できる世界、勇者パーティーは皆仲良し。 さくっと読める短編です。

αなのに、αの親友とできてしまった話。

おはぎ
BL
何となく気持ち悪さが続いた大学生の市ヶ谷 春。 嫌な予感を感じながらも、恐る恐る妊娠検査薬の表示を覗き込んだら、できてました。 魔が差して、1度寝ただけ、それだけだったはずの親友のα、葛城 海斗との間にできてしまっていたらしい。 だけれど、春はαだった。 オメガバースです。苦手な人は注意。 α×α 誤字脱字多いかと思われますが、すみません。

怒鳴り声が怖くて学校から帰ってしまった男子高校生

こじらせた処女
BL
過去の虐待のトラウマから、怒鳴られると動悸がしてしまう子が過呼吸を起こす話

瞳の代償 〜片目を失ったらイケメンたちと同居生活が始まりました〜

Kei
BL
昨年の春から上京して都内の大学に通い一人暮らしを始めた大学2年生の黒崎水樹(男です)。無事試験が終わり夏休みに突入したばかりの頃、水樹は同じ大学に通う親友の斎藤大貴にバンドの地下ライブに誘われる。熱狂的なライブは無事に終了したかに思えたが、…… 「え!?そんな物までファンサで投げるの!?」 この物語は何処にでもいる(いや、アイドル並みの可愛さの)男子大学生が流れに流されいつのまにかイケメンの男性たちと同居生活を送る話です。 流血表現がありますが苦手な人はご遠慮ください。また、男性同士の恋愛シーンも含まれます。こちらも苦手な方は今すぐにホームボタンを押して逃げてください。 もし、もしかしたらR18が入る、可能性がないこともないかもしれません。 誤字脱字の指摘ありがとうございます

こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件

神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。 僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。 だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。 子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。   ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。 指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。 あれから10年近く。 ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。 だけど想いを隠すのは苦しくて――。 こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。 なのにどうして――。 『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』 えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)

処理中です...